全日制高校とは? 通信制との違いを解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

あなたは、「全日制高校ってどういうところ?」と思ったことはありませんか?以下のような疑問や不安を抱えている人は少なくありません。

  • 全日制高校が具体的にどういうところなのかわからなくて不安
  • 全日制高校以外の高校って何があるの?

このコラムでは、全日制高校の概要や学費、定時制高校・通信制高校の違いなどについて解説します。

全日制高校についてすぐ知りたい人はもちろん、今後のために知っておきたい人もぜひ最後までご覧ください。

私たちキズキ共育塾は、全日制高校への進学を検討している人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

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全日制高校とは?

全日制高校とは、平日の朝から夕方にかけて、毎日決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。一般的に、日中の朝8時ごろから夕方16時ごろまでに授業が行われる点が特徴です。(参考:文部科学省「高等学校制度の概要 資料3」

学校行事や課外活動も多いため、安定した生活リズムを保ちたい人や、勉強以外の活動にも興味がある人にオススメです。

2020年時点で、全日制高校は全国に4702校あり、高等学校全体の約84.0%を占めています。(参考:文部科学省「高等学校教育の現状について」

全日制高校の種類

全日制高校の種類として、まず運営元の違いがあります。

大きく分けると、公立・国立・私立の3つがあります。それぞれの運営元は、以下のとおりです。

  • 公立:地方自治体
  • 国立:国立大学法人
  • 私立:学校法人、株式会社

2020年時点で、国立が15校、公立が2924校、私立が1295校あります。(参考:文部科学省「高等学校教育の現状について」

また、学科という視点で見ると、以下のような種類があります。

  • 普通科
  • 総合学科
  • 商業科
  • 工業科
  • 農業科
  • 家庭科
  • 福祉科
  • 看護科
  • 水産科
  • 情報科

数としては普通科が最も多く3733校で、全日制・定時制課程を置く学校のうち約56.1%を占めています。(参考:文部科学省「高等学校教育の現状について」

全日制高校の通学時間帯

全日制高校は、一般的に月曜日〜金曜日平日に登校して授業を受けます。時間は朝8時ごろ〜夕方16時ごろまでが多く、その後に部活動などをします。

時間割は高校ごとに異なるため、気になる場合は確認しておくといいでしょう。

全日制高校の学費

文部科学省によると、全日制高校の学習費総額は公立が51万2971円、私立が105万4444円です。

いずれも学校教育費が約60〜70%、学校外活動費が約30〜40%を占めており、私立は公立の約2倍という結果です。(参考:文部科学省「2 調査結果の概要」

全日制高校に入学・転入・編入できる時期

一般的に、公立の全日制高校の入学・編入時期は4月、転入は各学期の初めに行われるケースが多いです。

例えば、東京都の都立高等学校では、入学願書の受付時期を以下のように設定しています。(参考:東京都教育委員会「都立高等学校の転学・編入学について」

  • 第一学期転学・編入学募集(転学及び編入学):3月中旬
  • 第二学期転学・編入学募集(転学のみ):8月上旬
  • 第三学期転学・編入学募集(転学のみ):12月上旬

私立の全日制高校の入学時期は4月、転・編入は各学期ごとに行われたり随時受け入れていたりしています。(参考:一般社団法人東京私立中学高等学校協会「東京私学ドットコム」、立志社高等学校「転入学や編入学を希望する方へ(高校在学中・高校中退)」

ほか自治体によって、時期が異なる場合があります。

全日制高校の入学試験の特徴

全日制高校の入学試験は、大きく分けて一般入試と推薦入試があります。

公立の一般入試で、普通科では5教科の学力検査と調査書が合否を決める主な要素になり、推薦入試では各学校で決められた小論文や面接などの試験を実施し、内申点とあわせて合否を判定されます。

専門教育を主とする学科では、一般入試でも面接や実技を実施するところもあります。推薦入試では普通科と同じく内申点と小論文や面接などの試験を実施します。

例えば、東京都立高等学校では、推薦入試で集団討論があるところも存在します。(参考:東京都教育委員会「入試実施方法一覧」

私立の一般入試では、学力検査は主に3教科か5教科で、推薦入試では面接や作文、実技などを実施するケースが多いです。(参考:栃木県「令和6(2024)年度私立高等学校生徒募集要項一覧」、長野県「令和7年度私立高等学校(全日制)入学者選抜要項 概要」

全日制高校の学習制度・テスト

千日制高校には、以下の2種類があります。

  • 学年制
  • 単位制

多くの全日制高校は、学年制を導入しています。単位制を取り入れている全日制高校は、一部です。

学年制とは、学校が定める一律の時間割に従って、年度ごとに学習する教科・科目があらかじめ決まっている制度のことです。

所定の出席日数やテストの点数を満たすと単位を取得でき、年度ごとに必要な単位を取得すると進級・卒業できます。必要な単位を取得できなければ進級・卒業できず留年します。留年した場合、再度その学年からの進級・卒業に必要な単位を全て取得する必要があります。

単位制とは、学校が定める一律の時間割がなく、その年度に学習する教科・科目を、学校と相談しながら自分で決める制度のことです。

所定の出席日数やテストの点数を満たすと単位を取得でき、在籍期間中に必要な単位(74単位以上)を取得すると卒業できます。単位を取得できない年度があっても留年にはなりません。なお、卒業までに4年以上の在籍が必要な場合もあります。

全日制高校のテストは一般的に、1年に4〜5回定期考査が実施され、各学期の評価に影響します。単位制の場合は年1〜2回になるケースもあります。

全日制高校の卒業要件

全日制高校の卒業要件は、基本的に3年間の全課程を修了し、74単位以上を取得できていることです。(e-Gov 法令検索「学校教育法施行規則」、文部科学省「高等学校学習指導要領解説」

テストの結果はもちろん、出席日数も関わってくるので、テストだけいい点数を取っていても卒業できない点は注意しましょう。

全日制高校と通信制高校と定時制高校の違い

この章では、全日制高校と定時制高校の違い、通信制高校の違いについて解説します。

全日制高校と通信制高校の違い

通信制高校とは、通信教育で学習する高等学校課程のことです。基本的に毎日通学する必要がないため、場所を選ばずに勉強できる点が特徴です。(参考:文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上」

全日制高校と通信制高校の違いは、学習スタイルです。

全日制高校は、基本的に平日は毎日登校します。一方で通信制高校は、以下のような手段で勉強・単位の取得を進めるため、毎日登校する必要がありません。

  • 通信教材やWeb教材での勉強
  • レポートの提出
  • スクーリング(通学して対面で受ける授業)
  • 試験

教科書や学習書に基づいて自習し、レポートにまとめて添削指導を受け、学校が指定する日に出校してスクーリングを受けるという流れが一般的です。

通信制高校は登校する回数が少ないため、遠方からでも比較的入学・通学しやすいメリットがあります。

通信制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

全日制高校と定時制高校の違い

定時制高校とは、夜間、もしくは昼間の決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。基本的に全日制高校より1日の授業時間が少ない場合が多く、通学する時間帯も選べるのが特徴です。(参考:文部科学省「三 新制高等学校の発足:文部科学省」

定時制高校と全日制高校は、基本的に平日は毎日登校するという点で共通しています。

全日制高校と定時制高校の違いは、授業を受ける時間帯です。

全日制高校では、授業時間が朝から夕方までと決められています。一方、定時制高校は朝〜夜まで幅広い時間帯から学ぶ時間を選べます。

また、定時制高校の授業コマ数は、一般的に1日4コマ程度です。

そのほか、定時制高校は全日制高校と比べて、高校中退を経験した人や就労しながら在籍している人、定年退職している人など、通学する人の年齢が幅広いため、先輩後輩といった上下関係ができづらい特徴もあります。

定時制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

全日制高校のメリット

この章では、全日制高校のメリットについて解説します。

メリット①多くの人と出会える

1つ目は、多くの人と出会えることです。全日制・定時制・通信制の中では全日制高校に通う人の数が圧倒的に多いです。(参考:e-Stat「学校基本調査」

  • 全日制高校の生徒数:282万6224人
  • 定時制高校の生徒数:7万2191人
  • 通信制高校の生徒数:29万118人

さまざまな人とコミュニケーションを取り、交友を深めていくのを目的としている場合は全日制高校がオススメです。

メリット②さまざまな進路に対応しやすい

2つ目は、さまざまな進路に対応しやすいことです。全日制高校は大学から専門学校、就職まで幅広い選択肢を取りやすい環境が整っており、偏りも少なくなっています。

特に大学進学を目指している場合は全日制が進学者の割合が最も高いためオススメです。(参考:e-Stat「学校基本調査」

  • 全日制高校卒業者のうち大学・短大進学者数:58万1464人(94万4498人のうち約61.56%)
  • 定時制高校卒業者のうち大学・短大進学者数:3001人(1万7511人のうち約17.14%)
  • 通信制高校卒業者のうち大学・短大進学者数:1万8454人(7万6624人のうち約24.08%)

全日制高校のデメリット・注意点

この章では、全日制高校のデメリット・注意点について解説します。

注意点①平日は毎日学校へ通う必要がある

1つ目は、平日は毎日学校へ通う必要があることです。全日制高校は基本的に平日の日中は学校で授業を受けるため、生活のほとんどを学校で過ごすことになります。

特に問題ないと感じる人もいるかもしれませんが、毎日学校へ行くのがつらい人、何らかの理由でできない人は注意が必要でしょう。

注意点②ほかのやりたいこととの両立が難しい

2つ目は、ほかのやりたいこととの両立が難しいことです。全日制高校では生活のほとんどを学校で過ごすため、ほかにやりたいことがあっても行動が制限されます。

例えば、スポーツや芸能活動をしたいと思っても、基本的には学校が終わる夕方以降や土日にしかできません。

強い意志でほかにやりたいことがある場合には、定時制高校や通信制高校を検討してみてもいいでしょう

自分に合った高校の選び方

高校には全日制・定時制・通信制と種類がありますが、一概にどこがいいということはなく、自分に合った高校を選ぶのが最も重要です。

それぞれの高校には以下のような人が合っているので、参考にしてみてください。

  • 全日制高校:安定した生活リズムを保ちたい人や、勉強以外の活動にも興味がある人
  • 定時制高校:学習以外の時間を確保したい人や自分のペースで学習したい人
  • 通信制高校:働きながら高校で勉強したい人や、自分のペースで学びたい人

いまいちどこがいいのかわからないときは、親や学校の先生、またはキズキ共育塾のような学習塾に相談してみるといいでしょう。

全日制高校を選ぶポイント

自分には全日制高校が合っていると思ったら、以下のポイントを意識して通う高校を選んでみましょう。

  • 学力
  • 立地
  • 部活
  • 学科
  • 卒業後の進路

何か一つでもその高校に行きたいというポイントが見つかれば、勉強を頑張るモチベーションにもなります。高校についてWEBサイトや学校などで調べてみるのをオススメします。

まとめ~全日制・定時制・通信制それぞれの特徴を把握して選びましょう~

高校には全日制高校、定時制高校、通信制高校などの種類があり、それぞれ特徴があります。どの高校がいいということはなく、人によって最適な高校は異なります。

まずはそれぞれの特徴を理解し、自分が高校に重視するポイントと照らし合わせながら通う高校を決めていきましょう。

Q&A よくある質問

全日制高校とはなんですか?

全日制高校とは、平日の朝から夕方にかけて、毎日決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。

詳細については、こちらで解説しています。

全日制高校と通信制高校の違いを知りたいです。

全日制高校と通信制高校の違いは、学習スタイルです。全日制高校は、基本的に平日は毎日登校します。一方で通信制高校は、以下のような手段で勉強・単位の取得を進めるため、毎日登校する必要がありません。

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
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KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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