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中1ギャップとは?その原因と親御さんができること

2020年3月13日 金曜日 投稿

中1ギャップとは?その原因と親御さんができること

こんにちは。キズキ共育塾の濱野です。

中学校に入学したとたんに、「中1ギャップ」によって、不登校になる子がいます

小学校のときは楽しく学校に行っていたのに、なぜうちの子は「学校に行きたくない」と思うようになったのだろうとお悩みではないでしょうか。

今回は、中学校に入学して多くの子が悩む「中1ギャップ」についてご紹介します。

中学校生活には、親が思っている以上に子どもがストレスを抱える場面が多く、すべての子がそのストレスや環境の変化に適応できるわけではありません

中1ギャップを乗り越え、お子さんが一歩前に進むことができるよう一緒に考えていきたいと思います。

中1ギャップとは?

中1ギャップとは?

文部科学省の資料に基づくと、「中1ギャップ」については、以下のように記載をされています。

児童が、小学校から中学校への進学において、新しい環境での学習や生活へうまく適応できず、不登校等の問題行動につながっていく事態が指摘(いわゆる「中1ギャップ」)。

中学校では、学習面、人間関係、生活環境など、多くのことが小学校とは異なり、子どもは今まで経験したことのない変化に直面します。

その急な変化により新しい環境に馴染むことができず、不登校やいじめにあうなど、様々な困難に直面することを表現する言葉として、「中1ギャップ」が使われるようになりました

ちなみに、「中1ギャップ」という言葉には明確な定義がないとされています。

「必ずしも実態を表現しているとは言い切れない」という視点もあるため、あくまで上記のような事象を表現する上での「通称」であることはあらかじめご留意ください。

中1ギャップの原因

中学校に入学すると、具体的にどのような変化があるのでしょうか?

ここからは、小学校と中学校の違いを踏まえ、中1ギャップの原因を見ていきたいと思います。

なお、文部科学省の調査によると、いわゆる「中1ギャップ」の要因の一部として、下記のような記載が見られます。

「授業の理解度」「学校の楽しさ」「教科や活動の時間の好き嫌い」について、中学生になると肯定的回答をする生徒の割合が下がる。

「学習上の悩み」として「上手な勉強の仕方がわからない」と回答する児童生徒数や、暴力行為の加害児童生徒数、いじめの認知件数、不登校児童生徒数が中学校1年生になったときに大幅に増える。

今回はその調査の内容も踏まえつつ、中1ギャップが起こる原因を大きく5つに分けてご説明します。

①校則が厳しくなる

校則が厳しくなる

急な変化として、まず挙げられるのが「校則が厳しくなる」です。

中学校に入学した途端、急に厳しい校則に縛られるので、それに違和感を感じる子がいます

中学校では校則が定められており、それを厳守するように指導を受けます。

例えば、多くの中学校では、「制服を着て登校すること」を校則として定めていると思います。

制服に憧れを持つ子もいますが、スカートの長さや靴下の色なども校則で決められているので、中には「小学校では自分の好きな服を着ることができたのに」と反発心を持つ子もいるでしょう。

また、身だしなみについても、細かい決まりごとがたくさんあります。

髪型や髪の長さが校則で決められていて、中には「自分の好きにはできない」とストレスを感じる子もいます。

学校によっては、校則をきちんと守るよう厳しい指導があり、抜き打ちで身だしなみ検査や持ち物検査をすることもあるほどです

こういった校則による急な変化が、中1ギャップをもたらす原因のひとつと考えられます。

②自由な時間が少なくなる

自由な時間が少なくなる

2点目は、「自由な時間が少なくなる」です。

学校生活の変化は、校則だけではありません。

生活リズムが激変し、精神的にも体力的にも厳しい状況が増えていきます(参考:青森県三戸郡三戸町『不登校の予防に向けた取組』)

例えば、中学校では、部活動が始まります。

小学校でもクラブ活動はありますが、活動日や活動時間が大幅に増え、クラブ活動とは全く違う本格的な活動になります。

朝練や放課後の練習が毎日あったり、土日に試合や遠征に行ったりと、部活に割く時間が増えることで、休む時間が減ることもあります。

小学生の頃は、帰宅後に友達と遊んだり、土日は家族で出かけたりなど、比較的自由な時間がたくさんありました。

しかし、中学校ではこの自由な時間が減るので、体力的にも精神的にもストレスを抱えることがあります

疲れやストレスが溜まると、無気力になり、イライラしやすくなってきます。

その結果、部活動や授業でやる気を失ったり、ささいなことがきっかけで人間関係を疎かにしたりと、学校生活に影響が出ることもあります

このような状況が積み重なっていくと、お子さんの不登校につながることもあるのです。

③人間関係が複雑になる

人間関係が複雑になる

3点目は「人間関係が複雑になる」です。

例えば、お子さんが私立の中学校に進学を決めた場合、小学校で仲のよかった友だちと離ればなれになったり、他の小学校からきた知らない子たちとの出会いがあったりと、人間関係にも変化が訪れます。

知らない子が増えると、新しく友人関係を構築する機会も増え、部活動を始めると、先輩・後輩という初めて経験する上下関係にも直面します

小学校では上級生ともみんな「仲良し」だったのに、中学に入学した途端に「先輩」として接しなければいけません。

優しいお兄さん・お姉さんが、「自分を指導する先輩」へと変わるので、小学校のときと同じように接することは難しくなります。

その変化に戸惑いを感じて、悩む子も多いのです。

このような人間関係の中で、「周囲に合わせることが苦手」「内気な性格で強く出られない」といった子どもは、いじめに巻き込まれるといったケースもあります

いじめの原因については、以下のコラムに詳細をまとめていますので、ぜひ併せてお読みください。

④勉強が難しくなる

勉強が難しくなる

「中学校での勉強が難しくなる」ことも原因のひとつとして挙げられます。

中学校での勉強は、算数が数学に変わり、英語が主要科目になるなど、小学校のときに比べ格段に学ぶ内容の難易度が上がります

学習量も増えるので、一回の授業で学ぶ量も多く、授業のスピードも速くなります。

そのため、授業についていけず、勉強ができる子との学力の差が大きくなることで、勉強することそのものをストレスに感じる子もいます。

特に、英語を学習する上では、注意が必要です。

小学校での英語は、英語を使った遊びや歌、かんたんな英会話が中心です。

しかし、中学に入ると文法やリーディング、リスニングというように、学習の仕方が大きく変わります。

みんなで楽しく取り組んでいた英語が急に難しくなり、英語嫌いになる子も多いのです。

民間の企業が行ったアンケートによると、調査を実施した中学生の約40%が「英語を嫌い」と回答しており、その一番の理由は「英語の授業が理解できずについていけない」だったという調査結果も出ています。(参考:株式会社セガトイズ『母親 600 名に聞く!中学生の英語教育に関する実態調査』)

さらに、中学では中間テストや期末テストといった「定期テスト」があり、学習の理解度がハッキリと点数で示されます

テスト範囲も小学校のときと比べて広く、日頃からしっかり勉強をしていないと点数を取ることが難しくなります。

そのため、学習塾に通う子も多いですが、思うように結果が出ないと不安がますます大きくなり、結果としてストレスを抱えることになったという話も珍しくありません。

⑤教科ごとに先生が違う

教科ごとに先生が違う

最後は「教科ごとに先生が違う」です。

小学校では、クラス担任の先生が全ての教科を教えてくれました

学校によっては、音楽や家庭科などは専任の先生が担当することもありますが、基本的にはクラス担任の先生と、朝の会から帰りの会まで一日中一緒に過ごします。

小学校の担任の先生は、生徒と接する時間が長いので、児童をよく観察することができます。

家庭との連絡のやり取りも多く、細やかなフォローができるので、安心して学校で過ごせた子も多かったでしょう。

しかし、中学校からは教科担任制に変わり、教科によって教える先生が変わります

授業ごとに先生が変わるので、小学校のように常に同じ先生と過ごす時間は比較的短くなります。

もちろん、中学校でもクラス担任はいますが、先生と接する時間が少なくなることで、先生との信頼関係をつくることが難しくなり、どの先生を頼ってよいのかわからなくなるのです。

その結果、中には「自分の悩みを誰に相談したらよいかわからない」「学校が安心できる場所ではない」と感じる子もいます。(参考:文部科学省『小・中学校間の連携・接続に関する現状、課題認識

また、先生との関わる時間が少なくなるだけでなく、関わり方にも大きな変化があります。

中学校に入学すると、小学校のときのように、こと細かく担任の先生が面倒を見る機会は少なくなります

中には、子どものやることにあまり口出しせず、「もう子どもではないのだから、自分のことは自分でやりなさい」と指導する先生もいるので、そのギャップに不安を感じる子がいます。

中1ギャップの見極め法

子どもが中学校での生活にストレスを感じると、何かしらの兆候が見られます。

様々な兆候があるとされていますが、ここではよく見られる兆候を2点に絞ってご紹介します。

①イライラして疲れている

イライラして疲れている

ひとつ目は、子どもが「イライラして疲れていないか」です。

中学校に入学して、部活動をしている子は、忙しく休む時間が少なくなります。

あわせて、部活の朝練があると、朝は早起きをしなければなりません。

また、塾通いをしている子は帰りが遅くなり、帰宅後に宿題や予習・復習をこなすと、寝る時間が遅くなります。

そのため、生活リズムの変化による睡眠・休息時間の不足で、疲れている状況が長く続くとことがあります

「最近子どもに元気がないな…」と感じたら、この疲れが影響をしている可能性もあります。

そして、学習面の変化によって、子どもに兆候が現れることがあります。

前述したとおり、中学校は勉強が急に難しくなるので、小学校では成績がよかった子でも、授業についていくのが大変になることがあります。

また、「授業内容が理解できない」「定期テストでよい点数を取ることができない」など、思うようにいかないことが多くなり、イライラすることも増えていくでしょう

その他にも、部活やクラスにおける人間関係の悩みも加わると、体力的にも精神的にも追いつめられ、常にストレスでイライラする状況が続きます。

②朝学校に行く時間になると体調が悪くなる

朝学校に行く時間になると体調が悪くなる

疲れやストレスがたまると、子どもが体調不良を訴えることが多くなります。

学校に行く時間になると、頭痛や腹痛を訴えるといった機会も増え、中には学校を休みがちになる子もいるかもしれません

本当に体調が悪い場合は、必ず病院に行き、お医者さんの診断のもと、適切な対処をするようにしましょう。

中には、症状自体は軽いといったこともあります。

その例としては、朝学校に行く時間になると体調が悪くなるけれど、お昼頃になると回復する、といったケースです。

元気になってテレビを見たり、ゲームをしたりする姿を見ると、「仮病では?」と疑いたくなるかもしれませんが、必ずしもそういうわけではありません。

お子さん自身は「学校に行かなければ」という思いが強いけれど、どうしても行けないこともあるのです

お子さんが学校を休みがちなことにお悩みの方は、以下のコラムに詳細をまとめていますので、ぜひあわせてお読みください。

ストレスが多い日が続くと、子どもが学校を休みがちになり、不登校に繋がる可能性があるので、適切なケアをすることが大切です

そのケアについては、後述する専門家・支援期間などの第三者への相談が不可欠になります。

中1ギャップの家庭でできる対策法

ここからは、家庭でもできる具体的なお子さんへのサポート方法をご紹介します。

もちろん学校でも中1ギャップについての取り組みはありますが、子どもにとって家庭が安心できる場所であるためには、親御さんのサポートも必要です。

後述しますが、大切なことは「お子さんのありのままを受け入れること」、そして「専門家など第三者を頼ること」です

以上をご留意いただいた上で、サポート方法を見ていきましょう。

①中学校生活の情報を子どもに共有をする

中学校生活の情報を子どもに共有をする

中学校へ入学する際、いわゆる「中1ギャップ」に対する心の準備がないと、困難に直面したときに戸惑いを感じるかもしれません。

特に、先生や先輩に対する礼儀は、小学校では経験できないのです。

そこで、お子さんが中学校へ入学する前の早い段階で、小学校と中学校の違いをきちんとお子さんに情報共有するようにしましょう

その際は、小学校の担任の先生や親御さん間のコミュニティなどで得た情報をそのまま話すのではなく、親御さんの経験も交えてお子さんに話すことがオススメです。

なぜなら、親御さんの経験談があることで、お子さんは身近な話題だと感じとってくれます。

先輩や先生へのあいさつの仕方など、ご自身の経験を話すことで、より身近な話題として興味を持ってくれるはずです。

②学習習慣がつくようサポートする

学習習慣がつくようサポートする

中1ギャップを回避するためには、学習面でのサポートも必要です。

学習の難易度が高くなること、授業のペースが速くなることを、前もってお子さんに伝えることが大切です。

その上で、お子さんと無理のない範囲で少しずつ、学習習慣を身につけていきましょう

学習習慣を早い段階でつけば、予習・復習が自主的にできるようになり、授業についていけないといったケースも未然に防げる可能性があります。

ここでは、全てをお子さんに任せるのではなく、お子さんと親御さんが一緒に慣れていくことが大切です

「中学生になったのだから、勉強は自分でするべき」と思う親御さんもいらっしゃるかもしれませんが、慣れないうちはサポートが必要です。

お子さんがわからないところがあった場合は、「一緒にやってみよう」とアドバイスをしたりすることで、お子さんは安心感を持つことができます。

勉強に行き詰ったとき、親や先生など頼れる人がいれば心強いものです。

サポートする際は、理解できないことに対して叱らず、わからないところがあれば、ひとつずつゆっくりと確認し、お子さんに寄り添ってアドバイスをしましょう。

もし、サポートに困ることがあれば、ご家庭内だけで悩むことなく、後述する専門家や支援機関を活用しましょう。

③子どもがリラックスできる環境をつくる

子どもがリラックスできる環境をつくる

3つ目は、「子どもがリラックスできる環境をつくる」です。

部活動や勉強、人間関係で疲れた子どもにとって、家庭はゆっくり休める場所でなければなりません

「学校から帰ったとき、ホッとできる」場所があれば、お子さんは安心して毎日を過ごすことができます。

成績のことを責めたり、無理な塾通いをさせたりなど、お子さんに過度なプレッシャーを与えることは避けてください。

家庭が安心できる場所でなければ、学校から帰ってきても、お子さんのストレスが解消されることはありません。

親は味方であることがちゃんと伝わるように、お子さんのありのままを受け入れましょう

中学生になると、小学校のときとは生活パターンに違い、親御さんとのコミュニケーションが少なくなるかもしれません。

また、思春期や反抗期を迎え、悩みや不安を親に言えない子が増えてきます。

もし、「お子さんが疲れてイライラしているな」と感じたら、親御さんから「どうしたの?最近元気がないね」と声を掛けましょう。

「何かあったらいつでも力になるよ」という姿勢を見せることで、お子さんが悩みを相談しやすくなります。

お子さんひとりで悩むことがないよう、親御さんはサポートすることが大切です

お子さんの様子を日頃からよく観察し、変わったことがあればすぐに声を掛けましょう。

④専門家・支援機関への相談

専門家・支援機関への相談

最後は「専門家・支援機関への相談」です。

中1ギャップなどにお悩みの際は、専門家・支援機関を積極的に頼りましょう。

家庭内だけで解決しようとせず、不登校の専門家や支援機関に相談することが大切です

身近な相談先としては、まず身近でいつもお子さんの状況を見ている担任の先生が挙げられます。

そして、通っている学校にもよりますが、スクールカウンセラーが在籍していることもあります。

スクールカウンセラーは、カウンセリングなどを通じて、学校に通う子どもの心をケアする心理学の専門家です。

また、各自治体が運営する児童相談所や教育センターなど、地域ごとにも相談できる支援機関があります。

ひとりで問題を抱えこまず、専門家のアドバイスを受け、早期解決に努めましょう。

まとめ:中1ギャップの兆候を早期に発見して、解決に向けたサポートをしましょう

中1ギャップの兆候を早期に発見して、解決に向けたサポートをしましょう

以上のように、中学生になると、お子さんは今までに経験したことがない困難と向き合います。

できるだけ早く問題を発見し、解決することで、お子さんの中学校生活を充実させることもできます

これから中学校に進学するのであれば、進学先の情報を集めて準備しておくといいでしょう。

すでに、中学校生活を送っている中で、お子さんが不安を抱えているようでしたら、早めに第三者へ相談することをオススメします

キズキ共育塾では、学校生活で悩むお子さんのサポートもさせて頂いています。

勉強面は無理のないよう、お子さんのペースに合わせた授業を行い、できることの喜びを感じてもらえることを大切にしています。

お子さんが自信を取り戻し、成長していく姿をみると、お子さんのもつ力の素晴らしさを改めて感じます。

いま、お子さんが中学校生活に不安を抱えているようでしたら、ぜひキズキ共育塾にご相談ください。

前に進むことができるよう、一緒に頑張っていきたいと願っています。

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