学校に行きたくないあなたへ 対処法や親ができる対応を解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
「学校に行きたくない…」。あなたは、いま、そんな気持ちを抱えていませんか?また、そんな気持ちがありつつも、「学校に行かなきゃいけない」と悩んでいませんか?
- 学校に行かなくなったその後が不安…
- 変な人だと思われるかも…
- 進学も就職もできなくなる?
「学校に行きたくない…」と思うことは、多かれ少なかれ誰にでもあります。しかし、決して、学校に行かないことは悪いことではありません。
このコラムでは、キズキ共育塾の生徒さんなどの実例に基づき、学校に行きたくない原因や学校に行きたくないと思ったときの対処法、学校に行きたくない気持ちと向き合う方法などについて解説します。
あわせて、学校に行きたがらないお子さんがいる親御さんに向けて、できる対応ややってはいけないNG対応についても解説します。
このコラムが、あなたの学校に行きたくない気持ちを抱え続ける状況を変えるきっかけになれば幸いです。

共同監修・不登校ジャーナリスト 石井志昂氏からの
アドバイス
学校に行きたくないあなたへ
このページを開いたということは、あなたの心には、「学校でうまくいかない」などのモヤモヤした気持ちがきっとあるはずです。
その気持ちは、なまけでも弱さでもありません。「自分を大切にしたい」「自分の将来を大切にしたい」という思いのあらわれなのです。
このコラムには、そんなあなたのための現実的な選択肢をお伝えします。ぜひ、「自分(の将来)を大切にしたい」と思いながら読んでみてください。
本コラムでは、学校に行きたくないという感情そのものが、理由があるという証拠と書かれています。不登校関係のコラム(学校に行きたくない気持ち関係のコラム)にはなかなか書かれていないのですが、まさにそのとおりだと思います。直前にも書いていますが、自分を責めず気持ちを落ち着かせて、自分自身をいたわってください。
私たちキズキ共育塾は、学校に行きたくない人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
「学校に行きたくない」ときは無理して行く必要はありません
結論からお伝えすると、学校に行きたくないときは無理して行く必要はありません。
この章では、「学校に行きたくない」ときは無理して行く必要はないと言える理由について解説します。
悩みを1人で抱え込まないでください

キズキ共育塾の知見から、以下のようなことをお伝えできると思います。
- 少しの勉強の遅れは取り戻せる
- 少し休む程度であれば、受験への影響はない
- 友人は学校に行かないことを気にしないことが多い
学校に休むことは、長い人生の中では必要な休息かもしれません。
いまの学校への登校を再開するかこと以外にも、次の1歩に進む方法はあります。いろんな人に相談してみてください。
お悩みを、あなた1人で抱え込む必要はありません。
学校に行きたくない理由は人それぞれ
学校に行きたくないと思う理由やきっかけは、人それぞれです。例えば、以下のような理由が考えられるでしょう。
- 嫌いな人がいる
- 教室に居場所がない
- 嫌いな科目の授業がある
- 外が寒くて布団から出たくない
- 髪を切りすぎて、みんなに見られるのが恥ずかしい
- 宿題が終わっていない
- 理由を言葉にできないけれど、どうしても行きたくない…
中には、なんとなく、なぜ行きたくないのか理由が自分でもわからない人もいるかもしれません。
例えば、筆者の場合、高校はすごく息苦しい場所でした。
ずっと人目を気にしながら過ごしていて、1日中緊張しっぱなし。かなり無理をして学校に通っていました。
「学校に行きたくないなあ」と毎日毎日思い続けていた私は、ある日突然学校に行けなくなって、そのまま不登校となり中退。そしてひきこもりになりました。
「理由がわからない=理由がない」ではない

学校に行きたくない理由が自分自身でもわからない背景には、無意識・無自覚な原因がひそんでいることもあります。
学校に行きたくない理由がわからないと、怠けや甘えなのではないかと自分を責めがちです。
しかし、理由がわからないからといって、理由がないというわけではありません。
例えば、以下のようなことが考えられます。
- 理由がいくつもあって、特定できない
- エネルギー不足で、原因を考えることができない
- 本当は理由があるが、無意識に押し殺している
- 理由を口に出してはいけないと思っている
- 「学校は行くものだ」と思い込んでいる
学校に行きたくない気持ちが理由がある証拠
学校に行きたくない理由がわからない場合、周囲にうまく言葉で説明できない自分を責めるという苦しい状況になることもあります。
また、自分でも学校に行きたくない気持ちをしていない場合でも、以下のような身体的な反応が現れることもあります。
- 学校が近づいてくると、体がこわばったりするなどの拒否反応が出る
- 学校に向かっても、途中で帰宅する
- 学校のことを考えると、前の夜から憂うつになる
- 学校のことを考えると、涙が出る
つまり、学校に行きたくないという感情や身体的な反応そのものが、理由がある証拠なのです。
学校に行きたくない理由は人それぞれ違う
学校は思っている以上にエネルギーを多く必要とする場所です。
特に、なんとなく学校に行きたくないと思う人は、人との関わりに負担・不安に感じている傾向があります。
- 人と会うことが怖い
- いじめられているわけではないが、特に仲のいい友人がいない
- 嫌われないようにしようとすると、うまく話せない
- 友人がほかの友人の悪口を言っているのを聞くと、自分も陰で同じよう言われているんじゃないかと思う
こういった状況に、以下のようなことが重なると、学校に行きたくない気持ちがさらに強まることがあります。
- 身近な人やペットの死など、精神的にショックを受ける出来事
- 没頭できる趣味の発見
同じことを経験しても、人によって感じ方は違います。
何が学校に行きたくない気持ちのきっかけになるかは、その人の性格やそのとき置かれた状況次第でいくらでも変わるのです。
明確な原因がわからないときでも、自分を責めず気持ちを落ち着けて、自分自身をいたわってください。
何よりも生きることを優先してください

もしいまあなたが、学校に行くことが心身の不調につながるほどつらい、または死にたいと思うほど苦しいのなら、何よりも生きることを優先してください。
そこまで無理をして学校に行かなくていいと私は思っています。
筆者も、過去の私のように学校に行きたくないと悩んでいる人には、何よりも生きることを優先してほしいと思っています。あなたに生きてほしいと思う人は、あなたが思っている以上にたくさんいるのです。
月並みな言い方ですが、「生きていれば、将来は明るい」という希望を持っていてください。人生には、学校に行くことよりも大切なことがたくさんあります。
筆者自身も苦しい経験をしましたが、いまでは自分のやりたいことに向かって生きています。
いま在籍している学校に行かなくても、次の1歩に進み、楽しく生きていくことはできるということを覚えておいてください。
学校に行きたくないと思ったときの対処法11選
「学校に行きたくない」という言葉は、月間数万回も検索されています。X(旧:Twitter)などのSNSにも、日々たくさんの声が投稿されています。
つまり、あなたと同じように、多くの人が学校に行きたくない気持ちを抱えながらも、学校に行く価値のためにがんばって学校に通っているということです。
この章では、学校に行きたくないと思ったときの対処法について解説します。
学校に行きたくない理由は人それぞれです。そして、大切なのはその気持ちに向き合い、無理をせずに解決策を考えることです。
あなたにあった対処法を考えてみてください。
対処法①周りの人に相談する

学校に行きたくないと思ったときは1人で抱え込まず、まずは周りの人に相談してみてください。
相談には以下のような効果があります。人に話すことで気持ちが軽くなり、ずっと前向きになれるはずです。
- 悩みに対する直接的な答えが見つかる
- 答えが見つからなくても、人に悩みを話すだけで気が楽になる
身近な相談相手の候補としては、以下のような人たちが考えられます。
- 親・きょうだいなどの家族
- 友人
- 学校や学習塾の先生
- 保健室の先生やスクールカウンセラー
対処法②専門家や支援機関に相談する
周りの人以外にも、公的機関やNPOなどが行っている、電話、メール、LINE、ネット掲示板などの相談先もあります。
インターネットで「○○市 中学生 悩み相談」「文部科学省 高校生 悩み相談」のような検索をしてみてください。お住まいの地域・年齢・お悩みに応じて、さまざまな相談先が表示されます。
なお、相談相手が身近かどうかに関わらず、自分のことを人に相談することに抵抗がある人もいるでしょう。
- 自分の悩みは自分で解決しなきゃと思う人
- 相談するほどのことではないと思う人
- 相談することが恥ずかしいと思う人
- 相談しても解決しないと思う人
- どんな言葉が返ってくるか不安な人
筆者も、人に自分の悩みを相談するのことが、昔から苦手でした。
ただ、大人になったいまは、以下のようなことがわかってきました。
- 相談すると、自分では気づけないアドバイスをもらえることがある
- 相談して悩みを聞いてもらえるだけで心が晴れることがある
- 誰かに話そうとすることで、悩みを自分で整理できて、自己分析のきっかけとなることがある
自分だけで思い詰めないください。誰にも相談できずに不登校となった私からのアドバイスです。
対処法③学校に行くメリットについて考える

「学校に行きたくない」と思いながら学校に通い続けるには、それなりの努力が必要です。
もしあなたが無理をしてでも学校に行っているのは、以下のような思いがあるためではありませんか?
- 学校には○○な価値があるから、絶対行かなくてはいけない
- 学校に行きたくない。しかし、行かないと人生が終わってしまう
- 親の期待に応えたい
- 学校に行かないのは逃げているようでイヤだ
- いま在籍している学校をどうしても卒業したい
- 友達と交流するのは好きだけれど部活の先輩が怖い…
まずは、あなたが思う学校に行くメリットについて考えてみてください。
「学校にはイヤなところもあるけれど、全てがイヤなわけではない」「好きなところもある」ということが見えてくるかもしれません。あなたにとって学校に行くことの価値を整理していきましょう。
対処法④学校に行くデメリットについて考える
次に、あなたが思う学校に行くデメリットについて考えてみてください。
学校に行くことに、努力と見合うほどの価値があるのかを考えてみましょう。
自分が何に対して負担を感じているのかを整理すると、具体的な対処法が見えてくるかもしれません。
対処法⑤学校に行くメリットとデメリットを比較して判断する

学校に行くメリットとデメリットを冷静に比較することで、自分にとって何が大切なのか、学校に行くことに価値があるのかが見えてくるはずです。
学校に行くことに、努力と見合う価値がないようであれば、無理して学校に行かないでいいと思います。
「学校に行くことが今の自分にとって本当に必要なのか?」を考えた上で、自分に合った選択をすることが大切です。
対処法⑥デメリットを軽減する工夫をする
もちろん、すぐに学校に行かないという判断をすることは難しいでしょう。
そんな人は、デメリットと感じる部分を少しでも軽くする工夫をして、心の負担を和らげるようにしてみてください。
例えば、以下のようなイメージです。
- テストの目標を10点下げる
- 人の輪に無理に入らない時間をつくる
- 苦しくなったら保健室登校や早退をする
- 朝がつらいなら遅刻する
- 調子が悪いなら2、3日学校を休む
また、メリットに感じられる部分が少しでもあるのであれば、そのメリットのためだけに学校に行っていると割り切ることで、肩の荷が下りることもあるはずです。
もし、デメリットを減らす工夫などをした上で心の負担が和らがないのであれば、学校を休んでこれからどうするかを前向きに考えてみてください。
ただし、すぐに考える必要はありません。今、心身に不調がある場合は、まずは休養することが大切です。
焦らず、調子がよくなってから、これからのことを考えましょう。
対処法⑦教室以外の学校内の居場所を探す
学校に行きたくない理由が、教室に行きたくないという場合、学校内に教室以外の居場所を探しましょう。
教室以外にも、居場所があると安心することで、学校に行きたくない気持ちが和らぐはずです。例えば、以下のような場所が考えられます。
- 保健室
- 図書室
授業の時間帯での利用方法や許可は、担任の先生、学年主任の先生、保健室の先生などに相談してみてください。
対処法⑧学校以外の居場所を探す

あなたの居場所の候補は、学校の外にもあります。
- 習い事
- 趣味の団体
- 学習塾
- フリースクール
- アルバイト先
気になるところが見つかったら、以下のことを確認しましょう。
- 安心できそうな居場所か
- 自分の好きなことが思いっきりできそうな居場所か
自分の居場所が見つかれば、前向きな気持ちを持つことにつながります。
自分に合う居場所を探してみてください。
新しい居場所では、新しい自分に出会えることもよくあります。
例えば、筆者が中学時代に通っていたサッカーのクラブチームでは、チームメイトが「ここだとオレは学校とキャラが変わるんだよな」と不思議がっていたことを覚えています。
チームメートのみんなにとって、クラブは、学校とは違い、自分を飾らなくていられる居場所だったのだと思います。
また、これは筆者が大人になってからのことですが、月に数回行っていたフットサルが楽しみで、いろんなことをがんばれたということもありました。
対処法⑨いま在籍している学校に行かない選択肢を調べる
いま在籍している学校に行かない場合の選択肢を調べてみましょう。
人生には、学校以外にも意外とたくさんの選択肢があります。
あなたが中学生なら、不登校になって内申点が低くなっても進学できる高校を調べてみてください。
高校生なら、いまの高校と違うタイプの高校や高卒認定の取得方法などを調べてみましょう。
いま在籍している学校以外に別のルートがあることを覚えておくと、いざとなればそっちに進めると思えるため、いま在籍している学校に行きたくない気持ちが楽になるはずです。
対処法⑩学校に行かなかった人の価値観に触れる

学校に行かないことは、悪いことでも特別なことでもありません。学校に行かなくても幸せに生きている人は、たくさんいます。
学校に行きたくないあなたには、学校に行かなかった有名人のインタビューなどを読んでみてほしいです。
例えば、インターネットで、「不登校 芸能人 インタビュー」「不登校 有名人 本」などでネット検索すると、見つかります。
キズキ共育塾の生徒さんや講師だけを見ても、以下のようにさまざまな人がいます。
- 中学不登校から通信制高校に進学して、部活も生徒会活動も充実した学生生活を送っている人
- 高校を中退して、高卒認定を取得して大学に進学した人
- 大学中退後に、別の大学に入学し直して学業に励んでいる人
「有名人は特別な人だ」「ほかの人は自分とは違う」「生き方の参考になる気がしない」と思うかもしれません。
たしかに、直接の参考にはならないかもしれません。しかし、学校に行かずに生きてきた人の考え方や価値観に触れることに意味があります。
新しい価値観に出会うと、悩みを解決につながるかもしれません。
対処法⑪勉強を継続する
学校に行かない選択をしても、可能な範囲で勉強は続けてほしいと思います。
どんなルート・進路を選ぶにしろ、勉強はある程度重要だからです。
ただ、自分1人で勉強を続けるのは、とても大変で難しいことです。筆者も過去に独学で大学受験を目指して挫折した過去があります。
幸いなことに、いまの時代は学校以外にも勉強を教えてもらえる場所もたくさんできてきています。
例えば、キズキ共育塾は、お悩みを抱える人のための個別指導塾です。
あなたと同じように、学校に行きたくない気持ちを抱える生徒さんも珍しくありません。
勉強のことだけではなく、学校に行きたくない気持ちそのものや、学校に行かない場合の進路などについてもご相談できます。きっとあなたのお力になれるはずです。
このコラムを読んでキズキ共育塾に興味を持ったなら、ぜひお気軽にご相談ください。
学校に行きたくないと思ったときにおすすめしない行動

学校に行きたくない気持ちと向き合うことは大切ですが、向き合い方を間違うと自分自身を追い詰める可能性があります。
特に、「学校に行きたくないと思う自分はだめだ」というように、自己否定をするのは危険です。
また、「もう二度と学校に行けなくなる」「勉強が遅れて進学できないかも」など、マイナス思考に陥らないように注意する必要もあります。
学校に行きたくない気持ちと向き合うときは、自分が置かれている現実の状況を受け入れる、自己受容を意識することが大切です。
自分の気持ちと向き合う際のヒントは、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
学校でのストレスや疲れた気持ちを解消する方法

学校に行きたくない人の中には、学校でのさまざまなストレスに疲れている人がいるかもしれません。
そんな場合は、以下のストレスや疲れをを緩和する方法を実践してみてください。
- 考え方を変えてみる
- 人間関係の枠を広げる
- 学校生活の目的を見つける
- 運動をしてやる気ホルモンの分泌を促進する
- 状況を変えられないか調べる
- 3年間と割り切って過ごす
- 心療内科やカウンセラーを利用する
学校でのストレスや疲れた気持ちを和らげる方法については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
「学校に行きたくない」と言う子どもに親ができる3つの対応
この章では、「学校に行きたくない」と言うお子さんに親御さんができる対応について解説します。
対応①専門家・専門機関を利用する

1つ目は、専門家・専門機関を利用することです。
親御さんは、学校に行きたくない気持ちの専門家ではありません。
専門家を頼る・利用することで、お子さん・ご家庭に応じた解決策が見つかります。
- 担任の先生
- 保健医
- スクールカウンセラー
- 臨床心理士・公認心理師などのカウンセラー
- 子どもの悩み相談を行う支援機関
- 児童精神科
- 自治体の子育て相談窓口
- 不登校など学生の悩みに詳しい学習塾
親御さんだけでの相談を受けつけているところもあります。
親御さんが率先して、専門家や相談先を探してみてください。私たち、キズキ共育塾でも無料相談を受け付けています。
対応②親は親で生活を楽しむ
2つ目は、親は親で生活を楽しむことです。
お子さんにかかりきりにならない、とも言い換えることもできます。
親御さんがお子さんにかかりきりになると、お子さんは「親に迷惑をかけている」「自分は信用されていない」などと思うことにつながり、逆効果になることがあります。
将来に不安を抱えるお子さんにとって、親御さんが楽しく生活する姿は、楽しい将来のロールモデルになります。
ただし、お子さんを放置しておこうという意味ではもちろんありません。
専門家を適切に相談することで、お子さんとの適切な距離感が掴めるようになるはずです。
対応③つながりをつくる

3つ目は、つながりをつくることです。
学校に行きたくないお子さんや、不登校状態にあるお子さんに関連して、親が孤立しないことがとても大事です。
お子さんのことを配偶者や自分の親に話してみても、人によってまるで違う話が出てきたり、責められたりすることもあるでしょう。
そんな状況の中では、お子さんについての専門家や、同じ立場の人に出会ってつながりをつくることが、結果的にお子さんを守ることになります。
例えば、不登校の親どうしで話せる場である不登校オンラインの「親コミュ」などの場所があります。
悩みを抱え込みすぎないためにも、ぜひご検討ください。
不登校オンライン「親コミュ」
「学校に行きたくない」と言う子どもに親がやってはいけない2つのNG対応
お子さんの学校に行きたくない気持ちは、不登校の心理と共通する部分があります。
つまり、学校に行きたくない気持ちをそのままにしておくと、不登校なる可能性があるのです。
不登校は悪いことではありません。ですが、不登校になることで、お子さんがより苦しい状況になる可能性があります。
この章では、「学校に行きたくない」と言う子どもに親がやってはいけないNG対応について解説します。
NG①「学校に行け」と叱る

お子さんに「学校に行け」と叱るのは、逆効果です。
理由がなんであれ、学校に行きたくない気持ちがある場合、休養が必要です。
そんなときに叱られると、お子さんの気が休まりません。
仮に、叱られたその日は、学校に行くかもしれません。ですが、お子さんは次第に、叱られずに学校に行かない方法を考えることにエネルギーを注ぎ出します。
そうなると、学校に行きたくない気持ちの前向きな解決策を考える方にエネルギーを使えなくなるのです。
NG②「明日は行くから」を真に受ける
お子さんの「明日は学校に行くから」という言葉は、真に受けてはいけません。以下のような場面はよくあります。
- 朝、お子さんを起こして「今日は学校どうするの?」と尋ねると「今日は休む。でも明日は行くから」と返ってくる
- 「明日は行くんだ」と安心してその日は休ませ、翌朝起こしに行くとやっぱり布団から出てこない…という繰り返しになる
親御さんとしては、「行くと言ったのに嘘だったのか…」とお子さんを責めたくなることもあるでしょう。
ですがお子さんの「明日行く」は、言葉どおりではないことがあります。
お子さんは嘘をついているのではなく、心の中に以下のような葛藤を抱えていることが多いです。
- 今日休んでしまったのだから、明日こそは行かなければ
- どうしても学校に行けない、何とか行かなくてすむようやり過ごさなきゃ
- 学校を休んでいると、親に見捨てられるかもしれない
- 学校に行けるものなら行きたい
- 明日なんて来なければいいのに
- このまま学校に行けなくなってしまったらどうしよう
- 自分は不登校なのだろうか
こうした葛藤が、「明日は行くから」という言葉にに凝縮されているのです。
お子さんからのSOSと考えて、どうか責めないでください。
「学校に行きたくない」と感じる子どもの気持ちに寄り添った親の体験談
「学校に行きたくない」と感じる子どもに、親がどのように向き合い、寄り添ったのか。不登校や行き渋りに悩む親たちのリアルな体験談から、対応のヒントをお届けします。
- 個人の特定に紐づかないよう、各体験談は、複数の事例を統合・編集しています。
- お子さんのことを、親だけで対応する必要はありません。不登校のサポート団体はたくさんありますので、ぜひ積極的に探してみて、活用してみてください。
- 学校に行きたくない気持ちの原因・理由は、お子さん本人でもよく理解できていない・言語化できないというケースもよくあります。理由を問い詰めるようなことも、無理にしないようにしましょう。
「学校に行きたくない」と泣いた小4娘…親の無理な対応と気づき

新学期が始まったとき、小学4年生の娘・陽菜(ひな)が突然「学校に行きたくない」と言い出しました。
私は最初、「甘えているのでは」と思いました。「行かなきゃだめ」と繰り返し、ランドセルを持たせて、無理に登校させ続けました。
陽菜は毎朝「お腹が痛い」「頭が痛い」と言い、学校に行くのを嫌がりました。そしてある日、布団から出られなくなったんです。「もう無理」と泣いた陽菜の姿に、胸が締めつけられました。
それからは無理に登校させるのをやめ、陽菜の気持ちを尊重することにしました。散歩をしたり、一緒にお菓子を作ったりして、陽菜のペースを大切にしました。
すると少しずつ表情が和らぎ、「フリースクールに行ってみたい」と話してくれるようになりました。
学校に行きたくない気持ちの原因は、後から聞いたところ、「隣の席の女子からちょっかいを出されることが本当に嫌だった」とのことでした。先生に相談して、登校を再開する際には席を離してもらうようにしました。
「学校に行きたくない」と訴えた中2息子と支援機関の支え
中学2年生の息子・大翔(ひろと)は、夏休み明けから朝に「頭が痛い」「お腹が痛い」と言って登校を嫌がるようになりました。
最初は「反抗期かな」と軽く考えていましたが、1週間経っても状況は変わらず、心配が募りました。
担任の先生に相談したところ、スクールカウンセラーとの面談を勧められ、初めて息子と一緒にカウンセリングを受けることに。
学校に行きたくない気持ちの原因は、結局、大翔自身にもよくわからないままでした。
ただ、カウンセラーから「無理に登校させるより、行きたくない気持ちを受け止めて支えることが大切」と教えられ、学校側も「登校しないこと」に理解を示しました。
家族も大翔の気持ちを尊重し、無理に登校を促すことはせず、オンライン相談や支援教室も活用しました。
次第に大翔は少しずつ表情が和らぎ、家族との会話も増え、大翔自身のペースで少しずつ登校するようになっていきました。支援機関を利用しながら見守る大切さを痛感しました。
「学校に行きたくない」と悩む小5娘…親の声かけで笑顔を取り戻した

小学5年生の娘・芽依(めい)が「学校に行きたくない」と言い出すようになったときのこと。親の私は、最初は「行かなきゃだめ」と無理に背中を押していました。
結果として芽依は毎日学校に行っていましたが、日に日に表情が暗くなり、笑顔も減っていきました。
そんな芽依を見て、ある日「無理に行かせようとするのは違う」と思い直したんです。そして、「無理しなくていいよ」と声をかけました。そのときの芽依のホッとした表情は、忘れられません。
それから、芽依が好きな絵を一緒に描く時間を増やしたり、家でリラックスできる環境を整えたりしました。
芽依の心は少しずつほぐれていったようで、笑顔が戻っていきました。登校できる日も徐々に増えました。
学校に行きたくない気持ちの原因は、親としては、今でもよくわかっていません。ただ、芽依の話では、「もう大丈夫。だから、学校にも行けるようになった」とのことです。
芽依には、「今度何かあったら、学校に行きたくない気持ちは絶対に否定しないから、早めに相談してね」と伝えています。
「学校に行きたくない」と泣く小3息子…親のサポートで安心感
ある日、小学3年生の息子・圭吾(けいご)が、「学校に行きたくない」と泣き出しました。
親の私は「泣いても学校に行かせなきゃ」と思い、一緒に学校まで歩いて行こうとしました。しかし圭吾は途中で泣き崩れて歩けなくなり、その日は休ませることにしました。
午後には私も圭吾も気持ちが落ち着いていたので、話をじっくり聞きました。「何が不安なの?」「どんなことがつらい?」と尋ねました。
圭吾は、新しいクラスで友達ができないことを気にしていたことがわかりました。
そこで学校の先生とも相談し、席替えや、別のクラスになった友達と一緒に登校するサポートをしてもらいました。
家では好きな遊びやリラックスできる時間を大切にし、少しずつ圭吾の不安が和らいできました。今では、毎日登校できるようになり、笑顔も戻っています。
いじめが原因で「学校に行きたくない」…親の対応と学校連携

小学5年生の息子・翔(しょう)は、クラスでからかわれることが続いていたようで、「学校に行きたくない」と私たちに泣きながら訴えました。
初めて聞いた息子の状況に胸を痛めつつ、すぐに担任の先生に相談しました。
先生たちは迅速に動いてくれて、翔の安全を守る環境作りを進めてくれました(詳細は省きますが、学校からは、「気づかなかったこと」への謝罪があり、からかってきた子どもたちや親への対応もありました)。
スクールカウンセラーにも話を聞いてもらい、少しずつ翔の心が落ち着いていきました。
家では「無理に行かなくていいよ」「まずはゆっくり休もう」と声をかけ、リラックスできる時間を大切にしました。
翔は少しずつ元気を取り戻していきました。登校はしないままですが、翔が元気になることが一番だと考えて対応しています。
翔は、「今のクラスには行きたくないけど…、勉強はしたい」と話すようになりました。
進路プレッシャーで「学校に行きたくない」中3娘…親の支え
中学3年生の娘・美月(みつき)は、高校受験を控えて進路のことや模試の結果に追われるうち、「学校に行きたくない」と言い出しました。
最初は「頑張らないと」と声をかけてしまい、逆にプレッシャーをかけてしまったと反省しました。
そこで、声のかけ方を変え、「無理しなくていいよ」「自分のペースで大丈夫だよ」と伝えました。美月は安心したようで、週に2日くらい学校を休むようになりました。
学校の先生にも相談して、美月の心の負担を少しでも減らせるよう、宿題を提出しなくても怒らないように配慮してもらいました。
ただ、そうは言いつつも高校受験が迫っており、対策が必要なことも事実です。美月と話して、「プレッシャーにならないような進路指導や受験勉強ができる塾」を見つけて入塾しました。
家では、一緒に散歩をしたり、好きな本を読んだりして、ゆっくりとした時間を大切にしました。
美月の表情は少しずつ明るくなり、自分の気持ちを話せるようになってきました。受験勉強も順調に進んでいます。
親としても、毎日登校できるかどうかは気にせず、美月のペースに合わせることを一番大事にしています。
先生との関係悪化で「学校に行きたくない」高1息子…親の寄り添い

高校1年生の息子・遼(りょう)遼が「学校に行きたくない」と言い出したとき、私たちは無理に行かせることをやめ、まずは気持ちをしっかり聞くことにしました。
そして、学校に行きたくない理由は、担任の先生との関係がうまくいかないことだとわかりました。厳しい指導や注意が続き、徐々に心が疲れたようです。
私たちは、「話してくれてありがとう。学校は休んでいいよ」と伝えました。
学校にはもちろん相談したのですが、「学年途中のクラス替えは難しい」との回答。一方で、別の先生やスクールカウンセラーのサポートを受けられる環境は整えてもらいました。
サポートを受ける中で遼も少しずつ前向きになり、自分の気持ちや悩みを以前よりも話せるようになりました。
家では「無理しなくていいよ」と伝え、安心できる時間を大切にしました。
遼は、クラスへの登校は再開しないままです。ただ、保健室登校は少しずつできるようになりました。現在は、「前向きな気持ちで」通信制高校への転校を検討しています。
「学校に行きたくない」と言う孫を支えた祖母の体験談
小学3年生の孫・あかりが、突然「学校に行きたくない」と言い出したとき、私は祖母として何ができるのか考えました。
親は仕事で忙しく、あかりの話をゆっくり聞く時間が取れないことが多かったので、私がそばで支えたいと思いました。
無理に学校の話を聞き出すのではなく、あかりが安心できる家での時間を一緒に過ごしました。一緒に料理を作ったり、あかりオススメの動画を見たり、私の若い頃の話をしたり。そうするうちに、少しずつあかりの笑顔が戻ってきました。
あかりが心の内を話してくれるようになったとき、「支えになれてよかった」と心から思いました。
学校に行きたくない理由は、直接的に「これ」というものはありませんでした。学校に関係ないことも含めて、「いろんな不安」が少しずつ積み重なって、それが結果として「学校に行きたくない」という気持ち・状況につながっていたようです。
「学校に行きたくない」という気持ちは決して責めるべきものではなく、寄り添い、安心できる環境を作ることが大切だと感じました。また、親以外の家族の存在が、子どもの心の支えになることもあるんだなと思いました。
ただ、今から振り返ると、私だけで抱えずに、親にもしっかり話をして、「学校に行きたくない子ども」のサポートを行う団体にも相談していた方が、あかりにとってはもちろん、私にとっても早めに悩みを減らせたかなとは思います。
無理な登校促しで長期不登校に…「学校に行きたくない」息子の話

小学6年生の息子・康平(こうへい)が「学校に行きたくない」と言い出したとき、私たちは「行かないといけない」と無理に登校を促しました。
毎朝「頑張って行こう」と声をかけ、半ば無理やりランドセルを背負わせました。そして、康平はどんどん無口になり、表情も暗くなっていきました。
ある日、布団から出られず「もう無理」と泣き出した康平を見て、初めて心の限界に気づきました。
その後、長期の不登校となり、私たちもどうしていいかわからず悩みました。専門家に相談し、初めて「無理に登校させるのではなく、子どもの気持ちを尊重することが大切」と知りました。
今では、康平の気持ちに寄り添い、無理をさせず、自分のペースを大切にすることを心がけています。
親の体験談のまとめ
「学校に行きたくない」と訴える子どもの気持ちを受け止めることは、親にとっても簡単ではありません。
しかし、無理に登校を促すのではなく、子どもの気持ちに寄り添い、安心できる環境を整えることで、少しずつお子さんは心を開き、「次の一歩」に進んでいけるようになります。
体験談の中でも、親御さん自身も不安を抱えながら試行錯誤し、学校や支援機関と連携することの大切さを実感しています。
「学校に行きたくない」と感じた本人のリアルな体験談
「学校に行きたくない」と思ったとき、子どもたちはどのような気持ちで過ごしたのか。友達関係や学業、進路の不安など、本人のリアルな体験談をお届けします。
- 個人の特定に紐づかないよう、各体験談は、複数の事例を統合・編集しています。
- 紹介する体験談では、「学校に行きたくない気持ちの原因」をお子さん自身が理解しているものが多いです。しかし実際には、「自分でも、理由がわからない」というケースもよくあります。理由がわからなくても、相談はできます。苦しい気持ちを一人で抱え込まないようにしましょう。
「学校に行きたくない」と言えずに悩んだ私(小4)の話と親への伝え方

新学期が始まったとき、私は急に「学校に行きたくない」と思うようになりました。クラス替えで友達と離れたり、授業についていけなくなったりして、学校に行くのが怖くなったんです。
けれど、親にはなかなか本当の気持ちを言えなくて、朝になると「お腹が痛い」「頭が痛い」とだけ伝えていました(これは嘘ではなく、実際に痛みを感じていました)。
そんな私を見て、親は「仮病でしょ」「行かなきゃだめ」とランドセルを持たせて玄関まで連れて行きました。泣いて座り込んで動けなくなっても、無理やり立たせて家の外に連れ出します。
なんとか登校するものの、どんどん心が追い詰められていきました。
そしてある日、布団から出られなくなり「もう無理」と泣き出してしまったんです。そのとき、親はようやく私の気持ちを理解してくれて、「今までごめん。学校には行かなくていいよ」と言ってくれました。
それからは親は無理に登校させることをやめ、一緒に散歩したり、ゲームをしたりして、私のペースで過ごす時間を大切にしてくれました。
少しずつ気持ちが落ち着いた今も、学校にはまだ行けそうにありません。「親に悪いことをしているなあ」という思いもありますが、親は「気にしなくていいよ」と言ってくれています。
いつか登校を再開したいと思いつつ、できれば、学校ではない新しい居場所も見つけたい思っています。
友達関係の悩みから「学校に行きたくない」と思った僕(中2)の話
知り合いがいない中学校に入学して、友達ができず、周りと馴染めない毎日が続きました。
1年生のときはなんとか耐えていましたが、2年生になってからも同じ状況で、「これからずっとこうなのかもしれない」と思ったことで、気持ちが暗くなりました。
朝になると学校に行くのが怖くなり、心の中で「学校に行きたくない」と繰り返していました。でも、親にも先生にも言えず、ひとりで悩みを抱え込んでいました。
そんな日々が続いたある日、親に「学校に行くのがつらい」と打ち明けました。親は驚いていたけれど、話をじっくり聞いてくれて、学校にも相談してくれました。
先生やスクールカウンセラーに話す機会をもらい、自分の気持ちを少しずつ言葉にすることで、心が軽くなったのを感じました(先生は、僕のことを「一人で過ごすのが好きなタイプ」だと思っていました…)。友達の作り方についてもアドバイスをもらいました。
今も、毎日学校に行っているわけではありません。でも、アドバイスを実践することで、少しずつ「話せるクラスメイト」ができたので、前よりもつらさはありません。また、自分の気持ちを無理に押さえつけず、少しずつ進めばいいんだと思えるようになりました。
誰かに気持ちを伝えることで、心が楽になったり、具体的な解決策が見つかったりすることを知りました。
進路の不安で「学校に行きたくない」と悩んだ僕(高1)の心の葛藤

高校に入ってから、授業の難しさ、進路のこと、友達との関係に悩むことが増えました。どんどん不安が大きくなり、「学校に行きたくない」という気持ちが強くなっていきました。
「学校に行きたくないなんて自分はダメだ」と、毎日自分を責めていました。
親にも心配をかけたくなくて、なかなか本当の気持ちを言えずにいました。
でもある日、限界が来ました。そして勇気を出して「学校に行くのが怖い」と親に話しました。親は驚いていましたが、気持ちを受け止めてくれました。
学校の先生やカウンセラーにも相談し、少しずつ気持ちを整理できるようになりました。無理に頑張ろうとせず、自分のペースで進めばいいんだと気づきました。
今は、学校に行ける日と行けない日があっても、自分を責めずに過ごしています。高校卒業後の進路を考える余裕も出てきました。
「学校に行きたくない」と感じている人も、誰かに話すことから始めてみてほしいです。
発達障害の関係で授業についていけず「学校に行きたくない」と悩んだ僕(中1)の体験談
発達障害がある僕は、中学入学後に、授業のスピードについていけなかったり、みんなと同じようにできないことが多くなって、「学校に行きたくない」と思うようになりました。
毎朝学校に行くのが苦痛で、どうして自分だけこんな思いをするのかと悩んでいました。
親にもなかなか話せず、ずっと一人で抱えていたけど、ある日「もう無理」と泣きながら打ち明けました。
親はちゃんと話を聞いてくれて、学校の先生や支援員の先生にも相談してくれました。
その後、支援学級や塾を利用して自分のペースに合わせて勉強できるようになり、少しずつ心が軽くなってきました。
「学校に行きたくない」と感じる気持ちを大切にしていいんだと、自分に言い聞かせています。
いじめで「学校に行きたくない」となった私(小6)の気持ち

クラスでからかわれたり、無視されたりすることが続いて、「学校に行きたくない」と強く思うようになりました。
朝起きると不安で胸が苦しくなり、学校に行くのが怖くて仕方なかったです。心の中で毎日泣いていました。学校に行っても授業に全然集中できず、勉強は止まっているような状態でした。
親には、理由は言えないまま、「学校に行きたくない」とだけ伝えていました。
でも、親からは「毎日そう言ってるけど、結局登校してるじゃない。行くまでは嫌でも、行ったら楽しいってことでしょ?」と相手にされず、玄関からそっと背中を押される日々でした。
理由を言っていないから仕方ない…と思いながら、無理に登校していました。
そしてある日、限界を迎えて、学校に行きたくない理由を思い切って親に話しました。
親は驚きながらも、私の話をじっくり聞いてくれて、学校に相談してくれました。スクールカウンセラーの先生が私の気持ちをわかってくれて、学校は休むことにしました(驚くことに、担任の先生は、相談するまで状況に気づいていませんでした…)。
家でも、親が「無理しなくていいよ」と言ってくれて、好きなことに没頭する時間を大切にしてくれました。そのおかげで、気持ちが落ち着いていきました。
そして、からかってきた人たちについては、先生に対応を任せました。私の要望は、「今さら謝ってもらいたいわけじゃないし、仲良くしたいわけでもない。ただ、話す必要があるときには無視しないでほしい」。
先生がその人たちに何をどのように伝えたのかは知りませんが、「もう大丈夫」ということだったので、登校を再開しました。結果として、みんなからは謝罪を受けて、からかいも無視もなくなりました。
だからと言って、本心から許したわけでもないですし、苦しかった日々がなかったことになるわけでもありません。でも、受け入れることにしました。そして私は、「いじめをする側には絶対にならない」と心に決めました。
この出来事を通じて、「学校に行きたくない」と感じるのは悪いことじゃない。勇気を出して話せば、周りが助けてくれる…ということを知りました。
本人(子供)視点の体験談のまとめ
「学校に行きたくない」と感じたとき、誰にも言えず一人で悩む日々を過ごした子どもたちが少なくありません。
中には、「理由を親に言うのは恥ずかしい」「自分でも理由がわからない」という状況の中で、ただ「学校に行きたくない」とだけ伝えるパターンもあります。
しかし、勇気を出して親や先生、カウンセラーに気持ちを伝えたことで、心が少しずつ軽くなったという声が多く見られます。
自分に合った学びのペースや安心できる場所を見つけたことで、無理なく過ごせるようになった体験も印象的です。
学校に行きたくないあなたへ〜キズキ共育塾の講師からのアドバイス〜
この章では、学校に行きたくない人に向けた、キズキ共育塾の講師からのアドバイスを紹介します。
参考として、ぜひご覧ください。
学校に行くか行かないかで迷ったときは、両方のパターンを考えてみることが大切です。
紙を用意して、今の状態で学校に行ったときのメリット・デメリットと、行かないときのメリット・デメリットを考えられるだけ書いてみましょう。
そして、現時点でメリットだ(メリットが多い)と判断した方を選択するといいと思います。
いずれ、別の方を選択する可能性もあります。そのときに相談に乗ってくれる人がいれば、その人と一緒に書いてみることをオススメします。
人に相談することで、どちらか一方に縛られず中立的な目線でそれぞれのいいところや悪いところがわかるからです。
また、一定の期間空けてやることもオススメします。
T.A講師からのアドバイス
学校生活の中で楽しいと思えることを探して、そのことに意識を集中させてみましょう。
ネガティブなポイントに意識を向けると、そればかりが気になるからです。
楽しいことに意識を集中させることで、徐々に学校に行くことが気にならなくなるかもしれません。
逆に、家にいる方がポジティブでいられそうなときは、家にいる選択をするのもいいと思います。
つまり、どこにいるのがその日一番自分が楽しく、心穏やかに過ごせるのかを基準に選択するようにしましょう。
参考:学校休んだほうがいいよチェックリストのご紹介

2023年8月23日、不登校支援を行う3つの団体(キズキ、不登校ジャーナリスト・石井しこう、Branch)と、精神科医の松本俊彦氏が、共同で「学校休んだほうがいいよチェックリスト」を作成・公開しました。LINEにて無料で利用可能です。
このリストを利用する対象は、「学校に行きたがらない子ども、学校が苦手な子ども、不登校子ども、その他気になる様子がある子どもがいる、保護者または教員(子ども本人以外の人)」です。
このリストを利用することで、お子さんが学校を休んだほうがよいのか(休ませるべきなのか)どうかの目安がわかります。その結果、お子さんを追い詰めず、うつ病や自殺のリスクを減らすこともできます。
公開から約1か月の時点で、約5万人からご利用いただいています。お子さんのためにも、保護者さまや教員のためにも、ぜひこのリストを活用していただければと思います。
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」はこちら(LINEアプリが開きます)
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」作成の趣旨・作成者インタビューなどはこちら
- 「学校休んだほうがいいよチェックリスト」のメディア掲載・放送一覧はこちら
- 【オリジナル書籍プレゼント】学校外で友だちができるBranchコミュニティ(Branch公式LINEが開きます)
私たちキズキでは、上記チェックリスト以外にも、「学校に行きたがらないお子さん」「学校が苦手なお子さん」「不登校のお子さん」について、勉強・進路・生活・親子関係・発達特性などの無料相談を行っています。チェックリストと合わせて、無料相談もぜひお気軽にご利用ください。
学校に行きたくないあなたにおすすめな動画
以下の動画で、このコラムの内容に関連して、キズキ共育塾のスタッフが中学校に行きたくなかったときの話、自己肯定感を身につけた方法などをお伝えしています。
興味がありましたら、ぜひご覧ください。
まとめ〜学校が行きたくない状況は、必ず変えられます〜

学校に行きたくないと思うあなたの苦しみを理解する人は必ずいます。そして、あなたの状況も必ず変えられます。
1人で悩んで思い詰めすぎないようにしてくださいね。
あなたの今後が、よりよい方向に向かうことを願っています。
/Q&Aよくある質問
学校に行きたくない気持ちと向き合う方法を知りたいです。
- 学校に行くプラスとマイナスの部分を比べて、折り合いをつける
- 学校に行かなかった人の価値観に触れる
- 相談できる人を見つける
- 学校以外の居場所を探す
- 「いま在籍している学校」に行かない選択肢を調べる
- 将来に希望を持ち、何よりも生きていく
「なんとなく学校に行きたくない」状態で、原因が自分でもわかりません。
- 理由がいくつもあって、特定できない
- エネルギー不足で、原因を考えることができない
- 本当は理由があるが、無意識に押し殺している(理由を口に出してはいけないと思っている)
- 「学校は行くものだ」と思い込んでいる