高校中退後の「末路」とは? 中退後の進路や現状を解説

こんにちは。高校生活にお悩みがある人のための完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

あなたは、高校中退を検討しているけれど、「高校を中退すると、悲惨な末路が待っている…」と思って決断できずにいるのではありませんか?

結論から言いますと、高校中退からその後の人生を充実させている人はたくさんいます

しかし一方で、高校中退にまつわる「苦労」があることは否定しません。

高校中退については、一般的な事実をきちんと知った上で、「あなた」の状況をしっかり検討して、中退後の進路も考えてから決断することが大事です。

いま中退後のことを考える余裕がない状況でしたら、まずは中退ではなく休学という手段もあります。

このコラムでは、高校中退者の「末路」について、そしてその後の人生を有意義なものにするための進路の選び方について解説します。

高校中退を考えている人や、中退後の進路に悩んでいる人の助けになれば幸いです。

高校中退後の「末路」とは?~高校中退者数や原因などの現状を解説〜

高校中退者のその後を語る際、「末路」という言葉が使われることがよくあります。

実際にインターネットでも、「高校中退 末路」と検索して、中退後の人生について調べている人がたくさんいます。

「高校中退したら人生終了なのでは…?」「末路は悲惨なのかも…」「高校中退すると先がない」などという印象の背景には、以下のようなイメージがあるのではないでしょうか?

  • 高校中退だと、その後の進路選択が難しくなる
  • 高校中退は、理由によってネガティブな印象があり、「逃げた」感じがする

確かに、こちらでも解説しますが、「高校中退してそのままだと、大卒の人に比べて就職先の選択肢がせばまる」といった困難が生じるのは事実です。

ですが、あらためて、高校中退からその後の人生を充実させている人はたくさんいます

この章では、高校中退の現状について、文部科学省の調査に基づき、高校中退の原因やその後の進路についてに解説します。

漠然とネガティブなイメージを持っている人は、これからお伝えする情報から高校中退の実状について知ってください。

高校中退者数〜全高校生の約1.4%が中退している〜

文部科学省の調査によると、2022年度(令和4年度)の高校中退者数は全国で4万3401人。全高校生の約1.4%が中退しています。(参考:文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

そのうち昼間に授業を受ける全日制高校での中退者は約2万9000人にのぼります。

前年(2021年度、令和3年度)中の高校を中退した人数は3万8928人、全高校生のうち約1.2%だったため、中退者が4473人増加したことがわかります。

高校中退後の進路〜80%以上が何らかのかたちで前進できている〜

しかし、高校中退から2年後の若者を対象とした調査では、80%以上の人が、次のステップに進んでいることがわかります。(参考:内閣府『若者の意識に関する調査(高等学校中途退学者の意識に関する調査)』

中でも進路として最も多いのは、「就職」で約56.2%です。次に多いのが「在学中」で約30.8%の割合となっています。

したがって、高校中退者の80%以上は、悲惨な「末路」を辿ることなく、何らかのかたちで前進できているのです。

また、進路が決まっていない約20%の人たちも、「調査時点(中退から2年後の時点)に決まっていなかった」というだけで、その後の学び直しや就職などは可能です。

例えば、私たちキズキ共育塾の生徒さんだけを見ても、高校中退から2年以上のブランクがある状態から大学受験に合格する人は珍しくありません。

高校中退にネガティブなイメージを持つ人もいると思います。ですが、「中退したら将来がない」というわけではありません。

ただし、どうしても行き止まり感を覚える「末路」に向かわないため、高校中退後の進路を慎重に考えることが重要になってきます。

また、あなたやお子さんがすでに高校を中退していて、現時点で「『望まない末路』に行き着いた…」と思っていたとしても、これからのことを一緒に考えて支援する専門家・団体が世の中にはいます。ですので、ご安心ください。

私たちキズキ共育塾は、高校中退した人、高校中退を検討している人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

高校中退後の心境〜「高校中退してよかった」と思っている人は多い〜

内閣府が調査した、高校中退後の心境に関するアンケートの結果は、以下のとおりです。(参考:内閣府「高校生活及び中学校生活に関するアンケート調査」

  • やめてよかった:約36.9%
  • まあ、やめてよかった:約20.8%
  • まあ、やめなければよかった:約22.0%
  • やめなければよかった:約19.0%
  • 無回答:約1.2%

「高校中退後に後悔する人は多いのでは?」と想像する人は多いかもしれません。

しかし、この調査結果からもわかるとおり、高校中退したことを肯定的に捉えている人は、全体の約57.7%(「やめてよかった」と「まあ、やめてよかった」の合計値)と、過半数を超えているのです。

もちろん、全ての人が高校中退を後悔していないというわけではありません。

しかし、あなたが、今の学校に通うことに対して苦痛を感じていたり、通うことが難しくなっていたりするのであれば、高校中退が「次のステップ」に進むための第一歩になる可能性があるのです。

高校中退後に起こりうる5つの困難

この章では、高校中退後に起こりうる困難を、具体的に5つに分けて解説していきます。事前に把握しておくことで、今後の対策を立てやすくなります。

困難①大学に進学しづらくなる

1つ目は「大学に進学しづらくなる」です。

大学・専門学校に行くには、高校卒業資格が必要です。

高校に通い続けて卒業すれば、自動的に大学受験の資格を得ることができます。

もちろん高校中退しても、大学に進学することは可能です。ですが、大学受験・進学に向けたルートが多少複雑になります

高校を中退した場合、まずは大学受験資格の取得から目指さなければなりません。

また、中には高校中退後に就職して、働きながら勉強をすることを選ぶ人も出てくるでしょう。

そうすると、仕事を続けながら勉強することで、上手く時間を取れなかったり、疲れて参考書を開く気にならなかったりと、さまざまな悩みを抱えやすくなります

さらに、自力で勉強をする場合、解説を読んでも納得できない問題があったとしても、自分自身で試行錯誤を繰り返すしかありません。

それらを踏まえた結果として、「大学に進学しづらくなる」という困難を抱えることになるのです。

なお、高校中退を経験した人の中には、自力で勉強をするのが難しいため、予備校や塾に通うという人も少なくありません

勉強に困難を感じたときには、高校中退後の進路のサポート実績がある支援機関を探すのもよいでしょう。

困難②学歴で判断されることがある

2つ目は「学歴で判断されることがある」です。

ややきつい言い方ですが、「学歴差別を受けることがある」となります。

もちろん、学歴のみで人柄や能力が決まるわけでは決してありません。

しかし、残念ながら現在の日本社会では、学歴が大きな判断材料のひとつにもなっています

働く中でも、高校中退という経歴を見て、「やり抜く力がない人だ」といった色眼鏡で見られることがあるという話も聞きます。

また、このような困難が続くことで、「自分の経歴に自信が持てなくなる」「学歴に対してコンプレックスを抱える」といった人もいます。

学歴で判断された経験から、大卒の資格が欲しいと強く思うようになり、学び直しを始める人も多くいます

困難③就職先の選択肢と収入が減る

3つ目は「就職先の選択肢と収入が減る」です。

働き方の重要な選択肢の一つに、「正規雇用かどうか」があります。

もちろん、「正規雇用がよい」「アルバイト・パートなどの非正規雇用はよくない」と一概に言えるものではありません。

しかし、「給料、その他の待遇、キャリア」という観点では、一般的には正規雇用の方が非正規雇用よりもよい、というのは事実です。

「正規雇用で働きたい」という人にとっては、「望まぬ非正規雇用」は避けたいところでしょう。

厚生労働省の統計によれば、15~34歳までの若年労働者における正社員の割合は、以下のとおりです。(参考:厚生労働省『平成30年若年者雇用実態調査の概況』

  • 中卒で正社員:約35.4%
  • 高卒で正社員:約56.3%
  • 大卒で正社員:約80.9%

最終学歴によって大きな開きがあります。

そもそも高校中退で最終学歴が中卒の場合、正規雇用での募集自体が少ないため、派遣労働などの少ない選択肢の中から就職先を選ぶことが多いというのが現状です。

残念ながら、同じ職種の正規雇用の人に比べて、収入は少ないでしょう。

とはいえ、長く働き続けている人の中には、「正規雇用への転換を提案された」という話も聞きます。

就職時点で非正規雇用でも、「その後の展開次第で可能性が広がるかもしれない」という点は、心に留めておいてください

困難④進学した友達と疎遠になりやすい

4つ目は「進学した友達と疎遠になりやすい」です。

文部科学省の統計によれば、高校中退する人の割合は例年平均約1.5%前後と数は少ないです。同級生の多くが進学することを考えると、中退を選ぶ人は少数派となります。(参考:文部科学省「令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」

そのため、進学した友達が大学生活について話している際に、「どうしても話題についていけない」「興味の対象が異なる」などと、距離を感じることも少なくありません。

もちろん、全員がそうではありませんし、高校中退を選択したことによって、新しい人脈が得られることもあるでしょう。

しかし、境遇が変わることによって、進学した友達と疎遠になりやすいという悩みを抱える人は、一定数いるようです。

ただ、中退せずに卒業していても、新たな環境に身を置くことで「それまでとの友達」と疎遠になること自体は珍しくありません。

結果として、かつての友達と疎遠になったとしても、「高校を中退したからだ」と変に思い詰める必要はありません

困難⑤何もしない期間が生じる可能性がある

最後は「何もしない期間が生じる可能性がある」というものです。

進路が定まらない状態で高校を中退した人の中には、仕事や勉強をせず、またはできずに、毎日を過ごしている人もいます。

こうした「何もしない期間」は、「絶対に悪いこと」というわけではありません

休養にもなるでしょうし、長い人生の中で自由な時期があってもいいでしょう。「そのブランクがあったからこそ、今後の人生で巻き返しを図ろうと決心し、頑張ることができた」と話す人もいます。

しかし、後になって振り返ってみると、「あのときにもっと頑張っていればよかった」と、後悔する人もいるのです。

また、その時点では生活することができても、先行きに不安を感じたり、就職活動で空白期間について尋ねられて応えられずに困ったりと、心理的に安心できないことで調子を崩す人もいます

何もしない期間があっても、問題なく生活できていれば、特に気にする必要はないのかもしれません。

ですが、後になって困難に発展する可能性があるということは、覚えておいてもよいかもしれません。

高校中退後の5つの進路〜望まない「末路」を辿らないための選択肢〜

この章では、望まない「末路」を辿らないために、高校中退後に選択できる進路・・選択肢を5つ紹介します。

「どの選択が自分にとってよいかわからない」「選択できずに迷う」という人も多いと思います。

そのときには、あなたと同じく高校を中退した人を指導した実績のある学習塾や、専門家のいる支援機関に相談してみましょう

無料で相談や面談を受けているところはたくさんあります。進路選択に悩んで行動に移せないという人は、ぜひ積極的に問い合わせてみてください。

選択肢①高卒認定の取得

1つ目は「高卒認定の取得」です。

正式名称は「高等学校卒業程度認定試験(旧大検)」と呼ばれ、高卒認定は「高校卒業と同程度の学力があること」を公的に証明する資格です。

その資格を取得することで、大学・短大・専門学校、一部の公務員試験などの受験が可能になります。

取得には、年に2回(8月・11月)実施される試験に合格する必要があります。その年度で16歳以上、かつ、大学入学資格のない人(高校を卒業していないなど)であれば、誰でも試験を受けることができます

もちろん、高校に在籍しているという人も受験可能です。

全部で8〜10科目に合格する必要がありますが、高校での学習状況次第では、受験を免除される科目もあります。

また、一度合格となった科目は、その後もずっと有効です。

高卒認定の取得を目指す際は、まずはその制度を理解し、あなたに合った学習環境を整えることが大切です。

専門の講師やスタッフが、高卒認定の取得から大学受験までを総合的にサポートする塾もあります。高卒認定に興味のある方はぜひ一度調べてみてください。

高卒認定試験については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢②通信制高校への転入・編入

2つ目にオススメしたいのは、「通信制高校への転入・編入」です。

通信制高校とは、学校が送付する教科書や動画などの教材を使った、自宅学習がメインの高校です。

通信制高校では、基本的に通学の必要はなく、レポート提出や試験で卒業単位を修得することになります。

仮に通学を求められたとしても、「スクーリング」という限られた日に出席するのみです。ただし、スクーリングの回数・形態は、月に数回、週5日など、学校によって異なります。

マイペースに勉強を進められるため、「学校の授業に追いつけない」、または、「授業の進度が遅すぎた」という理由で高校を中退した人には、最適な進路と言えるでしょう。

通信制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢③定時制高校への転入・編入

3つ目にオススメしたい進路は、「定時制高校への転入・編入」です。

定時制高校は、朝から夕方に通学する全日制高校とは違い、昼、または夕方からの時間帯に授業を受けることが可能な高校になります。

定時制高校の授業のコマ数は、1日4コマが目安です。そのため、全日制高校よりも時間をコントロールしやすいという特徴があります。

ただし、高校によっては、卒業までに4年かかるところもあります。事前に確認しておくことが大切です

また、定時制高校には、高校中退者が少なからず在籍しています。

同じ悩みを抱えたことのある人とは、友達になりやすいかもしれません。「中退したけど、学校という空間は好きだった」という人は、進路のひとつに考えてみてもよいかもしれません。

定時制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

選択肢④就職

4つ目の選択肢は「就職」です。

高校中退後に就職した人の中には、「仕事が充実したことで生活に張り合いがでた」という人も多くいます。

また、こちらで紹介した調査結果のとおり、就職は、高校中退後の進路としては最も主要な選択肢です。

ただし、中卒の場合は求人件数が少なく、希望した給料や待遇が得られない場合もあります。

そのため、通信制高校や定時制高校と組みあわせて、「日中は働いて、夜は勉強する」「働きながら高卒認定の取得を目指す」という生活をしている人もいます。

「仕事と勉強以外の時間が減る」というデメリットはありますが、「勉強だけをしていたときよりも充実している」という人も多いです。

特に、「経済的な理由で就職を選んだ」など、やむを得ない理由で中退を選んだ人は、前向きに検討してみるとよいでしょう。

選択肢⑤海外留学

高校中退後に「海外留学」するという選択肢を取る人もいます。

具体的には、アメリカやイギリス、カナダといった英語圏を中心に、英語を身につけつつ現地の学校を卒業するというルートです。

これは、「集団行動が求められる日本は合わない」「グローバルな場で活躍できる人になりたい」という人が実行する選択肢になります。

実際に、私の知人に、高校中退後に、オーストラリアへ留学・卒業した人がいました。

その人は、オーストラリアの普通高校を卒業し、日本の大学に進学しました。海外に慣れたことで、そのまま国際的なキャリアを積むことも考えていたそうです。

しかし、海外留学という進路は、お金の面でも精神的な面でも、非常に難易度の高い選択肢であるということはお伝えしておきます。

もし海外が合っていたとしても、さまざまな条件から「誰にでも可能」な選択肢ではありません。検討する際には家族でよく話し合う必要があるでしょう。

高校中退を経験したキズキ共育塾に通う生徒さんの体験談2選

この章では、高校中退を経験した、キズキ共育塾の生徒さんの体験談を紹介します。

ご自身の将来について考えるためのヒントとなると思いますので、ぜひ目を通してみてください。

体験談①高校中退後に「勉強の楽しさ」に気づいて高認を取得。第一志望の大学に合格した生徒さん

成田さん(仮名)は、「高校に行っている理由」がわからなくなり、高校2年の夏に不登校になりました。その後、生活リズムが崩れていき、学校への復帰が難しいと感じるようになっていったそうです。

「バリバリの昼夜逆転になり、オンラインゲームをやったり、マンガを読んだり、アニメを見たり、何をするでもなく過ごしたり…という生活でもありました。基本的には家から出ませんでしたし、出る必要もありませんでした。

罪悪感もありましたし、「こういう生活はよくない」と自分でもよくわかっていました。親は、心配からか小言ばっかりでしたね(自分のことながら、そうなるよなーと思います)。

結局、高校への登校は再開せず、その年の11月くらいに中退しました。長い間行っていなかったので、また行き直すにはハードルが高かったんです。」

ですが、成田さんは高校中退する時点で、今後のことについての思い・考えがあったそうです。

もともと、なんとなく「大学には行きたい」と思っていて、高校中退時点では高卒認定試験の受験を考えていました。


すぐには大学に進学しないにしても、高認を取得しておくと、将来的に役に立つでしょうし。

そして、高卒認定取得ための勉強ができる塾として、キズキ共育塾を見つけ入塾しました。

高校在籍時に取得していた単位の関係と、キズキ共育塾での授業が楽しいと感じられたことによって、18歳になる年度の夏に「思っていた以上に楽に」高卒認定を取得できたそうです。

その後の大学受験のための勉強も「面白い」と感じられ、自主的に勉強ができるまでになっていました。そして、無事第一志望に合格し、大学では興味のあった哲学を学んでいます。

高校中退と聞くと、ネガティブなイメージと結びつく人が多いかもしれません。

ですが、成田さんは、高校中退し自分に合った環境や人と出会ったことで、「勉強の楽しさ」に気づくことができました。そして、高卒認定試験に合格し、結果的には大学進学まで叶えました。

これは、成田さんが「現状が嫌だからとりあえず高校中退する」のではなく、中退後に「自分はどうしたいのか」「それを叶えるためにはどうすればよいのか」を考え、行動していたからではないでしょうか。

成田さんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。

体験談②体調不良・引きこもり・高校中退を経験後に大学に合格した生徒さん

内田さん(仮名)は、高校受験ではじめての挫折を経験し、高校に入学してからすぐに、大学受験に向けて猛勉強を始めました。

しかし、猛勉強を始めてから1年がたった頃に、疲労性の体調不良により、学校への通学が困難に。「理由もわからず身体が動かない」ことが続き、引きこもりがちになり、出席日数が足りなくなり高校を中退しました

体調が安定してきた後はアルバイトをしていましたが、それと同時に「高校中退」と「フリーター」への社会の厳しさを痛感したそうです。

アルバイトの開始によって徐々に生活リズムも安定しましたが、一方で、「高校中退」や「フリーター」に対する社会の厳しさも知ることになりました。


そして私は、自分の現状に危機感を覚え、19歳になる年の春、大学受験を決心しました(もちろん、高校中退やフリーターを一概に「ダメだ」と言うつもりはなく、あくまで「私の場合は」、ということです)。

キズキ共育塾を紹介する新聞記事を見たことをきっかけに、高卒認定試験と大学受験合格のためにキズキ共育塾に入塾しました。

ブランクがあったため基礎からの学び直しではあったものの、相性の良い先生と出会い、アルバイトと両立しながら勉強を継続。1年間の勉強で高卒認定試験と大学受験の合格を達成しました。

内田さんの場合は、高校中退する際は体調不良から今後のことについて考える余裕がなかったかもしれません。

ですが、その後の経験で抱いた危機感と真正面から向き合い、自分自身で大学進学をしようと決断したことが、「次のステップ」に進むことに繋がりました。

また、受験勉強とアルバイトを両立して継続し頑張り切れたことは、内田さんにとっての成功体験・自信となり、「今の自分を肯定してくれている」そうです。

内田さんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。

まとめ〜高校中退後の「末路」が不安なら、まずは第三者へ相談しましょう〜

高校中退に際して不安を感じない人は、ほとんどいないと思います。

それは、「末路」という言葉がよく使われている点からもわかることです。

高校中退後の進路について不安を感じる人は、学習塾や予備校の門を叩いて、相談してみることもオススメします。

ひとりで抱え込むのではなく、人に話すことで、新たな可能性が見えてくることは多いです。

高校中退を検討している人も、すでに高校中退を経験している人も、一度誰かに相談してみてください。

Q&A よくある質問

高校中退すると、どういうことで困るんですか?

高校中退後に起こりうる困難として、以下が考えられます。

  • 大学に進学しづらくなる
  • 学歴で判断されることがある
  • 就職先の選択肢と収入が減る
  • 進学した友達と疎遠になりやすい
  • 何もしない期間が生じる可能性がある

詳細については、こちらで解説しています。

高校中退後の進路を知りたいです。

高校中退後の進路として、以下が考えられます。

  • 高卒認定の取得
  • 通信制高校への転入・編入
  • 定時制高校への転入・編入
  • 就職
  • 海外留学

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2023年7月現在、全国に10校とオンライン校(全国対応)がある。

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