不登校の心理を理解することで見えてくる適切な対応法

2018年1月15日 月曜日 投稿

保護者さまにお伝えしたい「不登校の心理」とお子さまのための対応

キズキ共育塾でインターンをしている岡田和哉です。

不登校のお子さまを持つあなたは、お子さまの心理やお子さまへの対応がわからず、本やネットで「不登校 心理」や「不登校 対応」などと調べているのではないでしょうか。

調べても答えは出ず、ますます悩み、自分を責めてしまうこともあると思います。

私は高校時代に不登校となったのですが、私の両親も私の心理状態を理解できずにとまどう日々が続き、私と対立してしまうこともよくありました。

当たり前ですが、「不登校の人たち」は、一人ひとりが異なる人間であり、不登校の人全員に100%当てはまる心理はありません。

また、不登校かどうかに関係なく、「他人の心理」を100%理解することもできません。

ですから、あなたが不登校のお子さまの心理を理解できなくても、それはむしろ当然のことであり、気に病む必要はありません

とは言え、「不登校の心理」には、「ある程度共通する部分」があることも事実です。

そうした「ある程度共通する心理」を理解すると、お子さまへの対応方法が見えてきます

そこで今回は、
「不登校のお子さまにある程度共通する心理」と、
「心理を理解することで見えてくる対応方法」を
お伝えします。

記事を読んで、少しでも気になるようでしたら、お気軽にキズキ共育塾にご相談ください

あなたのお子さまが「前に進む」ための、具体的なお話ができると思います。


不登校のお子さまの「矛盾した心理」と、「無気力への悪循環」

まず、不登校のお子さまの心理と、そこから生じる「無気力への悪循環」についてお話しします

不登校の本人は、
「学校に行きたいけど行きたくない」
という、はたから見ると矛盾した心理を抱えています。

そして、登校を再開するために
「『学校に行きたくない自分』を変えなくてはいけない」
と思っています。

しかし人は簡単には変われません。

「変わりたいけど変われない」結果、不登校が続き、自分に失望し苦しんでしまいます。

不登校が長引くと、その苦しい状態が続き、希望が見えなくなり、どんどん無気力に陥っていく悪循環に陥っていきます。

不登校のお子さまには、こうした「矛盾する心理」「無気力の悪循環」があると、心にお留めおきください。


「学校に行きたい」理由とは?

「学校に行きたい」理由とは?

お子さまの気持ちを理解し、お子さまが「前に進む」ようになるためには、
「学校に行きたいけど行きたくない」
という矛盾する心理に隠された「本当の心理」を理解し、
「無気力の悪循環」から抜け出せるように対応することが大切です。

「学校に行きたくないけど行きたい」…。
そもそも、お子さまはなぜ「学校に行きたい」のでしょうか

その理由を不登校の本人に聞くと、
「学校に行くのが普通だから」
と答えます。

そして次に、なぜ「学校に行きたくない自分を変えたい」のでしょうか

この質問には、
「学校に行けない自分は弱い人間、ダメな人間だから」
「みんなと同じがいい。そのためには自分が変わらなくてはいけないから」
などと答えます。

つまり、不登校のお子さまは、
「みんなと同じように、普通に学校に通えない自分」
を自己否定して苦しんでしまっているのです。


「みんなと一緒がいい」という心理

あなた自身も、子ども時代に「周りのみんなと自分が違う」という場面に遭遇したことはありませんか?

すごく簡単な例を出すと、
「みんなが持っているオモチャを自分だけが持っていない」
「人気のテレビ番組を自分だけが見せてもらっていない」
と言った状況です。

そんなときに、
「わけもなくイヤな気分を味わった」
「周りにそんなつもりはなくても、仲間外れになったような気分になった」
「みんなと一緒になりたいと思った」
「みんなをうらやましいと思った」
経験をしませんでしたか?

オモチャやテレビ番組の場合は、どう対応すればいいのか、方法自体は簡単です。

ほとんどの場合は、親に「買って!」「見せて!」と頼むことになるでしょう。

そこで買ってもらえたり見せてもらえたりするようになれば、無事に解決です。

頼みづらい場合や頼みがかなわなかった場合は解決しませんが、今度は逆に、同じような状況の友達と気持ちを分かち合うことはできるため、そっちで「みんなと同じ」になることができます。

これが、
「不登校の自分も、みんなと同じように学校に通いたい」
という話になると、本人も親も、どう対応すればいいのかがわからないのです。


不登校の「本当の心理」と、親にできる対応

不登校の「本当の心理」と、親にできる対応

これまでのことをまとめると、不登校の本人は、
「学校に行くのが普通だから、普通になりたい。でも普通になれない。どうすれば普通になれるのかわからない」
と悩み、苦しんでいるということです。

私もそうでした。

大人になった今となっては、
「別に普通じゃなくたっていいし、そもそも何が普通かなんてわからない」
と思います。

ですが、不登校だった当時はそれがわからず、「普通になりたい」と思い、とても苦しみました。

「学校に行きたいけど行きたくない」という矛盾する心理、
「普通になりたいけどなれない」と苦しむ心理、
その裏にある「本当の心理」は、
「普通じゃない自分を理解してほしい」
「普通じゃない自分の存在を認めてほしい」
というSOSです。

では、そんな状態のお子さまに対して、親のするべきことは何でしょうか。

それは、「お子さまを肯定すること」です。

いまお子さまが不登校のあなたには、「お子さまを肯定する存在」になってもらいたいと思います。

そのためには、
「お子さまが家庭で安心して過ごせるようにする」
「不登校のお子さまをありのままに受け入れる」
ことが重要です。


お子さまは時間とともに前に進めるようになります

不登校のお子さまにとって、
「家庭が安心できる居場所となる」
「保護者さまからありのままの自分を受け入れられる」
ようになると、「無気力への悪循環」に陥らず、時間とともに「前に進もう」と思うようになります

こう言うと、
「不登校の子どもが家庭を居場所にすると、そのままひきこもりになってしまうのではないか」
と不安になるかもしれません。

ですが、「何もすることがない」という状態は意外とつらいものなのです。

あなたも、
「土曜・日曜がずっと続けばいいのに」
「夏休みがずっと続けばいいのに」
と思ったことはありませんか?

反対に、夏休み中に
「暇すぎてつまらない」
と思ったこともありませんか?

また、忙しい故の充実感を持ったこともありませんか?

「不登校は何もしないから楽でいい」
と思われてしまうこともよくあります。

しかし本人は、
「つらくてどうにかしたい、けどどうにもできない」
という状態なのです。

ですが、家庭が安心できる場所であり、「親が自分を受け入れている」という実感があれば、お子さまは時間とともに「前に進もう」と思えるようになります。

焦らずに、無理やり急き立てずに、お子さまの心が前に向かうよう、家庭を安心できる場所にし、ありのままのお子さまを受け入れてほしいなと思います。

そうは言っても、
「このままだと我が子は長期の引きこもりになりそうだな」
「このままだといつまで経っても前に進めないのではないか」
と心配になることはあるでしょう。

そんなときは、折を見て相談機関などの力を借りるのがよいと思います。


親子の信頼関係があるとスムーズに進みます

親子の信頼関係があるとスムーズに進みます

お子さまが
「前に進みたい」
と思ったとき、お子さまと保護者さまで信頼関係を築いていると、その後がスムーズに進みます

親子で「じゃあ具体的に何をしようか」と話しあったり、
保護者さまから「○○をしてみたらどうかな?」と提案できたり、
お子さまから「○○をしようと思っているんだけど」と相談したり、
といった行動を取りやすくなるということです。

キズキ共育塾の場合も、お子さまから保護者さまに(または保護者さまからお子さまに)
「キズキ共育塾っていうところがあるから、ちょっと行ってみない?」
と話し合って訪れる方々は少なくありません。

親子に信頼関係があるからこそ、相談したり、提案に従ったりすることができるのです。

お子さまにとって家庭が安心できる居場所であり、また保護者さまがありのままのお子さまを受け入れていると、信頼関係は次第に築かれていきます。


「学校に行きたくない理由」は、必ずしも重要ではありません

さて、不登校の「学校に行きたいけど行きたくない」という心理につき、これまで「学校に行きたくない理由」については述べていません。

それはなぜかと言えば、誤解を恐れずに言えば、「学校に行きたくない理由(の特定・分析・解決)」は、お子さまが前に進むためにはあまり重要ではないからです。

あなたは、不登校のお子さまが前に進むためには
「不登校の理由や原因を分析して、それを解決していくこと」
が重要だと考えていませんか?

別の言い方をすると、
「不登校の理由や原因を解決しないと、我が子は前に進めない」
と思っていませんか?

実は、「学校に行きたくない」理由は、本人にも特定が難しかったりうまく言葉で表現できなかったりすることが多く、また逆に理由を特定できる場合でも簡単には解決できないことが多いのです。

「学校に行きたくない理由」に注目した場合、保護者さまもお子さま本人も、
「学校に行きたくない理由を見つけて、解決するために一緒にがんばろう」
と考え、難しい問題を無理に解決しようと努力してしまいます。

理由の特定と解決がうまくいけばいいのですが、がんばっても成果がでない日々が続くと、希望を持てなくなっていってしまいます。

そうなると、お子さまも保護者さまもともに「無気力への悪循環」から抜け出すのが難しくなります。

(脅すわけではありませんが、)無気力への悪循環が続くと、親子関係が不要に悪化したり、お子さまが心を閉ざしてしまったり、部屋にひきこもるようになってしまったりします。

「学校に行きたくない理由の特定や解決」を後回しにしても、お子さまを肯定する存在や居場所があり、時間が経過すると、お子さまが自然と成長していくことや、次第にお子さまの心理が変わっていくことも多いのです。

例外的なケースは「心身の病気が関わる場合」であり、この場合は医療機関による適切な治療が必要となります。


「元の学校に戻る」以外にも選択肢はあります

「不登校から前に進むこと」とは、「元の学校に登校を再開すること」だけではありません。

転校や高卒認定の取得など、「不登校から前に進む」ための選択肢は多いことを知っていただければと思います。

転校先も、(高校生の場合は)全日制高校だけでなく、通信制高校などもあります。

また、学校以外にも、習い事や趣味の団体を通じて前向きになって行く場合もよくあります。

ただ、転校にしても習い事にしても、お子さまだけの力で学校や団体を探したり転校・入会したり通ったりすることは、簡単ではありません。

繰り返しになりますが、親子で相談できる信頼関係が必要であり、そのためには「家庭という安心できる居場所」「お子さまをありのままに受け入れること」が重要だいうことを意識していただければと思います。


まとめ――不登校を経験しても、お子さまの将来は閉ざされていません

まとめ――不登校を経験しても、お子さまの将来は閉ざされていません

いかがでしたでしょうか。

今回の記事でお伝えしてきたことをまとめます。

不登校のお子さまは、
「学校に行きたいけど行きたくない」
という矛盾する心理状態にあります。

「学校に行きたい」理由は、
「みんなと同じように『普通』になりたい」心理
からであり、
「『普通』になりたいけどどうしたらいいのかわからない」心理
から苦しんでいます。

こうした心理の裏にある「本当の心理」は、
「『普通』じゃない自分を認めてほしい」
というSOSです。

そんなとき、保護者さまにできることは、「お子さまを肯定する存在」になることであり、そのためには、
「お子さまが家庭で安心して過ごせるようにする」
「不登校のお子さまをありのままに受け入れる」
ことが大切です。

そうすると、時間とともにお子さまは「再び前に進もう」と思うようになります。

そして親子で信頼関係を築けるため、「どうやって前に進もうか」という具体的な内容を相談しやすくなります。

「学校に行きたくない理由」の特定や解決は、あまり重要ではありません。

お子さまが「前に進む」ための方法や選択肢は、「元の学校に登校を再開する」以外にも、転校、高卒認定の取得、趣味の団体などがあります。

この記事が、あなたとお子さまのお役に立てば幸いです。

「家庭を安心できる場所にするには、具体的にどうすればいいのだろう」
「ありのままに子どもを受け入れるとは、具体的にどういうことだろう」
などとお思いかもしれません。

キズキ共育塾では無料でご相談をお受けしています。保護者さまだけでのご相談も可能ですので、お気軽にご連絡ください

それぞれのお子さまに応じた、より具体的なお話ができると思います。

最後にお伝えしたいのは、「不登校を経験した我が子の将来は暗い」と変に思い込む必要はないということです。

不登校を経験しても、その後楽しく充実した生活を送っている人は大勢います。あなたのお子さまの将来も、きっと明るいはずです。


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