不登校の高校生のオススメの過ごし方6選 体験談や相談先を紹介
不登校の間の過ごし方に悩んでいる高校生は珍しくありません。
特に、高校生の場合は、留年や退学、今後の進路や受験など、「このままではやばいかもしれない…」といった悩みもあるでしょう。
この記事では、キズキ共育塾の高校生の生徒さんたちの事例をもとに、高校不登校の期間の過ごし方をご紹介します。
家での過ごし方を工夫すれば、不登校の時期を有意義に過ごすことができます。
そして、あなたが今どのように過ごしていても、苦しい思いをしていても、必ず「次の一歩」に進めます。
そのために大切なことは、あなたの悩みや不安を一人だけ(家族だけ)で抱え込まず、「高校生の不登校」に詳しい人たちと話をすることです(私たちキズキ共育塾でも無料相談を受け付けています)。
ぜひ、参考にしてみてください。
※この記事は、「不登校の高校生のご本人」を想定して書いていますが、親御さんが読んでも参考になる内容です。
共同監修・不登校新聞社 代表理事 石井志昂氏からの
アドバイス
まずは気の済むまで休むことが大切です
不登校状態であるときの最大の敵は、「罪悪感」と「焦燥感」です。
不登校の間は、自分を責めずに、気の済むまで休みましょう。
そうすれば、必ず自分がやりたいことや楽しめること、熱中できるものに出合えると思います。
そのときに出合ったものが、あなたの宝物になるはずです。
ですが、そのために乗り越えるべき「罪悪感」と「焦燥感」は、今までクリアしてきたゲームのどんなボスキャラよりも強敵だと思ってください。
また、昼夜逆転や自堕落な生活は、不登校なら経験するものです。勉強できる人はごくわずかです。
いったん、一番好きな生活を思いっきりやってみてください。
やりきったら、早寝早起きの生活や適度な運動を始められることがよくあります。
目次
高校生で不登校になっても、焦らずに心と体を休ませよう
(決めつけるつもりはありませんが、)不登校になったあなたは、悩んだり傷ついたりして、心も体も疲れているのではないでしょうか?
キズキ共育塾の生徒さんを見てきた限り、高校生に限らず不登校になったばかりの方は、疲れが溜まっていることが多いのです。
疲れている自覚がない方もいます。
「自分がどうして不登校になったのかわからない」と悩む方もいます。
「私はずっと寝ているから疲れていないよ」という人も、心は疲れていることがあります。
まずは、心と体を休ませましょう。
そして、学校を休んで休息している自分を責めないようにしましょう。
不登校でも、家にいてお昼まで寝ていても、ゲームばかりしていても、決して悪いことではありません。
それらは、あなたの傷ついた心を回復し、疲れた体を休ませるために必要な時間なのです。
心と体が回復し、エネルギーが出てきてはじめて「不登校からの次のステップ」に進むことができます。
不登校の高校生の1日の過ごし方は千差万別
キズキ共育塾の生徒さんの話を聞く限り、不登校の高校生の家での過ごし方は、千差万別だと言えます。
つまり、「これが正解だ」という過ごし方はないのです。
学年、性格、地域や家庭の環境、体調、体力などによって「高校不登校中の最適な過ごし方」は全く違います。
①高校不登校中の過ごし方(生活)の例
キズキ共育塾の不登校の生徒さんから聞いた「不登校中の過ごし方」には、次のようなものがあります(オススメの過ごし方の具体例は、次の章「不登校中のオススメの過ごし方6選」で紹介します)。
不登校中の過ごし方の例
- 朝起きて、午前から夕方まで家でネットやテレビを見たりマンガを読んだりして、夜に寝る
- 夕方に起きて、夜の時間帯にネットをして、早朝に眠る(昼夜逆転)
- 家族以外の人と会わずに、ゲームをしている
- アルバイトに行く
- 友だちと遊びに行く
- 家族とは全く口を利かない
- 家族とにぎやかに話しながら、家事を担当する
- 勉強はしない
- 毎日コツコツ勉強する
- 元気なときは朝起きられるけれど、心身の調子によっては昼夜逆転になる
②どんな過ごし方をしていても、「悪い」「やばい」とは思わないようにしよう
大切なのは、昼夜逆転していても、全く勉強していなくても、それが「悪い」と思い込んだり、「やばい」と焦ったりしないことです。
そのような過ごし方をしているのは、あなたが「次の一歩」に進むために必要だからです。
またそもそも、不登校じゃなくても、昼夜逆転生活の人、勉強をしない人、家族やクラスメイトと話さない人、ゲームばかりの人…そんな高校生はたくさんいます。
「自分だけが、悪い意味で『特別』だ」と思わないようにしましょう。
また、周りの声やネットから、「高校生で不登校なのはやばい」などのネガティブな情報が耳に入るかもしれません。
しかし、不登校であっても、どんな過ごし方をしていても、「今の自分に必要な時間・過ごし方」であることに変わりがないため、必要以上に不安になることはありません。
そんな方のために、不登校の高校生がお悩みなどを話せるところ(の探し方)も、この後の章でご紹介していきます。
③不登校かどうかに関係なく、健康などによくない過ごし方
罪悪感は持たなくてもいい…と言いつつも、一般論としては、不登校かどうかに関係なく、(特に高校生年齢では)次のような過ごし方が健康などのためによくないことは事実です。
- 昼夜逆転
- 不規則な食生活/偏食
- 運動を全くしない
- ゲーム依存/ネット依存/スマホ依存
- 家族と一切口を利かない
「今すぐの解決」はしなくてもよいかもしれませんが、長期的には改善していく方がいいでしょう。
極端な昼夜逆転やゲーム・スマホ依存は、病院に相談した方がいい場合もあります。
自分だけ、家族だけで抱え込まず、改善方法を専門家に相談することも大切です。(具体的な相談先は「高校生の不登校の相談先」でご紹介します)
不登校の高校生の家でのオススメの過ごし方6選
不登校の期間は、見方を変えれば「学校に縛られない、自由な時間」と言うことができます。
ここからは、「不登校の高校生の自由な時間」にオススメな過ごし方を6個ご紹介します。
キズキ共育塾の生徒さんの実体験も書いていますので、ぜひ参考にご覧ください。(「生徒さんの声」は、個人が特定できないように、趣旨を変えない範囲で事実と異なる部分があります)
とは言え、「ここに書いてある過ごし方は自分には合わないな」と思う方もいるでしょう。
そんな方は、私たちキズキ共育塾にご相談いただければ、「より、あなたに向いた過ごし方」を一緒に話し合えると思います。
いずれも、「高校生なのに、高校に行っていないのに、こんなことをして過ごしていいんだろうか…」と思うかもしれませんが、「いま所属している高校」は、「必ず登校しなくてはいけない場所」ではありません。
いまの高校への登校を再開するにしてもしないにしても、「次の一歩」や「将来」には、いろんなルートがあることを知っておいてくださいね。
過ごし方①勉強
勉強が苦痛じゃない人は、勉強をして過ごすのがオススメです。
勉強をしておくと「高校生に必要な知識が身につく」という一般的なメリットに加えて、次のような具体的なメリットもあります。
- 登校再開や転校(※1)をしたときに、授業についていきやすい
- 高卒認定試験(※2)や、その後の大学・短大・専門学校の受験(※3)に役立つ
※1〜3は、それぞれ下記のコラムに詳細を書いていますので、ご興味がありましたらご覧ください。
合わせて読みたいコラム
- ※1高校の転校:「『高校中退してどうすればいい?』と悩む人へ|中退前後の進路選択」
- ※2高卒認定試験:「【すぐ読める】高卒認定試験とは?意外と簡単!取得のメリット・合格のポイントをご紹介」
- ※3大学・短大・専門学校の受験:「不登校から大学受験に進む8つのルートと体験談」
■キズキ共育塾の生徒さんの声
大学に進学したかったので、不登校のときは、家と塾で勉強してました。
ただ、不登校になったばかりの頃は、心身の疲れがあって、勉強できていたわけではありません。
そんな中、担任の先生から「出席日数も成績も足りないから、このままだと留年になるぞ」って言われました。
その言葉を聞いて、「出席日数不足や留年そのものは仕方ないとしても、成績(学力)はなんとかしたい」と思ったんです。
そこで、元気が出てからは自宅での勉強を再開して、キズキ共育塾にも入塾しました。
結果として、キズキ共育塾の先生が教えてくれた通信制高校に転校して卒業、行きたかった大学にも無事合格しました。
不登校の高校生が勉強できる場所・方法
- 予備校・学習塾(※1)
- 家庭教師(※1)
- フリースクール(※2)
- オンライン動画授業(※3)
- 学校の先生(※)
- ※1 予備校・塾・家庭教師
「不登校+高校生+塾」などでインターネットを検索すると、特に不登校の高校生に対応したコースなどを設けているところが見つかりやすくなります。
そうしたところでは、勉強以外に、悩み相談や進路相談などができることも珍しくありません。
この記事の運営元である「キズキ共育塾」「家庭教師キズキ家学」も、不登校の高校生に対応しており、お悩みの相談も可能です。
- ※2 フリースクール
フリースクールとは、ざっくり言うと、「何らかの事情で学校に行けない・行かない人が、学校の代わりに通う場所」のことです。
各スクールによって、過ごし方は大きく違っています。勉強をしたいなら、「勉強ができるフリースクール」を探してみてください。フリースクールも、不登校対応の塾と同様、悩み相談などができます。
- ※3 オンライン動画授業
オンラインで勉強を教えているサイトや動画もたくさんあります。
代表例に、「スタディサプリ」があります(比較的安価で利用できます)。
また、無料で見られるYouTube動画もあります。YouTube動画は、一般的には、塾や予備校が運営しているチャンネルなら信用できると思います。
私たちも、「不登校・中退の方のゼロからの学び直しTV」を運営しています。
- ※4 学校の先生
「授業(クラス)には行きたくないけど、学校(保健室・別室など)には行ける、先生と話すことはできる」という状態なら、学校の先生に相談してみましょう。
学校や先生によっては、放課後の補習や、家でできる課題などの形で、勉強を教わることができます。
過ごし方②読書
読書も、とても有意義な不登校の時間の過ごし方です。
不登校期間中だからこそ、授業・課題・部活などに追われず、ゆっくり本を読むことができると言えるかもしれません。
読書をすると、様々な考えに触れることができて、考えの幅が広がったり、思考も深まります。
また、国語はもちろん、他のいろいろな教科の勉強にもなります。
本の探し方・見つけ方
- 家族が持っている本を見てみる
- 書店や図書館に足を運ぶ
- ネット書店のオススメやレビューを見る(電子書籍もオススメです)
- 好きな芸能人・有名人がすすめている本を読んでみる
- 読書が好きな友だちから本を借りる、オススメの本を教えてもらう
- 読書ブロガーのブログやTwitter(SNS)を見る
- 国語の教科書の中で一部が掲載されていて気になった作品を買ってみる
書店や図書館では、「○○フェア」のような感じで、オススメの本を紹介しています。
Amazonなどのネット書店で本を買う際には、「試し読み」をしたり、実際読んだ人のレビューを見たりして本を選ぶことができます。
また、最近では小説家や漫画家など、著者自身がSNSをしていることも多いので、好きな本が見つかったら著者のTwitterを見てみるのも面白いです。
■キズキ共育塾の生徒さんの声
「不登校の自分のこと」を考えるのがイヤで、現実逃避に本を読むようになりました。
お兄ちゃんが小説好きだったので、家に小説がいっぱいあったんです。
最初は本が苦手だったけれど、物語を理解しようとして集中したら、自分の現状を忘れることができました。小説の世界に入り込んで、自分が消えてしまう感じで。
嫌な自分を忘れられて、学校だけじゃなくていろいろな世界があるんだなってわかりました。すごく楽しかったですね。
そして、「新しい世界に行きたい」と思えるようになって、勉強を再開できました。
過ごし方③家の手伝い
家の手伝いも、不登校の高校生にはオススメです。部屋から出られるのであれば、少しだけでも家の手伝いをしてみましょう。
家の手伝いが「次のステップ」に進むための準備になることもあります。
今は外出や勉強ができなくても、皿洗い、風呂掃除など簡単な家事の手伝いをやることで少しずつ動けるようになったという人もたくさんいます。
「今から手伝うのは恥ずかしいな…」と思うかもしれませんが、親御さんに、「何か担当できる家事はある?」などと聞いてみましょう。
■キズキ共育塾の生徒さんの声
高校を不登校になってから、自分の部屋に引きこもって生活してました。
ある日突然、母が部屋に入って来て、「犬の散歩、今日からアンタが担当ね」って言ってきたんですよ。
勝手に決めないでって思ったけど、親も兄弟も散歩行かないし、犬は甘えてくるし、私が行くしかないじゃないですか。
最初のうちは本当にイヤで、近所の人に見られないように、猛ダッシュで終わらせるようにしてたんです。
でも今思えば、そのおかげで外に出られるようになったんですよね。
犬の散歩に行けるようになったら、近所のコンビニにも行けるようになって、他にも行動範囲が広がって。
今はこうして塾に通えるようになって、専門学校に行くための勉強もできています。
犬に感謝ですね(人間の家族にも)。
- ※補足:記事を読んでいる親御さんへ
上記のような「いきなり家事を押し付ける方法」は、親子関係やお子さんの性格によってオススメできるかどうかは分かれます。不登校のお子さんへの接し方は、コラム「不登校の解決に向けて親ができる7つの対応〜解決のきっかけや接し方も紹介〜」をご覧ください。
過ごし方④アルバイト
不登校の期間にアルバイトをする人もいます。
アルバイト先では、学校ではできない経験(接客、料理、レジ打ち、品出しなど)ができます。
また、アルバイトには、学校よりも多様な立場や年齢の人が集まっています。
「学校ではできなかったことや、知り合えなかった人」を通じて、楽しく過ごせると同時に、自分の向き不向き、価値観、将来のことなどを考えるきっかけをつかめるかもしれません。
学校ではうまくいかなくても、アルバイト先では楽しく過ごせるというケースは少なくありません。
また、「お給料をもらえること」で、自己肯定感が上がったり、お金を使ってできることが増えたりもします。
■キズキ共育塾の生徒さんの声
進学校で勉強についていけなくて、先生にもクラスメイトにも見放されてるような感じで、学校に居場所がなくて不登校になりました。
でも、学校以外の人と会うのは嫌じゃありませんでした。
なので、不登校になってしばらく経って元気が出たら、カフェでアルバイトをして過ごすようになりました。
接客やレジの仕事は自分に合っていて、店長からも「挨拶がいいね」って褒められたりして…。
家以外の楽しい「居場所」ですし、褒められると純粋に嬉しかったです。
あと、午前のシフトだとお客さんに高校生がいなくて、大学生やお年寄りばかりなんです。
そうすると、自分が不登校ってことを気にせずにすみました。
大人の人と話して、自分の将来のイメージがつかめるようになって、受験勉強を再開できました(今も受験勉強とアルバイトを並行しています)。
過ごし方⑤運動
不登校の間は、運動…とまではいかなくても、体を動かすことも大切です。
一人でできる運動もたくさんありますし、人との交流がイヤでなければ地域のスポーツチーム・クラブやジムなどに通うことも考えられます。
施設が必要なスポーツの場合、公立の施設は安価で利用できることが多いです。
以下、キズキ共育塾で聞いた実例をご紹介します。
運動が好きじゃない人向きの、一人でできる軽い運動
- 散歩
- 軽い筋トレ、ヨガ、ダンスなど
運動が好きな人向きの、一人でできる運動
- ジョギング
- 自転車
- 水泳
- ボルダリング
運動が好きな人向きの、交流もある運動
- テニス
- バドミントン
- バスケ
- 柔道、剣道
- サッカー
- ダンス
運動は不登校期間の体力づくりになりますし、鬱々とした気分を晴れやかにする効果もあります。
また、気分が落ち込みがちな人は、朝日を浴びる時間帯に20分ほど散歩をすると、抑うつ(よくうつ。気分の落ち込み)を軽減できます。朝日を浴びるだけでも、落ち込みを減らす効果があるそうです。
■キズキ共育塾の生徒さんの声
高校ではテニス部に所属してて、不登校になってからも自主練は続けてました。
朝起きてジョギングして、筋トレして、壁打ちして。
「たぶんもう学校には戻らないし、部活にも行けないだろう」と思ってたんですけど、練習を休むのはなぜか怖かったんですよね。
実際、その後高校を中退。
中退後はキズキ共育塾で勉強して、高認と大学の両方に合格して、今は大学でテニス部に入ってます。
テニスの練習を続けてたから、受験勉強も続けられた気がしています(論理的じゃないかもしれないけど)。
過ごし方⑥その他の趣味
不登校の期間は、趣味の活動をして過ごすこともオススメです(これまでに紹介した読書や運動も趣味と言えるかもしれません)。
「学校に行っていないのに、好きなことをするなんて」と罪悪感を抱く必要はありません。
趣味の活動が、次のステップに進む原動力やきっかけになることも多いのです。
趣味と言えなくても「好きなこと」「やってみたいと思うこと」があれば、ぜひ、やってみるようにしましょう。
キズキ共育塾で聞いた趣味の実例には、次のようなものがありました。
- 絵を描く
- 好きなアーティストを応援する
- 映画、ドラマ、アニメを観る
- 音楽を聴く
- 登山や釣りをする
- パズル制作に取り組む
■キズキ共育塾の生徒さんの声
アイドルのA君が、不登校の私の心の支えでした。
高校不登校になる前からA君のことは応援してて、親もそれを知っていました。
それで、不登校になって家に一人でいる私を心配して、親がA君のDVDをそろえてくれたんです。
それを見ることで、「いつか、A君を生で見たい。だから、私は前に進める」と希望を持つことができました。
家から出られない時期もあったんですが、それでも「いつか、ライブに行ってA君に会うんだ!」と思って、健康のために家の中でできる運動をしていました。
元気になって、ライブに行ったときはA君を見て泣きました…。
人と話すのも怖くなくなり、A君推しの友だちと遊んだりもできるようになりました。
そこから少しずつ、具体的な「自分の将来」についても考えられるようになり、大学受験に向けて勉強を始めました。
特にインドアでできる趣味は、コラム「インドアでできる趣味30選!趣味で人生に充実感を持ちましょう」で候補を紹介していますので、よければご覧ください。
キズキ共育塾の講師からの、「不登校の高校生のオススメの過ごし方」のアドバイス
この章では、「不登校の高校生のオススメの過ごし方」について、学校が苦手な人たちのための個別指導塾・キズキ共育塾の講師たちからのアドバイスを紹介します。
実際に不登校の生徒さんと日々接している講師たちのアドバイスですので、きっと参考になると思います。(これまでの内容もキズキ共育塾の知見に基づくものであるため、一部重複する部分もあります。また、講師名は仮名の場合もあります)
また、私たちキズキ共育塾の無料相談では、「実際のあなた」のための、より具体的なアドバイスが可能です。ぜひご相談ください。
村下莉未講師のアドバイス
定期的なボランティア活動に取り組んでみる
オススメの過ごし方は、「定期的なボランティア活動に取り組んでみること」です。
実際に人の役に立てるだけでなく、「役に立っている感覚が持てる」という点で、自分自身の気持ちも明るくなると思います。また、人との関わりを定期的に設けることもできますし、人生経験にもなります。
加えて、大学受験を見据えている場合には、総合型選抜などで「高校時代に取り組んだこと」として提出書類に書くことができます。
外部の情報を取り入れる
私の「不登校の高校生にオススメの過ごし方」は、外部の情報を取り入れることです。と言うと難しく聞こえますが、平たく言えば、本を読んでもいいですし、テレビを見るでもアニメを見るでも構いません。
なぜなら、「アニメや漫画のおかげで、覚えなければならない英単語やフレーズや歴史の人物名がすんなり覚えられた」という生徒さんがこれまでたくさんいたからです。
また、外部の情報がインプットされていると、それがいつか思わぬところで役に立つことがあるということが、大人になってようやくわかるようになってきました。
「朝から晩まで好きなものを見ましょう!」というわけではないですが、自分の内面とばかり向き合うのではなく、癒されるためでもいいので、外の情報に目を向けることをオススメします。
絵を描いてみる
無心で手を動かす、絵を描くことをオススメします。
感情が動く読書や映画・動画鑑賞もいいですが、何も考えずにひたすら何かに向かうことで、不思議に心が落ち着きます。ちょうど、スノードームの中のスノーパウダーが落ちて視界がクリアになる感じです。
絵を描くことは場所もあまりとらず、料理のように手際や手順など総合的な力を問われることもありません。始めたいときに始められ、終わりたいときに終われます。一人でできて自分でペースも決められますし、誰も評価しません。さしたる疲労感もなく、大げさな準備も不要です。
鉛筆でドローイングをするのもいいですし、色鉛筆などで色をつけるのも楽しいです。私もときどき描きますが、紙に鉛筆や筆などの道具が触れる音が耳に入ってきたり、筆で色を乗せる作業を静かに繰り返していくというその感触もあいまって、知らず知らずのうちに心穏やかになり、心地よさも感じてきます。
自分なりに好きに描けば「上手いか下手か」は全く関係ないと思いますが、上手くなりたいのであればビギナー向けの入門書もたくさん出ています。また、「自分で全部描く」以外に、塗り絵という手もあります。『ぐっすり眠れる塗り絵』も人気だそうです。
T.S講師のアドバイス
文化に触れる
オススメの過ごし方は、文化に触れることです!「文化」と聞くとハードルを高く感じるかもしれませんが、本、映画、アニメ、音楽、絵などももちろん「文化」です。自分が「なんかこれいい」と感じるものに浸る時間をつくりましょう。
理由の一つ目は、好きなものをとことん楽しむ時間・瞬間はもちろんハッピーだからです。勉強や周りとの関係で疲れているときには、体を休めるのと同時に、自分のエネルギーを蓄えることが大事です。好きなものに浸ることで自分らしらを感じる、それによって心の充実感を感じることができます。
二つ目は、どんな文化も教養になるからです。例えば海外では、シェイクスピアや映画のセリフを引用できる、そしてそれを聴いた人が理解できるというのが、一種の教養とされることもあります。ただ、それは一例です。日本にいても、シェイクスピアでなくても、どんな芸術文化にも自分や他人に影響を与える何かがあります。それを感じることそのものも、心の教養になります。
不登校でお家で過ごす時間が長くても、文化に浸ることで、そこから発展して「外に出て○○を見たい」「○○を学びたい」と思ってくることがあります。その気持ちを大切に、文化に熱中していきましょう。(ただし夜更かしはしすぎずに!)
N.Y講師のアドバイス
遊びの延長で構わないので、毎日何かに取り組む
私が不登校の方々にオススメする日々の過ごし方は、「遊びの延長で構わないので、毎日何かに取り組む」というものです。
私自身もそうでしたが、不登校になると時間を持て余すことが多いです。その時間を少しでも有効に使いたいという思いがあれば、ぜひ何かに取り組んでみてください。
別にそれは勉強のようなものでなくても構いません。スポーツをやったり、楽器を弾いたり、漫画や絵を描いたりなど、遊びや趣味でOKです。
そして、ここが重要なポイントなのですが、基本的には楽しむことが第一で構いません。しかし、一方で「上達する」ということも意識していただきたいのです。
どんなことに取り組む場合も、少しでよいので「どうやったらこれがもっと上手くなるか」ということを考えてみてください。楽しむのと同時に、自分のスキルをアップさせることも意識し、工夫と試行錯誤を繰り返してみてください。
なぜこんなことを言うのかというと、そうして試行錯誤を繰り返しながら自分の技やスキルを磨く経験は、その後の人生のあらゆる局面で役に立つからです。もちろん、大学受験や勉強においてもそれは例外ではありません。
だからこそ、あなたにとって好きなことや興味があること、楽しいことでよいので、何か一つ取り組んでみましょう。
三島雪よ講師のアドバイス
自分のイメージを具体化する
いまあなたが、「不登校である自分を許せない」のであれば、不登校である自分をなぜ許せないのか考えてみてください。そして、誰かと話し合ってみてください。肥大化したイメージに自分が押しつぶされていませんか?イメージを肥大化させて、自分を苦しめないために、日々自分のイメージに問いかけ、具体化させることを心がけましょう。
やや抽象的ですので、具体例として、私自身の体験談を次に記します。
自分自身の経験談
高校を不登校で過ごした私にとって、反省すべき点はイメージを具体化しなかったことです。
当時の私にとってゲームがすべてでした。ラグナロクオンライン、ギレンの野望、シムズ、シヴィライゼーション。高校生活に楽しみを感じなかった私にとっては、人生の楽しみはゲームだけでありました。親の許す限りゲームをし、親の目が気になる日は、皆が寝静まる夜、こっそりとリビングに忍び込みへっへっへと笑いながらキーボードやコントローラーをカチャカチャと動かしていました。その瞬間は無上の喜びに包まれて、本当に楽しいと感じていました。
ですが、現実はゲームばかりしている自分を許してはくれません。いえ、ゲームばかりしている自分を許さないのは現実ではなく、「自分自身」なのです。
親に「大学に行きたいの?」と尋ねられれば、「行きたい」と言いました。なぜかというと、親の望む子どもになるよう忖度(そんたく)する子どもだったからです。親はその言葉を信じました。ですが実際の私の行動を見るとゲームばかりしています。そこで親は混乱しました。子どもの言葉を信じたい、一方で子どもは言葉に沿った行動はしていない。
そして、私自身大学に行きたいかどうかはわかりませんでした。「エリートになりたい、優秀な存在でありたい」というイメージはありました。いま思えば、「何の分野の?何をしたいの?」そこが大事でした。ただ単純に優秀でありたいと思い込んでいたのです。ですがそれは実際の行動につながる願望ではなかったのです。
私はただ、優秀な存在になりたいというイメージを引きずる、ゲームが大好きな、不登校の高校生でした。
そして優秀な存在になりたいという、「ただ」のイメージは私を苦しめました。
ゲームを死ぬほど楽しんだ後は、優秀でないあるいは優秀な存在になるための努力をしていない自分に直面します。今日もゲームしかしなかった。自分は努力をしていない。そんな自分を呪いました。
このような煉獄(れんごく)で苦しまないためにはどうすればよいのか?
それは自分のイメージに「問いかけ」を行うことだったのです。
優秀になりたい?何の?どの分野の?それをあなたはやったことがあるの?誰かそれをやっている知り合いはいるの?だれかとそのイメージを話し合ったことはあるの?優秀とはなに?何をすれば優秀なのか?
イメージは恐ろしいもので、ただ放っておくと願望だけが肥大化して、何をすればよいのかわからず、行動には繋がらず、自分を苦しめるだけです。強く優秀になりたいと望んでいても、努力せず、ゲームをやりたいという願望のみに従っていた私は、何をすればよいかわかっていなかったのです。ただゲームをしているばかりの自分が嫌いなだけで、何をすればよいかわからず、次の日もまたゲームをするのです。
今の私は、ゲームとの折り合いがつきました。
それは自分が何を目標に、何をすべきかがしっかりと具体化されているからです。
すべきことをやり、息抜きにゲームをするというバランスが保たれているのは、すべきことが何かちゃんと理解できているからです。
キズキ共育塾の講師の、「高校不登校時にしてよかった過ごし方」
この章では、高校不登校を経験したキズキ共育塾の講師が、不登校中にしてよかった過ごし方(体験談)をご紹介します。前章同様、こちらも参考にされてください。(講師名は仮名の場合もあります)
松本健一講師の体験談
家事の手伝い
私は、高校不登校時代、母の家事を手伝っていました。
不登校になった当初は、外に出ることになかなか積極的になれず、家の中で悶々とした気持ちを抱えながら過ごす日々が続いていました。そんなある日、母から「掃除機かけて」「アイロンかけて」と頼まれ、言われるがまま手伝うようになりました。
そして、母の家事を手伝ううちに、いつの間にか「こころ」と「からだ」が軽やかになっていました。これは、手や足、そして身体全体を動かして、部屋がきれいになったり家族がよろこんでくれたりすることで、ある種の「達成感」を味わうことができ、悶々とした気持ちがいつの間にか晴れやかになったからだと思います。
ちなみに、このときの経験やスキルは、大学進学後の日々の生活にも役に立っています。
H.S講師の体験談
アルバイト
高校不登校中にしてよかった過ごし方は、アルバイトです。理由は主に、居場所が増えること、(いろんな)人との会話の仕方を忘れないでいられること、同年代よりも社会経験を積めることです。
私は、「このままだと一生家から出られなくなってしまいそうだ」と感じ、リハビリがてら挑戦しました。具体的には、コーヒーが好きだったこともあり、カフェでのバイトです。
その頃の生きがいは、お客さんにラテアートを喜んでもらうことや、ありがとうと言ってもらえることでした。自分の不登校の理由の一つが、「同じような考えの人と関わり続けて、考え方が歪んだこと」だったので、アルバイトはお金をもらいながら考え方を矯正できるいい機会でした。
現在の私は大学生です。あの頃バイトをして外界と接点を持っていたおかげで、コミュニケーションとその大切さを忘れずにすんだと感じています。
不登校の高校生の相談先
不登校に伴う、「1日をどう過ごしたらいいのかわからない」「将来、高校を卒業したその後が不安」「これからどうしたらいいんだろうか」などのお悩みは、相談できるところがたくさんあります。
あなた一人で(ご家族だけで)お悩みを抱え込まずに、ぜひ、「不登校に詳しい人」に相談してみてください。
相談先の例
- 国・都道府県・市区町村の高校生向け相談窓口(※1)
- 病院(※2)
- カウンセラー(※3)
- フリースクール(※4)
- 不登校に対応した学習塾/予備校/家庭教師など(※4)
- その他、不登校のサポート団体(※5)
- ※1 国・市区町村・都道府県の高校生向け相談窓口
内閣府のウェブサイト「18歳以下のみなさんへ」では、あなた向きの相談窓口を探せることが特徴です。インターネットで、「お住まいの地域+高校生+悩み相談」などと検索しても、候補が見つかると思います。
- ※2 病院
不登校で、運動不足・昼夜逆転・不規則な食生活があったりすると、体調不良につながることがあります。また逆に、(自覚はないかもしれませんが)すでに何かの病気や障害があって、それが不登校につながっているケースもないわけではありません。「体調がおかしいな」と思ったら、病院に行きましょう。
- ※3 カウンセラー
カウンセリングでは、「あなたのお悩みや状況」を話すことができます。具体的な解決法が見つかることもあれば、話すだけで悩みが軽減されることもあります。
一般的には、臨床心理士または公認心理師が行うカウンセリングであれば、信頼できます。
また、あなたの高校にスクールカウンセラーがいれば、その人にも相談できます。
「クラスには行けないけど、学校には行ける」なら、スクールカウンセラーが在籍しているかどうかを確認しましょう。
- ※4 フリースクール/塾・予備校/家庭教師
すでにご紹介したとおり、不登校に対応した塾などはたくさんあります。インターネットで「不登校+塾」などと検索するといくつか候補が見つかりますので、あなたに向いていそうなところがあれば、問い合わせたり資料請求をしたりしてみましょう。
(私たち「キズキ共育塾」「家庭教師キズキ家学」でも無料相談を行っています)。
- ※5 不登校のサポート団体
フリースクールや塾以外にも、不登校の高校生をサポートを行うNPO団体などがあります。こちらも、「お住まいの地域名+不登校+サポート」「お住まいの地域名+不登校+NPO」などで検索すると、候補が見つかると思いますので、気になるところがあれば話をしてみましょう。
無料の相談窓口以外には、基本的にはお金が必要です(相談は無料でも、本格的な利用のためにはお金が必要なところもあります)。
お金の話については、「無料で何ができるか」「何にどれくらいお金が必要か」などを確認しましょう。
もちろん、あなた一人で確認したり話をしたりする必要はなく、親御さんや学校の先生など、信頼できそうな大人を加えることも考えてみてください。
まとめ:高校生で不登校でも「次の一歩」に進めます
まずは、不登校であることについて「やばいかも…」と焦ったり、「みんなは学校に行っているのに…」と罪悪感を抱いたりして自分を責めないようにしましょう。
適切な過ごし方を実践することで、不登校からの「次の一歩」に進むことはできます。
また、卒業したその後のことや将来のことについても、支援機関や専門家に相談することで、不安を軽減できるでしょう。
この記事が、過ごし方に悩む不登校のあなたのお役に立ったなら幸いです。
さて、私たちキズキ共育塾は、不登校、引きこもり、中退などの方々の学び直しを完全個別指導でサポートする学習塾です。
無料相談も承っておりますので、ご相談いただければ、不登校中の過ごし方について、あなたのために具体的なお話ができると思います。
少しでも気になるようでしたら、お気軽にご相談ください。
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