自分に合った高校の選び方 やってはいけない選び方も解説

こんにちは。勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
高校受験を考えている人のなかには、高校の選び方がわからないという人も多いのではないでしょうか?
- 自分に合った高校の見つけ方を知りたい
- 進学後に後悔したくない
このコラムでは、高校の選び方がわからずに困っている人に向けて、自分に合った高校の選び方について解説します。
志望校を絞り込むときのチェックリストや、やってはいけない高校の選び方など、親御さんにも役立つ内容を紹介します。このページを読むことで、高校選びのポイントがわかるはずです。
私たちキズキ共育塾は、高校進学への不安がある人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
高校選びで後悔する理由3選
高校選びで後悔する理由は生徒さんによってさまざまですが、割合として多い理由があることも確かです。
例えば、文部科学省が高校の中途退学者を対象に実施した調査では、生徒さんの退学理由の上位3位として以下が挙げられています。(参考:文部科学省「令和5年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」)
高校中退の事由
- 学校生活・学業不適応:約34.2%
- 別の高校への入学を希望:約22.9%
- 就職を希望:約8.2%
退学者のなかには前向きな理由で中退する人もいます。したがって全員が後悔しているとは限りませんが、学校生活・学業不適応を理由に高校を中退する人がいるのは確かです。
この章では、こうした学校生活や学業の不適応につながりやすい高校選びで後悔する理由について解説します。
理由①学校の雰囲気や校風が合わなかった

学校にはそれぞれ校風や雰囲気があります。勉強を最優先にしている進学校もあれば、文武両道を掲げている高校、風紀を重んじる学校などさまざまです。
校風が性格や価値観と合わないと、生徒さんは学校の雰囲気に合わせるために無理をしがちです。
例えば、校則の厳しい学校にいる生徒さんが個性的な髪型や服装にこだわりが強いと、先生から注意を受けやすくなります。その場合は、もっと自由な高校が合っていると言えます。
理由②勉強のレベルが合わなかった
授業の進度が合わない場合も後悔しがちです。
特に全日制高校では終日授業が行われるため、勉強のレベルが合わないと、学業不適応に苦しむ可能性が高くなります。
これには授業が難しいというケースと、簡単すぎて退屈するケースがあります。また、学校側から出される課題の量やペースが合わないということもありえます。
実際に、筆者は高校生のときにクラスの授業の進度が遅かったため、強い焦りを感じて「高校選びに失敗した」と思ったことがありました。
理由③高校の種類が合わなかった

高校には授業の時間帯から学習内容まで、さまざまなタイプがあります。
高校の大まかな分類や種類を知らない生徒さんのなかには、進学後に「こういう学校もあるんだ!」と知って、転校したくなる人もいます。
登校がつらくて不登校になるケースでは、こちらで解説する通信制高校の方が向いてる可能性があります。
高校選びの3つのステップ

こちらで解説した後悔する理由を踏まえて、進学先を絞り込むときには、以下の3つのステップで進めると後悔しにくいと考えられます。
- 高校の大まかな種類を決める
- 自分に合う校風や授業内容などポイントに沿って絞り込む
- 候補になる高校の詳しい情報を集める
高校の選び方がわからない生徒さんは、まずは大まかな分類を理解しましょう。
高校の種類については、こちらで解説します。
その上でいくつかのポイントに沿って学校を絞り込みながら、志望校の詳細な情報を集めていくことをオススメします。
高校を選ぶ際のポイントについては、こちらで解説します。また、高校を選ぶ際の情報を収集する方法については、こちらで解説します。
ここからは以上の3つのステップに対応するかたちで、高校の種類や志望校探しのチェックポイント、情報収集の方法を解説していきます。
ただし、進学先を決めるときには親御さんや担任の先生、学習塾の先生によく相談することが大切です。信頼できる大人の意見を聞くことで、後悔の少ない選択をしやすくなります。
高校の種類6選
この章では、高校の種類について解説します。(参考:晶文社学校案内編集部・編『首都圏高校受験案内2025年度用』)
種類①公立・国立・私立

高校は設置者によって、公立高校・国立高校・私立高校に分かれています。
公立高校とは、地方自治体が設置している高校のことです。主に高校単独設置の学校と中高一貫校があります。
国立高校とは、国立大学法人が設置している大学附属の高校のことです。高等教育だけでなく、教育関連の研究・実習にも協力する教育研究校として設けられています。
私立高校とは、学校法人や株式会社が設置している高校のことです。高校単独設置・中高一貫校・大学附属校など、さまざまな種類があります。
一般的に、私立高校は公立高校や国立高校に比べて学費が高いことが多いです。代わりに設備が新しく、施設面で充実している傾向にあります。
しかし、近年では公立高校や国立高校でも充実した設備を有していたり、新設校で綺麗な校舎を持っている学校もあります。
種類②男女共学校・男子校・女子校
学校の区分は性別によって、男女共学校・男子校・女子校に分けることができます。
男女共学校とは、性別の区別なく、同じ校舎・教室に通い、同一のカリキュラムを受ける学校のことです。
男子校・女子校とは、それぞれ一方の性別の生徒だけが通う学校のことです。
それぞれに以下のようなメリットとデメリット・注意点があると言われています。
男女共学校のメリット
- 性別を問わず、多様な人とのコミュニケーション能力を養える
- 多種多様な価値観を知ることができる
男女共学校のデメリット・注意点
- 人によっては異性の目を気にして個性を発揮しづらい
- それぞれの性の固定的な価値観にとらわれると、窮屈に感じる
- 異性との関係などに悩んで勉強などに集中できない可能性がある
男子校・女子校のメリット
- 性差を気にせずにのびのびと過ごせるため、自主性や積極性を養える
- それぞれの性の発達段階に合わせた指導を受けられる
- 同性だからこその共感や連帯感で絆を深められる
男子校・女子校のデメリット・注意点
- 異性との交流に慣れる機会が少なく、多様な人とのコミュニケーション能力を養えない
- それぞれの性の固定的な価値観を理解しづらい
- のびのび過ごせる反面、奔放になりすぎることがある
以上はあくまでも一例であり、万人がそうなるとは限らない点はご留意ください。ご自身の性格や家庭の教育方針などに照らして考えましょう。
近年は男女共学化する学校が増えているため、女子校や男子校の数は減りつつあります。
種類③中高一貫校・大学附属校

高校の種類には、中高一貫校と大学附属校のように、その前後の教育課程との関係で分ける区分もあります。
中高一貫校とは、中学校から高校までの6年間を通しで教育する学校のことです。
大学附属校とは、その名のとおり、大学や学部に附属しているかたちの高校のことです。
それぞれに、以下のようなメリットがあります。
中高一貫校と大学附属校のメリット
- 基本的に進学時の選抜試験がない
- 環境が変わらないため、じっくりと勉強や部活動に取り組める
- 同級が大きく入れ替わらないため、交友関係を深めやすい
ただし、いずれも環境が変わらないせいで慢心しやすくなる可能性があります。
中高一貫校も大学附属校も、基本的には編入試験を受けて途中から入学することが可能です。
種類④全日制・定時制・通信制
高校は学校教育法に基づき、全日制高校、定時制高校、通信制高校の3つの課程に分かれます。
課程とは、教育内容を一定の期間や時間等に系統立てて割り当てたカリキュラムのことです。(参考:文部科学省「高等学校制度の概要」、「高等学校教育の現状について」)
全日制高校とは、平日の朝から夕方にかけて、毎日決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。一般的に、日中の朝8時ごろから夕方16時ごろまでに授業が行われる点が特徴です。(参考:文部科学省「高等学校制度の概要 資料3」)
定時制高校とは、夜間、もしくは昼間の決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。基本的に全日制高校より1日の授業時間が少ない場合が多く、通学する時間帯も選べるのが特徴です。(参考:文部科学省「三 新制高等学校の発足:文部科学省」)
通信制高校とは、通信教育で学習する高等学校課程のことです。基本的に毎日通学する必要がないため、場所を選ばずに勉強できる点が特徴です。(参考:文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上」)
課程は生活や学習スタイルという視点から高校を選ぶときに考慮すべき区分です。
種類⑤普通科・専門学科・総合学科

高校は学科によって、普通科と専門学科、総合学科に大別できます。
学科とは、一定の教育目標を達成するために、各教科・科目を1つのまとまった教育内容を持つよう系統化を図ったもののことです。(参考:文部科学省「高等学校制度の概要」)
普通科とは、国語、数学、外国語、公民、理科などの普通教育を主とする学科のことです。
専門学科とは、農業科、工業化、商業科、家庭科、看護科などの専門教育を主とする学科のことです。
総合学科とは、普通教育および専門教育の選択履修による総合的な教育を主とする学科のことです。
幅広く教養を学びたいのか、専門性の高い技能を身につけたいのかなど、生徒さんが目指す方向によっていずれを選ぶか決めましょう。
種類⑥学年制・単位制
進級・卒業の要件に関わる区分として、学年制と単位制があります。
学年制とは、学校が定める一律の時間割に従って、年度ごとに学習する教科・科目があらかじめ決まっている制度のことです。
所定の出席日数やテストの点数を満たすと単位を取得でき、年度ごとに必要な単位を取得すると進級・卒業できます。必要な単位を取得できなければ進級・卒業できず留年します。留年した場合、再度その学年からの進級・卒業に必要な単位を全て取得する必要があります。
単位制とは、学校が定める一律の時間割がなく、その年度に学習する教科・科目を、学校と相談しながら自分で決める制度のことです。
所定の出席日数やテストの点数を満たすと単位を取得でき、在籍期間中に必要な単位(74単位以上)を取得すると卒業できます。単位を取得できない年度があっても留年にはなりません。なお、卒業までに4年以上の在籍が必要な場合もあります。
学年制に比べて単位制の方が自由度が大きい反面、自己管理が求められるという点を考慮しましょう。
高校を選ぶ際のポイント9選
この章では、高校を選ぶ際のポイントについて解説します。
高校の選び方がわからない生徒さんや親御さんは、この章で解説するポイントをきちんと押さえましょう。(参考:晶文社学校案内編集部・編『首都圏高校受験案内2025年度用』)
ポイント①校風・学校の雰囲気

校風に馴染めるかどうかは、学校生活を充実させる上で重要です。校風を知るには、以下の4点をチェックするのがオススメです。
- 教育方針
- 校則
- 学校行事
- 先生や在学生の様子
教育方針や理念には、その学校が何を重んじ、生徒をどのような人に育てようとしているのかが詰まっています。学校の方向性があなたの価値観や目指す目標に合っているかはチェックしておきたいポイントです。
とりわけ仏教やキリスト教など特定の宗教を基盤とする宗教系学校では、教義に沿った特別な指導をしているため、必ず確認しましょう。
校則にはその学校が自主性を大切にする学校か、規範を重視する学校かという違いが見られます。普段見かける在学生と先生の様子と照らし合わせて理解しましょう。
学校行事も高校の個性が表れやすく、学校生活の雰囲気を知る上で参考になるでしょう。
ポイント②教育内容
教育内容は、学校で身につけられることに直結します。具体的には以下の点を確認しましょう。
- カリキュラム:時間割や教科や科目など
- 授業形態:少人数授業や習熟度別授業など
- 進路指導:単なる進路指導以外のキャリア教育など
高校によっては外国語という教科の中に、英語コミュニケーションⅠなどの科目を設定して、単位を割り振っていることがあります。
こういった各教科や科目を何単位学ぶかというカリキュラム表を確認することで、その高校が力を入れている教科や独自の科目について知ることができます。
また、先生が生徒を手厚く指導するための少人数授業や、各生徒の学力に合わせた習熟度別授業を実施しているかなどもチェックしましょう。
なかには、放課後や長期休暇に課外授業を実施して、専門性や教養を深める機会を作っている高校もあります。
近年では卒業後の進路を問わず、将来どのような生き方を選択し、どのような能力を身につけていくかをデザインするキャリア教育に力を入れている高校も多いです。(参考:文部科学省「高等学校キャリア教育の手引き」)
ポイント③入試区分

入試区分は、筆記試験を課す学校もあれば、書類審査や面接のみの高校もあります。
筆記試験については、私立高校では国数英3教科、国立高校や公立高校では理科と社会を加えた5教科の場合が多いです。高校によっては、これらに面接、作文、実技、英語検定の実績、書類審査などが加わります。
書類審査を重視する高校では、中学校の調査書に記載される成績・内申点がどのくらい加味されるかなどを、事前に確認するとよいでしょう。
入試区分が複数ある場合は、どの区分での受験があなたにとって合格しやすいかを先生などに相談することをオススメします。
ポイント④施設・設備
勉強や部活動に励むための施設・環境をチェックすることも不可欠です。特に、以下のポイントは確認しておきたいです。
- 校舎の耐震性などの安全面
- 感染予防対策などの衛生面
- ICT教育に対応済みかの技術面
校舎や教室はもちろんのこと、トイレ、食堂、体育館、図書室などの設備も調べておきましょう。
新築・改築された校舎は温湿度の調整や換気が行き届いているので、快適な学校生活を送れます。しかし、新しさだけに注意を奪われないように気をつけてください。
近年ではデジタル機器を利用したICT教育に対応できるかどうかも、重要なポイントになっています。
ポイント⑤学力

学力は入学時だけでなく、卒業時まで考慮することが大切です。
学力を参考に高校を選ぶとき、現在の学力に合う学校、それより高い学校、低い学校の3種類があります。
進学後にさらに勉強を頑張りたい生徒さんは、今後の学力アップも見込んで同等以上の学校が候補になります。卒業後にどのくらいの学力が身につくかは、大学合格実績を参考にしましょう。
ただし、難関校に挑む場合は、入学後も授業に付いていく覚悟があるかどうかをよく考える必要があります。
課外活動などに励みたい生徒さんは、同等程度の偏差値の学校がマッチしやすいです。
ポイント⑥進学実績・就職実績
進学実績や就職実績は、高校卒業後の進路に直結します。
通常、実績は学校の公式WEBサイトに掲載されています。中学生の段階で目標にしている大学などがある場合は、進学実績のある高校を選んだ方が希望が叶いやすいでしょう。
学校によっては大学や就職先への推薦枠を持っています。進路が明確な生徒さんは、推薦枠も含めてチェックすることをオススメします。
ポイント⑦課外活動・部活動

楽器・スポーツなど、中学時代から継続して技能を磨きたいという生徒さんは、課外活動の状況も確認しておきたいところです。
楽しむことを目的としているのか、大会での優勝を目指しているのかなど、同じ部活動でも学校によって取り組み方が違います。
あなたが全国大会を目指しているのに地方大会で充分という方針の部活動しかなかった場合は、課外活動に不満を感じるかもしれません。反対に勉強を優先したい人の場合は活動日数が多すぎると、勉強とのバランスに悩む可能性があります。
良い指導者がいるかどうかも重要なので、施設・設備とともに調べておきましょう。
ポイント⑧通学時間・経路
高校の選び方のなかでも、意外と盲点になりやすいのが通学時間と経路です。どんなに自分に合った高校でも、通学に片道2時間以上かかると通いきるのは厳しくなります。
経路については、以下の点を確認しましょう。
- 通学に使う路線の便数
- スクールバスの有無
- 自転車利用の可否
なお、中学時代に不登校で体力に自信がないという生徒さんは、通学時間が極力短い高校を選ぶとよいでしょう。
また、通学時間が同じくらいの学校がいくつかあった場合、通勤ラッシュに巻き込まれない方向か、乗り換えの回数は少なくて済むかなどの面で比較検討することも有効です。
ポイント⑨学費

親御さんが事前に確認しておきたいのが、学費です。受験料だけでなく、入学時や入学後にもさまざまな名目で学費が掛かります。
文部科学省が2022年に公表した調査によると、公立・私立の全日制高校の平均的な学費の内訳は以下のとおりです。(参考:文部科学省「令和3年度子供の学習費調査の結果について」)
公立高校(全日制)の学校教育費の内訳
- 入学金など:1万6143円(約5.2%)
- 授業料:5万2120円(約16.9%)
- 修学旅行費など:1万9556円(約6.3%)
- 学校納付金など:3万2805円(約10.6%)
- 図書・学用品・実習材料費等:5万3103円(約17.2%)
- 教科外活動費:3万9395円(約12.7%)
- 通学関係費:9万1169円(約29.5%)
- その他:4970円(約1.6%)
私立高校(全日制)の学校教育費の内訳
- 入学金など:7万1844円(約9.6%)
- 授業料:28万8443円(約38.4%)
- 修学旅行費など:2万6549円(約3.5%)
- 学校納付金など:11万5808円(約15.4%)
- 図書・学用品・実習材料費等:6万4259円(約8.6%)
- 教科外活動費:4万7013円(約6.3%)
- 通学関係費:12万9155円(約17.2%)
- その他:7291円(約1.0%)
高校によっては入試の結果を条件に、一部の学費を免除してもらえる場合があります。
都県ごとの学費補助金制度や就学支援金制度もあるため、経済的に学校に通うのが難しい場合は、志望校や市区町村の担当者に問い合わせてみましょう。
定時制高校と通信制高校の学費や就学支援金については、以下のコラムで解説しています。
高校を選ぶ際の情報を収集する5つの方法
この章では、高校選びに役立つ情報を収集する方法について解説します。
いずれも志望校を絞り込むために有効ですが、1つにこだわらずに複数の方法を利用しましょう。
複数の切り口から高校を調べることで、その学校をより深く知ることができます。
方法①高校の公式WEBサイトを見る

高校の公式WEBサイトを見れば、学校案内や進路状況などの基本情報を知ることができます。
学校行事の様子を写真に撮ってあげていたり、ブログで日々の生活を書いていたりする高校もあります。
最近では、YouTubeやSNSなどの公式アカウントを持っている高校も増えてきました。気軽にチェックできる上に学校の雰囲気を掴みやすいのでオススメです。
方法②担任や進路指導の先生に相談する
中学校の担任の先生は、あなたの成績や学力を知っているため、具体的な志望校を提案してくれます。不安なことがあれば、気軽に相談しましょう。
学校には進路指導に特別詳しい先生もいます。正式には進路指導主事と呼ばれ、どの中学校にも必ず配置されています。(参考:文部科学省「学校に置かれる担当者(一覧)」)
同級生とは異なる珍しい進路を選びたいという生徒さんは、進路指導主事の先生を頼るのがオススメです。
方法③学校見学やオープンスクールに参加する

多くの高校では受験生や保護者を対象に、学校説明会や学校見学を開催しています。説明会や見学会では、パンフレットなどの資料とともに、以下のような情報が得られます。
- 教育方針や学習カリキュラムの詳細
- 進学実績や卒業後の進路
- 試験内容等の入試対策
- 学校行事等の取り組み
- 学校の設備や雰囲気
学校によっては事前予約が必要です。気になる高校があったら、早めに公式WEBサイトを確認しましょう。
個別相談会で具体的な質問に答えてくれる高校もあります。
模擬授業や部活動への体験入部を経験できるオープンスクール・オープンキャンパスもオススメです。
リアルに近い高校生活を疑似体験できるため、学校の雰囲気や校風が掴めます。
また、学園祭などの一般に開かれている学校行事に加わるのも、高校選びの参考になるでしょう。
方法④学習塾の先生に相談する
学習塾の先生に相談するのもオススメです。学校の先生とは別の観点からアドバイスをもらえる可能性があります。
高校選びだけでなく、受験に伴う不安にも答えてくれる学習塾だと安心できます。
私たちキズキ共育塾も、勉強の手助けから精神面のサポートまで、1対1の完全個別指導でフォローしています。
無料相談を実施していますので、まずはお気軽にご相談ください。
方法⑤OB・OGの話を聞く

高校の卒業生であるOBやOGの話を聞くのも参考になります。元在学生の視点からの意見をもらえるため、高校生活について、より具体的なイメージが持てるようになります。
ただし卒業年があまりに古いOB・OGの場合、学校の方針や設備が変わっていて参考にならないこともあります。
できれば数年以内に卒業した親戚や、友達のきょうだいなど、高校の現状を知っていそうな人の話を聞くようにしましょう。
やってはいけない高校の選び方5選
この章では、一般的にやってはいけないとされる高校の選び方について解説します。
大切なのは、自分が求める高校生活を志望校で実現できそうかを確かめることです。
基本的にこの章で解説する選び方は、こうした確認を自力でしていないケースになります。
ただし、この選び方をしたからと言って、必ずしも後悔するというわけではありません。
進学先が偶然イメージどおりの高校で、充実した学校生活を送れる場合もあります。そのため、あくまでも参考程度に留めておいてください。
NG①一校だけに絞って選ぶ

一校だけに絞って高校を選ぶと、入学できなかった場合に進学先が見つからずに困るかもしれません。
全日制の普通科高校を志望する場合、たいていは入学試験を受ける必要があります。その場合、なかには勉強不足や体調不良で力を出し切れず、試験に通らない人もいます。
第一志望の高校に受からなかったときでも進学先を確保するために、いわゆる「押さえ」の学校や併願校もきちんと探しましょう。
NG②学校の先生や親任せで選ぶ
高校選びを学校の先生や親にすべて任せると、以下の後悔が生じる可能性があります。
- 自分が選んだわけではないから、愛校心が湧かない
- 親任せにしていたら、入学後に行きたい学校が見つかって後悔した
- いまの学力に合うからと先生に勧められて入学したが、雰囲気が合わなかった
仮に良い高校だったとしても、進学先を選んだのは自分だという自覚がないことで、学校生活を楽しめないケースがあります。親や先生から見る学校と、生徒さんの視点から見る学校が異なる場合もあります。
親や先生に候補を挙げてもらうことはあっても、最後は自分で高校を決めることをオススメします。
NG③学校見学などをしないで選ぶ

高校を見学せずに選ぶと、あなたのイメージする学校生活と進学後の学校生活との間にギャップが生じる可能性が高いです。
- 写真で見るよりも、校舎や設備が古くて不便だった
- 活発な学校だと思ったら予想以上におとなしい生徒が多かった
筆者は高校選びのときに合格圏内だからという理由で選んだ進学校が、想像以上に文武両道を求める学校で、入学後に驚いた経験があります。
イメージとのすり合わせをせずに高校を選ぶと後悔しやすいので、できるだけ学校見学に行くことをオススメします。
NG④有名な高校だからというだけで選ぶ
高校進学を検討している人の中には、知名度が高いからというだけの理由で高校を選ぶ人もいます。
その場合、入学後に授業に付いていけなかったり、学校行事の多さに疲れたりと、ミスマッチが生じやすいです。具体的には、以下の事例が考えられます。
- 学園祭で有名な学校に憧れて入学したら、授業進度が早くて大変だった
- 課外活動で活躍している学生が多い高校に入学したら、指導が厳しくて苦労した
評判だけではわからない特徴も多いため、知名度だけを理由に選ぶのは避けましょう。
NG⑤友達が受けるからというだけで選ぶ

友達が受けるからというだけで志望校を決めることは、あまりオススメできません。
進学後にクラスが分かれたり、部活動などで新しい友達ができて距離が生じたりすることがあるからです。
友達と離れるだけで、学校に通い続ける意義がわからなくなる可能性があります。高校はあくまでも自分の希望を軸に選びましょう。
高校の選び方に関するよくある2つの質問
この章では、高校の選び方に関するよくある質問について、具体的に回答します。
Q1.不登校の学生向けの高校の選び方は?

不登校の生徒さんが高校を選ぶときには、以下を重視することをオススメします。
不登校の生徒さん向けの高校の選び方
- マイペースに学べる環境かどうか
- 校風や校則が自分に合っていそうか
- 学校行事や課外活動の割合が多くないか
- 体力や通学経路の面で無理なく通えるか
- 卒業要件のうち出席日数がどのくらい重視されるか
一般的に不登校の人には通信制高校がマッチしやすいと言われています。原則として登校はスクーリング日のみのため、登校の負担が少ないからです。
不登校からの高校進学については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
Q2.確実に合格できそうな高校と難しそうな高校のどちらを選ぶべきですか?
現時点での成績、学力、受験までにどのくらいの日数があるかによります。一概に答えることができない難しい問題です。
どちらを選ぶべきか迷っている生徒さんは、まずは学校や学習塾の先生など、あなたの学力を見ながらアドバイスをくれる人に相談しましょう。
その際は、ただ学力面を理由に「この学校がいい」と提案する人ではなく、あなたが抱えている不安や、受験に向けてどのくらい頑張れそうかなど、詳しい話を聞いてくれる人に相談することをオススメします。
まとめ〜高校の選び方で迷っていたら、まずは相談しましょう〜

進学先を選べずに迷っている人は、あなただけではありません。入学してみたらイメージと違うんじゃないかと悩む生徒さんは、たくさんいます。
高校の選び方で困ったときには、まずは学校や学習塾の先生などに相談してみましょう。
話すだけで自分の考えが整理されますし、ひとりでは気付かなかったことにも気付けるはずです。
もちろん、私たちキズキ共育塾も、進路選択で迷っている生徒さんをサポートしています。
無料相談も行っていますので、ぜひ気軽にご相談ください。
Q&A よくある質問