不登校の3つの解決策 不登校の原因や学校以外の選択肢を解説

不登校の3つの解決策|不登校の原因・学校以外の選択肢・相談先も

こんにちは。キズキ共育塾の内田青子です。

  • 「子どもの不登校解決のために、親としてできることはない…?」

このコラムをご覧のあなたは、このようなお悩みをお持ちではないですか?

これまで、私たちキズキ共育塾では、多くのコラムを通じて、子どもの不登校についてお伝えしてきました。

そこで今回は、今までの不登校に関するコラムのご紹介を交えつつ、不登校の悩みを抱える親御さんに向けて、その原因、解決策、進路について、「総集編」としてお話します

本コラムが、お子さんが次の一歩へ進むためのきっかけとなり、また親であるあなたのお悩みを少しでも減らすことができれば幸いです。

共同監修・不登校ジャーナリスト 石井志昂氏からの
アドバイス

不登校を考える上で難しいのは、「将来」と「現在」の問題が同居しているからです。

「学校に行かなかったら将来どうなるのか」という将来の問題がある一方で、「今は学校へ行くことができない」という現在の問題が同時に発生しているのです。

将来と現在を天秤にかけて悩みながらも、紆余曲折を経て、多くの人は将来よりも「現在」に向き合って解決の糸口を見つけてきました。本コラムでも、将来と現在の2つの問題についてが総括されています。

不登校の定義と不登校の割合

不登校の定義と不登校の割合

不登校は、文部科学省によって次のように定義されています。

「何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくてもできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的理由による者を除いたもの」

では、その定義に基づいた不登校児童生徒は、全国でどのくらいいるのでしょうか。

文部科学省の調査では、以下のような統計が発表されています。(出典:文部科学省『平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について』)

  • 小学生…44,841人(144人に1人)
  • 中学生…119,687人(27人に1人)
  • 高校生…52,723人(61人に1人)

中学生になると、勉強や部活が忙しくなったり、思春期に入ったりと、様々な要因で不登校者数は増加し、その数は「27人に1人」に上ります

これは、クラスに1人は、不登校の児童がいる計算となります。

また、義務教育を終えて高校生の年齢になると、「中退する」「そもそも進学をしない」などの選択肢があるため、不登校者の人数は減っていきます。

小・中・高校と、不登校にはそれぞれの特徴があるものの、不登校者数はどの段階でも決して少なくありません。

つまり、不登校は「誰もがなり得る、珍しくはない状況」なのです。

不登校の原因ときっかけ

不登校の原因ときっかけ

不登校の直接の原因は、お子さんの性格や怠惰、親御さんのしつけではありません(虐待など一部の場合は除きます)。

それでは、なぜあなたのお子さんは不登校になったのでしょうか?

まずは、不登校になるよくある「きっかけ」をご紹介します。

文部科学省の調査によると、不登校のきっかけには、次のようなものがあります。(出典:文部科学省『平成30年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について』)

  • 学校における人間関係に課題を抱えている
  • あそび・非行の傾向がある
  • 無気力の傾向がある
  • 不安の傾向がある
  • 学業の不振
  • いじめ
  • 入学、転編入学時の不適応
  • 家庭に係る状況

また、キズキ共育塾の生徒さんたちが私たちに話をしてくれた、主な「きっかけ」は次の通りです。

生活面におけるもの
  • 学校が遠い(ラッシュに巻き込まれる、早起きしなくてはいけないなど、通いにくい学校に入学した)
  • 中学、高校への進学で、変化や成長に伴う体の変化が起こり、同時に生活リズム(特に睡眠リズム)が変化した
  • 起立性調節障害や過敏性腸症候群
  • スマホやネットへの依存
学校生活におけるもの
  • いじめ
  • 教師との相性が悪かった
  • 授業の内容やペースについていけない
  • 部活動でのトラブル
  • 友人関係でのトラブル
  • 転校後の学校に馴染めない(私立中学校に馴染めず公立中学校に転校したが、地元の友達が多くて通いづらくなったなど)
中高一貫校や中学受験にまつわるもの
  • 中学受験での燃えつき
  • がんばって受験して入った中学校が期待外れだった
  • 進学校の勉強についていけない
  • 中学受験に失敗して望まない中学校に入った
家庭内のトラブルによるもの
  • 家庭内トラブル(祖父母の死、両親の離婚など)
  • 経済的な問題
本人の性格によるもの
  • 無気力、虚無感(学校に行く理由がないと思ってしまった、学校を自分の居場所と思えなかったなど)
  • 人間関係での疲弊(優等生タイプに多く、先生や同級生への気遣いで疲れる)
地方の学校でのトラブルによるもの
  • 学校が統合された結果、新しい学校に馴染めなかった
  • バスの本数が少ないなど、通学が困難
  • 近隣に公立学校が1つしかないため、学校が合わないから転校するという選択肢をえらべなかった
  • 教員不足のため部活が廃部になり、モチベーションが下がった

このように、不登校のきっかけは多岐に渡ります。

さらに、複数のきっかけが重なった「複合型」の不登校も少なくありません。

不登校の「きっかけ」が「生活リズムの乱れ」であっても、その根底には、次のように様々な「原因」が潜んでいることもあるということです。

  • 学業についていけないことに劣等感を抱き、勉強から逃げるように夜通しゲームをしたことで、生活リズムが乱れた。
  • 「親にもっと愛情を向けてほしい」という感情から、無意識に不規則な生活をして親の気を引いている。

このように、不登校は複雑なもので、一人ひとりの原因ときっかけは違っているのです

不登校のきっかけを取り除くことで状況が解決するのであれば、そのきっかけを解決することは必要かもしれません。

しかし、不登校のきっかけを追求しても、その原因にも向き合っていなければ、不登校そのものは解決しない場合もあるのです

具体的な解決策については、後述する「不登校解決のための3つの方法」でお話します。

もし、「不登校の原因が、親である自分自身にあるのではないか」と不安に思っている方は、以下のコラムをぜひ参考にしてみてください。

不登校による留年や卒業への影響について

不登校による留年や卒業への影響について

「子どもが留年するのではないか」
「無事に子どもが学校を卒業できるのか心配」

お子さんの不登校が続くと、このような不安もきっと大きいかもしれません。

ここでは、お子さんの留年や卒業における影響についてお伝えします。

不登校が続いた場合、まず把握しておくべきことは、お子さんの「出席日数」です

「出席日数が足りないと、留年するかもしれない」と心配している親後さんもいらっしゃるかと思います。

出席日数が不足しそうな場合の対応は、小中学校と高等学校でそれぞれ違ってきます。

ここでは「義務教育(小中学校)」と「高等学校」にわけて説明します。


■義務教育(小中学校)の場合

義務教育の小中学校では、出席日数や成績が足りずに、「進級・卒業できない」ということは、ほぼありません

ただし、中学校では高校受験の際に必要になる「内申書」に影響することがあります。


■高等学校の場合

高等学校の場合は、出席日数が足りないと、「留年」の可能性が出てきます

併せて、定期テストの点数も進級・卒業のためには必要です。

しかし、高校側もなるべく留年を避けたいと考えているので、補習授業など何らかの措置を取ることもあるのです。


また、小・中・高校ともに、教室以外の場所に出席して、それを出席日数に加算する「保健室登校」「別室登校」が可能な場合もあります

出席日数と内申点の扱い、その措置については学校ごとに違います。

ぜひ、在籍している学校に問い合わせてみてください。

不登校に対して、何らかの措置が得られるかもしれません。

不登校解決のための3つの方法

ここからは、多くの不登校の生徒さんを支援してきたキズキ共育塾の経験に基づいて、不登校解決のための3つの方法を提案します。

なお、先にお伝えいたしますと、「不登校の解決」とは、「今在籍している学校への登校再開」とは限りません。

「不登校の解決」という、「お子さんの、前向きな次の一歩」には、例えば転校、高卒認定、就職など、様々に広がっていることも知っておくと、気が楽になると思います

解決策①:不登校のきっかけや原因にこだわりすぎない

不登校のきっかけや原因にこだわりすぎない

不登校のきっかけや原因を追究しても、不登校の解決にはあまりつながらないことがあります。

不登校のきっかけや原因は、次の一歩へ進もうとしているうちに、自然と解消されるものです

例えば、先生の言葉に傷ついて不登校になった場合、その先生が謝罪したからといって、不登校が解決するとは限らないのです。

逆に、先生の謝罪がなくても、お子さんは次の一歩に進める、可能性があるとも言えます。

きっかけや原因を知りたい気持ちは、とてもよくわかります。

しかし、「なぜ不登校になったのか」を追及するのではなく、ぜひ今後のことに目を向けてください

きっかけや原因については、あくまで現状把握に留めて、エネルギーをこれからの対策に向けることが大切です。

「なぜ不登校になったのか」を追求するのではなく、現状を把握し、今後の解決策に目を向けましょう。

今後の解決策を探す際は、ご家庭だけで悩まずに、専門家などの第三者のサポートを得ることをオススメします(こちらについては、解決策③でご紹介します)。

しかし、その中でも不登校の原因を見過ごしてはいけないケースも存在します。

詳しくは後述する「見過ごしてはならない不登校の5つの原因」でお話します。

解決策②:親は自分の生活を充実させる

親は自分の生活を充実させる

不登校解決のための2つ目のポイントは、「親は自分の生活を充実させること」です

「子どもが不登校で悩んでいるのに、私だけが仕事に行ったり、趣味を楽しんだりする気持ちにはなれない」

そのように思われる気持ちは、とてもよくわかります。

子どもが苦しんでいる時に、楽しむことができないのは、親の感情として当然でしょう。

しかし、親は親自身の人生を充実させることが、不登校の解決に繋がるのです

親が不安な気持ちで暮らしていると、それがお子さんにも伝わり、お子さんはますます不安な気持ちになります。

そして、親が自分の生活を充実させることには、次のような効果があります。


■親が子どもにかかりきりになることを防ぐ

親が子どもにかかりきりになることは、不登校解決に向けて、一番に避けるべきことです。

親が子どもにかかりきりになると、視野が狭くなり、不安な気持ちが次第に膨らんでいきます

そして、膨らんだ親の不安や心配が、「叱責」「悲観」「過干渉」「感情的になる」などの形で表れて、子どもの心を圧迫するのです。

子どもは不安に駆られた親に叱責されたり、干渉されたりして、自尊心を傷つけられます。

不登校解決のために、親御さんは、お子さん以外のことに目を向けましょう。

そして、心に余裕を持って、お子さんに接してあげてください。


■親が大人のロールモデルとなることができる

親御さんが一人の社会人として充実した姿を子どもに見せることは、望ましい大人のロールモデルを子どもに与えることになります

充実している親御さんの姿を見ることで、「自分も大人になって社会に出ていこう」とお子さんが自然と考えるようになるのです。

お子さんに、「外の世界は楽しいよ」「大人になるっていいものだよ」と見せることが、不登校の解決には不可欠です。

不安に駆られた親の叱責より、充実して生活する親の姿の方が、子どもの心に前向きな影響を与えられるでしょう。

解決策③:第三者(専門家)に相談する

第三者(専門家)に相談する

不登校の解決には、第三者(専門家)への相談も大切です。

ここでの第三者(専門家)とは、スクールカウンセラー、支援団体など、不登校の専門家のことです

不登校のお子さんがいるご家庭で、「親子とも家庭の外とつながりがなくなった結果、孤立した」ということをよく耳にします。

家族だけで周囲から孤立すると、視野も狭くなり、親子が抱える不安が次第に増幅していくのです。

親御さんの過度な不安や心配が、お子さんの心を圧迫して、不登校の長期化を招くかもしれません。

それを避けるためにも、不登校解決に向けて、積極的に第三者からの援助を受けるようにしましょう。

また、前述した通り、不登校のきっかけと原因は、一人ひとり違っています。

よって、不登校の子どもへの適切な接し方も、それぞれ複雑で異なります。

そこで、専門家に相談をすることで、的確なアドバイスを得られるのです

書籍やインターネットには、「不登校の解決」に関する様々な情報が流れています。

「不登校の子どもには優しく接するべきだ」という情報もあれば、「不登校は怠けなので厳しく接するべきだ」という情報もあります。

そのどれが正しくて、どれが間違っているかを一概に言うことはできません。

「優しく接する」ことで心を回復していくお子さんもいれば、その優しさを「腫れ物に触るような対応をされている」と感じ、親に不信感を抱くお子さんもいます。

反対に、「厳しくされる」ことで自分を見つめ直すお子さんもいれば、ひどく落ち込むお子さんもいます。

親御さんは、不登校の専門家ではありません。

「あなたのお子さんに最適な対応は何なのか」を理解するために、積極的に専門家の判断を仰ぎましょう

専門家には守秘義務があるので、相談に行ったことが周囲に知られることはありませんのでご安心ください。

具体的な相談先については、後述する項目でご紹介します。


【補足】

複数の専門家に相談した結果、それぞれから違ったアドバイスを受けることがあるかもしれません。

「どのアドバイスに従うか」は、最終的には親御さん(とお子さん)が決めることになります。

専門家とお子さん・親御さんとの相性、アドバイスの内容を考慮して、納得がいくまで頼れる専門家を探しましょう

見過ごしてはならない不登校の5つの原因

見過ごしてはならない不登校の5つの原因

これまでお話してきた通り、不登校は誰でもなり得る状況であり、お子さんの性格や親御さんの育て方が直接不登校の原因に結びつくわけではありません。

併せて、原因やきっかけにこだわらないことが、解決策のひとつだともお伝えしてきました。

しかし、それには一部例外があります。

不登校解決のために、見過ごしてはならない原因もあるのです。

ここでは、不登校解決のために、原因を見過ごしてはならないケースを5つご紹介します。

  1. うつ病、統合失調症など精神的な疾患の可能性がある
    うつ病や統合失調症により、無気力になる、生活リズムが崩れることもあります。
  2. 発達障害の可能性があり、学業や人間関係に困難を抱えやすい
    発達障害は一見「普通」に見えるので、親が気づかない可能性があります。
  3. 子どもに悪影響を与える家庭内の問題がある
    夫婦の問題、経済的な問題など、家庭が安定していないと、子どもがその問題を敏感に感じ取って、不登校という形で表出することがあります。
  4. 虐待
    「ネグレクト」「登校を困難にさせる虐待」「学校に行っている間に親が家出をするのではないかと不安で学校にいけない」などがあります。
  5. いじめ
    学校に戻るといじめの対象になる恐れがある場合は、転校などの対策を講じる必要があります。

このような場合は、原因と向き合うことで、結果として不登校の解決にもつながります。

精神科、スクールカウンセラー、市町村の相談窓口など、状況に応じて各種専門家へすぐに相談してください

「学校に行かない」場合の3つのルート

不登校の解決策として、「学校に行かない」という選択肢もあります。

「中学生(または高校生)までは、学校に行かなくてはいけない」と思う親御さんも多いかもしれません。

しかし、今の学校に行かなかったとしても、最終的には希望の学歴を得て、社会に出るためのコースはたくさんあります

小・中学校は義務教育ですが、必ず通学しなくてはいけない、というものではないのです。

そもそも「義務教育」とは、「子どもが学校に行く義務がある」教育ではなく、「保護者が子どもに教育を受けさせる義務がある」教育です。

子どもが無理やりにでも、学校に行かなくてはいけないということではありません。

義務教育では、一日も学校に行けなかったとしても、卒業することはできます。

もちろん、高校は必ずしも行く必要はありません。

それでは、「学校に行かない(通学しない)選択肢」には、どのようなルートがあるのでしょうか?

ここからは、特に中学卒業後、または高校在籍中に「学校に行かない(通学しない)」ことを選択した場合のルートを3つご紹介します。

ルート①通信制高校に進学・転校する

通信制高校に進学・転校する

通信制高校とは、「基本通学せずに単位を取得して卒業する学校」です

面接や作文のみ、または無試験で入学・転入・編入を認める学校も少なくありません。

諸事情で学校に通えないお子さんでも、レポートと年に数回のスクーリングで卒業することが可能です。

また、他の高校から転入・編入する場合は、前の学校の単位を引き継ぐことができます。

ルート②高等学校卒業程度認定試験に合格する

高等学校卒業程度認定試験に合格する

高等学校卒業程度認定試験(高卒認定、高認)は、昔は「大検」と呼ばれていたものです。

高認に合格すれば、「高校卒業と同じ程度の学力がある」と認定され、高卒資格が必要な大学や専門学校への受験・入学ができるようになります

満16歳以上であれば受験可能で、年に2回各都道府県で実施され、「比較的簡単な試験」を通して資格を取得するこができます。

ただし、高認の合格は、学歴としては「高校卒業」にはなりません

高認に合格したとしても、その後に大学や専門学校などを卒業しなければ、最終学歴は「中卒」のままであることには注意が必要です。

ルート③就職する

就職する

中卒(高校中退)から就職することは、もちろん可能です。

ただし、中卒での就職は募集数が少なく、給料や待遇が希望を満たさないこともあるということも、残念ながら事実です

自分で起業するという道もありますが、ほとんどの方にとっては非現実的な道と言えるでしょう。

「中卒から働き続ける」という選択を否定するつもりはありません。

しかし、働きながら、前述の「通信制高校の卒業」や「高認の取得」も併せて行う(目指す)と、将来がより開けていきます

他に、働きながら定時制高校に通う、という道も考えられます。

「働き始めたら、もう勉強はできない」「一度高校を中退したら、もう高卒資格は取れない」ということはありません。

働きながら、改めて勉強する方法を探すことをオススメします。

補足:「学校に行かない=進路が閉ざされる」ではありません

「学校に行かない=進路が閉ざされる」ではありません

ここまで、「今の学校に行かない選択肢」を選んだ場合のルートをお伝えしました。

キズキ共育塾にも次のような生徒さんたちがたくさんいます。

  • 通信制高校への在籍と並行して、キズキ共育塾で大学受験のための勉強をしている
  • 高校には行かずに、自分で勉強して高認を受けて合格し、その後大学受験のためにキズキ共育塾に来ている
  • 高校には行かずに、キズキ共育塾でまずは高認取得を目指している

「学校に行かない=進路が閉ざされる」ではありません。

道はいくつでもあり、お子さんに合った方法を選べば、希望の専門学校や大学に行くこともできます

不登校解決のための相談先

では、不登校を解決するために、具体的にどのような相談先があるのでし

ここでは、不登校の相談先をご紹介します。

相談先①お子さんが在籍している学校

お子さんが在籍している学校

まずは、お子さんが在籍している学校に相談してください。

担任の先生はもちろん、スクールカウンセラーや学年主任も相談相手となります。

学校は、普段のお子さんの状態を把握しているので、相談もスムーズに進むでしょう

また、学校から、地域の他の専門家を紹介してくれることもあります。

相談先②自治体の相談窓口

自治体の相談窓口

主な自治体の相談窓口は以下のようなものがあります。

「どこに連絡すればよいのかわからない…」という場合は、お住いの市区町村のウェブサイトを開いて、教育関連のページを確認してみましょう。

関連窓口が記載されていますので、お子さんの状況にあった窓口に連絡してみてください。

どの窓口が向いているのかわからない場合は、役所の代表電話に連絡して相談することがオススメです。

相談先③不登校の親の会

不登校の親の会

全国に、様々な「不登校の子を持つ親御さん同士が集まる会」が存在します(「不登校の親の会」という名前の一つの団体があるということではありません)。

そうした親の会では、悩みを相談したり、有益な情報交換をしたりすることが可能です

直接的な解決方法が見つかることもあれば、同じ悩みを持つ人と話すことで、親御さんの心理的負担の軽減になることもあります。

全国の親の会の情報をまとめたウェブサイトもあるので、お近くで参加できる親の会を探してみることもオススメです。

相談先④不登校の支援団体

不登校の支援団体

主な支援団体としては、民間の支援団体、NPO、フリースクール、キズキ共育塾のような不登校支援を行っている学習塾などが挙げられます

心理面のサポートを重視しているところ、学習面のサポートを重視しているところなど、支援団体によって特徴は違っています。

また、フリースクールなど、学外の場所への出席が、学校の出席日数として認められることもあるのです。

これらの支援団体は、不登校の支援をしてきた経験とノウハウを多く持っており、無料で相談を受け付けているところも少なくありません

お住まいの市区町村名などと合わせてインターネット検索をすると候補が見つかります(例:「渋谷区 不登校 支援団体」「東京都 不登校 塾」「台東区 フリースクール」など)。

気になる支援団体があれば、相談にだけでも足を運んでみてください。

また、以下のコラムにて支援団体の探し方を紹介していますので、ぜひこちらも併せてお読みください。


不登校の相談先は、全国に設置されています。

お住まいの地域で、一番利用しやすい相談先を見つけてください。

過疎地などで相談先が近くにない場合でも、電話やメールで相談することもできます。

参考:学校休んだほうがいいよチェックリストのご紹介

2023年8月23日、不登校支援を行う3つの団体(キズキ不登校新聞Branch)と、精神科医の松本俊彦氏が、共同で「学校休んだほうがいいよチェックリスト」を作成・公開しました。LINEにて無料で利用可能です。

このリストを利用する対象は、「学校に行きたがらない子ども、学校が苦手な子ども、不登校子ども、その他気になる様子がある子どもがいる、保護者または教員(子ども本人以外の人)」です。

このリストを利用することで、お子さんが学校を休んだほうがよいのか(休ませるべきなのか)どうかの目安がわかります。その結果、お子さんを追い詰めず、うつ病や自殺のリスクを減らすこともできます。

公開から約1か月の時点で、約5万人からご利用いただいています。お子さんのためにも、保護者さまや教員のためにも、ぜひこのリストを活用していただければと思います。

私たちキズキでは、上記チェックリスト以外にも、「学校に行きたがらないお子さん」「学校が苦手なお子さん」「不登校のお子さん」について、勉強・進路・生活・親子関係・発達特性などの無料相談を行っています。チェックリストと合わせて、無料相談もぜひお気軽にご利用ください。

まとめ:第三者への相談が「不登校の解決」につながります

まとめ

キズキ共育塾では、これまで不登校に関するコラムをいくつもご紹介してきました。

今回は「総集編」として、不登校の解決策についてまとめました。

途中でご紹介した他のコラムも合わせてお読みください。

不登校の解決のためには、ご家庭だけで悩まず、学校や相談窓口など第三者に相談し、専門家を頼ることが大切です

お子さんの不登校が解決することをお祈りしています。

さて、私たちキズキ共育塾では、多くの不登校の小中高校生を支援しています。

既に高校を卒業した年齢になっている生徒さんもキズキ共育塾で勉強しています。

穏やかな講師と一対一で会話をしながら社会復帰を図るとともに、高認や大学受験に向けての勉強を行っています。

不登校でお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談にいらしてください。

ご相談は無料です。保護者様のみのご相談も受け付けております。

 

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / 不登校新聞社代表理事 石井志昂

いしい・しこう。
1982年、東京都町田市出身。NPO法人全国不登校新聞社代表。
中学校受験を機に学校生活が合わなくなり、教員や校則、いじめなどを理由に中学2年生から不登校。同年、フリースクール「東京シューレ」へ入会。19歳からNPO法人全国不登校新聞社が発行する『不登校新聞』のスタッフとなり、2006年から2022年まで編集長。これまで、不登校の子どもや若者、識者など400人以上に取材してきた。

【著書など(不登校新聞社名義も含む)】

「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること(ポプラ社)』『フリースクールを考えたら最初に読む本(主婦の友社)』『学校に行きたくない君へ(ポプラ社)』『続 学校に行きたくない君へ(ポプラ社)』

【寄稿など(一部)】

AERAdot」「プレジデントオンライン」「東洋経済オンライン」「FRaU」など多数

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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