
やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。
こんにちは、キズキ共育塾講師の満尾です。
このように悩んでいる人は多いのではないでしょうか。
今回は、勉強が続かないと悩む人たちに向けて、勉強が続かない原因7つと勉強を習慣化する9つの方法をご紹介します。
例えば、わざとキリの悪いところで勉強を中断したり、勉強する時間や場所を決めるといった方法が有効です。
この記事が勉強の習慣化の助けとなれば幸いです。
目次
最初に、勉強が続かない7つの原因をご紹介します。
あなたにも当てはまるものはどれか、考えてみてください。
人間には、新しい変化を嫌がり、いつも通りを維持しようとする傾向があると言われています。
あなたの勉強が続かないのは、「勉強」があなたの習慣のひとつになっていないために、勉強にストレスを感じてしまっているからかもしれません。
「大学受験に合格する」や「資格を取る」などの目標が持てないと、なかなか勉強へのモチベーションは維持できません。
勉強する目的をつくる(見つける)ことも、勉強を続けるために大切なことです。
自分に合った勉強量を大きく超えてしまうと、肉体的にも精神的にも疲れてしまいます。
勉強は、単にたくさんやればよいというものではありません。
適切な量で効率よく勉強することが大切です。
仮に一度長時間勉強することができたとしても、そのときの大変さが強く印象に残ってしまい、勉強に気持ちが向かなくなってしまうということも考えられます。
あなたの勉強が続かないのは、勉強以外のものに意識が向いてしまっているからかもしれません。
スマホがどうしても気になってしまったり、ついつい部屋にある本を読んでしまったりしていませんか。
また、そのとき勉強している科目以外の教材が机に出ているだけでも、気を取られてしまいます。
勉強を続けるために、勉強だけに集中できる環境を整えることも大切です。
勉強が続かない原因として、「成長が実感できず、達成感が得られないせいでやる気が起きない」ということも考えられます。
特に受験勉強は、始めてから成績に反映されたり結果が出たりするまでに時間がかかることが多いです。
したがって、目標を細かく設定するなどして、達成感を得られるように工夫することが必要です。
学習環境が悪いことも、勉強が続かない原因になります。
例えば、次のようなことがある人は、部屋を片付ける、防音カーテンにするなどで、快適な学習環境を作りましょう。
勉強が続かない原因として、次のようなことで勉強に飽きているということも考えられます。
後ほど詳しく説明しますが、飽きやすい人は、たくさんの科目を交互に勉強するなどの変化を加えると、勉強を続けやすくなります。
原因①で言ったように、勉強があなたの習慣になっていないと、勉強がストレスになってしまいます。
勉強を続ける一番の近道は、「勉強を習慣化する」ことです。
つまり、「勉強を食べることや寝ることと同じように当たり前のものにする」ということです。
さて、まずは勉強を習慣化する際に大切なことをお話しします。
それは、習慣化のために勉強を「毎日続ける」ということです。
習慣化という作業においては、「毎日ちょっとでもいいから行動する」ということがとても重要になります。
すなわち、習慣づけるという点においては、「1%と100%」の違いよりも、「0%と1%」の違いの方が大きいということです。
しかしながら、生活している中で、どうしても「できない」日があると思います。
こういった場合は、あらかじめ「できない」日はこうしようという、ルールを決めておきましょう。
例えば、「用事が入ってしまって勉強時間が確保できないときは、10分だけでもいいから昨日の復習をする」といったようにです。
そうすることで、根づいた習慣がリセットされにくくなり、勉強できなかったときの罪悪感も軽減されます。
また、ダイエットや日記など、勉強以外にも習慣化できるとよいものはたくさんあります。
もし、「習慣化」に興味がありましたら、 『30日で人生を変える「続ける」習慣(古川武:著、日本実業出版社)』を読んでみてください。
こちらの本には、様々な習慣化のメソッドがまとめられています。
それでは、実際に習慣化のための9つの方法を紹介します。
「わざとキリの悪いところで勉強をやめる」のは、勉強を習慣化する際に有効です。
「達成できなかったことや中断したものほど記憶に残りやすい」という現象があります。
これはツァイガルニク効果と呼ばれ、言いかえると「続きが気になる」ということです。
毎週のドラマやアニメがキリの悪いところで終わってしまい、続きが気になって仕方がないという経験がありませんか?
そういう経験は、ツァイガルニク効果によって引き起こされたものなのです。
勉強も同じように、あえてキリの悪いところで勉強をやめることで、中断したことが強く記憶に残り、勉強を続けやすくなります。
勉強する時間や場所をあらかじめ決めておくことも、習慣化に有効です。
特定の時間になることや、特定の場所に行くことがスイッチとなり、勉強に入りやすくなります。
例えば、次のようなことです。
私自身、毎朝の通勤時間の中で15分間を英語のリスニングを特訓する時間にしています。
この特訓は私の習慣になっており、通勤時間になると自然とやる気がわいてくるので、ストレスを感じることなく毎日続けることができています。
「いつもどおりの時間にいつもどおりの場所で勉強する」…この「いつもどおり」が、勉強を習慣化するための力になります。
目標がない人は、「〇〇大学に合格する!!」「学校のテストで10番以内に入る」といった目標を決めましょう。
原因②で言ったように、目標なしで勉強を続けることはとても難しいので、目標をもつことで勉強へのモチベーションを維持しやすくなります。
とは言え、「志望校が決まらないし、行きたい学部や学科もない…」という人もいると思います。
そういった場合は、「この参考書を1か月で終わらせる」「1週間に英単語を100語覚える」などの小さい目標を設定するとよいでしょう。
小さい目標は、達成感を得やすいので、勉強を続けやすくしてくれます。
目標が決まったら、学習計画を立てましょう。
「1日2時間自宅で勉強する」のように簡単に決めてもよいですし、「1週間の勉強計画をつくる」、「カレンダーに細かく計画を書き込む」といったように、より具体的にしてもよいです。
その際、時間、場所、学習内容が明確だと、さらに勉強に入りやすくなります。
長期の計画を考えたいときは、最終目標から逆算して計画を立てると効果的です。
ただし、どんな計画を立てるときも、次のようにあまり無理のある計画は立てないでください。
無理のある計画を立てたせいで日常生活に支障が出てしまっては、勉強どころではなくなってしまいます。
取り組みやすい計画を立てて、「自分に合った」ペースとレベルで「小さく」始めましょう。
勉強の計画を立てたら、決めた勉強時間は必ず守りましょう(先ほどお伝えしたように「どうしても勉強できない日」については、例外的な計画を考えておきましょう)。
自分で設定した勉強時間を大きく超えてしまうと、習慣がくずれてしまう可能性が高いです。
これについては実例で考えていきましょう。
「Aさんは1日1時間勉強すると決めていたが、ある日調子がよかったので3時間も勉強できた」
3時間勉強した次の日、Aさんはどう考えたでしょうか。
「昨日3時間も勉強したし、今日は1時間やらなくてもいいや」と考えました。
結果、その日は30分しか勉強しませんでした。
これ以降、Aさんの勉強時間は1日1時間から徐々に遠ざかっていき、最終的に勉強の習慣自体が無くなってしまいました。
Aさんは、「昨日がんばった分、今日は楽にしよう」と考えました。
このように、一度でも勉強時間が決めた時間を大きく下回ってしまうと、勉強の習慣は崩れやすくなります。
1日1時間と決めたなら、毎日1時間前後で収めるようにしましょう。
また、もし勉強時間を増やしたいということであれば、次のような感じで少しずつ増やしていくのがよいでしょう。
記録をつけると、勉強へのモチベーションがあがりますし、自分の学習を客観的に判断することもできます。
その際、次のように、できるだけ簡単に記録を取りましょう。
記録を取ることが面倒くさくなってしまうと、ストレスが生まれ、習慣化が邪魔されてしまうので注意してください。
そもそも勉強が始められないという人は、「ながら勉強」から始めてみましょう。
例えば、次のようなことです。
勉強だけとなるとやる気は出ないけど、好きな音楽を聴きながらであれば勉強できるという人は多いと思います。
ただし、普通に勉強するよりも集中力は落ちるので、勉強のペースをつかめたら、「ながら勉強」は徐々に減らしていきましょう。
勉強に飽きてしまうという人は、勉強の仕方にひと工夫加えましょう。
例えば、次のような感じです。
また、筆箱、シャーペン、ノートなどの勉強道具をお気に入りのものに変えるのも、やる気が上がるのでおすすめです。
一人では難しいなと思ったら、身近な人に勉強の習慣化をサポートしてもらいましょう。
例えば、次のような人たちが考えれられます。
誰かと協力して物事に取り組むと責任感が生まれますが、それは勉強も同様です。
アドバイスをもらったり、習慣化できているか評価してもらうと、勉強のモチベーションを維持しやすくなります。
これまでにご紹介してきたそれぞれの方法について、あなた向きの具体的内容についてもアドバイスがもらえると思います(例えば、「今の自分に適した目標ってどのあたり?」「自分の受験目標に対して、1日何時間くらいの計画がいいの?」「自分のながら勉強に向いてる音楽って何?」など)
ここまで、勉強が続かない原因と勉強を習慣化する方法を紹介しました。
自分に合ったやり方を見つけることで、だれでも勉強の習慣化は可能です。
「自分は意志が弱いから、勉強を続けることなんてできない」とあきらめないでください。
このコラムを読んだみなさんが、「勉強の習慣化」を実現できることを願っています。
さて、私たちキズキ共育塾は、一人ひとりに寄り添う完全個別指導塾です。
「勉強を習慣にしたいけどやっぱり一人じゃ難しい」と思ったら、ぜひ一度ご相談ください。
あなたのための、「勉強の続け方」を一緒に見つけられると思います。
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