高校中退からの大学受験 4つのルート・大学に合格した体験談を紹介
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
- 高校中退を決断したけど、大学受験をあきらめたくない…
- 高校中退して、どのように大学受験を目指せばよいかわからない…
- 高校中退していたら大学受験で不利にならない…?
このようなお悩みをお持ちの方は、実は大勢いらっしゃいます。
このコラムでは、高校中退の実態や大学受験を目指すためのルート、高校中退前に考えるべきことについて解説します。あわせて、高校中退後に大学受験を実現したキズキ共育塾の生徒さんの体験談や「高校中退からの大学受験」を目指すあなたへのキズキ共育塾の講師のアドバイスを紹介します。
自身の周りに高校中退を経験した人がいないときは、「こんな悩みを自分だけが抱えているのではないか」と必要以上に考えることもあるかもしれません。
そんな人にとって、「次の一歩」を踏み出すための参考になれば幸いです。
目次
高校中退の実態
中には、自分の周囲に同じ境遇を持つ人がいない人も、いらっしゃると思います。
そこで、高校中退を選択した人が、「どのくらいいるのか」「どういった理由で中退したのか」について解説します。
①年間の高校中退者数
文部科学省の統計によると、令和3年度の高校中退者数は、全国で「約39,000人」です。(出典:文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」)
うち、全日制高校を中退した人は、「約25,000人」となっています。
高校中退者の割合は、全体の「1.2%」になりますが、その数は決して少ないものではありません。
「高校中退を考えたが、結果として中退しなかった」人もいることを考慮すると、あなたと似たような状況の人は、この数よりももっと多いはずです。
「自分以外にも、高校中退を一つの選択として検討・決断した人がいる」ということを知るだけでも、気持ちが楽になりませんか?
②高校中退の主な理由
高校中退を選んだ理由として、以下のようなものが挙げられています。(出典:文部科学省「令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」)。
- 進路変更:「別の高校への入学を希望したい」「高卒認定試験を受験したい」など
- 学校生活への不慣れ:「授業に興味が持てない」「人間関係が保てない」「学校の雰囲気が合わない」など
他にも、学業不振、病気、経済的理由、家庭の事情などさまざまな理由で高校中退している人がいるのです。
私たちキズキ共育塾は、高校中退から大学受験を目指す人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
高校中退から大学受験を目指すための4つのルート
では、高校中退を決断した人は、どのようにして大学受験を目指しているのでしょうか?
大学を受験するには、その年度で18歳以上であることが前提です。その上で、基本的には以下のいずれかの条件が必要です。
- ①高校卒業(見込み)
- ②高等学校卒業程度認定試験の合格
高校中退から大学受験を目指す場合でも、条件は同じです。
このどちらかの条件を満たせるように、高校中退後の選択肢をご紹介します。
なお、この2つの他にも、一部の専修学校の高等課程の卒業(見込み)、高専の卒業(見込み)、外国人学校の卒業(見込み)などでも大学受験は可能になりますが、今回はメジャーな方法である、以上の2つの条件を満たせるルートを紹介ます。
他の方法や資格は、以下の文部科学省ウェブサイトをご覧ください。
参考:文部科学省「大学入学資格について」
ルート①通信制高校に転校する
1つ目は、通信制高校へ転校(再入学)して、高等学校の卒業資格を得るルートです。
通信制高校とは、学校に通学するのではなく、学校から送られてくる教材(参考書、動画など)を使って、自宅で勉強する仕組みの高校です。
通信制高校の多くは、「レポートの提出」「試験」などによって、卒業に向けた単位を修得していきます。
個人のペースに合わせて単位を取得しつつ、自分がやりたい・興味がある勉強に力を入れるなど、学習面において融通がきくことが特徴です。
- 「学校での勉強ペースについていけなくて中退を決意した」
- 「校風や慣習に馴染むことが難しくて中退した」<
このような経緯の方は、進路として視野に入れてもよいかもしれません。
ルート②定時制高校に転校する
2つ目は、定時制高校へ転校(再入学)して、高等学校の卒業資格を得るルートです。
定時制高校とは、「昼から」「夕方から」など、「全日制高校とは異なる時間帯」にも授業を行う高校のことです。
また、定時制高校の授業のコマ数は、1日4コマが目安です。そのため、全日制高校よりも自由な時間が多く、学習以外のことにも時間を使いやすいのです(ただしその分、卒業までに4年間が必要になることもあります)。
また、高校中退を経験した人も、定時制高校には多くいます。
自身の背景に対して、理解のある人が近くにいることで、馴染みやすいかもしれません。
学校に通うこと自体が苦ではないのであれば、検討してみることをオススメします。
ルート③高卒認定試験を受ける
3つ目は、高卒認定試験を通して、高校卒業と同様の資格を得る方法です。
高卒認定試験とは、合格することによって、高校を卒業していなくても大学の受験資格が得られる試験のことです。
高卒認定試験(正式名称:高等学校卒業程度認定試験)は、年に2回(8月・11月)実施されます。
その年度で16歳以上になる、かつ大学入学資格のない人であれば、この試験を受験することが可能です(高校に在籍していても受験できます)。
全部で8〜10科目の試験に合格し、高卒認定資格を得ることで、「高校を卒業した人と同等以上の学力がある」と認められ、大学受験に進めるようになります。
高卒認定資格の取得にあたって大切なことは、その実現に向けた計画性です。
試験には、以下のようなメリットがあります。
- 高校での学習状況(単位取得状況)によっては、受験を免除される科目がある
- 1回の試験ですべての科目に合格する必要はなく、一度合格となった科目はずっと有効となる
まずは、このような仕組みを理解したうえで、効率的な学習ができる環境を整えることが大切です。
高卒認定資格取得をサポートする塾もありますので、そういった場所を利用するのもよいでしょう。
そこには、試験合格に向けた学習のサポートだけでなく、学習の悩みを解決できる専門の講師・スタッフもいます。
一人で抱え込むことなく、気軽に相談できる場所があることを覚えておいてください。
ルート④全日制高校に転校する
最後に、全日制高校へ転校(再入学)して、高等学校の卒業資格を得るルートです。
こちらは、先に結論を言うと、あまりオススメはできません。
中途退学者向けの募集や、学期ごとの補欠募集を行っている場合もあります。
しかし、これは枠が限られているので、入学へのハードルが非常に高いのです。
また、私が知っている限りですが、「全日制高校への転校後、再度中退した」「入学後、しばらくしてから通信制高校へ転校した」「高校に通わなくなった」という人が多いのも事実です。
特に、不登校やひきこもりが原因で、高校中退につながった人は、しっかりと検討することが必要かもしれません。
「周囲と積極的に関われず、再び中退する」とならないように、親御さんや高校中退について詳しい人などとしっかり検討してください。
あくまで、「全日制の高校に通いたい何らかの理由がある」場合にのみ、このルートを決断することがよいでしょう。
高校中退前に考えるべき3つのこと
前章までは、高校中退後のことを中心にお話してきました。
この章では、「高校をやめようかな…」と考えている人に向けて高校中退前に考えるべきことについて解説します。
①現状を変える選択肢は高校中退だけではない
「高校をやめたい」と考えるのは、きっと理由があるからこそだと思います。
高校を辞めたい気持ちはとてもよくわかりますが、「本当に今の高校を中退する必要があるのか」「高校を中退した後にどうするのか」などを、高校を中退する前に落ち着いて考えてください。
「高校を中退するべきではない」とは言いません。
ですが、中退した後のことはしっかり考えておかないと、せっかく中退したのに、「いい結果」にならないこともあるのです。
例えば、「今の高校が合わないけれど、勉強はしたい」と思っているのであれば、中退前に転校先の定時制高校・通信制高校を探す、といったことが考えられます。
また、高卒認定資格の取得を目指すとしても、いまの高校に在籍したままで受験することもできます。
高卒認定試験を視野に入れつつ、通信制高校に転校するのもよいかもしれません。
高校中退から大学受験を目指す方法は、たくさんあります。
だからこそ、自分に向いた「高校中退の次の一歩」をしっかり考えましょう。
②自分だけで抱え込まず周りに相談をしよう
あなたは、高校を中退したい理由のことで悩んでいるのかもしれませんね。
もしかすると、いま抱えている悩みは、ご両親、学校の信頼できる先生、友達など、身近な人に相談すれば、解決することがあります。
もし直接的な解決につながらなくても、自分の悩みや不安を人に知ってもらうだけで、思いつめていた気持ちがスッと楽になるのです。
思春期(15~18歳)の人のうち、約9割が何らかの悩みを抱えています。 (出典: 株式会社マクロミル・認定NPO法人カタリバ協働調査 2018年思春期の実態把握調査)
そのうち、「自分の成績、能力」「自分の進路、将来」「自分の身体的特徴」における悩みを持つ人が、非常に多かったとの結果でした。
また、「漠然とした生きづらさや息苦しさを感じる」人も、全体の4割弱となっています。
もちろん、「悩みを知られたくない」「心配をかけたくない」などの気持ちもよくわかります。
しかし、他の人も悩みや不安を抱えているという統計を見ると、その境遇にいるのは、あなただけではないかもしれません。
そして、その悩みはご自身の周りにいる人が、すでに経験・克服をしていることかもしれません。
相談を受けた人は、きっとあなたのお話をしっかりと聞いてくれるはずです。
一人で抱え込まずに、まずは気楽に相談してみることをオススメします。
③「専門家」も活用しよう
相談先は、周りの人だけとは限りません。
高校中退の悩みを持つ人への支援をしている専門家への相談もオススメです。
例えば、不登校や高校中退を経験した人向けの塾、若者を支援するNPO、自治体の相談窓口、カウンセラーなどがあります。
そうしたところでは、さまざまな背景を持った人を支援してきたスタッフがいますので、あなたの悩みを一緒に考え、将来の目標に向けたサポートを受けられます。
検索サイトで、「悩み相談 〇〇(お住まいの地域)」といった言葉で調べると、そういった支援団体が見つかると思います。
親御さんともお話をした上で、適切な相談先を見つけましょう。
キズキ共育塾生徒の体験談|高校中退からの大学受験合格
この章では、私たちキズキ共育塾の生徒で、高校中退を経験した人の体験談をいくつか紹介します。
高校中退から大学受験までの経緯も含め、参考までにぜひご一読ください。
体験談①ひきこもり・高校中退から大学受験。慶應義塾大学に合格
高校時代に、ひきこもりからそのまま高校を中退した生徒の体験談です。
高卒認定の取得を経て大学受験を目指し、無事合格を実現しています。
「がんばらないといけない」気持ちが強く、心に余裕がなくなることは、多くの人に当てはまることかもしれません。
そんな状況にいる人に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
体験談②高校中退、高認取得からの大学受験。学んだのは勉強だけじゃなかった
小学生のころから学校を休みがちになり、何とか高校に進学。
しかしその後、通えなくなって中退を選んだキズキ共育塾の生徒さんの体験談です。
「不登校で休みがちになった」「休むうちに生活リズムが崩れはじめた」人もいるかもしれません。
そんな状況にお悩みの人には、復帰までのヒントになる内容となっています。
体験談③居場所をなくし二度のひきこもりを経験。熱心な先生に支えられ大学に合格
人間関係、勉強の悩みから挫折をして、大学合格を掴む経緯をまとめた体験談です。
「自分のペースで勉強すること」「自分に合ったサポートを得ること」の大切さを実感できる内容です。
「高校中退からの大学受験」を目指すあなたへのキズキ共育塾の講師のアドバイス
この章では、「高校中退からの大学受験」について、高校中退経験のある人たちのための個別指導塾・キズキ共育塾の講師たちからのアドバイスを紹介します。
高校中退から大学受験などを目指す人たちに勉強を教えている講師の「生の声」です。きっと参考になると思います。(これまでの内容もキズキ共育塾の知見に基づくものであるため、一部重複する部分もあります。また、講師名は仮名の場合もあります)
また、私たちキズキ共育塾の無料相談では、「実際のあなた」のための、より具体的なアドバイスが可能です。ぜひご相談ください。
金城龍介講師のアドバイス
①昼夜逆転に気をつける
高校中退に伴って生活リズムを崩す人が多いです。対策として、午前中に予定を入れることをオススメします。ただ、「昼夜逆転はよくない」という周りからの指摘をあまりに気にしすぎたり思い詰めたりしないことが大切です。
②勉強習慣を身につける
「高校に在学中の人」と「高校を中退した人」では、学力に差があることがあります。ただ、その差の原因は「高校を中退していることそのもの」ではなく、「中退したことで、勉強習慣がつきにくくなること」によるものです。勉強習慣があれば、高校に通っていなくても、塾や自習で受験対策を行っていけます。
まとめ:高校を中退しても大学受験で合格できます
高校中退しても大学受験をすることはできます。そして、ルートもたくさんあるのです。
ただし、高校を中退する前の人は、「現状を変える選択肢は高校中退だけではない」ことを前提に、様々な選択肢を検討してください。
高校中退から大学受験に向けて、みなさんが最良の選択ができることを心から願っています。
また、私たちキズキ共育塾では、経験豊富な講師とスタッフが、高校中退後の学習面・メンタル面の両方をサポートします。
「中退からの大学受験で不安なことがたくさんある」「どのように受験を目指せばよいかわからない」など、些細なことからでも結構です。キズキ共育塾へお気軽にご相談ください。
/Q&Aよくある質問