
やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。
キズキ共育塾・講師の町田和弥です。
そんなお悩みはありませんか?
学校に通っている人、不登校の人、中退経験者、浪人生など、様々な人がこのようなお悩みを持っています。
あなたも、勉強のやる気が出ないとお悩みではないでしょうか?
やる気を出して勉強をするためにはどうすればよいのでしょうか?
今回は、完全個別指導で勉強を教えるキズキ共育塾の8年間の実績をもとに、勉強のやる気が出ない4つ原因と、勉強のやる気を出す11個の方法をご紹介します。
あなたも試してみませんか?
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目次
まずは、勉強のやる気が出ないよくある原因を紹介します。
あなたにも当てはまるかどうか、考えてみてください。
部活、長い通学時間、生徒会活動、学校外の習い事、アルバイトなどで疲れていると、勉強のやる気が出ないことがあります。
家に帰って勉強に手をつけようと思ったのに、やる気が出ずに睡魔に負けてしまったという経験はありませんか?
気力・体力を他のことで使い果たしてしまっていると、勉強へのやる気がなくなってしまうのです。
何のために勉強しているのかわからないと、やる気に火はつかないものです。
例えば、
など、勉強をすることに「意味」を見出すことができない状態だと、勉強そのものが苦痛になってしまいます。
勉強への意欲があっても、勉強のやり方がわからないとやる気は長続きしません。
例えば、
といったように、勉強の進め方がわからないと、せっかく目標があってもどうしたらいいかわからず、やる気がなくなってしまいます。
ゲームやマンガに熱中しすぎると、勉強がおろそかになってしまうことがあります。
スマホもSNSが気になってしまったりと勉強したいときには厄介な存在です。
これら以外にも、趣味のことや楽しいことに時間を費やすと、勉強のやる気は出てきません。
楽しいことはやめどきが難しいので、だらだらと続けてしまう…ということがありませんか?
気づいたら想像以上の時間が経っていて、青くなることもあるでしょう。
このようにゲームやマンガなどに夢中になると、勉強へのやる気が遠のいてしまうのです。
「やる気」は存在しない…そう聞いて、勉強のやる気を出す方法を知りたくてコラムを読み進めていたあなたは、驚いたのではないでしょうか。
そうなんです。そもそもやる気というものは存在しない、と脳科学では言われています。
「やる気」について調べていると、薬学博士で東京大学薬学部教授の池谷裕二先生の解説記事が多く出てきます。
池谷先生の言葉をいくつか引用紹介します。
- 「やる気」という言葉は、「やる気」のない人間によって創作された虚構
- 人間は、行動を起こすから「やる気」が出てくる生き物
- 「やる気」というのは行動を起こせば自然とついてくるもの
- 仕事、勉強、家事などのやらないといけないことは、最初は面倒でも、やりはじめると気分がノッてきて作業がはかどる。そうした行動の結果を「やる気」が出たから…と考えているだけ
(出典:新R25『「簡単にやる気を出す方法を教えてください!」→脳研究者「やる気なんて存在しない」』)
つまり、僕たちが思っている順序は逆なのです。
×やる気が出る(待つ)→行動する
のではなく、
○行動する→作業がはかどる(「やる気」が出てきたように思える)
のです。
「やる気が出ないから行動を起こせない」のは、“心理的にありもしない壁を勝手につくっている状態”ということです。
そんなときは、“面倒なときほどあれこれ考えずに、さっさと始めてしまえばいい”と言われています。
勉強をする前に「面倒だ」と感じるのは、前章で紹介したやる気が出ない原因が当てはまるかもしれませんね。
つまり、これらの原因を解消することで、スムーズに勉強に向かうきっかけがつかめる可能性があります。
また、キズキの講師の中には、「やる気」は「集中力」に近いと言う先生がいます。
いかに集中して勉強できる環境をつくるか、ということも勉強のやる気を出すヒントになるかもしれません。
前章で「やる気」はそもそも存在しないということをお伝えしました。
とはいえ、やる気を出して勉強したいですよね。
そこで、
という定義をつくりたいと思います。
この定義によって、ここからは、「勉強のやる気が出る方法」=「集中力を高める方法」「面倒に感じる原因の解決法」を11個ご紹介します。
簡単にできますので、ぜひ試してみてください。
同じ環境でずっと勉強を続けると、飽きたり行き詰まったりすることがあります。
集中力が散漫になるのは当たり前のことです。
そんなときにやる気を出すためには、図書館やカフェなど、いつもと違う場所で勉強してみましょう。
他にも、文房具を好みのものに変えてみたり、自分が快適に勉強できる場所を探しながらお散歩したりするのもリフレッシュになりますよ。
リフレッシュできると勉強のやる気が上がります。
さて、せっかくお気に入りのカフェが見つかっても、今日は何頼もうかなと悩んでしまっては時間がもったいないですよね。
アインシュタインはその日着る服を悩みたくないから、おんなじ服を何着も持っていたそうです。
ならばあなたも、カフェで注文するもの、図書館で座る席、全部具体的に決めてしまうとよいでしょう。
勉強をしていると、頭が疲れますよね。
そんなときは、糖分を補給しましょう。
甘いものは疲労回復につながり、やる気が戻ります。
チョコレートや飴など好きなものを食べてリフレッシュしましょう。
ココアなど甘い飲み物もいいですね。
疲れたときだけでなく、勉強前に糖分をとって集中力を高めてもいいでしょう。
スマホやゲームが視界に入らないように環境を整えてみましょう。
視界に入ると、どうしても気になって手を伸ばしてしまうものです。
スマホやゲームは時間泥棒のようなもので、使いだすとあっという間に時間が過ぎてしまいます。
などをして、勉強中はとにかくスマホやゲームの存在を忘れられるようにしましょう。
はじめはスマホが気になってしまうかもしれませんが、すぐに慣れて気にならなくなります。
ずっと勉強を続けていると、効率とともにやる気が下がることがあります。
人の集中力は40分持てばよいと言う説もあります。
40分がんばって20分休憩するというサイクルでメリハリをつけることで、その都度やる気が復活します。
メリハリをつけて勉強しましょう。
集中できずに長時間勉強を続けても、効率は悪いのです。
他に、勉強後に遊ぶ予定を入れておくことで、その時間までに勉強を終わらせようとがんばることができるのでやる気を途切れさせない、という方法もあります。
例えば、当日限りの19:30の映画のチケットを買ってみてはどうでしょう。
いきなり苦手な科目から勉強しようとしても、やる気が出ないのではないでしょうか。
スポーツをする前に準備体操からスタートするように、勉強にもウォーミングアップが必要です。
苦手科目から取り組むことは、準備なしに試合に出るようなものなのでやる気が出ないのは当然のことです。
勉強のウォーミングアップは、あなたが気軽にできるものであればなんでもいいのです。
数学の例を出すと、いきなり数学の応用問題に取り組むのではなく、計算問題で頭の体操をするというイメージです。
英語なら、初めから長文読解に取り掛かるのではなく、今まで覚えた単語や熟語の確認から入る、という感じですね。
好きな国語の問題を解いていてから、苦手な数学に取り組む、という流れでもいいです。
苦手なことを後回しにしている気がする…という罪悪感があるかもしれません。
ですが、準備体操によってエンジンがかかった状態で取り組むことができるので、むしろ効率がいいと言えます。
ウォーミングアップと勉強した範囲の復習が同時にできるので、一石二鳥ですよ。
勉強はひとりでコツコツやっていると孤独ですよね。
特に受験に向けての勉強は長期戦ですので、余計にそう感じるのではないでしょうか。
そんなときは、一緒に勉強する仲間を見つけてみましょう。
「今日はやる気がないな」と思っても、誰かと勉強する予定が入っていれば自然と勉強する環境に向かうことができます。
協力して励まし合うこともできますし、ライバルのような存在になって、お互いを高めあうことができます。
勉強のやる気がでないと感じるときも、「あの人は今ごろがんばっているかもしれない」と思ったら、机に向かう気持ちになるかもしれません。
「受験は団体戦だ」という言葉もあります。
仲間をできるだけたくさんつくろうというわけではなく、「一人で戦わなくてもいい」ということを知ってもらえたらと思います。
「何のために勉強しているのかわからない」
「何のために高校・大学などに進学するのかわからない」
こんな悩みがあるためにやる気が出ないこともあるでしょう。
そんなときは、勉強をした先の明るい未来を想像しましょう。
例えば、
そんなウキウキした予定は、人をやる気にさせます。
「いやいや、私心配症だから未来のことなんて考えられない」というあなたも、炭酸みたいに次から次に浮かんでくる泡みたいな「いまの不安」を逆手にとればよいのです。
例えば、英語の小テストが心配ならば、その合格のための計画・手段を考える。
そうやって心配事を一つ一つクリアをするうちに、やる気が上がっていきますよ。
勉強の目標には、「志望校合格」「テストで高得点」などがあると思います。
特に受験では、試験を受ける日まで長い期間を勉強して過ごします。
そのため、先が明確に見えないと苦しくなり、やる気も出せないことがあるのではないでしょうか。
そんなときは、毎日勉強している科目そのものに興味を持ってみてはいかがでしょうか。
この科目を勉強するとどのようなメリットがあるのか、考えてみてください。
例えば、
そんな自分なりのメリットが見つかることで、日々の勉強のやる気を上げることができます。
自分にご褒美をあげてやる気を引き出してみましょう。
自分を甘やかしてしまうのではないか…と思うかもしれませんが、「トークンエコノミー法」という心理療法が存在するほど、れっきとした手段です。
もともとは、「子どもがある望ましい行動をした際にご褒美をあたえる」という方法のことをいいます。
ご褒美がもらえることで、「勉強」のやる気が上がり習慣になる、という好循環をつくることができるのです。
例えば、
というイメージです。
「勉強ができる自分」を想像してみましょう。
例えば、
といったようなことです。
「人が想像することは、必ず人が実現できる」という名言があるように、「できる自分」を想像することは、「できる自分」に近づく(ためにやる気を出す)ことにつながります。
最後に、やる気が出る偉人たちの言葉を紹介しましょう。
「成功者の言葉」「尊敬する人の言葉」を聞くと、「自分もこうなりたい!」という気持ちになって、勉強のやる気が出てきます。
これまでに生徒さんがやる気を出した言葉を一部紹介します。
■小さいことを重ねることがとんでもないところに行くただ一つの道だと思っています。
イチロー(出典:『君の10年後を変える言葉』)
■私は天才ではない。ただ人より長く問題とつき合っているだけだ。
アルベルト・アインシュタイン(出典:『アインシュタイン150の言葉』)
■音楽でも、ダンスでも、何でもいい。「上手にできた」という体験を、ただひとつ作ること。その体験が「他のことも、きっとできる」へつながる。
アルフレッド・アドラー(出典:『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』)
■つらい思いも忍耐も学んできた。
ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(出典:『ゲーテとの対話』)
■得意淡然 失意泰然
(意味:調子がよいとき。おごらず、つつましい態度でいる。思い通りにいかないとき。どっしり構える)
崔後渠[さいこうきょ](出典:『六然(りくぜん)』)
■崖っぷちありがとう! 最高だ!
松岡修三(出典:『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』)
■腹が立ったらそのぶん自分にあたればいい。悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい
村上春樹(出典:『走ることについて語るときに僕の語ること』)
いかがでしょうか?
名言を見て、やる気が上がりましたか?
人によって、やる気の出る名言は好みがあります。
あなたにとっての「やる気の出る名言」を見つけてみましょう。
勉強のやる気が出なくて悩んでいるあなたに向けて、やる気が出ない原因とやる気を起こす方法を紹介しました。
どれも簡単な方法ですので、ぜひ試してみてください。
あなたの役に立ったなら幸いです。
とは言え、あなた一人では勉強のやる気がどうしても出ないこともあると思います。
私たちキズキ共育塾は、完全個別指導で生徒さん一人ひとりに合わせた授業を行っています。
「勉強のやる気」についても、それぞれの生徒さんに合わせて一緒に試行錯誤することができます。
少しでも気になるようでしたら、お気軽にご相談ください。
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