学校に行きたくないあなたへ 向き合う方法を解説

「学校に行きたくない」気持ちと向き合う6つの方法・小中高別の解決法

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

あなたは、学校に行きたくない気持ちがありつつも、「行かなきゃいけない」と思っていて、悩んでいませんか?

「学校に行きたくない…」と思うことは、多かれ少なかれ、誰にでもあります。

学校に行きたくないと思う理由やきっかけは、以下のようにたくさんあるのです。

  • 外が寒くて布団から出たくない
  • 髪を切りすぎた
  • 宿題が終わっていない
  • 嫌いな科目の授業がある
  • 教室に居場所がない
  • 理由を言葉にできないけれど、どうしても行きたくない…

このコラムでは、学校に行きたくない気持ちと向き合う方法や小学生・中学生・高校生別の学校に行きたくない気持ちの解決法、なんとなく学校に行きたくない原因について解説します。あわせて、キズキ共育塾の講師たちからの学校に行きたくない人に向けたアドバイスを紹介します。

このコラムが、あなたの学校に行きたくない気持ちを抱え続ける状況を変えるきっかけになるはずです。

共同監修・不登校新聞社 代表理事 石井志昂氏からの
アドバイス

学校に行きたくないあなたへ

このページを開いたということは、あなたの心には、「学校でうまくいかない」などのモヤモヤした気持ちがきっとあるはずです。

その気持ちは、なまけでも弱さでもありません。「自分を大切にしたい」「自分の将来を大切にしたい」という思いのあらわれなのです。

このコラムには、そんなあなたのための現実的な選択肢をお伝えします。ぜひ、「自分(の将来)を大切にしたい」と思いながら読んでみてください。

↑動画では、このコラムの内容に関連して、キズキ共育塾のスタッフが中学校に行きたくなかったときの話、自己肯定感を身につけた方法などをお伝えしています。 ご興味がありましたら、ぜひご覧ください。

学校に行きたくない気持ちと向き合う6つの方法

この章では、学校に行きたくない気持ちと向き合う方法について解説します。

私たちキズキ共育塾は、学校に行きたくないと思う人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…? 疑問への答えが見つかるウェブメディア 不登校オンライン 不登校の親のためのオンラインコミュニティできました! 不登校の親専用 親コミュ オンラインコミュニティ

方法①学校に行くプラスとマイナスの部分を比べて、折り合いをつける

学校に行くプラスとマイナスの部分を比べて、折り合いをつける

あなたにとっての、以下の2つを比べてみてください。

比べるもの

  • 学校に行くプラス・ポジティブな部分(楽しさ・価値・いい意味など)
  • 学校に行くマイナス・ネガティブな部分(行きたくない気持ちを抱えながら学校に行く努力・苦労・大変さなど)

「学校に行きたくない」と思いながら学校に通い続けるには、それなりの努力が必要です。

例えば、あなたは、「学校に行きたくない」と思う一方で、「学校には○○な価値があるから、行かなきゃいけない」という思いもあるために、努力して通い続けていませんか?

「学校に行きたくない」という言葉は、月間数万回も検索されていて、X(旧:ツイッター)にも日々たくさんの声が投稿されています。

あなたと同じように、多くの人が「学校に行きたくない気持ち」を抱えながらも、「学校に行く価値」のためにがんばって学校に通っている、ということです。

例えば、以下のような気持ちはありませんか?

  • 学校にはイヤなところもあるけれど、全てがイヤなわけではなくて、好きなところもある
  • 親の期待に応えたい
  • 学校に行かないのは逃げているようでイヤだ
  • いま在籍している学校をどうしても卒業したい

「学校に行くこと」に「努力と見合う価値」があるのかを、考えてみましょう。

学校に行くことについて、プラスマイナスで考えて、学校に行くことにプラスが多い(大きい)場合は学校に行き、マイナスの方が多い(大きい)場合は行かないという選択もあります。

別の言い方をすると、学校に行くことに、努力と見合う価値がないようであれば、学校に行かないということです。

「そういわれても、カンタンには選べない」と思われる人もいるでしょう。

そんな人は、プラスとマイナスのバランスを取るために、マイナス(努力・苦労・大変さ)を少しでも軽くする方法を工夫し、心の負担を和らげてみてください。

例えば、以下のようなイメージです。

  • テストの目標を10点下げる
  • 人の輪に無理に入らない時間をつくる
  • 苦しくなったら保健室登校や早退をする
  • 朝がつらいなら遅刻する
  • 調子が悪いなら2、3日学校を休む

「学校に行くのは大変だけど、マイナスよりも大きなプラスがある」と思えた場合は、「自分は価値あることのために努力している」という感覚を持てて、気持ちが軽くなります。

また、「学校には『プラスの部分』のために通っている」と割り切ることで、肩の荷が下りることもあるのです。

そして、「マイナスに見合うプラスがない」場合は、学校を休んで「次にどうするか」を前向きに考えてみてください。

ただし、今、心身に不調がある場合は、まずは休養することが大切です。

焦らず、調子がよくなってから、これからのことを考えましょう。

【補足:筆者の思い】

私は、高校がすごく息苦しい場所でした。

ずっと人目を気にしながら過ごしていて、一日中緊張する状態でした。

すごく無理をして学校に通っていました。

そして「学校に行きたくないなあ」と毎日毎日思い続けていた私は、ある日突然学校に行けなくなって、そのまま不登校となり中退、そして引きこもりになりました

こうした経験もあるからこそ、私は「学校に行きたくない人は無理に行かなくてもいい」と思っています。

方法②学校に行かなかった人の価値観に触れる

世の中には、有名人を含めて「学校に行かなかった人」がたくさんいます。

学校に行きたくないあなたには、学校に行かなかった有名人のインタビューなどを読んでみてほしいです。

例えば、インターネットで、「不登校 芸能人 インタビュー」「不登校 有名人 本」などでネット検索すると、見つかります。

「有名人は特別な人だ」「自分とは違う」「生き方の参考になる気がしない」と思うかもしれません。

たしかに、直接の参考にはならないかもしれません。ですが、「学校に行かずに生きてきた人」の考え方や価値観に触れることに意味があります。

あなたは、以下のように思っていないでしょうか?

  • 学校には、絶対行かなくてはいけない
  • 学校に行きたくない、けど行かないと人生が終わってしまう

そんな悩みや迷いがあるときに新しい価値観に出会うと、悩みを解決につながるかもしれません。

方法③相談できる人を見つける

相談できる人を見つける

自分のことを相談できる人を見つけてみてください。

相談には以下のような効果があり、一人だけで悩むよりもずっと前向きになれるはずです。

相談の効果

  • 悩みに対する直接的な「答え」が見つかる
  • 答えが見つからなくても、人に悩みを話すだけで気が楽になる

身近な相談相手の候補としては、以下のような人たちが考えられます。

身近な相談相手の例

  • 親・きょうだいなどの家族
  • 友人
  • 学校や塾の先生
  • 保健室の先生やスクールカウンセラー

身近な人に相談するのが恥ずかしい場合は、公的機関やNPOなどが行っている、電話、メール、LINE、ネット掲示板などの相談先もあります。

インターネットで「○○市(県) 中学生 悩み相談」「厚生労働省(文部科学省) 高校生 悩み相談」のような検索をしてみてください。お住まいの地域・年齢・お悩みに応じて、さまざまな相談先が表示されます。

なお、相談相手が身近かどうかに関わらず、「自分のことを人に相談すること」に抵抗がある人もいるでしょう。

  • 自分の悩みは自分で解決しなきゃと思う人
  • 相談するほどのことではないと思う人
  • 相談することが恥ずかしいと思う人
  • 相談しても解決しないと思う人
  • どんな言葉が返ってくるか不安な人

筆者も、人に自分の悩みを相談するのことが、昔から苦手でした。

ただ、大人になったいまは、以下のようなことがわかってきました。

  • 相談すると、自分では気づけないアドバイスをもらえることがある
  • 相談して悩みを聞いてもらえるだけで心が晴れることがある
  • 誰かに話そうとすることで、悩みを自分で整理できて、自己分析のきっかけとなることがある

「自分だけで思い詰めないでほしい」ということが、誰にも相談できずに不登校となった私からのアドバイスです。

方法④学校以外の居場所を探す

「学校(授業、クラス)に行けなくなったら、ここに行こう」という「居場所」を探しましょう。

学校内の居場所の例

  • 保健室
  • 図書室

授業の時間帯での利用方法や許可は、担任の先生、学年主任の先生、保健室の先生、怖くない先生などに相談してみてください。

また、居場所の候補は、学校の外にもあります。

学校外の居場所の例

  • 習い事
  • 趣味の団体
  • 学習塾
  • フリースクール
  • (高校生の年齢なら)アルバイト先

インターネットで「○○市 昼 習い事(○○教室、○○サークル)」「○○市(県) 中学生 居場所(フリースクール)」のような検索をしてみましょう。

気になるところが見つかったら、一度試しに行ってみてください。そして、以下のことを確認しましょう。

確認事項の例

  • 安心できそうな居場所か
  • 自分の好きなことが思いっきりできそうな居場所か

「学校や教室以外にも、居場所がある」と安心することで、「学校に行きたくない気持ち」が和らぎます。

また、もし本当に学校に行けなくなったときにも、居場所がなくて困ることがありません。

それに、見つけた「居場所」は、「学校(教室)に行かない場合の、学校に代わる居場所」になるだけではなく、「学校に行っている場合の、学校に加えた新しい居場所」になることもあるのです。

自分を表現できる「居場所」が学校以外にあれば、前向きな気持ちを持つことにつながります。

自分に合う「居場所」を探してみてください。

【補足:筆者の経験】

「新しい居場所」では、「新しい自分」に出会えることもよくあります。

例えば、私が中学時代に通っていたサッカーのクラブチームでは、チームメイトが「ここだとオレは学校とキャラが変わるんだよな」と不思議がっていたことを覚えています。

チームメートのみんなにとって、クラブは、「学校とは違い、自分を飾らなくていられる居場所」だったのだと思います

また、私の場合は(これは大人になってからですが)月に数回行っていたフットサルが楽しみで、いろんなことをがんばれたということもありました。

方法⑤「いま在籍している学校」に行かない選択肢を調べる

「いま在籍している学校」に行かない選択肢を調べる

「いま在籍している学校」に行かない場合の選択肢を調べてみましょう。

人生には、学校以外にも意外とたくさんの選択肢があります。

キズキ共育塾の生徒さんや講師だけを見ても、以下のようにさまざまな人がいます。

  • 中学不登校から通信制高校に進学して、部活も生徒会活動も充実した学生生活を送っている人
  • 高校を中退して、高卒認定を取得して大学に進学した人
  • 大学中退後に、別の大学に入学し直して学業に励んでいる人

あなたが中学生なら、「不登校になって内申点が低くなっても進学できる高校」を調べてみてください。

高校生なら、「いまの高校と違うタイプの高校」や「高卒認定の取得方法」などを調べてみましょう。

逆に言うと、「別のルートがある」ことを覚えておくと、「いざとなればそっちに進める」と思えるため、いま在籍している学校に行きたくない気持ちが楽になるはずです(④の「居場所」と似ていますね)。

方法⑥将来に希望を持ち、何よりも生きていく

⑥将来に希望を持ち、何よりも生きてく

学校に行くことが心身の不調につながるほどつらい、または死にたいと思うほど苦しいのなら、学校に行かなくていいと私は思っています。

なぜなら、何よりも「生きていてほしい」と思うからです

あなたと同じような境遇の人が目の前で命を絶とうとしていたら、あなたはどう思いますか?生きてほしいと思うのではないでしょうか。

私も、過去の私のように「学校に行きたくない」と悩んでいる人には、何よりも生きることを優先してほしいと思います。

あなたに生きてほしいと思う人は、あなたが思っている以上にたくさんいるのです

学校に行かないことは、悪いことでも特別なことでもありません。学校に行かなくても幸せに生きている人は、たくさんいます。人生には、「学校に行くこと」よりも大切なことがたくさんあります。

月並みな言い方ですが、最後にお伝えしたいのは、「生きていれば、将来は明るい」という希望を持ってほしいということです。

「学校に行かないことによるマイナス」があることは否定しません。例えば、勉強やコミュニケーションの機会は減るでしょう。

筆者自身も、「学校に行かなくても勉強は続ければよかったな」などの後悔はあります。ですが、前項でお伝えした「居場所」のように、学校以外の場所・手段を通じてマイナスをカバーする方法もあります。

私もいまは、自分のやりたいことに向かって生きています。

「(いま在籍している)学校」に行かなくても、次の一歩に進み、楽しく生きていくことはできる、ということです。

学校に行きたくない気持ちの解決法〜小学生・中学生・高校生別に解説〜

この章では、学校に行きたくない気持ちの解決法について、小学生・中学生・高校生別に解説します。

学校に行きたくない小学生の解決法

学校に行きたくない小学生の解決法

まず、小学校(しょうがっこう)は、いかなくても卒業(そつぎょう)できます。

そうおぼえておくと、きもちがらくになります。

そして、次(つぎ)のことをやってみてください。

【学校(がっこう)にはいけるけど、教室(きょうしつ)にはいけないなら】

別室登校(べっしつとうこう)や保健室登校(ほけんしつとうこう)ができないか、先生やお父さん・お母さんに相談(そうだん)してみてください。

【学校じゃないところにいたいなら】

お父さん・お母さんといっしょに、フリースクールなどの、「午前中や昼間の居場所(ごぜんちゅうや ひるまの いばしょ)」になるところをさがしてみましょう。

フリースクールなどはたくさん種類(しゅるい)があります。

気になるところが見つかったら、見学(けんがく)してみることをオススメします。

【クラスがえについて】

学年がかわるタイミングで、学校にいきたくないきもちが すくなくなることがあります。

じぶんのきもちがどうなのか、かんがえてみましょう。

また、クラスがえについては、「○○くんとおなじクラスがいい」「○○先生のクラスがいい」などの希望(きぼう)は、お父さん・お母さんが学校にいうと、かなうことがあります。

希望があるなら、お父さん・お母さんにつたえておきましょう。

学校に行きたくない中学生の解決法

中学校に入学すると、小学校時代から生活がガラリと変わります。

学校に馴染めないと居心地が悪くなりますし、高校受験や進学について不安に思うこともあるでしょう。

前提

中学校も、学校に行かなくても卒業できます。

ただし、出席日数が少ない場合は、(塾などで勉強をしていても)内申点が低くなることが考えられます。

内申点が低いと、進学できない高校もあります。

しかし、出席日数(内申点)に関わらず入学できる高校もたくさんあるのです

「中学に行かないと高校には絶対進学できない」ということはないので、必要以上に思い詰めることはありません。

【学校の中で居場所を見つける場合】

教室へ通えなくても、保健室登校や別室登校が出席扱いになることがあります。

その場合は、高校受験に向けた内申点についての不安が和らぐと思います。

>学校の先生と相談しながら、無理なくできる通い方を探してみましょう。

また、保健室登校をしていて教室に行けそうだと思ったら、出席しやすい授業だけでも参加してみてください。

【学校の外で居場所を見つける場合】

学校そのものに行きたくない、クラスメイトに会いたくない人は、フリースクール・塾・習い事などを探しましょう。

学校以外の人と関わることで気持ちが楽になります。そして、「これからのこと」も前向きに考えられるようになるはずです。

インターネットで「○○市 フリースクール」のような検索してみると、たくさん候補が見つかると思います。

フリースクールや塾への通学も、学校の出席にカウントされる場合があります。

気になるフリースクールを見つけたら、そのフリースクールと学校に出席日数のカウントについて確認してみてください。

なお、「受験対策や将来のために勉強はしたいけれど、学校には行きたくない、学校の人とは会いたくない」などと思っているなら、家庭教師や、隣の地域の塾の利用するのもよいでしょう。

補足:適応指導教室について

「いずれ学校に復帰すること」を目的に通う、公立の「適応指導教室」という仕組みがあります。

「いまの学校・教室に戻りたい」と思っているなら、利用方法を学校の先生に聞いてみてください。

補足:中学卒業後の進路について

居場所を学校の中・外のどちらで探す場合も、「中学卒業後の進路」は、詳しい人(学校や塾の先生など)に相談して、あなたに合ったものを探すことがオススメです。

学校に行きたくない高校生の解決法

学校行きたくない高校生へ!解決策を紹介

高校は、義務教育だった小中学校とは、前提が違ってきます。

前提

高校は、出席日数が少ないと、進級・卒業できなくなる(=留年や退学になる)ことがあります。

>しかし、高校生の「学校に行きたくない」場合の選択肢は、中学までと比べて大幅に広がります。

ひとまずは、いまの学校に通い続ける場合(=今の学校を卒業したい場合)とそうでない場合にわけてお伝えします。

【いまの学校に通い続ける場合】

学校に「在籍し続けたい」「卒業したい」という意思を伝えて相談してみてください。

学校から、進級・卒業に必要な出席日数・成績(テストの点数)などを教えてもらえるはずです。

学校も、学生に対して「在籍してほしい」「卒業してほしい」と思っていることがほとんどです。

保健室登校・別室登校、補習、課題提出なども組み合わせながら、進級・卒業を目指していくことができます。

また、出席日数も成績も、進級・卒業に必要な最低限のラインでがんばれば十分なのです

同じ学校にそのまま通うことで、顔見知りの先生ができ、親身になってくれたり相談に乗ってもらえたりするメリットがあります。

また、学校を変えたときの新しい環境になじむために必要な労力いりません。

【いまの学校をやめる場合①転校】

「いまの学校には行きたくないけど、高卒資格はほしい」なら、転校が1つの選択肢になるでしょう。

特に通信制高校・定時制高校は、転校しやすく、自分のペースで学びやすいというメリットがあります。

また、集団行動が少ないことが多いので、人と関わることに不安があっても心配無用です。

高校での転校についての詳細は、以下のコラムに書いています。

気になったり興味があったりしたら、一度読んでみてください。

【いまの学校をやめる場合②高認】

「大学などには進学したいけど、もう高校には行きたくない」場合は、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験、高認)があります。

高認に合格すれば高校を卒業しなくても、大学や専門学校の受験資格を得られます。

高認がオススメな人

  • 大学や専門学校に進学したいけど、高校には通いたくない
  • 将来「進学したい」と思ったときのために、受験資格を得ておきたい
高認についての注意

高認合格は、「正式な学歴」ではありません。

高認合格後、大学などに進学して卒業しなければ、正式な学歴は「中卒」となります。

高認の詳細は、以下のコラムに書いています。

ご興味があれば、ぜひ参考にしてみてください。

【「とにかく学校に行きたくない、次のことは決まっていないけれど中退したい」なら】

高校中退は悪いことではありません。

ですが、いきなり高校中退する前に、少し休んで次のことを考えるようにしてください。次の一歩が決まるまでは、通常の欠席を続けたり、休学したりする方法があります。

高校をやめたいあなたに知ってほしいこと、考えてほしいこと、高校をやめた後に選べる選択肢、親の説得法、今後の進路を考えるために検討すべきポイントなどを、以下のコラムで紹介しています。

興味があれば、チェックしてみてださい。

なんとなく学校に行きたくない原因

なんとなく学校に行きたくない原因

学校に行きたくない気持ちがあるにも関わらず、なんとなく、なぜ行きたくないのか理由が自分でもわからないという人もいるかもしれません。

学校に行きたくない理由が自分自身でもわからない背景には、無意識・無自覚な原因がひそんでいることもあります。

学校に行きたくない理由がわからないと、「怠けや甘えなのではないか」と自分を責めがちです。

ですが、「理由がない・わからない」=「理由がない」というわけではありません

例えば、以下のようなことが考えられます。

  • 理由がいくつもあって、特定できない
  • エネルギー不足で、原因を考えることができない
  • 本当は理由があるが、無意識に押し殺している(理由を口に出してはいけないと思っている)
  • 「学校は行くものだ」と思い込んでいる

本人に自覚がないため、以下のような「自分の反応」に自分でも戸惑い、周囲にうまく言葉で説明できない自分を責めるという苦しい状況になることもあります。

  • 学校が近づいてくると、体がこわばったりするなどの拒否反応が出る
  • 学校に向かっても、途中で帰宅する
  • 学校のことを考えると、前の夜から憂うつになる
  • 学校のことを考えると、涙が出る

見えない敵と戦うような心境ともいえます。

「学校に行きたくない」という感情そのものが、「理由がある証拠」なのです

また、学校は思っている以上にエネルギーを多く必要とする場所です。

特に「なんとなく学校に行きたくない」と思う人は、人との関わりに以下のような負担・不安に感じている傾向があります。

  • 人と会うことが怖い
  • いじめられているわけではないが、特に仲のいい友人がいない
  • 嫌われないようにしようとすると、うまく話せない
  • 友人がほかの友人の悪口を言っているのを聞くと、自分も陰で同じよう言われているんじゃないかと思う

こういった状況に、以下のようなことが重なると、「学校に行きたくない気持ち」がさらに強まることがあります。

  • 身近な人やペットの死など、精神的にショックを受ける出来事
  • 没頭できる趣味の発見

同じことを経験しても、人によって感じ方は違います。

何が「学校に行きたくない」気持ちのきっかけになるかは、その人の性格やそのとき置かれた状況次第で、いくらでも変わるのです。

明確な原因がわからないときでも、自分を責めず気持ちを落ち着けて、自分自身をいたわってください

共同監修・不登校新聞社 代表理事 石井志昂氏からの
アドバイス

「『学校に行きたくない』という感情そのものが、『理由がある』という証拠」というのは、不登校関係のコラム(学校に行きたくない気持ち関係のコラム)にはなかなか書かれていないのですが、まさにそのとおりだと思います。直前にも書いていますが、自分を責めず気持ちを落ち着かせて、自分自身をいたわってください。

学校に行きたくない子どもに、親がやってはいけないこと・やってほしいこと

この章では、学校に行きたくないお子さんがいる親御さんに向けて、学校に行きたくない子どもに、親がやってはいけないこと・やってほしいことについて解説します。

お子さんの「学校に行きたくない気持ち」は、不登校の心理と共通する部分があります。

つまり、「学校に行きたくない気持ち」をそのままにしておくと、不登校なる可能性があるのです

不登校は「悪いこと」ではありません。ですが、不登校になることで、お子さんがより苦しい状況になる可能性があります。

この章の内容を、ぜひ参考にされてください。

やってはいけないこと①「学校に行け」と叱る

「学校に行け」と叱る

お子さんに「学校に行け」と叱るのは、逆効果です。

理由がなんであれ、「学校に行きたくない気持ち」がある場合、休養が必要です。

そんなときに叱られると、お子さんの気が休まりません。

仮に、叱られたその日は、学校に行くかもしれません。ですが、お子さんは、次第に「叱られずに学校に行かない方法」を考えることにエネルギーを注ぎ出します。

そうなると、「学校に行きたくない気持ち」の前向きな解決策を考える方にエネルギーを使えなくなるのです。

やってはいけないこと②「明日は行くから」を真に受ける

お子さんの「明日は学校に行くから」という言葉は、真に受けてはいけません。以下のような場面はよくあります。

  • 朝、お子さんを起こして「今日は学校どうするの?」と尋ねると「今日は休む。でも明日は行くから」と返ってくる
  • 「明日は行くんだ」と安心してその日は休ませ、翌朝起こしに行くとやっぱり布団から出てこない…という繰り返しになる

親御さんとしては、「行くと言ったのに嘘だったのか…」とお子さんを責めたくなることもあるでしょう。

ですが、お子さんの「明日行く」は、言葉どおりではないことがあります

お子さんは嘘をついているのではなく、心の中に以下のような葛藤を抱えていることが多いです。

  • 今日休んでしまったのだから、明日こそは行かなければ
  • どうしても学校に行けない、何とか行かなくてすむようやり過ごさなきゃ
  • 学校を休んでいると、親に見捨てられてしまうかもしれない
  • 学校に行けるものなら行きたい
  • 明日なんて来なければいいのに
  • このまま学校に行けなくなってしまったらどうしよう
  • 自分は不登校なのだろうか

こうした葛藤が、「明日は行くから」に凝縮されているのです。

お子さんからのSOSと考えて、どうか責めないでください。

やってほしいこと①専門家・専門機関を利用する

専門家・専門機関を利用する

次に、親御さんにやってほしいことをお伝えします。

一つ目は、「専門家・専門機関を利用する」ことです。

親御さんは、「学校に行きたくない気持ち」の専門家ではありません。

専門家を頼る・利用することで、お子さん・ご家庭に応じた「解決策」が見つかります。

専門家の例

  • 学校(担任、保健医、スクールカウンセラーなど)
  • 臨床心理士・公認心理師などのカウンセラー
  • 子どもの悩み相談を行う団体
  • 児童精神科
  • 市区町村の子育て相談窓口

親御さんだけでの相談を受けつけているところもあります。

親御さんが率先して、専門家や相談先を探してみてください(私たち、キズキ共育塾でも無料相談を受け付けています)。

やってほしいこと②親は親で生活を楽しむ

やってほしいもう一つは、「親は親で生活を楽しむ」ことです。

「お子さんにかかりきりにならない」と言い換えることもできます。

なお、親御さんがお子さんにかかりきりになると、お子さんは「親に迷惑をかけている」「自分は信用されていない」などの思いにつながり、逆効果になることがあります。

将来に不安を抱えるお子さんにとって、親御さんが楽しく生活する姿は、「楽しい将来」のロールモデルになります。

ただし、「お子さんを放置しておこう」という意味ではもちろんありません。

前項のような専門家を適切に頼ることで、「お子さんとの適切な距離感」が掴めるようになるはずです。

共同監修・不登校新聞社 代表理事 石井志昂氏からの
アドバイス

「つながりをつくる」が3つ目のポイントです

学校に行きたくないお子さん(≒不登校状態にあるお子さん)に関連して、親が孤立しないことがとても大事です。お子さんのことを配偶者や自分の親に話してみても、人によってまるで違う話が出てきたり、責められたりすることもあるでしょう。そうしたお子さんについての専門家や、同じ立場の人に出会ってつながりをつくることが、結果的にお子さんを守ることになります。例として不登校新聞社では、不登校の親どうしで話せる場である「親コミュ」を用意していたり、「全国の相談先「親の会」一覧」を公開したりしています。ぜひご検討ください。

キズキ共育塾の講師たちからの、学校に行きたくない人に向けたアドバイス

この章では、個別指導塾・キズキ共育塾の講師たちが、「学校に行きたくない人のためのアドバイス」を紹介します。

参考として、ぜひご覧ください。(これまでの内容もキズキ共育塾の知見に基づくものであるため、一部重複する部分もあります)

M.S講師からのアドバイス

英語 数学 物理 化学 生物

学校に行くか行かないかで迷ったときは、両方のパターンを考えてみることが大切です。

紙を用意して、「今の状態で学校に行ったときのメリット・デメリット」と「行かないときのメリット・デメリット」を考えられるだけ書いてみましょう。

そして、現時点でメリットだ(メリットが多い)と判断した方を選択するといいと思います。

いずれ、別の方を選択する可能性もあります。そのときに相談に乗ってくれる人がいれば、その人と一緒に書いてみることをオススメします。

人に相談することで、どちらか一方に縛られず中立的な目線でそれぞれのいいところや悪いところがわかるからです。

また、一定の期間空けてやることもオススメします。

T.A講師からのアドバイス

英語 数学

学校生活の中で楽しいと思えることを探して、そのことに意識を集中させてみましょう。

ネガティブなポイントに意識を向けると、そればかりが気になってしまうからです。

楽しいことに意識を集中させることで、徐々に学校に行くことが気にならなくなるかもしれません。

逆に、家にいる方がポジティブでいられそうなときは、家にいる選択をするのもいいと思います。

つまり、「どこにいるのがその日一番自分が楽しく、心穏やかに過ごせるのか」を基準に選択するようにしましょう。

まとめ〜「学校が行きたくない」状況は、必ず変えられます〜

まとめ〜学校が行きたくない」状況は、必ず変えられます〜

学校に行きたくないと思う人も、学校に行きたくない思いを抱えながらがんばって学校に行っている人も、あなたは一人ではありません。

あなたの苦しみを理解する人は必ずいます。そして、あなたの状況も必ず変えられます。

一人で悩んで思い詰めすぎないようにしてくださいね。

なお、「学校に行かない」選択をしても、(可能な範囲で)勉強は続けてほしいと思います

どんなルート・進路を選ぶにしろ、勉強はある程度重要だからです。

ただ、自分一人で勉強を続けるのは、とても大変で難しいことです。筆者も過去に独学で大学受験を目指して挫折した過去があります。

幸いなことに、いまの時代は学校以外にも勉強を教えてもらえる場所もたくさんできてきています。

どこか勉強ができる場所を探してみてください

あなたの今後が、よりよい方向に向かうことを願っています。

さて、キズキ共育塾は、お悩みを抱える人のための個別指導塾です。

あなたと同じように、学校に行きたくない気持ちを抱える生徒さんも珍しくありません。

このコラムを読んでキズキ共育塾に興味を持ったなら、ぜひお気軽にご相談ください。

勉強のことだけではなく、「学校に行きたくない気持ち」そのものや、学校に行かない場合の進路などについてもご相談いただけますので、きっとあなたのお力になれると思います。

キズキ入塾に関して少しでもご興味があれば、まずはLINEで友だち追加を。

キズキのカリキュラムなど塾についての全般の情報は「資料請求」を。

「お名前」「電話番号」「メールアドレス」だけの入力で、電子パンフレットをすぐにメールアドレスへお送りいたします。

電子パンフレットなら場所を取らないのでとっても気軽。

卒業生の声なども載せていますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

/Q&Aよくある質問

学校に行きたくない気持ちと向き合う方法を知りたいです。

例として、以下のような方法があります。
  1. 学校に行くプラスとマイナスの部分を比べて、折り合いをつける
  2. 学校に行かなかった人の価値観に触れる
  3. 相談できる人を見つける
  4. 学校以外の居場所を探す
  5. 「いま在籍している学校」に行かない選択肢を調べる
  6. 将来に希望を持ち、何よりも生きていく
詳細はこちらをご覧ください。

「なんとなく学校に行きたくない」状態で、原因が自分でもわかりません。

例えば、以下のような原因が考えられます。
  1. 理由がいくつもあって、特定できない
  2. エネルギー不足で、原因を考えることができない
  3. 本当は理由があるが、無意識に押し殺している(理由を口に出してはいけないと思っている)
  4. 「学校は行くものだ」と思い込んでいる
自分で明確な原因がわからないときでも、自分を責めず、落ち着いて自分をいたわってください。詳細はこちらをご覧ください。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

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「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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