学校に行きたくないあなたへ 対処法や親ができる対応を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
「学校に行きたくない…」。あなたは、いま、そんな気持ちを抱えていませんか?また、そんな気持ちがありつつも、「学校に行かなきゃいけない」と悩んでいませんか?
- 学校に行かなくなったその後が不安…
- 変な人だと思われるかも…
- 進学も就職もできなくなる?
「学校に行きたくない…」と思うことは、多かれ少なかれ誰にでもあります。しかし、決して、学校に行かないことは悪いことではありません。
このコラムでは、キズキ共育塾の生徒さんなどの実例に基づき、学校に行きたくない原因や学校に行きたくないときの対処法、学校に行きたくない気持ちと向き合う方法について解説します。
また、学校に行きたがらない子どもがいる親に向けて、できる対応ややってはいけないNG対応についても解説します。あわせて、キズキ共育塾の講師たちからの学校に行きたくない人に向けたアドバイスを紹介します。
このコラムが、あなたの学校に行きたくない気持ちを抱え続ける状況を変えるきっかけになれば幸いです。
私たちキズキ共育塾は、学校に行きたくない人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
「学校に行きたくない」ときは無理して行く必要はありません
結論からお伝えすると、「学校に行きたくない」ときは無理して行く必要はありません。
キズキ共育塾の知見から、以下のようなことをお伝えできると思います。
- 少しの勉強の遅れは取り戻せる
- 少し休む程度であれば、受験への影響はない
- 友人は学校に行かないことを気にしないことが多い
学校に休むことは、長い人生の中では必要な休息かもしれません。
いまの学校への登校を再開するかこと以外にも、次の一歩に進む方法はあります。いろんな人に相談してみてください。
お悩みを、あなた一人で抱え込む必要はありません。
学校に行きたくない理由は人それぞれ
学校に行きたくないと思う理由やきっかけは、人それぞれです。例えば、以下のような理由が考えられるでしょう。
- 外が寒くて布団から出たくない
- 髪を切りすぎて、みんなに見られるのが恥ずかしい
- 宿題が終わっていない
- 嫌いな科目の授業がある
- 教室に居場所がない
- 理由を言葉にできないけれど、どうしても行きたくない…
中でも、なんとなく、なぜ行きたくないのか理由が自分でもわからないという人もいるかもしれません。
理由がわからないからといって、理由がないというわけではありません
学校に行きたくない理由が自分自身でもわからない背景には、無意識・無自覚な原因がひそんでいることもあります。
学校に行きたくない理由がわからないと、怠けや甘えなのではないかと自分を責めがちです。
しかし、理由がわからないからといって、理由がないというわけではありません。
例えば、以下のようなことが考えられます。
- 理由がいくつもあって、特定できない
- エネルギー不足で、原因を考えることができない
- 本当は理由があるが、無意識に押し殺している
- 理由を口に出してはいけないと思っている
- 「学校は行くものだ」と思い込んでいる
学校に行きたくないという感情そのものが理由がある証拠です
本人に自覚がないため、自分の反応に自分でも戸惑い、周囲にうまく言葉で説明できない自分を責めるという苦しい状況になることもあります。
- 学校が近づいてくると、体がこわばったりするなどの拒否反応が出る
- 学校に向かっても、途中で帰宅する
- 学校のことを考えると、前の夜から憂うつになる
- 学校のことを考えると、涙が出る
見えない敵と戦うような心境とも言えるでしょう。
学校に行きたくないという感情そのものが、理由がある証拠なのです。
学校に行きたくない理由は人それぞれ違います
学校は思っている以上にエネルギーを多く必要とする場所です。
特に、なんとなく学校に行きたくないと思う人は、人との関わりに負担・不安に感じている傾向があります。
- 人と会うことが怖い
- いじめられているわけではないが、特に仲のいい友人がいない
- 嫌われないようにしようとすると、うまく話せない
- 友人がほかの友人の悪口を言っているのを聞くと、自分も陰で同じよう言われているんじゃないかと思う
こういった状況に、以下のようなことが重なると、学校に行きたくない気持ちがさらに強まることがあります。
- 身近な人やペットの死など、精神的にショックを受ける出来事
- 没頭できる趣味の発見
同じことを経験しても、人によって感じ方は違います。
何が学校に行きたくない気持ちのきっかけになるかは、その人の性格やそのとき置かれた状況次第でいくらでも変わるのです。
明確な原因がわからないときでも、自分を責めず気持ちを落ち着けて、自分自身をいたわってください。
学校に行きたくない小学生ができる対処法
この章では、学校に行きたくない小学生ができる対処法について解説します。
小学校は学校に行かなくても卒業できます
小学校(しょうがっこう)は、いかなくても卒業(そつぎょう)できます。
そう覚えて(おぼえて)おくと、気持ち(きもち)が楽(らく)になります。
教室に行きたくない場合
学校(がっこう)にはいけるけど、教室(きょうしつ)には行きたくない(いきたくない)という人(ひと)もいるでしょう。
そんなときは、別室登校(べっしつとうこう)や保健室登校(ほけんしつとうこう)ができないか、先生(せんせい)やお父さんやお母さんに相談(そうだん)してみてください。
学校じゃないところにいたい場合
もし、学校(がっこう)じゃないところにいたいなら、お父さんやお母さんと一緒(いっしょ)に、フリースクールなどの、午前中(ごぜんちゅう)や昼間(ひるま)の居場所(いばしょ)になるところを探して(さがして)みましょう。
フリースクールなどはたくさん種類(しゅるい)があります。
気になるところが見つかったら、見学(けんがく)してみることをオススメします。
クラス替えがきっかけで学校に行きたくなくなった場合
人(ひと)によっては、学年(がくねん)がかわり、クラス替え(クラスがえ)のタイミングで、学校(がっこう)にいきたくない気持ち(きもち)が 少なくなる(すくなくなる)ことがあります。
自分(じぶん)の気持ち(きもち)がどうなのか、考えて(かんがえて)みましょう。
クラス替え(クラスがえ)については、「○○くんとおなじクラスがいい」「○○先生(せんせい)のクラスがいい」などの希望(きぼう)は、お父さん・お母さんが学校(がっこう)に言う(いう)と、叶う(かなう)ことがあります。
希望(きぼう)があるなら、お父さん・お母さんに伝えて(つたえて)おきましょう。
学校に行きたくない中学生ができる対処法
この章では、学校に行きたくない中学生ができる対処法について解説します。
中学校は学校に行かなくても卒業できます
中学校に入学すると、小学校時代から生活がガラリと変わります。
学校に馴染めないと居心地が悪くなりますし、高校受験や進学について不安に思うこともあるでしょう。
前提として、中学校も、学校に行かなくても卒業できます。まずは、安心してください。
出席日数や内申点に関わらず入学できる高校もたくさんある
ただし、出席日数が少ない場合は、学習塾などで勉強をしていても、内申点が低くなることが考えられます。
内申点が低いと、進学できない高校もあります。
しかし、出席日数や内申点に関わらず入学できる高校もたくさんあるということも覚えておいてください。
中学に行かないと高校には絶対進学できないということはないです。必要以上に思い詰めることはありません。
なお、中学卒業後の進路については、学校の先生や学習塾の先生などの詳しい人に相談して、あなたに合ったものを探すことがオススメです。
保健室登校や別室登校が出席扱いになることがある
教室へ通えなくても、保健室登校や別室登校が出席扱いになることがあります。
その場合は、高校受験に向けた内申点についての不安が和らぐと思います。
>学校の先生と相談しながら、無理なくできる通い方を探してみましょう。
また、保健室登校をしていて教室に行けそうだと思ったら、出席しやすい授業だけでも参加してみてください。
学校外の居場所もたくさんある
学校の外で居場所を見つける場合、学校そのものに行きたくない、クラスメイトに会いたくない人は、フリースクールや学習塾、習い事などを探しましょう。
学校以外の人と関わることで気持ちが楽になります。そして、これからのことも前向きに考えられるようになるはずです。
インターネットで「○○市 フリースクール」のような検索してみると、たくさん候補が見つかると思います。
フリースクールや学習塾への通学も、学校の出席にカウントされる場合があります。
気になるフリースクールを見つけたら、そのフリースクールと学校に出席日数のカウントについて確認してみてください。
なお、受験対策や将来のために勉強はしたいけれど、学校には行きたくない、学校の人とは会いたくないなどと思っているなら、家庭教師や、隣の地域の学習塾の利用するのもよいでしょう。
いずれ学校に復帰することを目的に通う教育支援センター(適応指導教室)という場所もあります。
教育支援センター(適応指導教室)とは、主に不登校状態にある児童生徒の学校復帰を支援し、社会的自立をサポートする施設のことです。集団生活への適応や情緒の安定、基礎学力の補充などのサポートを行っています。(参考:文部科学省「適応指導教室(学校支援センター)の取り組みについて」)
いまの学校・教室に戻りたいと思っているなら、利用方法を学校の先生に聞いてみてください。
学校に行きたくない高校生ができる対処法
この章では、学校に行きたくない高校生ができる対処法について解説します。
高校生の学校に行きたくない場合の選択肢はたくさんある
高校は、義務教育だった小中学校とは、前提が違ってきます。
前提として、高校は出席日数が少ないと、進級・卒業できなくなる、留年や退学になることがあります。
>しかし、高校生の学校に行きたくない場合の選択肢は、中学までと比べて大幅に広がります。たくさんあるので、安心してください。
いま在籍している学校に通い続ける場合
いま在籍している学校に通い続ける場合、学校に在籍し続けたい、卒業したいという意思を伝えて相談してみてください。
学校から、進級・卒業に必要な出席日数や成績、テストの点数などを教えてもらえるはずです。
学校も、学生に対して「在籍してほしい」「卒業してほしい」と思っていることがほとんどです。
保健室登校・別室登校、補習、課題提出なども組み合わせながら、進級・卒業を目指していくことができます。
また、出席日数も成績も、進級・卒業に必要な最低限のラインでがんばれば十分なのです。
同じ学校にそのまま通うことで、顔見知りの先生ができ、親身になってくれたり相談に乗ってもらえたりするメリットがあります。
また、学校を変えたときの新しい環境になじむために必要な労力いりません。
ほかの高校に転校する場合
「いまの学校には行きたくないけど、高卒資格はほしい」なら、転校が1つの選択肢になるでしょう。
特に通信制高校・定時制高校は、転校しやすく、自分のペースで学びやすいというメリットがあります。
また、集団行動が少ないことが多いので、人と関わることに不安があっても心配無用です。
高校での転校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
大学などには進学したいが、いま在籍している学校には行きたくない場合
大学などには進学したいが、いま在籍している学校には行きたくない場合は、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験、高認)があります。
高認に合格すれば高校を卒業しなくても、大学や専門学校の受験資格を得られます。以下のような人にオススメです。
- 大学や専門学校に進学したいけど、高校には通いたくない人
- 将来進学したいと思ったときのために、受験資格を得ておきたい人
なお、高卒認定試験の合格は、正式な学歴ではありません。
高卒認定試験の合格後、高校を卒業しておらず、大学などに進学して卒業しない場合、正式な学歴は中卒となります。
高卒認定試験については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
いま在籍している学校には行きたくないが、次のことは決まっていない場合
高校中退は悪いことではありません。
しかし、いきなり高校中退する前に、少し休んで次のことを考えるようにしてください。次の一歩が決まるまでは、通常の欠席を続けたり、休学したりする方法があります。
高校をやめたいあなたに知ってほしいこと、考えてほしいこと、高校をやめた後に選べる選択肢、親の説得法、今後の進路を考えるために検討すべきポイントなどを、以下のコラムで紹介しています。
興味があれば、チェックしてみてださい。
学校に行きたくない気持ちと向き合う7つの方法
この章では、学校に行きたくない気持ちと向き合う方法について解説します。
方法①学校に行くメリットとデメリットを比べる
あなたにとって、学校に行くメリットとデメリットはなんですか?まずは、メリットとデメリットを比べてみてください。
- 学校に行くメリット、プラス・ポジティブな部分:楽しさ・価値・いい意味など
- 学校に行くデメリット、マイナス・ネガティブな部分:行きたくない気持ちを抱えながら学校に行く努力・苦労・大変さなど
「学校に行きたくない」と思いながら学校に通い続けるには、それなりの努力が必要です。
例えば、あなたは、「学校に行きたくない」と思う一方で、「学校には○○な価値があるから、行かなきゃいけない」という思いもあるために、無理をして通い続けていませんか?
「学校に行きたくない」という言葉は、月間数万回も検索されています。X(旧:Twitter)などのSNSにも、日々たくさんの声が投稿されています。
つまり、あなたと同じように、多くの人が学校に行きたくない気持ちを抱えながらも、学校に行く価値のためにがんばって学校に通っているということです。
例えば、以下のような気持ちはありませんか?
- 学校にはイヤなところもあるけれど、全てがイヤなわけではなくて、好きなところもある
- 親の期待に応えたい
- 学校に行かないのは逃げているようでイヤだ
- いま在籍している学校をどうしても卒業したい
学校に行くことに、努力と見合う価値があるのかを考えてみましょう。
筆者にとって、高校はすごく息苦しい場所でした。
ずっと人目を気にしながら過ごしていて、一日中緊張しっぱなし。かなり無理をして学校に通っていました。
「学校に行きたくないなあ」と毎日毎日思い続けていた私は、ある日突然学校に行けなくなって、そのまま不登校となり中退。そしてひきこもりになりました。
こうした経験もあるからこそ、私は「学校に行きたくない人は無理に行かなくてもいい」と思っています。
方法②学校に行くメリットとデメリットに折り合いをつける
学校に行くメリットとデメリットを比較して、学校に行くメリットの方が大きい場合は学校に行き、デメリットの方が大きい場合は行かないという選択もあります。
つまり、学校に行くことに、努力と見合う価値がないようであれば、学校に行かないでいいということです。
「そういわれても、カンタンには選べない」と思われる人もいるでしょう。
そんな人は、メリットとデメリットのバランスを取るために、努力・苦労・大変さなどのデメリットと感じる部分を少しでも軽くする方法を工夫して、心の負担を和らげるようにしてみてください。
例えば、以下のようなイメージです。
- テストの目標を10点下げる
- 人の輪に無理に入らない時間をつくる
- 苦しくなったら保健室登校や早退をする
- 朝がつらいなら遅刻する
- 調子が悪いなら2、3日学校を休む
学校に行くのは大変だけど、デメリットよりも大きなメリットがあると思えた場合は、「自分は価値あることのために努力しているんだ」という感覚を持てるため、気持ちが軽くなるはずです。
また、学校にはメリットに感じる部分のために通っていると割り切ることで、肩の荷が下りることもあるのです。
そして、デメリットを上回るメリットがない場合は、学校を休んで「次にどうするか」を前向きに考えてみてください。
ただし、これからのことをすぐに考える必要はありません。今、心身に不調がある場合は、まずは休養することが大切です。
焦らず、調子がよくなってから、これからのことを考えましょう。
方法③学校に行かなかった人の価値観に触れる
世の中には、有名人を含めて学校に行かなかった人がたくさんいます。
学校に行きたくないあなたには、学校に行かなかった有名人のインタビューなどを読んでみてほしいです。
例えば、インターネットで、「不登校 芸能人 インタビュー」「不登校 有名人 本」などでネット検索すると、見つかります。
「有名人は特別な人だ」「自分とは違う」「生き方の参考になる気がしない」と思うかもしれません。
たしかに、直接の参考にはならないかもしれません。しかし、学校に行かずに生きてきた人の考え方や価値観に触れることに意味があります。
あなたは、以下のように思っていないでしょうか?
- 学校には、絶対行かなくてはいけない
- 学校に行きたくない。しかし、行かないと人生が終わってしまう
そんな悩みや迷いがあるときに新しい価値観に出会うと、悩みを解決につながるかもしれません。
方法④相談できる人を見つける
自分のことを相談できる人を見つけてみてください。
相談には以下のような効果があり、一人だけで悩むよりもずっと前向きになれるはずです。
- 悩みに対する直接的な答えが見つかる
- 答えが見つからなくても、人に悩みを話すだけで気が楽になる
身近な相談相手の候補としては、以下のような人たちが考えられます。
- 親・きょうだいなどの家族
- 友人
- 学校や塾の先生
- 保健室の先生やスクールカウンセラー
身近な人に相談するのが恥ずかしい場合は、公的機関やNPOなどが行っている、電話、メール、LINE、ネット掲示板などの相談先もあります。
インターネットで「○○市 中学生 悩み相談」「文部科学省 高校生 悩み相談」のような検索をしてみてください。お住まいの地域・年齢・お悩みに応じて、さまざまな相談先が表示されます。
なお、相談相手が身近かどうかに関わらず、自分のことを人に相談することに抵抗がある人もいるでしょう。
- 自分の悩みは自分で解決しなきゃと思う人
- 相談するほどのことではないと思う人
- 相談することが恥ずかしいと思う人
- 相談しても解決しないと思う人
- どんな言葉が返ってくるか不安な人
筆者も、人に自分の悩みを相談するのことが、昔から苦手でした。
ただ、大人になったいまは、以下のようなことがわかってきました。
- 相談すると、自分では気づけないアドバイスをもらえることがある
- 相談して悩みを聞いてもらえるだけで心が晴れることがある
- 誰かに話そうとすることで、悩みを自分で整理できて、自己分析のきっかけとなることがある
自分だけで思い詰めないください。誰にも相談できずに不登校となった私からのアドバイスです。
方法⑤学校以外の居場所を探す
「学校に行けなくなったら、ここに行こう」という、居場所を探しましょう。
- 保健室
- 図書室
授業の時間帯での利用方法や許可は、担任の先生、学年主任の先生、保健室の先生などに相談してみてください。
また、居場所の候補は、学校の外にもあります。
- 習い事
- 趣味の団体
- 学習塾
- フリースクール
- アルバイト先
フリースクールとは、さまざまな理由で、学校に行かない選択をした子どもたちが通える学校以外の学びの場のことです。
主に学習活動、教育相談、体験活動を行い、同年代の友達との交流ができます。
インターネットで「○○市 昼 習い事」「○○県 中学生 フリースクール」のような検索をしてみましょう。
気になるところが見つかったら、一度試しに行ってみてください。そして、以下のことを確認しましょう。
- 安心できそうな居場所か
- 自分の好きなことが思いっきりできそうな居場所か
学校や教室以外にも、居場所があると安心することで、学校に行きたくない気持ちが和らぐはずです。
また、もし本当に学校に行けなくなったときにも、居場所がなくて困ることがありません。
また、見つけた居場所は、「学校に行かない場合の、学校に代わる居場所」になるだけではなく、「校に行っている場合の、学校に加えた新しい居場所になることもあるのです。
自分を表現できる居場所が学校以外にあれば、前向きな気持ちを持つことにつながります。
自分に合う居場所を探してみてください。
新しい居場所では、新しい自分に出会えることもよくあります。
例えば、筆者が中学時代に通っていたサッカーのクラブチームでは、チームメイトが「ここだとオレは学校とキャラが変わるんだよな」と不思議がっていたことを覚えています。
チームメートのみんなにとって、クラブは、学校とは違い、自分を飾らなくていられる居場所だったのだと思います。
また、これは筆者が大人になってからのことですが、月に数回行っていたフットサルが楽しみで、いろんなことをがんばれたということもありました。
方法⑥いま在籍している学校に行かない選択肢を調べる
いま在籍している学校に行かない場合の選択肢を調べてみましょう。
人生には、学校以外にも意外とたくさんの選択肢があります。
キズキ共育塾の生徒さんや講師だけを見ても、以下のようにさまざまな人がいます。
- 中学不登校から通信制高校に進学して、部活も生徒会活動も充実した学生生活を送っている人
- 高校を中退して、高卒認定を取得して大学に進学した人
- 大学中退後に、別の大学に入学し直して学業に励んでいる人
あなたが中学生なら、不登校になって内申点が低くなっても進学できる高校を調べてみてください。
高校生なら、いまの高校と違うタイプの高校や高卒認定の取得方法などを調べてみましょう。
いま在籍している学校以外に別のルートがあることを覚えておくと、いざとなればそっちに進めると思えるため、いま在籍している学校に行きたくない気持ちが楽になるはずです。
方法⑦将来に希望を持ち、何よりも生きていく
学校に行くことが心身の不調につながるほどつらい、または死にたいと思うほど苦しいのなら、学校に行かなくていいと私は思っています。
なぜなら、何よりも「生きていてほしい」と思うからです。
あなたと同じような境遇の人が目の前で命を絶とうとしていたら、あなたはどう思いますか?生きてほしいと思うのではないでしょうか?
筆者も、過去の私のように「学校に行きたくない」と悩んでいる人には、何よりも生きることを優先してほしいと思います。
あなたに生きてほしいと思う人は、あなたが思っている以上にたくさんいるのです。
学校に行かないことは、悪いことでも特別なことでもありません。学校に行かなくても幸せに生きている人は、たくさんいます。人生には、学校に行くことよりも大切なことがたくさんあります。
月並みな言い方ですが、最後にお伝えしたいのは、「生きていれば、将来は明るい」という希望を持ってほしいということです。
学校に行かないことによるマイナスがあることは否定しません。例えば、勉強やコミュニケーションの機会は減るでしょう。
筆者自身も、学校に行かなくても勉強は続ければよかったなどの後悔はあります。しかし、学校以外の場所・手段を通じてマイナスをカバーする方法もあります。
私もいまは、自分のやりたいことに向かって生きています。
いま在籍している学校に行かなくても、次の一歩に進み、楽しく生きていくことはできるということです。
学校に行きたがらない子どもに親ができる3つの対応
この章では、学校に行きたがらない子どもに親ができる対応について解説します。
対応①専門家・専門機関を利用する
1つ目は、専門家・専門機関を利用することです。
親御さんは、学校に行きたくない気持ちの専門家ではありません。
専門家を頼る・利用することで、お子さん・ご家庭に応じた解決策が見つかります。
- 担任の先生
- 保健医
- スクールカウンセラー
- 臨床心理士・公認心理師などのカウンセラー
- 子どもの悩み相談を行う支援機関
- 児童精神科
- 自治体の子育て相談窓口
- 不登校など学生の悩みに詳しい学習塾
親御さんだけでの相談を受けつけているところもあります。
親御さんが率先して、専門家や相談先を探してみてください。私たち、キズキ共育塾でも無料相談を受け付けています。
対応②親は親で生活を楽しむ
2つ目は、親は親で生活を楽しむことです。
お子さんにかかりきりにならないと言い換えることもできます。
なお、親御さんがお子さんにかかりきりになると、お子さんは親に迷惑をかけている、自分は信用されていないなどの思いにつながり、逆効果になることがあります。
将来に不安を抱えるお子さんにとって、親御さんが楽しく生活する姿は、楽しい将来のロールモデルになります。
ただし、「お子さんを放置しておこう」という意味ではもちろんありません。
専門家を適切に相談することで、お子さんとの適切な距離感が掴めるようになるはずです。
対応③つながりをつくる
3つ目は、つながりをつくることです。
学校に行きたくないお子さんや、不登校状態にあるお子さんに関連して、親が孤立しないことがとても大事です。
お子さんのことを配偶者や自分の親に話してみても、人によってまるで違う話が出てきたり、責められたりすることもあるでしょう。そうしたお子さんについての専門家や、同じ立場の人に出会ってつながりをつくることが、結果的にお子さんを守ることになります。
例えば、不登校の親どうしで話せる場である不登校オンラインの「親コミュ」などの場所があります。
悩みを抱え込みすぎないためにも、ぜひご検討ください。
不登校オンライン「親コミュ」
学校に行きたがらない子どもに親がやってはいけない2つのNG対応
お子さんの「学校に行きたくない気持ち」は、不登校の心理と共通する部分があります。
つまり、学校に行きたくない気持ちをそのままにしておくと、不登校なる可能性があるのです。
不登校は悪いことではありません。ですが、不登校になることで、お子さんがより苦しい状況になる可能性があります。
この章では、学校に行きたがらない子どもに親がやってはいけないNG対応について解説します。
NG①「学校に行け」と叱る
お子さんに「学校に行け」と叱るのは、逆効果です。
理由がなんであれ、学校に行きたくない気持ちがある場合、休養が必要です。
そんなときに叱られると、お子さんの気が休まりません。
仮に、叱られたその日は、学校に行くかもしれません。ですが、お子さんは次第に、叱られずに学校に行かない方法を考えることにエネルギーを注ぎ出します。
そうなると、学校に行きたくない気持ちの前向きな解決策を考える方にエネルギーを使えなくなるのです。
NG②「明日は行くから」を真に受ける
お子さんの「明日は学校に行くから」という言葉は、真に受けてはいけません。以下のような場面はよくあります。
- 朝、お子さんを起こして「今日は学校どうするの?」と尋ねると「今日は休む。でも明日は行くから」と返ってくる
- 「明日は行くんだ」と安心してその日は休ませ、翌朝起こしに行くとやっぱり布団から出てこない…という繰り返しになる
親御さんとしては、「行くと言ったのに嘘だったのか…」とお子さんを責めたくなることもあるでしょう。
ですが、お子さんの「明日行く」は、言葉どおりではないことがあります。
お子さんは嘘をついているのではなく、心の中に以下のような葛藤を抱えていることが多いです。
- 今日休んでしまったのだから、明日こそは行かなければ
- どうしても学校に行けない、何とか行かなくてすむようやり過ごさなきゃ
- 学校を休んでいると、親に見捨てられてしまうかもしれない
- 学校に行けるものなら行きたい
- 明日なんて来なければいいのに
- このまま学校に行けなくなってしまったらどうしよう
- 自分は不登校なのだろうか
こうした葛藤が、「明日は行くから」に凝縮されているのです。
お子さんからのSOSと考えて、どうか責めないでください。
学校に行きたくないあなたへ〜キズキ共育塾の講師からのアドバイス〜
この章では、学校に行きたくない人に向けた、キズキ共育塾の講師からのアドバイスを紹介します。
参考として、ぜひご覧ください。
学校に行くか行かないかで迷ったときは、両方のパターンを考えてみることが大切です。
紙を用意して、「今の状態で学校に行ったときのメリット・デメリット」と「行かないときのメリット・デメリット」を考えられるだけ書いてみましょう。
そして、現時点でメリットだ(メリットが多い)と判断した方を選択するといいと思います。
いずれ、別の方を選択する可能性もあります。そのときに相談に乗ってくれる人がいれば、その人と一緒に書いてみることをオススメします。
人に相談することで、どちらか一方に縛られず中立的な目線でそれぞれのいいところや悪いところがわかるからです。
また、一定の期間空けてやることもオススメします。
T.A講師からのアドバイス
学校生活の中で楽しいと思えることを探して、そのことに意識を集中させてみましょう。
ネガティブなポイントに意識を向けると、そればかりが気になってしまうからです。
楽しいことに意識を集中させることで、徐々に学校に行くことが気にならなくなるかもしれません。
逆に、家にいる方がポジティブでいられそうなときは、家にいる選択をするのもいいと思います。
つまり、「どこにいるのがその日一番自分が楽しく、心穏やかに過ごせるのか」を基準に選択するようにしましょう。
共同監修・不登校ジャーナリスト 石井志昂氏からの
アドバイス
学校に行きたくないあなたへ
このページを開いたということは、あなたの心には、「学校でうまくいかない」などのモヤモヤした気持ちがきっとあるはずです。
その気持ちは、なまけでも弱さでもありません。「自分を大切にしたい」「自分の将来を大切にしたい」という思いのあらわれなのです。
このコラムには、そんなあなたのための現実的な選択肢をお伝えします。ぜひ、「自分(の将来)を大切にしたい」と思いながら読んでみてください。
本コラムでは、「『学校に行きたくない』という感情そのものが、『理由がある』という証拠」と書かれています。不登校関係のコラム(学校に行きたくない気持ち関係のコラム)にはなかなか書かれていないのですが、まさにそのとおりだと思います。直前にも書いていますが、自分を責めず気持ちを落ち着かせて、自分自身をいたわってください。
参考:学校休んだほうがいいよチェックリストのご紹介
2023年8月23日、不登校支援を行う3つの団体(キズキ、不登校ジャーナリスト・石井しこう、Branch)と、精神科医の松本俊彦氏が、共同で「学校休んだほうがいいよチェックリスト」を作成・公開しました。LINEにて無料で利用可能です。
このリストを利用する対象は、「学校に行きたがらない子ども、学校が苦手な子ども、不登校子ども、その他気になる様子がある子どもがいる、保護者または教員(子ども本人以外の人)」です。
このリストを利用することで、お子さんが学校を休んだほうがよいのか(休ませるべきなのか)どうかの目安がわかります。その結果、お子さんを追い詰めず、うつ病や自殺のリスクを減らすこともできます。
公開から約1か月の時点で、約5万人からご利用いただいています。お子さんのためにも、保護者さまや教員のためにも、ぜひこのリストを活用していただければと思います。
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」はこちら(LINEアプリが開きます)
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」作成の趣旨・作成者インタビューなどはこちら
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」のメディア掲載・放送一覧はこちら
- 【オリジナル書籍プレゼント】学校外で友だちができるBranchコミュニティ(Branch公式LINEが開きます)
私たちキズキでは、上記チェックリスト以外にも、「学校に行きたがらないお子さん」「学校が苦手なお子さん」「不登校のお子さん」について、勉強・進路・生活・親子関係・発達特性などの無料相談を行っています。チェックリストと合わせて、無料相談もぜひお気軽にご利用ください。
まとめ〜「学校が行きたくない」状況は、必ず変えられます〜
学校に行きたくないと思う人も、学校に行きたくない思いを抱えながらがんばって学校に行っている人も、あなたは一人ではありません。
あなたの苦しみを理解する人は必ずいます。そして、あなたの状況も必ず変えられます。
一人で悩んで思い詰めすぎないようにしてくださいね。
なお、学校に行かない選択をしても、可能な範囲で勉強は続けてほしいと思います。
どんなルート・進路を選ぶにしろ、勉強はある程度重要だからです。
ただ、自分一人で勉強を続けるのは、とても大変で難しいことです。筆者も過去に独学で大学受験を目指して挫折した過去があります。
幸いなことに、いまの時代は学校以外にも勉強を教えてもらえる場所もたくさんできてきています。
どこか勉強ができる場所を探してみてください。
あなたの今後が、よりよい方向に向かうことを願っています。
さて、キズキ共育塾は、お悩みを抱える人のための個別指導塾です。
あなたと同じように、学校に行きたくない気持ちを抱える生徒さんも珍しくありません。
このコラムを読んでキズキ共育塾に興味を持ったなら、ぜひお気軽にご相談ください。
勉強のことだけではなく、学校に行きたくない気持ちそのものや、学校に行かない場合の進路などについてもご相談いただけますので、きっとあなたのお力になれると思います。
卒業生の声なども載せていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
また、以下の動画で、このコラムの内容に関連して、キズキ共育塾のスタッフが中学校に行きたくなかったときの話、自己肯定感を身につけた方法などをお伝えしています。
ご興味がありましたら、ぜひご覧ください。
/Q&Aよくある質問
学校に行きたくない気持ちと向き合う方法を知りたいです。
- 学校に行くプラスとマイナスの部分を比べて、折り合いをつける
- 学校に行かなかった人の価値観に触れる
- 相談できる人を見つける
- 学校以外の居場所を探す
- 「いま在籍している学校」に行かない選択肢を調べる
- 将来に希望を持ち、何よりも生きていく
「なんとなく学校に行きたくない」状態で、原因が自分でもわかりません。
- 理由がいくつもあって、特定できない
- エネルギー不足で、原因を考えることができない
- 本当は理由があるが、無意識に押し殺している(理由を口に出してはいけないと思っている)
- 「学校は行くものだ」と思い込んでいる