不登校の中学生の進路11選 親にできる対応を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
あなたは、学校が苦手な中学生のお子さん、不登校の傾向がある中学生のお子さんの進路について、以下のような悩みをお持ちではありませんか?
- 学校が苦手な子どもが選べる進路は?
- 不登校でも高校受験はできる?
- 進路選びのときに親ができるサポートは?
このコラムでは、不登校の中学生の卒業後の進路や、不登校の中学生が進路を選ぶ際に親ができる対応について解説します。
あわせて、不登校の中学生が進路選びに際して利用できる支援機関や不登校経験のある人の体験談を紹介します。
このコラムを読むことで、不登校状態のお子さんの進路選びに向けた具体的な行動につながったなら幸いです。
なお中学不登校からの高校進学については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
共同監修・不登校新聞社 代表理事 石井志昂氏からの
アドバイス
お子さんに向いた高校はきっと見つかります
不登校の状態から進学できる高校には、実は選択肢がとても多くあります。
さらに、高校に一度入学した後でも、転校したり高卒認定を取得して大学受験を目指したりなどができます。いまのあなたやお子さんは、「中学校に行けない我が子は(自分は)どこにも行けない」と思っているかもしれません。
ですが、親子ともに、このコラムも参考にしながら「どんな高校なら合うのかな」と考えて、いろんな高校を調べてみてほしいと思います。きっとお子さんに向いた高校が見つかるはずです。
私たちキズキ共育塾は、不登校状態にある人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
不登校の中学生の進路11選
この章では、不登校の中学生の卒業後の主な進路について解説します。
お子さんの進路の候補が見つかれば幸いです。
前提:中学不登校でも高校受験・進学・就職は可能
「子どもが不登校だけど、高校には進学してほしい」とお思いの親御さんは、多くいらっしゃるかと思います。
結論から言うと、中学不登校でも高校受験・進学・就職は可能です。
現実的に、内申点、出席日数、学力などによって進学が難しい高校があることは事実ですが、対策を行うことで進学できる高校の選択肢は広がります。
実際に高校受験・進学を目指すときには、担任の先生はもちろん、学習塾や予備校などにも相談し、専門的なサポートを受けることがオススメです。
また、高校以外にも進路の選択肢はたくさんあります。幅広い選択肢のなかから、お子さんに合う選択肢を見つけてください。
なお、私たちキズキ共育塾では、不登校のお子さんの指導実績が豊富な個別学習塾です。高校に進学してほしいとお考えの親御さんは、お気軽にご相談ください。
進路①通信制高校
1つ目の進路は通信制高校です。
通信制高校とは、通信教育で学習する高等学校課程のことです。基本的に毎日通学する必要がないため、場所を選ばずに勉強できる点が特徴です。(参考:文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上」)
学校から送られてくる教科書や動画などの教材を利用して、自宅で学習します。成績は、レポートの提出やテストの点数で決まります。卒業の要件を満たせば、高校卒業資格が得られ、最終学歴は高校卒業(高卒)になります。
学習以外の時間を確保したい人や、自分のペースで学習したい人にオススメです。
通信制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
進路②定時制高校
2つ目の進路は定時制高校です。
定時制高校とは、夜間、もしくは昼間の決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。基本的に全日制高校より1日の授業時間が少ない場合が多く、通学する時間帯も選べるのが特徴です。(参考:文部科学省「三 新制高等学校の発足:文部科学省」)
定時制高校は、1948年に勤労青少年、つまり就業などのために全日制高校に進学できない青少年のために発足しました。
全日制高校とは異なる時間帯にも授業を受けられるため、働きながら高等学校教育を受けたい人や、自分のペースで学びたい人にオススメです。
定時制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
進路③全日制高校
3つ目の進路は全日制高校です。
中学校からの進路として主流な選択肢であり、不登校の中学生も全日制高校に進学できます。
高校受験では内申点が求められる場合もありますが、なかには内申点が不問の高校もあるため、不登校が必ずしも不利になるとはいえないでしょう。
実際にキズキ共育塾の生徒さんのなかにも、登校を再開することなく中学校を卒業して、高校に進学した人もいます。
不登校からでも進学できる高校はたくさんあります。お子さんに合った選択肢を見つけましょう。
進路④高等専修学校
4つ目の進路は、高等専修学校です。
高等専修学校とは、専修学校のうち、中学校を卒業した人を対象に、、柔軟な制度特性を活かした特色ある教育を展開している教育機関のことです。
高等専修学校をわかりやすく説明すると、世間でイメージされる専門学校と同じような分野で、専門学校よりも基礎的なことを学ぶ学校と言えます。(参考:文部科学省「未来をひらく高等専修学校」)
2023年5月時点で全国に約380校あり、約3万3000人が学んでいます。(参考:文部科学省「令和5年度学校基本統計結果の概要」)
高等専修学校では、次の専門分野に関する、職業や実生活において必要とされる知識・技能を学べます。学べる分野やカリキュラムなどは学校ごとに異なります。
- 工業
- 農業
- 医療
- 衛生
- 教育・社会福祉
- 商業実務
- 服飾・家政
- 文化・教養
特定の高等専修学校では、修業年数が3年以上などの条件を満たすと大学受験資格が得られますので、その後の進路選択にも幅があります。ただし、全ての高等専修学校で大学受験資格が得られるわけではありません。
実際、卒業生のうち、約52.9%は就職しますが、残りの約47.1%の中には、大学などに進学する人も多くいます。(参考:文部科学省「高等専修学校から大学へ」、文部科学省「高等専修学校と高等学校の比較」)
また、高等専修学校の生徒の約2割が不登校の経験者であり、自分と似たような経験をした人たちと知り合える場でもあります。
多くの高等専修学校で、カウンセラー資格・経験を持つ教員が生徒の生活・学習をサポートしているので、安心して通学できますね。
「大学進学も視野に入れつつ、技能も学びたい」というお子さんには、高等専修学校を進路の候補に入れるのもよいでしょう。
こちらも、事前の相談や見学を行うことをオススメします。
進路⑤高等専門学校(高専)
5つ目の進路は、高等専門学校(高専)です。
高等専門学校(高専)とは、技術者になるために、いわゆる五教科などの一般科目と、工学・技術・商船などの専門科目の両方を学べる学校のことです。
高等専門学校(高専)では、専門技能の習得だけでなく、社会人としてのマナーも身につけることができるので、即戦力として働く力を養えることもあります。
ただし、高等専門学校(高専)は基本的に5年間の一貫教育のため、普通科の高校よりも多くの内容を学びます。
卒業までにかかる日数が高校よりも長いため、人によっては注意が必要です。
なお、卒業後の進路として就職や大学への編入などが挙げられます。
高等専門学校(高専)への進学を考えている場合は、学校見学や資料請求などを行い、詳しい人にも相談して、お子さんに向いているかをよく検討しましょう。
進路⑥高卒認定試験
高卒認定試験を受けるという進路もあります。
高卒認定試験(正式名称:高等学校卒業程度認定試験)は、文部科学省が実施する高校を卒業した人と同等以上の学力を認定する試験のことです。正式名称を高等学校卒業程度認定試験と言い、高認とも呼ばれています。(参考:文部科学省「高等学校卒業程度認定試験(旧大学入学資格検定)」)
合格者には、大学・短大・専門学校の受験資格が与えられるほか、一部の国家資格や公務員試験の受験が可能になります。
つまり、高校中退などで最終学歴が中学校卒業(中卒)になった人や、何らかの事情で高校進学を断念して社会に出た人などが、改めて「大学に進学したい」と思ったときに利用できる試験です。
高卒認定試験については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
進路⑦就職
アルバイトやフリーターも含めて就職するという選択肢もあります。
ご家庭の経済状況や本人の希望によっては、進学せずに就職した方がよいと考える人もいるでしょう。
ただし、中卒での就職は、高卒・大卒・専門学校卒などと比較して「職種が少ない」「正規雇用枠が少ない」「給料などの選択肢が少ない」傾向にあるため、積極的にはオススメはできません。
厚生労働省の統計によると、15~34歳までの若年労働者における正社員の割合は、中卒で約35.4%なのに対し、高卒では約56.3%、大卒で約80.9%と、最終学歴によって大きな差があります(参考:厚生労働省「平成30年若年者雇用実態調査の概況」)
そのため、就職を検討する人は、慎重に検討してください。
また、お子さんであれ親御さんであれ、「家計が心配で進学できない」と思っているのであれば、助成金や奨学金がないか、お住まいの自治体や中学校などに聞いて確認しましょう。
進路⑧留学
留学も選択肢の1つです。
ハードルが高いと感じられますが、留学をすることで自分が変わるきっかけに出会える可能性が高まります。
実際にキズキ共育塾を利用した生徒さんにも、不登校から海外に留学した後でやりたいことが見つかり、日本の大学に進学した人もいます。
留学は自分を変えるチャンスでもあります。お子さんの選択肢にいれてもよいでしょう。
進路⑨特別支援学校・高等部
将来の夢ややりたいことがあるけれど、一般の高校への進学が難しい場合は特別支援学校への進学も検討しましょう。
特別支援学校では病気や障害などのある生徒さん一人ひとりの特性にあわせたカリキュラムを実施しています。
教員や支援員だけでなくスクールカウンセラーなど、専門的なスタッフによるサポートを受けることができ、自分のペースで学ぶことができます。
不登校でお悩みの場合は特別支援学校高等部という選択肢も視野に入れて、お子さんに合った進路を見つけてください。
進路⑩高等特別支援学校
高等特別支援学校とは、軽度の知的障害のある人を対象に、専門スキルや就労支援を行う教育機関のことです。
一般の高校では受けられないサポートを受けることができ、専門知識を持った職員が在籍しているので進路に関する相談もできます。
軽度の知的障害の特性が原因で不登校になった人は、高等特別支援学校を検討しましょう。
進路⑪チャレンジスクールなど
チャレンジスクールとは、小・中学校時代に不登校の経験のある生徒や、長期欠席などが原因で高校を中途退学した生徒などを主に受け入れる東京都立高校のことです。
チャレンジスクールは、総合学科の定時制・単位制高校です。 自分のライフスタイルや学習ペースに合わせて、午前部・午後部・夜間部の三部の中から選んで入学できます。
ただし、チャレンジスクールは都立高校のため、東京のみ存在します。チャレンジスクールと似たような学校は、東京都以外にも存在します。
チャレンジスクールについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
その他:起業・フリーランス
その他の選択肢として起業やフリーランスを目指すことが挙げられます。
起業の種類によってはPCがあれば自宅でも始めることができ、1人で作業を進めるので、人とかかわることが苦手な人でも収入を得ることが可能です。
在宅で1人で始められるものとして、以下の職種などが挙げられます。
- ライター
- WEBデザイナー
- プログラマー
- ITエンジニア
- 動画編集
ただし、安定して収入を得るには高いスキルが要求され、一定の経験が必要になります。
そのため起業やフリーランスを目指す場合はスクールなどでスキルと経験を身につけることがおすすめです。
不登校の中学生が進路を選ぶ際に親ができる6つの対応
この章では、不登校の中学生が進路を選ぶ際に親ができる対応について解説します。
親御さんの適切なサポートがあることで、お子さんも進路選びに前向きになっていきます。
一つずつ確認して参考にしてください。
対応①お子さんの意思を尊重する
お子さんの意思を尊重することは、とても大切です。
お子さんが不登校かどうかに関わらず、親御さんとお子さんの希望進路が異なるのはよくあることです。
親御さんがお子さんのためを思った進路を提案したくなる気持ちはわかりますが、それがお子さんの希望と一致するとは限りません。
お子さんが「自分に合わない進路を押し付けられている」と思うと、親子関係が不必要に悪くなるかもしれません。進路に向かった努力にも身が入らなくなることもあるでしょう。
親御さん自身が、「自分の希望を押しつけていないか」「子どもの意思を尊重できているか」を折に触れて確認することが大切です。
とはいえ、「進路については、お子さんの言うことを全て受け入れよう」という意味でもありません。
現実的には滑り止めや代案・腹案も考えた方がよいこともあります。場合によっては、お子さんが言う希望の進路は本気ではない可能性もあります。
そして、どの進路がよりお子さんに向いているかは、親子だけで考えてもなかなか答えは出ないものです。
ぜひ、不登校の中学生の進路に詳しい人に相談しながら進めてみてください。
対応②担任の先生やスクールカウンセラーに相談する
2つ目は、担任の先生やスクールカウンセラーなど、学校への相談です。
担任の先生に相談すると、お子さんの学校での成績やこれまでの様子を確認できるため、進路選びに役立ちます。
また、学校によってはスクールカウンセラーが配置されているケースもあります。
スクールカウンセラーは心のケアに従事する専門家です。受験前のメンタルケアなどに関して、有益なアドバイスを得られる可能性が高いでしょう。
親御さんだけでの相談も行っているため、お子さんのサポートで気になる点がある人は一度相談することがオススメです。
対応③詳しい人や支援機関に相談する
3つ目は、不登校からの進路に詳しい人や支援機関に相談することです。
公民を問わず、不登校のお子さんとその親御さんを対象に、サポートを行っている支援機関は多数あります。
適切な相談窓口が分からないという人は、お住まいの自治体教育関連を担当する部署・窓口に問い合わせてみてください。
対応④子どもと話す機会を増やす
4つ目は、子どもと話す機会を増やすことです。
当然のことかもしれませんが、子どもと話す機会が増えれば子どもの考えがだんだんわかるようになり、子どもからも相談などを持ちかけやすくなります。
ポイントとしては「学校に行けないこと・行かないこと」についてのお説教などは控えつつ、ありのままのお子さんを受け入れることです。
ありのままを受け入れることで、お子さんは家庭の中で安心することができ、家庭を足掛かりに次の進路に進む元気が出てきます。
しかし、「どういうふうにコミュニケーションを取ればよいかわからない」という人もいるでしょう。
そういう人は、無理に話を振るのではなく、できるだけ食事を一緒に取ったり、リビングで一緒に過ごしたりと、子どもと話せる機会・場をつくるようにしましょう。
お子さんのペースを守りつつ、話したいときにはいつでも話せる状況をつくっておくことで、お子さんが「進路のことを話してみよう」と思えるときが来ます。
ぜひ、不登校のお子さんと話す機会を増やせないか、考えてみてください。
対応⑤不登校の親の会で情報収集する
不登校の親の会を通じて情報収集をすることもできます。
不登校の親の会とは、不登校の悩みを持つ親御さんが悩みを共有したり、有益な情報を交換したりできる場のことです。
中には、ちょうど進路選択に悩んでいるという親御さんや、最近になって進路が決まって安心しているという親御さんもいるはずです。
あなたの悩みや不安に共感してもらえるだけでなく、場合によっては志望校の対応や評判を知ることができるなど、様々なメリットが期待できます。
全国の親の会の情報をまとめたウェブサイトもあります。インターネット検索などでお近くの親の会を探してみて、気になるところに参加してみてはいかがでしょうか?
対応⑥親は親で、自分の生活を楽しむ
ここまでお子さんのサポート面を中心に解説しましたが、親御さん自身が自分の生活を楽しむことも大切です。
また、親御さん自身が楽しく過ごすことには以下のメリットがあります。
- お子さんの罪悪感を薄れさせ、気持ちが明るくなって次の進路を考えやすくなる
- 親子がつきっきりにならず、不安が増幅したり、お互いにイヤになったりすることを防げる
- 楽しそうに過ごす親の姿によって、自分も楽しく過ごしたいと思えるようになる
ぜひ、親は親で生活を楽しむようにしてください。
不登校の中学生が利用できる8つの支援機関
お子さんが不登校の場合、親御さんや親子だけで悩まず誰かに相談することが重要です。
この章では、不登校の中学生が利用できる支援機関について解説します。
目的にあった支援機関を見つけてくださいね。
支援機関①教育支援センター(適応指導教室)
教育支援センター(適応指導教室)とは、主に不登校状態にある児童生徒の学校復帰を支援し、社会的自立をサポートする施設のことです。集団生活への適応や情緒の安定、基礎学力の補充などのサポートを行っています。(参考:文部科学省「適応指導教室(学校支援センター)の取り組みについて」)
なお、適応支援教室とは、教育支援センターの旧名称で、同じ施設を指します。不登校状態にある児童生徒の増加や文部科学省の通知などを受けて、2003年に正式名称が適応支援教室から教育支援センターに変更されています。(参考:立川市教育委員会「適応指導教室から教育支援センターへの名称変更について」)
教育支援センター(適応指導教室)の概要については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
支援機関②教育相談所
教育相談所では児童生徒の心の健康に関する相談と支援をします。
スクールカウンセラーによる個別相談や、心理検査、親子相談などが受けられます。
「渋谷区 教育相談所 」などと、「(お住まいの自治体名)教育相談所」で検索すると、見つけやすいでしょう。
支援機関③フリースクール
フリースクールとは、さまざまな理由で、学校に行かない選択をした子どもたちが通える学校以外の学びの場のことです。
主に学習活動、教育相談、体験活動を行い、同年代の友達との交流ができます。
2015年度の文部科学省の調査では、全国に474のフリースクールが確認されています。(参考:文部科学省「フリースクール・不登校に対する取組」)
なお、多くのフリースクールは、NPO法人や民間企業、個人が運営しています。
フリースクールの概要については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
支援機関④子ども家庭支援センター
子ども支援センターでは、子育てに関する相談と支援を受けることができます。
こちらは地域ごとに設置されており、無料で利用できます。
参考:(KBC)子ども家庭支援センターの全国一覧
支援機関⑤保健所
保健所とは、地域住民の健康に関する保健指導と、感染症予防などの公衆衛生対策を実施する機関のことです。
不登校の原因が身体的・精神的な健康問題にある場合、適切な医療機関への紹介や、保健師による相談支援を受けられます。
参考:保健所の全国一覧
支援機関⑥精神保健福祉センター
精神保健福祉センターとは、精神障害のある人のサポートを目的とした、地域の精神保健福祉の中核を担う支援機関のことです。(参考:東京都福祉保健局「精神保健福祉センターとは」、e-Gov法令検索「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」)
精神保健福祉法(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)に基づき、各都道府県に設置されています。地域によって、こころの健康センターや心と体の相談センターなど、一部名称が異なります。
精神保健福祉センターでは、精神疾患に関連する悩みの相談や社会に適応するための指導と援助を行っています。
精神障害による症状で悩んでいる本人だけでなく、ご家族や周囲の人の相談も受け付けています。また、匿名での相談も受け付けています。医師から正式な診断を受けていなくても相談は可能です。
精神保健福祉センターの概要については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
参考:キズキビジネスカレッジ(KBC)「精神保健福祉センターとは? 支援内容や利用の流れを解説」
支援機関⑦児童相談所
児童相談所とは、児童福祉法に基づいて設置される行政機関のことです。
18歳未満の子どもやそのご家族を対象として、子育てやしつけの悩み、発達障害、子どもの行動上の問題などについて相談することができます。
参考:児童相談所の全国一覧
補足:ひきこもり地域支援センター
不登校とあわせて、ひきこもりに関してお悩みの人もいるかもしれません。
その場合、ひきこもり地域支援センターもオススメです。
ひきこもり地域支援センターは地域ごとに設置されており、無料で利用することが可能です。
ひきこもり状態にある人やその家族への相談と支援だけでなく、家族会や当事者向けの交流会なども開催しています。
不登校を経験した人の体験談
この章では、キズキ共育塾を利用した生徒さんのうち、不登校を経験した人の体験談を紹介します。
生徒さんと親御さんの声を紹介しています。参考にしてみてください。
体験談①中学で二度の不登校から高校へ合格
Mさんは中学時代に人間関係が原因で2度の不登校を経験。
1度目は人間関係、2度目は登校を再開したが勉強についていけず不登校に。
登校を再開していない状態で進学できる高校を探しながら、キズキ共育塾へ入塾します。
完全個別で周りを気にすることなく学習に集中でき、志望校を見つけ対策することが出来ました。
本人の希望で大学進学コースのある高校への進学ですが内申点を問われない高校のため、Mさんは登校を再開しないまま中学を卒業されています。
Mさんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
体験談②不登校から高卒認定試験を経て大学へ進学
Hさんは、中学3年生の時に理由が思い出せなくなるくらい嫌なことがあり不登校を経験します。中高一貫校だったため高校には進学できましたが、中学と同様に登校しない日々が続いていました。
日本の学校を退学して海外の高校に留学することになります。そこで理系の面白さを知ったことがきっかけで理系大学への進学を志します。
理系大学へ進学するため海外の高校を退学して、高卒認定試験に独学で合格。その後キズキ共育塾で大学受験の対策を行い、立命館大学理工学部に合格されました。
不登校を経験し高校を卒業しなくても大学への進学は可能といえますね。
Hさんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
体験談③不登校に理解のある学習塾でお子さんが笑顔に
Fさんはお子さんが不登校を経験された親御さんです。
当時、お子さんは繊細な気質であるため、集団塾や個別指導塾が合わないとのことでした。お子さんの気質に理解のある学習塾を探していたところ、キズキ共育塾にご相談がありました。
はじめは不安があったそうですが、先生方の寄り添ってくれそうな印象や同じ経験を持った講師の在籍、オンラインの対応が可能であることが決め手となり入塾を決断されています。
勉強面だけではなくメンタル面でも相談にのってもらえるため、お子さんの笑顔が増えたとのことです。
Fさんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
参考:学校休んだほうがいいよチェックリストのご紹介
2023年8月23日、不登校支援を行う3つの団体(キズキ、不登校新聞、Branch)と、精神科医の松本俊彦氏が、共同で「学校休んだほうがいいよチェックリスト」を作成・公開しました。LINEにて無料で利用可能です。
このリストを利用する対象は、「学校に行きたがらない子ども、学校が苦手な子ども、不登校子ども、その他気になる様子がある子どもがいる、保護者または教員(子ども本人以外の人)」です。
このリストを利用することで、お子さんが学校を休んだほうがよいのか(休ませるべきなのか)どうかの目安がわかります。その結果、お子さんを追い詰めず、うつ病や自殺のリスクを減らすこともできます。
公開から約1か月の時点で、約5万人からご利用いただいています。お子さんのためにも、保護者さまや教員のためにも、ぜひこのリストを活用していただければと思います。
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」はこちら(LINEアプリが開きます)
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」作成の趣旨・作成者インタビューなどはこちら
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」のメディア掲載・放送一覧はこちら
私たちキズキでは、上記チェックリスト以外にも、「学校に行きたがらないお子さん」「学校が苦手なお子さん」「不登校のお子さん」について、勉強・進路・生活・親子関係・発達特性などの無料相談を行っています。チェックリストと合わせて、無料相談もぜひお気軽にご利用ください。
まとめ〜親子間だけで解決せず支援機関などにも相談をしましょう〜
進路選択に限らず不登校のお子さんへの対応を考える上で大切なのは、悩みを親子間だけで解決しようとしないことです。
担任の先生や支援機関、学習塾の講師などに、進路の相談をしてみましょう。
ぜひ、様々な人を積極的に頼ってみてください。
私たちキズキ共育塾は、お悩みを抱える方々のための個別指導塾です。
生徒さんには、中学不登校からの高校入学・高認受験・大学受験などを目指す方や、実際に合格した方が大勢いらっしゃいます。
無料相談も承っておりますので、ご相談いただければ、「あなた」のための具体的なお話ができると思います。
キズキ共育塾の概要をご覧の上、少しでも気になるようでしたらお気軽にご相談ください。親御さんだけでの相談も承っています。
Q&A よくある質問
不登校の状態にある中学生の進路を教えてください。
以下が考えられます。
- 通信制高校
- 定時制高校
- 全日制高校
- 高等専修学校
- 高等専門学校(高専)
- 高卒認定試験
- 就職
- 留学
- 特別支援学校・高等部
- 高等特別支援学校
- チャレンジスクールなど
詳細については、こちらで解説しています。
中学生の子どもが不登校状態なのですが、進路を選ぶ際に親ができることはありますか?
以下が考えられます。
- お子さんの意思を尊重する
- 担任の先生やスクールカウンセラーに相談する
- 詳しい人や支援機関に相談する
- 子どもと話す機会を増やす
- 不登校の親の会で情報収集する
- 親は親で、自分の生活を楽しむ
詳細については、こちらで解説しています。