高校生の引きこもり、8つの要因と親御さんができる8つのこと
こんにちは、キズキ共育塾の寺田淳平です。
高校生で引きこもりのお子さんをお持ちのあなたは、以下のようなお悩みを抱えていませんか?
- 「なぜ子どもが引きこもりになったのかわからない…」
- 「引きこもりの場合はどんな対応をすればいい?」
- 「どんな接し方をするのが適切?」
上記のような悩みをお持ちの親御さんは、少なくありません。
そこで今回は、引きこもりの高校生のお子さんをお持ちの親御さん向けに、対応策を徹底解説します。
高校生の頃に実際に半年近く引きこもりになった私の経験を踏まえて、引きこもりになる要因や、親御さんが子どものためにできることもあわせて紹介します。
引きこもりのお子さんのことでお悩みの方は、ぜひ一度、読んでみてください。
共同監修・不登校ジャーナリスト 石井志昂氏からの
アドバイス
子どもが引きこもりになったとき、親がやれることは多くあります。
ですが、ひきこもりを早く解決しようと思って、すぐ頭に浮かんだ方策は、だいたいうまくいきません。
ひきこもりが社会問題化してから20年以上。その間に、多くの人たちの経験が積み重なってきました。
本コラムに書いてあることはその一端です。
ぜひ先人たちの知恵を参考にして、試してみてください。
目次
引きこもりの定義
「引きこもり」というと、自分の部屋に閉じこもって出てこないところをイメージするかと思いますが、公的な定義があるのをご存知でしょうか?
厚生労働省は、引きこもりを以下のように定義しています。
様々な要因の結果として、社会的参加(義務教育を含む就学、非常勤職を含む就労、家庭外での交遊など)を回避し、原則的には6か月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態
(引用元:厚生労働省※PDF「ひきこもり関連施策」)
ちなみに、この定義には「他者と関わらない形での外出をしている場合も含む」という但し書きがあります。
つまり、部屋や家から出ていても、6か月以上にわたって「社会的参加」をしていなければ、定義上は引きこもりとして扱われるということです。
公的な定義を文字どおり理解すると、原則的には、引きこもっている期間が「5か月29日間以下」なら引きこもりではないことになります。
「原則的には」とある以上は例外もありますが、ひとまずは「公的な定義」として覚えておくと、相談窓口を探したりする際に役立つと思います。
また、「公的な定義に当てはまらなければ引きこもりではない」というわけではありません。
これからご紹介する対応などは、公的な定義に当てはまるかどうかにかかわらず、ご利用いただけると思います。
高校生が引きこもりの状態になる8つの要因
それでは、高校生のお子さんが「引きこもり」の状態になるときには、どのような要因が絡んでいるのでしょうか?
この章では、よく挙げられる要因を、8つ紹介します。
ちなみに、引きこもりや不登校の場合、「これが絶対的」と言える要因が見つからないケースも少なくありません。
また、引きこもり状態の「改善」のためには、要因の追及・解決は絶対に必要とは限りません。
高校生が引きこもる理由を知りたいという声は多いのでご紹介しますが、あくまでも「引きこもりのお子さんを理解するための材料のひとつ」程度に留めておいてください。
要因については、追及・解決すべきかどうかも含めて、後述する支援機関などを頼ることで、対応法もわかっていくと思います。(参考:磯部潮『不登校・ひきこもりの心がわかる本』)
要因①自分に自信が持てない
1つ目は「自分に自信が持てない」ことです。
高校生のお子さんはまだ年齢が若く、社会経験の豊富な親御さんと比べて、個性、人格、自尊心が安定しないのは当然のことです。
それゆえ、些細な失敗や、同級生との比較などが自信喪失や自己否定につながり、引きこもりになることがあるのです。
また、引きこもりには至らずとも、自信が持てないことで自暴自棄になり、「自分は何をやってもダメだ」という絶望感に襲われる子どももいます。
要因②学校の人間関係に不安がある
2つ目は「学校の人間関係に不安がある」という要因です。
一時、KY(空気が読めない)という言葉が流行したように、「コミュニケーション力」を重視する風潮の中で、学校の人間関係を重荷に感じていることがあります。
学校によっては、「スクールカースト」という言葉で表現されるように、クラスメイトのあいだに息苦しい上下関係や序列が見られるところもあります。
こうした環境では、もともと雑談が苦手だったり、内向的な性格だったりする高校生の場合、人間関係全般に不安を感じがちです。
具体的に、いじめや無視などがあって、人間不信や対人不安を抱くようになるケースもあるでしょう。
また、もともとが社交的であっても、何かのきっかけで人間関係に不安を覚え始めることはあります。
このような対人不安を持つようになったお子さんは、「人と会うこと自体を怖がる」ようになるため、社会的参加を回避するようになります。
実際、不登校から軽度の引きこもりに移行した当時の私は、人と会ったり話したりすること自体に、強い不安を感じていました。
「人間関係への不安」が、引きこもりの要因になることもあるのです。
要因③勉強がうまく進まない
3つ目は「勉強がうまく進まない」です。
お子さんの学習能力や、学校の授業進度によって、「高校の勉強についていけない」という子どもは少なからずいます。
補講を行うなど、先生がサポートをしている学校もありますが、そうしたフォローが行き届かない場合には、学校に行くこと自体が苦痛に感じられるお子さんもいるでしょう。
また、お子さんの性格によっては、同級生と比べて「自分には能力がない」と落ち込むかもしれません。
特に、大学受験を控えている高校生のお子さんは、模試の結果などで一喜一憂し、「勉強がうまく進まない」ことで悩みやすいです。
こうした「勉強がうまくいかない」という状況が自尊心の低下につながり、引きこもりの一因になる場合もあります。
要因④健康面に不安がある
4つ目の要因は「健康面に不安がある」というものです。
お子さんに自覚があるか、すでに何かの診断を受けているかは別として、心身の健康不安は、引きこもりにつながります。
身体がだるかったり、違和感があったりして、部屋から出たくなくなる、ということです。
お子さんが体調不良を訴えているときはもちろん、親として心配であれば、「病院で診てもらう」という対応は十分に考えられます。
どこの科に行けばいいのかわからないときは、総合病院の窓口に確認してみましょう。
要因⑤引きこもってやりたいことがある
「引きこもって、人との社会的交流を絶って、やりたいことがある」という要因もあります。
一例としては、ゲーム依存の状態になって、部屋に引きこもってずっとゲームをしている…というようなケースが考えられます。
ただしこのケースについては、「人からはそう見えても、実際はそうではない」というパターンもあります。
ゲーム依存の例を続けると、「実際は別の原因で引きこもりになったのに、家にいてもやることがないからずっとゲームをしている」というようなことも考えられるということです。
要因⑥学校や家族に反発したい
6つ目は「学校や家族に反発したい」という心理的な要因です。
引きこもりの高校生の中には、学校の規則・制度に息苦しさを感じていて、それに反発したいがために、引きこもりになる高校生がいます。
また、家族に対する不満やストレスから、引きこもりになるケースもあります。
「両親が自分のことを気に掛けていない」と思うことで自己肯定感を失い、興味を引いたり困らせたりするために、引きこもりになるという選択をしていることもあるようです。
こうした心理を持つ引きこもりの高校生は、不満を溜め込んだまま主張を控えていることがあるため、お子さんのペースを尊重しながら話に耳を傾けることが大切です。
要因⑦将来に漠然とした不安がある
7つ目は「将来に漠然とした不安がある」です。
高校生のお子さんは、誰しもが明確な目標や夢を持っているわけではありません。
「この勉強が将来、何の役に立つんだろう?」 「高校卒業までに、やりたいことが見つかるのかな?」 「将来はどうやって生活していけばいいんだろう?」
このような悩みを抱えて、将来に対して漠然とした不安を感じている高校生は案外いるものです。
例えば、文部科学省の調査によると、不登校の主な要因として「無気力・不安」を選択した子どもの割合は、小・中学校で「49.7%」、高校で「39.2%」と、もっとも高い数値を示しています。(参考:文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」)
目標や夢がないことは「悪いこと」ではないのですが、「将来に対する漠然とした不安」は引きこもりにつながることがある、ということです。
要因⑧明確な理由がない
最後に紹介したいのが「明確な理由がなく、何となく引きこもりはじめ、その状態が継続している」という状態です。
不登校や引きこもりには、明確に「これだ!」と言える原因がなかったり、ひとつに特定できなかったり、という場合も珍しくありません。
結果として、「原因がわからずに何となく引きこもりが継続している」という状態の子どももいます。
これは実際に、私が不登校から引きこもりになった要因のひとつでもあります。
不登校・引きこもりのはじまりが「何となく学校へ行きたくない」という、漠然とした感情だったという子どもは少なくありません。
中には、その漠然とした感覚が何に由来しているのかわからず、原因探しに集中するあまり、引きこもりになるというケースもあります。
高校生で引きこもりになった私の体験談
この章では、不登校から軽度の引きこもりに移行した私の体験談を紹介します。
当時の私の心理だけでなく、両親の対応についても書いてありますので、高校生の引きこもりのお子さんをお持ちの親御さんの参考になれば幸いです。
引きこもっていたときの心理と原因
私が引きこもり(不登校)になったのは、高校2年生の4月でした。
はじまりは、先述したように何となく「学校に通いたくない」という気持ちからでした。
引きこもり生活の当初は、「この抵抗感の原因は何なのか」が気になり、その原因を解消すれば「自然と学校へ行く気になるはずだ」と思い、原因について次のように、考え込んでいました。
- クラス替えで人間関係に不安を感じはじめた
- 授業の進度が合わなかった
- 担任の先生が苦手だった
- 家族が病気になって不安だった
しかし、こうした原因が解消したところで、「また学校へ行きたくなるのか」「引きこもりを解消できるのか」と自問しても、混乱するばかりで状況は変わりませんでした。
また、考え込むうちに引きこもりの期間が長引き、人と話す機会が減った結果、以前よりも自分のコミュニケーション力に自信が持てなくなったのを覚えています。
引きこもっていたときの両親の対応
私が引きこもりはじめた当初、家族は無理にでもコミュニケーションを取ろうとするところがありました。
しかし、当時の私は、両親の「期待」に応えたくても、応えられる心理状態ではなく、通っていない学校への学費を払ってくれていることに対する罪悪感もありました。
そのため、「心に余裕ができるまでは、そっとしておいてほしい」というのが本音でした。
結果的に、家族との接触も避けるようになったため、両親もそっとしておいてくれるようになりましたが、部屋に引きこもる時間は増えていきました。
引きこもりの子どもに接するときのポイント
私の経験からお伝えしたいことは、家族が引きこもりの高校生とコミュニケーションをとるときには、「タイミングや適切な距離感への配慮が必要」ということです。
お子さんとコミュニケーションを取ること自体は、決して悪いことではありません。
しかし、不登校や引きこもりの子どもの中には、コミュニケーションを取りたくても取れる精神状態ではなく、そのせいで余計に自分を追い詰めている場合もあります。
ですので、多少はがゆく感じても、ペースを合わせて、お子さんの方から「話そう」と思えるまで待っていただくのが良いかと思います。
ただし、タイミングやペースについても、具体的な対応についても、ご家族だけで検討する必要はありません。
後述する相談者などを頼ることで、お子さんのためのより適切な行動が見えてきます。
なお、私の場合は、自分から話せるくらいに気持ちが回復し、考えが多少まとまってきてから、担任の先生との三者面談の機会を設けることで、保健室登校を開始し、不登校・引きこもりを脱しました。
その後は、休みを挟みながらではありましたが、留年することなく、無事に卒業できました。
引きこもりの高校生へできること〜8つの対応策〜
最後に、この章では引きこもりの高校生にできることを8つ紹介します。
前提として大切なのは、引きこもりに関する悩みを「親子間で抱え込まないこと」です。
後述するように、周囲の人だけでなく、あなたが頼れる支援機関などはたくさんあります。
ぜひ、専門家の知見などをうまく取りいれられるように「相談する」ことを意識していただければと思います。
対応策①担任の先生やスクールカウンセラーに相談する〜
まずは「担任の先生やスクールカウンセラーに相談する」ことです。
担任の先生は学校でのお子さんの様子を見ていますので、学校生活に関連したアドバイスをもらえる可能性があります。
また、例えば「保健室登校」など、不登校・引きこもりからの次のステップを提示してくれることもあるでしょう。
定期的に状況を伝えて、話を詰めていくことで、お子さんにより適した対応策が見つかるかもしれません。
スクールカウンセラーが在籍している高校の場合は、そちらにも相談してみましょう。
スクールカウンセラーは心のケアに従事する専門家ですし、お子さんだけでなく、親御さんのカウンセリングも行っているため、役立つアドバイスを得られる可能性が高いです。
対応策②支援機関や塾に協力を求める
2つ目は、「支援機関や塾に協力を求める」です。
公・民を問わず、引きこもりの高校生や、その親御さんを支援している専門機関は多数あります。
例えば、自治体の相談窓口には、以下のような支援センターが設置されています。
- 児童相談所、児童相談センター(18歳未満)
- ひきこもり地域支援センター
- 教育センター(高校相当年齢)
- 発達障害支援センター(発達障害と思われる症状との関係が疑われるときのみ)
相談窓口が分からずにお困りの場合は、お住まいの自治体の総合窓口か、教育関連の窓口に問い合わせてみてください。
また、私たちキズキ共育塾のように、引きこもりの高校生を支援している塾やNPO法人などに相談してみるのもオススメです。
特に、「集団生活が合わない」「学校の勉強がうまくいかない」ことで自信を失った高校生のお子さんなどは、塾でフォローすることが引きこもり脱却のきっかけになることもありますので、ぜひ一度、お問い合わせください。
対応策③気長に見守る
3つ目は「気長に見守る」ことです。
引きこもりのお子さんが家で漫画を読んだり、ゲームをしたりしていると、親御さんの中には、「怠けている」「甘えている」と感じる方もいらっしゃるかもしれません。
「そんな暇があるなら高校に通いなさい」と叱りたくなるお気持ちも出てくるかもしれません。
ですが、そのように厳しく接することで、お子さんが余計に心を閉ざす可能性もあります。
「この子にとって必要な充電期間だ」 「気晴らしをすることも大切だ」 このように、できるだけ気長に接して、お子さんを見守ることが大切です。
ただ、「気長に見守る」ことが大切だとわかっていても、その間に大きな焦りに襲われて、不安やストレスを感じる親御さんもいらっしゃるかもしれません。
そうならないためにも、親御さんご自身のことにも気に掛けていただき、ストレスを緩和していただくことがオススメです。
不登校・引きこもりのお子さんを持つ親御さんが抱えやすいストレスへの対処法については、以下の記事にまとめてありますので、ぜひ併せてお読みいただけますと幸いです。
また、先述した専門の支援機関など、第三者に相談することが、ストレス緩和に役立つ場合もあります。
不登校・引きこもりのお子さんの親御さんのストレスについては、コラム「不登校の子を持つ親が感じるストレスとは?緩和する方法も解説」)をご覧ください。
対応策④子どもの意見を尊重する
4つ目は「子どもの意見を尊重する」です。
お子さんが話し合いを求めているようであれば、場を設けた上で話を聴き、意見を尊重してください。
話の内容によっては、慌てたり驚いたりして「そんな考えではダメだ」と、否定したくなることもあるかもしれません。
しかし、お子さんの意見を頭ごなしに否定すると、「親は自分の味方ではない」と感じ、お子さんが疎外感を感じることもあります。
あまりにも非現実的な提案の場合は、反対したくなる点もあるかもしれません。
ですが、どんな内容であっても、一旦はお子さんの意見を受け入れていただき、話しやすい雰囲気や関係性をつくることが、結果的にお子さんによい変化をもたらします。
対応策⑤生活リズムの乱れに注意する
5つ目は「生活リズムの乱れに注意する」です。
引きこもりの場合、決まった時間に寝起きをしたり、食事を取ったりする習慣が失われやすいです。
そのため、昼夜が逆転するなど、生活のリズムが乱れることがあります。
一般的には、生活リズムの乱れは健康のためによくありません。
また、高校への通学を再開しようとしても、眠気から来るストレスなどで、お子さんがまた調子を崩す可能性があります。
お子さんの生活リズムの乱れによる昼夜逆転が気になる場合は、コラム「「不登校で昼夜逆転」なお子さまへの4つの対応法」にて詳細をお話していますので、ぜひ併せてお読みください。
対応策⑥親御さん自身が充実している姿を見せる
6つ目は「親御さん自身が充実している姿を見せる」です。
前にも述べたように、不登校や引きこもりの状況について、「自分のせいで親が思い悩んでいるのではないか」と罪悪感を覚えるお子さんもいます。
また、親御さんが不安や焦りを言葉として出さなくても、お子さんにその心情が伝わって、プレッシャーに襲われることもあります。
だからこそ、親御さん自身が元気な姿を見せることが大切です。
親御さんご自身が生活を楽しみ、元気な姿を見せることは、お子さんに安心感をもたらすだけでなく、大人として、1つのロールモデルを見せることにもつながります。
それにより、「自分ももっと自立しよう」「こんな大人になりたい」とお子さんが考えるようになるかもしれません。
「子どもが不登校で悩んでいるのに、私だけが元気にはなれない」と思われる気持ちは大変よくわかります。
お子さんが悩んでいるときに、自分だけが元気になれないのは、親の感情として当然だと思います。
しかし、親御さんの元気な姿を見せることこそが、不登校や引きこもりの解決につながります。
お子さんが将来の希望を持てるように、まずは親御さん自身が生活を充実させていただき、元気な姿をお子さんに見せていただければと思います。
対応策⑦他校への再入学(転校)を検討する
「他校への再入学(転校)を検討する」という解決策もあります。
具体的には、高校の種類によって、以下の3つが考えられます。
- 全日制高校への再入学
- 定時制高校への再入学
- 通信制高校への再入学
全日制高校とは、「高校」と聞いて一般にイメージされる、平日に朝から学校に行って、夕方まで授業を受ける高校のことです
定時制高校とは、毎日通学することは全日制高校と同じですが、授業時間帯が昼から夕方の高校です。
通信制高校は、毎日の登校が必要なく、学校から送られてくる教材や動画をもとにした自宅学習が主になる高校です。
定時制高校と通信制高校は、全日制の高校に比べて自分のペースで勉強しやすく、時間の融通も利きやすいというメリットがあります。
そのため、画一的な集団授業や、学校の人間関係に不安があるという高校生の引きこもりのお子さんに向いているかもしれません。
また、他の高校からの転校生を積極的に受け入れていますので、転校先候補としてはオススメです。
一方で、①の「全日制高校への再入学」は、あまりオススメできません。
中途退学者向けの募集や、学期ごとの補欠募集を行っている学校もありますが、これらは枠が限られているため、入学へのハードルが非常に高いのです。
いずれにしても、転校を検討しているようであれば、学校の雰囲気・制度を見た上で、お子さんと慎重に検討することが大切です。
通信制高校の概要はコラム「通信制高校とは?特徴・メリット・選び方・オススメの高校などをご紹介」を、定時制高校の概要はコラム「定時制高校ってどんなところ?定時制出身の私が紹介する、定時制のリアル」をご覧ください。
対応策⑧親の会で情報収集する
最後は「親の会で情報収集する」という対応策です。
親の会とは、引きこもりのお子さんを持つ親御さんが悩みを共有したり、役に立つ情報を交換したりできる場です。
同じ悩みを抱える親御さん同士だからこそ、話せることがあります。
あなたの悩みや不安に共感してもらえるなど、ストレスを緩和できるだけでなく、支援機関について教えてもらうなど、情報収集ができるといった様々なメリットが期待できます。
全国の親の会の情報をまとめたウェブサイトもあるので、近隣で実施されている親の会を調べてみるとよいでしょう。
高校生で引きこもりのお子さんに対してできることはたくさんあります
私自身の体験談を交えながら、高校生が引きこもりになる要因や、親御さんができる対応策を解説してきました。
あなたのお子さんの助けになりそうな情報はありましたか?
繰り返しにはなりますが、大切なのは、引きこもりの問題を親子間だけで解決しようとしないことです。
学校の先生方だけでなく、支援機関や塾など、引きこもりのお子さんの支援をしているところはたくさんあります。
ぜひ、そういった支援機関を適切に頼りながら、お子さんに合った解決策を見つけてしていきましょう。
このコラムが、高校生で引きこもりのお子さんを持つ親御さんの助けになれば幸いです。
さて、私たちキズキ共育塾は、お悩みを抱える方々のための個別指導塾です。
生徒さんには、引きこもりを経験された後、別の高校に転校する方や、高卒認定を経て大学受験を目指す方などが大勢いらっしゃいます。
無料相談も承っておりますので、ご相談いただければ、「あなた」のための具体的なお話ができると思います。
キズキ共育塾の概要をご覧の上、少しでも気になるようでしたらお気軽にご相談ください(親御さんだけでのご相談も承っていますので、あなただけでは相談しづらい…と思う場合は、親御さんにも声をかけてみてくださいね)。
/Q&Aよくある質問
高校生が引きこもりになる要因を知りたいです。
- 自分に自信が持てない
- 学校の人間関係に不安がある
- 勉強がうまく進まない
- 健康面に不安がある
- 引きこもってやりたいことがある
- 学校や家族に反発したい
- 将来に漠然とした不安がある
- 明確な理由はない
高校生で引きこもりの我が子のために、親ができることを知りたいです。
- 担任の先生やスクールカウンセラーに相談する
- 支援機関や塾に協力を求める
- 気長に見守る
- 子どもの意見を尊重する
- 生活リズムの乱れに注意する
- 親御さん自身が充実している姿を見せる
- 他校への再入学(転校)を検討する
- 親の会で情報収集する