高校中退後の編入先や進路とは? 転入との違いや注意点、選び方を解説

こんにちは。「お悩みのある人」の勉強とメンタルをサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

高校中退した、または高校中退を検討中のあなたは、これから編入できる高校を調べているのではないでしょうか?

このコラムでは、編入と転入の違いや高校中退後に編入する際の注意点、編入先の選び方、中退後の編入先や進路の選択肢、状況別の高校中退後の選択肢の選び方を解説します。

あなたが「次の一歩」について考えるための、参考になれば幸いです。

編入と転入の違い

「編入」や「転入」という言葉を耳にしたことがある人は多いと思います。

ですが、「編入」と「転入」について、「なにが違うの?」と思う人が多いかもしれません。

編入とは、もともと在籍していた高校中退した翌日よりも後の日に、次に在籍する高校に転校することです。編入の場合、もともと在籍していた高校と次に在籍する高校の間に、高校に在籍していない期間があります

転入とは、もともと在籍していた高校中退した翌日に、次に在籍する高校に転校することです。転入の場合、在籍する高校は変わっても、高校在籍の期間は途切れていません

すでに高校中退した人は、「編入」のみが可能です。もちろん、改めて高校受験をして1年生からやり直す「再入学」は可能です。

高校中退を検討中の人は、転入するか、編入するかを選べます。

「編入と転入、どっちがいいの?」という質問も多いので、解説します。

結論としては、「転入」の方がメリットがある場合はあります。ですが、それほど大きな差はありません。高校中退後の編入の注意点については、こちらで解説しています。

そのため、「もう高校中退したから編入しかできない…」と不安になることはありません。

高校中退後に編入する際の5つの注意点

実際に編入・転入を考えるとき、どんなことに気をつければいいのでしょうか?

よく疑問点として挙げられる、単位や在籍期間などの注意点をお伝えします。

注意点①単位

編入でも転入でも、引き継げる単位は、「在籍中の高校、または在籍していた高校で認定された単位のみ」です。

つまり、自分がどれだけ単位を取得しているのか、引き継げるのかは、在籍中の高校、または在籍していた高校への確認が必要になります。

多くの高校は、年度の終わりの3月末に単位の認定を行います。

そのため、前年度が終了した時点で取得している単位のみ、編入・転入先の高校に引き継ぐことができます。

具体的にお伝えすると、ほとんどの場合は次のようになります。

  • 1年生が終わって高校中退・編入をする場合は、1年生で取得した単位を全て引き継げる
  • 1年生の途中に高校中退・編入をする場合は、単位を引き継げない(引き継ぐ単位がない)
  • 2年生・3年生の途中で高校中退・編入をする場合は、前の学年までで取得した単位のみ引き継ぎ可能(今の学年で途中まで受けていた授業は単位として認定されずに引き継げない)

学年途中で高校中退・編入をした場合、その学年になってから学んでいた授業は、一部例外もあるようですが、編入した高校でまた一から授業を受けなければなりません。

「通信制高校への編入の場合、年度途中の単位も引き継げる」という情報もあります。

ですが、筆者が調べた範囲ではそのような通信制高校は見つかりませんでした。

高校1年生で高校中退・編入した場合は、引き継げる単位が基本的にないため、編入ではなく「入学」という形になる場合もあります。

また、1年間に取得可能な単位は学校によって違います。

そのため、「卒業に必要な単位を編入先の高校で何年で取得できるか」を計算しておく必要があります。一部、高卒認定試験の合格科目を単位認定する高校もあります。

いずれにしても、在籍中の高校、または在籍していた高校と、編入を考えている高校の両方に、「自分の単位の状況」をきちんと確認すると、今後の方向が見えやすくなるはずです。

注意点②卒業時期・在籍期間

「編入したら、卒業の時期が変わるの?」というのも、よくある質問の1つです。

在籍期間も、前の高校から編入先の高校に引き継ぐことが可能です。ですが、高校を卒業するためには、高校に36か月以上在籍する必要があります

高校中退・編入の場合、高校に在籍していない空白期間が生まれます。

合計36か月以上の在籍期間を設けるために、基本的には「『3年生の3月』での卒業はできない」と考えておいた方がよいでしょう。こちらも例外はあるかもしれませんが、基本的にはできません。

転入の場合は、在籍に空白期間が生じないため、単位の引き継ぎがスムーズにいけば場合は「3年生の3月」で卒業できます。

特に通信制高校では、「転入は随時受けつけるが、編入は時期が固定されている(例えば4月・9月のみ)」学校も少なくありません。その点も含めて注意しましょう。

単位同様、在籍中の高校、または在籍していた高校と、編入を考えている高校に「自分の在籍日数・卒業までに必要な日数」「卒業時期のめど」を事前に確認しておきましょう

注意点③入学条件・入学試験

高校中退後の編入・転入で気をつけたいことの1つが、入学条件と入学試験です。

高校中退後の編入・転入は、希望すれば無条件に認められるわけではありません

各地域ごと、学校ごとに入学条件が定められているのです。

例えば、全日制高校の場合であれば、その高校がある都道府県に住んでいることが、入学条件となることが多いです。

以下、例を紹介します。

都立高校の応募資格

  1. 全日制
    保護者とともに都内に住所を有すること又は保護者とともに入学日までに都内に住所を有することが確実なこと。なお、保護者の要件について、上記に当てはまらない場合に、特別の事情として認められる事情及び必要書類等は、別紙1のとおり。
  2. 定時制及び通信制
    志願者本人が、都内に住所若しくは勤務先を有していること又は入学日までに都内に住所若しくは勤務先を有することが確実なこと。
  3. 海外からの帰国の場合
    出願の可否及び出願できる学年は、年齢のほか、外国の学校において何年の課程を修了したか(何年の課程に在籍しているか)と、これまでの修得単位数によって決まることになります。外国の学校の場合、修得単位数として認められる単位数が少なく、出願ができなかったり、希望学年を受検することができなかったりする可能性がありますので、受検を希望する高校において、必ず事前の相談・確認をしてください。

(参考:東京都教育委員会「都立高等学校の転学・編入学について」)

神奈川県立高校の応募資格

神奈川県公立高等学校へ志願するためには、次の3つの要件をすべて満たしていることが必要です。

  1. 中学校等を卒業、または令和6年3月31日までに卒業見込みであること。詳細は「志願資格」をご確認ください。
  2. 志願者及び保護者(親権者または未成年後見人)が神奈川県内に住所を有すること。
  3. 平成21年4月1日以前に出生していること。

(参考:神奈川県「県外・海外・私立等から受検するみなさん」)

その一方で、通信制高校は、居住地などの条件がないところも多いため、編入・転入がしやすい学校と言えます。

とはいえ、高校は義務教育ではないため、どの高校に編入・転入をする場合でも、基本的には試験を受ける必要があります

具体的には、次のようなものがあります。

  • 学力試験
  • 作文審査
  • 面接審査

なお、通信制高校の場合、学力試験がないケースも珍しくありません。作文や面接が主な審査です。

試験の種類がなんであれ、事前に対策を行う必要があるでしょう。

試験対策は、自分1人で行う必要はありません。塾や家庭教師などを活用すれば、適切なサポートを受けながら対策に取り組むことができます

試験内容は学校によって大きく異なるため、候補となる学校の入学試験の情報を集めましょう。

私たちキズキ共育塾は、高校中退後の編入を検討している人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

注意点④学費

編入・転入後にどのくらいの学費が必要なのか気になる人は多いと思います。

結論から言うと、学費は高校の種類や公立か私立かなどによって大きく異なります。そのため、編入・転入を希望する高校があれば、ウェブサイトなどで確認することが大切です。

参考として、ここでは公立と私立の全日制高校、通信制高校、公立の定時制高校の学費の例を紹介します。(参考:東京都教育委員会「都立高等学校、中等教育学校(後期課程)の授業料・入学料及び特別支援学校高等部の授業料について」、大阪府「府立高等学校の授業料と就学支援金について」、文部科学省「令和4年度私立高等学校等初年度授業料等の調査結果について」、代々木高等学校「代々木高等学校」、国士舘高校「国士舘高校」)

  • 全日制高校(公立):11万8800円(東京都や大阪府の1年間の授業料。入学金・教科書代・制服代などは別途)
  • 全日制高校(私立):75万8881円(初年度の納付金平均額)
  • 通信制高校(公立):1単位ごとの規定金額×履修単位数(東京都の場合1単位につき336円。大阪府の場合1単位につき330円。入学金・教科書代・制服代などは別途)
  • 通信制高校(私立):31万4100円(代々木高等学校の第1学年の負担額)
  • 定時制高校(公立):3万2400円(東京都や大阪府の1年間の授業料。入学金・教科書代・制服代などは別途。
  • 定時制高校(私立):約74万2000円(国士舘高校の年額の授業料と1年時の教育運営費の合計額。その他、修学旅行積立金・教科書代は別納。

編入・転入先の学校を選ぶ際は、希望する学校を見つけることも大切ですが、保護者の方と費用面について相談しておくことも必要です。

通信制高校や定時制高校の学費については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

注意点⑤就職

将来的に就職活動をするときの履歴書では、転入の場合は「高校中退」と書かずに「〇〇高校転入」と書くことができます。

一方、編入の場合は、最初の高校について「〇〇高校中退」と書く必要があるのです。

「高校中退の経歴は就職に不利なのでは…?」という声もあります。

ですが、面接などで「高校中退の理由」を筋道立てて話せれば、大きな影響はありません

個人的には、「高校中退の理由」は「全くの嘘」を伝えてはいけないと思います。正直に経緯を話しましょう。

高校中退後の編入先の選び方・ポイント

高校中退後に編入する場合、大前提としてこちらでお伝えした単位や卒業時期などに注意して高校を選ぶことが大切です。

加えて、編入・転入に限らず、一般的な高校の選び方として、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 学校の種類(全日制・定時制・通信制)がライフスタイルに合うか
  • 校風や学校の雰囲気は自分に合うか
  • 通学経路や通学時間は負担にならないか

また、学びたいことや将来就きたい職業が明確にある場合は、普通科ではなく専門的な知識を学べるコースがある学校を選んでもよいでしょう

こちらで「体調がよくない場合」「不登校経験がある場合」「学力・編入試験に不安がある場合」など、状況別の高校中退後の選択肢の選び方も解説します。

高校中退後の編入先や進路の選択肢5選

この章では、編入する高校の選択肢についてお伝えします。

選択肢①通信制高校

高校中退後の編入先として人気が高いのが、通信制高校です。

通信制高校は、基本的には自宅での学習とレポートの提出などで単位を取得します。

通学して授業を受ける機会が少ないので、自分のペースで勉強したい人や、継続的な通学に不安がある人に向いているでしょう。

また、編入時期について複数の時期が用意されている学校も多くあります。

通信制高校はたくさんあり、高校ごとに特徴が大きく違っています。それぞれがどんな高校かを、しっかりと事前に調べて比較しておくことが大切です。

例えば、通学する日が多いか少ないか、文化祭などのイベントがあるかないかなどです。

自分で勉強を進めることが苦手な人や勉強に自信のない人は、通信制高校と同時に塾などにも通って、勉強の習慣を身につけることを検討してみてください。

通信制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢②定時制高校

定時制高校は、全日制高校と同じように通学して授業を受けます。

授業時間が昼から、夕方から、夜からなど遅めに設定されているのが、全日制高校と異なる点です。どの時間帯に通うかを選べる学校もあります。

通学が苦にならない人や、友達と学校生活を送りたい人には向いているでしょう。

また、高校中退などの経験がある生徒も多く在籍しています。そういう意味では「馴染みやすい環境」と感じやすいかもしれません。

ただし、「1年生から入学した場合、卒業までに4年必要」という学校もあります。

また、全日制高校同様に、制度的な部分も含めて、「校風などが自分に合いそうな高校か」を調べておくことが大切です。

定時制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢③高卒認定試験

編入ではありませんが、高卒認定試験についてもお伝えします。

高卒要件が必要な大学や専門学校などへの受験ができるようになる資格が、高卒認定試験(高校卒業程度認定試験)です。高校に在籍したまま受験することもできます。

高卒資格とは異なりますが、高卒資格が必要な大学や専門学校の受験、一部の公務員試験・公的資格の受験が可能になります

大学受験は現役年齢で受験したい人や、高校に通わずに大学などの受験資格がほしい人に向いている選択肢です。

高卒認定試験の難易度はほぼ高1レベル、合格ラインは100点満点で約40点と言われています。適切な勉強をすれば合格できる可能性が高いです。

勉強に慣れていない人や、効率的に対策したい人などは、塾などに通って勉強することを検討してみてください。

高卒認定試験については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢④専修学校・高専

高校とは違いますが、専修学校・高専も選択肢の1つです。

専修学校は、次の3つに分かれています。今回は高等専修学校(高等課程)について紹介します。

  • 高等課程:「高等専修学校」と言われ、中卒で入学可能
  • 専門課程:いわゆる「専門学校」。入学には基本的に高卒以上の資格が必要
  • 一般課程:学歴や年齢に関係なく誰でも入学が可能

高等専修学校は、中学卒業者が対象です。社会に出てすぐに役立つ実践的な職業教育を行い、高等学校の枠に収まらない多様な教育を行っています

授業内容としては、座学だけでなく、実習・実技も多くなっています。仕事に直結する知識やスキルを学びたい人や、そのための資格を取得したい人にはよい選択肢となるでしょう

学科は「工業」「農業」「医療」「衛生」「教育・社会福祉」「商業実務」「服飾・家政」「文化・教養」の8つの分野があり、学校ごとにさまざまなコースがあります。

1年制や5年制など、さまざまな制度があり、学校によっては高卒資格も取得できます。

また、「高等専門学校(いわゆる高専)」も中卒からも入学できます。主に技術者になることを目的に、五教科などのいわゆる一般科目と、工学・技術・商船などの専門科目の両方を学ぶことになります。

一般的に、専修学校も高専も、「高校の普通科」よりも学ぶ内容が専門的です。そのため、自分が向いているかどうか、事前にしっかりと考えておきましょう

専修学校・高専については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢⑤全日制高校

全日制高校への編入は、引っ越しなどの理由がない限り、あまり例がないようです

中途退学者向けの募集や学期ごとの補欠募集を行っている場合もありますが、枠に限りがあるため、一般的に難易度が高くなります。

編入ではなく、もう一度高校受験をして1年生からの再スタートすることも可能です。

なお、一度全日制高校を中退して別の全日制高校に編入した人が、再び高校中退することをよく目にします。もちろん編入した全日制高校で充実した高校生活を過ごす人もいます。

そのため、自分が「なぜ前の高校を中退したか、中退しようとしているか」「再び全日制高校に通えそうか」「どんな全日制高校なら通えそうか」などについて、よく考えることが大切です。

高校中退後の選択肢の選び方〜状況別に解説〜

この章では、3つの状況に分けて高校中退後の選択肢の選び方を解説します。

自分の状況に合うものがあれば、ぜひこれからの進路や将来について考えるためのヒントにしてください。

状況①体調がよくない場合

「体調が良くない」「朝起きるのがつらい」など、体調がよくない場合に次の選択肢を選ぶ際は、「場所や時間の面で拘束されることが少ない」という点を重視しましょう。

例えば、自宅で授業を受けられる通信制高校や、朝から通学する必要がない定時制高校が選択肢の1つになります

また、「極度に体力が落ちている」「体調の浮き沈みが大きい」という場合は、通信制高校の中でもより多くの授業をオンライン上で受けられる学校を選ぶと、極力負担を減らすことができるでしょう。

新しい高校に編入した後は、以下の2点を意識して学校生活を送るようにしてみてください。

  • 卒業が遅れても良いから、焦らずに少しずつ授業を受ける
  • 在学期間中に体調を回復させる

新しい学校に編入することや、編入後に通い続けることに自信がない場合は、高卒認定試験を受けるという選択肢も検討してみましょう

状況②不登校経験がある場合

不登校経験がある場合は、以下の2点を踏まえて次の選択肢を考えてみてください。

  • 過去に不登校になった理由
  • これからどのような学校生活・人付き合いをしたいか

例えば、「体調不良で不登校になり今も体調に不安はあるけれど、同年代の友だちがほしい」という人は、通学日数が多い通信制高校や定時制高校が第一候補になるでしょう。

また、「不登校経験はあるけれど体調に問題はなく、新しい環境で色々な人付き合いをしたい」という人にとっては、全日制高校も選択肢の1つになりえるでしょう。

ただし、全日制高校に編入した場合、日々さまざまな宿題や課題が出されるため、勉強についていくことが難しくなる可能性があります

特に、過去に不登校になった理由として「課題や宿題を出せない」ということがある人にとっては、全日制高校は少しハードルが高いかもしれません。

状況③学力・編入試験に不安がある場合

学力や編入試験に不安があるものの、体調や人付き合いに不安がない人は、編入したい高校を自由に考えるとよいでしょう。

とはいえ、新たな高校に編入するためには、学力が重要な要素になります。

そのため、編入・転入の時期まで時間がある場合は、塾や家庭教師などの力を借りながら、編入試験に必要な科目の学習を進めておくとよいでしょう

高校中退からの編入について、キズキ共育塾の講師の体験談・アドバイス

この章では、高校中退からの編入・転入について、高校中退経験のある人たちのための個別指導塾・キズキ共育塾の講師からの体験談とアドバイスを紹介します。

高校中退から編入・転入・高卒認定試験・大学受験などを目指す人たちに勉強を教えている講師の「生の声」です。きっと参考になると思います。

これまでの内容もキズキ共育塾の知見に基づくものであるため、一部重複する部分もありますが、参考にしてみてください。

また、私たちキズキ共育塾の無料相談では、「実際のあなた」のための、より具体的なアドバイスが可能です。ぜひご相談ください。

S.K講師のアドバイス

英語 数学 古文 物理

高1の10月に、全日制高校から通信制高校に転校しました。高校を変えてよかったことをお伝えします。

①人間関係の強いストレスから解放された

いじめられていて、精神的に限界だったためです。

②「本気で勉強をがんばって人生を変えてやろう」という気持ちになれた

元の高校に何事もなく通っていたら、大学受験はおそらく適当に終わらせていただろうと思います。転校に伴い気持ちを切り替えたことで、「元の全日制高校のボリューム層が進学する大学」よりも、偏差値が上の大学に合格できました。

その上で、あなたにアドバイスをお伝えします。

まずは、編入・転入前に、「本当に転校していいのか」を、改めて自分と向き合って考えておくといいでしょう。

また編入・転入について、以下の点に注意してください。

①高校転校の経歴は履歴書に残るため、さまざまな「面接の場」で聞かれやすくなります。高校転校に対するエピソードや感じたことなどを、あらかじめ答えられるようにしておくことがオススメです。「挫折を乗り越えた」のようなプラスのエピソードだとなおよしです。

②特に、通信制高校に転校した場合、生活が乱れたり、家から出なくなったりする人も多いようです。無理のない範囲で、規則正しい生活や適度な外出を心がけましょう。

編入・転入に関する高校転校の経歴は、一切後ろめたくありません。全く気にしなくてOKです。

まとめ〜高校中退後の編入は、周囲に相談しましょう〜

編入と転入にはそれほど大きな違いはありません。

また、もともと在籍していた高校で取得した単位は編入・転入先の高校に引き継ぐことができます。ですが、年度途中での編入の場合は、基本的には引き継ぎはできません。

卒業のタイミングが気になる人は、高校中退・編入の時期に注意してください。

単位も在籍期間も、具体的には在籍中の高校、または在籍していた高校と編入を検討している高校に確認しておきましょう。

編入・転入する高校・学校の選択肢はたくさんあります

だからこそ、「それぞれがどのような学校か」「自分に合うか」をしっかり調べておくことが大切です。

高校中退後、学校には通わずに高卒認定試験に合格して大学や専門学校に進学する、という手段もあります。

高校中退や編入・転入を検討していると、将来について漠然とした不安を抱きがちです。

どうか一人で悩んだり思いつめず、周りの人や詳しい人、各学校などに相談してください

自分一人で考えるよりも、「よりよい方法」がきっと見つかるはずです。

キズキ共育塾でも無料相談を行っています。お気軽にご連絡ください。知識と経験が豊富なスタッフが、あなたと一緒に進路を考えます。

Q&A よくある質問

高校中退後に編入する場合の注意点を知りたいです。

高校中退後に編入する際の注意点として、以下が考えられます。

  • 単位
  • 卒業時期・在籍期間
  • 入学条件・入学試験
  • 学費
  • 就職

詳細については、こちらで解説しています。

高校中退後の編入先としてどのような学校がありますか?

高校中退後の編入先や進路の選択肢として、以下が考えられます。

  • 通信制高校
  • 定時制高校
  • 高卒認定試験
  • 専修学校・高専
  • 全日制高校

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
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KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2023年7月現在、全国に10校とオンライン校(全国対応)がある。

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