通信制高校の受験対策 作文と面接の受験対策を解説
こんにちは。通信制高校の受験や通信制高校生の大学受験について、完全個別指導でサポートするキズキ共育塾です。
あなたは、次のようなことで悩んでいるのではないでしょうか?
- 通信制高校を受験するけど、対策方法がわからない
- 受験に失敗したらどうしよう…
また、通信制高校に入学後の学生生活や、勉強についていけるのかが不安な方もいるかもしれません。
このコラムでは、通信制高校の概要や受験方法・入学資格、受験科目・入試問題の特徴、受験内容の例、受験対策、通信制高校から大学受験をした人の体験談を解説します。
通信制高校の受験対策に不安を抱えている方のお役に立てれば幸いです。
通信制高校の詳しい概要については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
目次
通信制高校とは?
この章では、通信制高校について解説します。
毎日通学する全日制高校とはどのような点が違うのかについて、簡単にわかりやすく説明しています。
通信制高校の概要
通信制高校とは、「毎日通学する必要がなく、通信教育によって単位を取得できる高校」です。
毎日通学する高校は、「全日制高校」や「定時制高校」です。
通信制高校の在籍期間と卒業条件
高校を卒業するためには、「3年間以上の在籍」と「74以上の単位取得」が必要です。これは、通信制以外の高校も同じです。
単位とは、簡単にいうと、「高校で必要なことを学んだ」という証明のようなものです。
単位は、全日制高校や定時制高校の場合、各授業の出席日数とテストの点数が基準をクリアすれば取得できます。
通信制高校の場合、各科目で、レポートの提出、スクーリング、試験を通して取得していきます。
通信制高校の入学から卒業までの流れ
通信制高校に入学してから卒業するまでの流れをカンタンに説明します。
こちらでも解説しますが、通信制高校に入学するのは、4月もしくは10月です。転入・編入の場合は、学校によって他の月のこともあります。
入学後は、学校から送られてきたテキストやオンライン授業を通して学習し、レポートを提出して単位をとっていくことになります。
また、学校に登校して授業を受ける「スクーリング」もあります。
スクーリングの頻度や内容は学校によって異なります。年に数回だけ登校すれば単位が取れる学校もあれば、毎日通学が必要な学校もあります。
さらに、学校によっては部活動が盛んで、スポーツや音楽、ダンスなど同じ学校の同級生と好きな活動に打ち込むことができます。(参考:飛鳥未来高等学校「クラブ&サークル活動」)
全日制の高校と同じように、遠足やサマースクール、修学旅行などさまざまなイベントが用意されているケースもあります。(参考:高校 興学社高等学院 新松戸校「行事イベント」)
このように、通信教育やスクーリングで学んだり、場合によっては学校での部活動やイベントに参加したりして、3年間かけて高校卒業に必要な単位を取得し卒業を目指していくことになります。
通信制高校の種類
通信制高校には、大きく分けて公立通信制高校と私立通信制高校があります。
一番の違いは、学費とサポート体制です。それぞれの違いについて解説します。
公立通信制高校や私立通信制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
種類①公立通信制高校
公立高校は入学費や学費が比較的安いですが、サポートが薄い傾向があります。
また、スクーリング回数が決まっており、柔軟な設定ができないことが多いです。
例えば、東京都立の通信制高校の場合は、月2日程度は学校で直接対面で授業を受けなければいけません。(参考:東京都教育委員会「各課程、学科、指定校・推進校等に関する内容説明」)
公立は、先生の上限数が決まっており、卒業までのサポートなども薄い傾向があります。
高校卒業後に大学進学を考えているなら、学習塾も利用することをオススメします。
種類②私立通信制高校
私立通信制高校は、公立の通信制高校に比べると学費は高いです。
その分、スクーリング回数が選べたり様々なコースが選べたりと、自由度が高いのが特徴です。
また、メンタル面のサポートが手厚かったり、高校に通いながら資格も取得できたりといろいろなコースが用意されている場合があります。
例えば、飛鳥未来高校では、心理学の専門的な知識を持つ先生に勉強や学校生活について相談できたり、美容師免許取得コースで卒業と同時に美容師免許の取得を目指せたりします。(参考:飛鳥未来高等学校「飛鳥未来6つのポイント」)
通信制高校での勉強方法
通信制高校に入学した後に、どのように学習を進めるのか気になる人もいるでしょう。
この章では通信制高校に入学後、どのように単位を取得し卒業を目指していくのかを説明していきます。(参考:N高等学校・S高等学校「必修授業」、飛鳥未来高等学校「ベーシックスタイル」)
方法①自主学習やレポート
自主学習は通信制高校でメインとなる勉強方法です。
自主学習では、学校が指定する教材で勉強を進めます。教材は紙の場合もありますし、インターネットを利用したオンライン授業の場合もあります。
オンライン授業の場合、パソコンやスマホ・タブレットを利用します。それらとネット環境があれば、自宅やカフェなど好きな場所で学習できます。
学習後にはレポートを提出します。こちらも、紙で作成・提出する場合もあれば。PCなどで作成・提出が完了する学校もあります。(参考:N高等学校「必修授業」)
オンラインでの授業やテキストを使って自分で学習します。
学習した内容をレポートにまとめ定期的に提出するのも、通信制高校卒業のために必要です。
方法②スクーリング
スクーリングとは、高校に登校して直接授業を受ける日のことです。(参考:飛鳥未来高等学校「5DAYスタイル」、NHK学園高等学校「通信制高校での学習(スクーリング)」)
通信制高校の登校日数は、全日制高校よりはかなり少ない場合が多いのですが、それでも一定日数は登校しなくてはいけません。
スクーリング回数は学校によって大きく異なり、多い学校は週5日間、少ない学校は年3〜4日程度通学します。
各教科・科目とは別に、ホームルームや遠足といった特別活動もスクーリングの対象で、卒業までに30単位時間以上の履修が定められています。登校回数は学校によって変わります。
「できるだけ登校回数を抑えた、年一度の合宿に参加すれば必要な単位を取得できる高校」もあれば、「対面で授業を受けたい人や友達と会いたい人のために毎日登校するタイプの高校」もあります。
どのような高校に通いたいかを考え、自分にあった通信制高校を選ぶといいでしょう。
方法③単位認定試験
全日制高校には学期ごとの中間テストや期末テストがあるように、通信制高校には単位認定試験というテストがあります。(参考:明聖高等学校「通信制高校のテストはどんなもの?」)
単位認定テストとは、高校卒業に必要な単位を取得するための最終テストです。
単位認定テストの回数は学校によって違いますが、年度末の1回のみ試験を行っている学校が多いです。
スクーリングの回数が多い学校の場合は、年2回以上テストを行うこともあります。
「年に1、2回のテストで単位がとれるかどうか決まる」と聞くと、テストを受けるのが怖くなる方もいるでしょう。
しかし、通信制高校のテストは、一般的には簡単な内容と言われています。
普段のレポート課題やスクーリングできちんと学んでおけば合格できますし、試験直前のスクーリングでは、試験に出る内容を先生が教えてくれることもあります。
また、単位認定試験に合格できなくても、追試や補習を受けることで単位が認定される場合もあります。
通信制高校に入学・転入・編入できるタイミング
この章では、通信制高校の入学・転入・編入できるタイミングについて解説します。(参考:N高等学校・S高等学校「通信制高校への編入・転入の単位と時期は?」)
通信制高校に入学する場合
中学卒業後すぐに通信制高校に入学する場合、その時期は多くの学校と同じく4月です。
一部、10月入学が可能な高校もあります。
通信制高校に転入する場合
通信制高校は、別の高校からの転入・編入による入学者を多く受け入れています。
転入とは、「書類上、もとの学校を中退した翌日に、新しい学校に入ること」を言います。
転入できる時期は、公立と私立で異なります。
公立の通信制高校の多くは4月と10月のみの入学ですが、私立の場合は随時受け付けている学校もあります。
関連して、先ほど説明した通り高校を卒業するためには「3年間の在籍」が必要です。
在籍期間は、元の高校と新しい高校で合算できます。
転入の場合、書類上高校に在籍していない日がないので、最速で「18歳になる年度の3月」に卒業できます。
通信制高校に編入する場合
編入とは、「元の学校を中退して、高校に在籍していない期間があった後、新しい学校(通信制高校など)に入ること」をいいます。
編入できるタイミングは学校によって異なります。
4月や10月のみと時期が固定されている学校もあれば、いつでも編入可能な学校もあります。(参考:ルネサンス高校グループ「募集要項について」)
転入とは異なり、高校に在籍していない期間が生じるため、「3年間の在籍」を満たすことを考えると「18歳になる年度の3月」の卒業はできません。
通信制高校への編入については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
通信制高校の受験資格
通信制高校の受験資格がある人は、大きく分けて次の2つです。(参考:文部科学省「高等学校入学資格について」)
- 中学校を卒業見込みの人(一般的には、中学3年生のこと)
- すでに中学校を卒業していて、高校を卒業していない人(別の高校に在籍中の人や、高校を中退した人など)
ただし、これは通信制高校に限ったことではなく全ての高校に共通です。
その上で、通信制高校は全日制高校と比較して、年齢や不登校・中退などの経歴に関係なく、学びたい人の入学を幅広く受け入れています。
補足①:通信制高校は、全日制と併願可能
通信制高校は、全日制高校との併願ができます。
ただし、同じ高校の全日制と通信制の併願は、学校の規定でできないこともあります。併願を検討している場合は学校に問い合わせてみましょう。(参考:わせがく高等学校「生徒募集要項」)
補足②:通信制高校の偏差値
一般的に通信制高校には偏差値という考え方はありません。
学力試験が行われない場合が多く、点数がつかないので偏差値を計算することができないためです。
また、通信制高校には様々な事情の人が入学しているため、学力の幅が広く、偏差値を出す必要がないという事情もあります。
補足③:通信制高校の定員オーバーの可能性
通信制高校は入学できる人数が定められており、志望者が多ければ定員オーバーになる可能性があります。
この場合、合格者は、書類選考や面接などの結果で選ばれることになります。(参考:産経ニュース「人気急増の通信制高校 不合格者続出、教員足りない…懸念広がる」)
通信制高校の受験に必要な書類
通信制高校の受験の際には、必要な書類を準備する必要があります。
一般的に必要な2種類の書類を紹介するので、確認しておきましょう。
書類①受験生が用意する書類
通信制高校を受験する際、受験生が用意する書類は「入学願書」です。
入学願書の入手方法は、各学校のWebサイトに掲載されています。
通信制高校によっては、「Web出願」ができる場合もあります。(参考:N高等学校・S高等学校「Web出願」)
書類②在籍・出身中学や高校が用意する資料
受験のためには、在籍・出身の中学校や高校が用意する書類も必要です。
出願を希望している高校のWebサイトに、書かれていますので必ず確認しましょう。
一般的には、「調査書」(内申書)が必要です。
別の高校から転校する場合には、「在学(在籍)証明書」なども必要です。(参考:N高等学校・S高等学校「N高_出願書類」、鹿島学園高等学校「令和5年度 生徒募集要項」)
発行するまで時間がかかる場合もありますので、早めに在籍している学校に作成を依頼するようにしましょう。
注意点として、書類を開封すると無効になる可能性があるので、用意してもらった書類をそのまま提出するようにしてください。(参考:Go通信制高校「通信制高校への転入・編入に必要な書類と手続き」)
通信制高校の受験科目・入試問題
この章では、通信制高校の受験科目や入試問題の特徴を解説します。
通信制高校の入試問題は、多くの場合は書類選考や面接です。
学力試験がある場合も、内容はそれほど難しくはありません。勉強に不安があっても対策をすれば合格を目指すことができます。
特徴①入試の内容は、書類選考+面接や作文が中心
通信制高校の入試内容は、書類選考・面接・作文が中心です。
組み合わせは通信制高校によって異なりますが、「書類選考に加えて、面接もしくは作文」という組み合わせの学校が多い傾向です。(参考:明聖高等学校「【令和5年度内】転入学」、ルネサンス高校グループ「出願から入学までの流れ」、中央高等学院「入学時期のご案内」)
ただし、面接や作文は必ず試験に含まれるわけではなく、学校によって試験内容は以下のようにさまざまです。
- 書類選考・面接・作文
- 書類選考と面接のみ
- 書類選考のみ
- 書類選考などに加えて、学力試験
例えば、松陰高等学校 みなとみらい学習センターでは、書類審査と面接(保護者同伴)の2つで選考が行われます。(参考:松陰高等学校みなとみらい学習センター「募集要項」)
受験する通信制高校によって内容が変わるので、受験する前にその高校のWebサイトで調べたり、その学校の説明会に参加したり、その高校や学校・塾の先生などに相談したりして確認するようにしましょう。
特徴②通信制高校の受験では、内申点(調査書)はあまり重視されない
通信制高校の受験では、内申点(調査書)で合否が決まることはほぼありません。
内申点(調査書)は、テストの点数や授業態度、出席日数、クラブ活動への参加などで決まります。
そのため、成績が悪かったり、出席日数が少ないことで、「内申点を見られるとまずい」と心配になる方もいるかもしれませんが、ご安心ください。
例外として、過去に通学していた中学校や全日制高校で学校の欠席が多かった人の場合、出席日(スクーリング)が多いコースを受験すると、面接で「週に何日、授業にちゃんと出席できますか?」と聞かれる可能性はあります。
その場合には、今後はきちんと出席する意思があることを伝えられるように、面接の練習をしておきましょう。
補足①:学力試験を行う通信制高校も存在する
学力試験を行う通信制高校も存在します。
例えば、東京都立の通信制高校では、受験科目として国語・数学・英語の3種類が設定されています。(参考:東京都立新宿山吹高等学校「令和5年度通信制課程募集案内」)
ですが、東京都立に限らず、一般的には通信制高校の試験内容はそれほど難しくありません。
今の時点で勉強に不安があっても、対策を行っていくことで、合格に近づいてきます。
補足②:書類選考のみで通信制高校に入学できる場合もある
書類選考のみで入学できる通信制高校もあります。(参考:ルネサンス高校グループ「出願から入学までの流れ」、N高等学校・S高等学校「Web出願」)
例えば、ルネサンス高等学校では書類選考を行い、必要があれば個別での面談をする形式で合否が決まります。(参考:ルネサンス高校グループ「出願から入学までの流れ」)
ほかにも、八洲学園高等学校では筆記試験や面接などの入学試験は実施せず、面談によって教育方針への理解と本人の意思確認のみが行われます。(参考:八洲学園高等学校「募集要項・校納金(学費) 」)
そのような学校だと、以下のような人は入学しやすいのではないでしょうか。
- しばらく学校に行っていないので学力に自信がない
- 面接でいろいろと聞かれてもうまく話せない
学力試験や面接に不安がある場合には、書類提出だけで入学できる通信制高校を探してみるという手もあります。
通信制高校の受験対策の前提〜周囲の人に相談しましょう〜
通信制高校の受験対策の大前提として、すべての対策をあなた一人で行う必要はありません。
学校の先生や親など周囲のサポートを受けることで、適切な対策を行い、安心して受験本番に臨むことができます。
塾に通っている場合、受験する予定の通信制高校を担当の講師に伝えることで、作文の添削や模擬面接でのアドバイスを受けることができるかもしれません。
また、個別相談会を開催している通信制高校もあります。積極的に参加して、学校に受験対策の方法を質問するのもおすすめです。(参考:関西一円「運営会社」)
受験する学校に直接相談することで、具体的な受験対策の方法を知ることができるでしょう。
通信制高校の受験でもしも不安を感じている場合は、信頼できる人に相談し、試験対策についてアドバイスを受けましょう。
通信制高校の受験では書類審査や面接があるので、不合格になる場合もあります。
募集定員数よりも入学希望者が多い場合は、入学できない人が出てくる場合もあります。
ですが、まずは「対策」をきちんと行うことで合格の可能性は高まります。
そして、通信制高校は全国にたくさん存在します。
たまたま一つの学校で不合格になったとしても、他の候補はたくさんあるということです。
「行きたい通信制高校」を複数見つけておくことで、進学できる可能性は高まります。
私たちキズキ共育塾は、通信制高校を受験する人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
通信制高校の受験対策:作文編
この章では、通信制高校の受験の作文対策について解説します。
通信制高校の受験では作文の提出が求められることが多くあります。
文字数は、400字や800字など学校によりさまざまです。(参考:明聖高校「通信制高校の志望動機の書き方は?入試の作文・面接対策をしよう」)
「文章を書くのが苦手なのにどうしよう…」と不安に思う方も多いでしょう。
そこでここからは作文でよく出る出題テーマや対策方法をお伝えしていきます。
対策①代表的な出題テーマを把握しておく
課題としては以下のようなテーマになることが多いです。
- 入学後に取り組みたいことや楽しみにしていること
- 志望動機(その学校を受験する理由)
- これまで続けてきたこと
- 卒業後の展望
これらの質問に答えられるように、事前に考えておくことが大切です。
「これまで続けてきたこと」については、勉強やスポーツといった、評価の高そうなものでなくても大丈夫です。
家事の手伝いや楽器演奏など、なんでも構いません。
面接でも同じ内容を聞かれることがあるため、普段からあなたが習慣的にしていることについて書くようにしましょう。
対策②作文の試験のパターンを把握しておく
作文の試験は主に以下の2種類に分けられます。
- 事前に提出するパターン
- 受験当日に会場で書くパターン
「事前に提出するパターン」では、事前にテーマが与えられ、それに沿って書くことになります。
内容をじっくり考える時間があるので、親や学校の先生と相談しながら完成させるといいでしょう。
この場合は、面接の際に提出した作文の内容について質問される場合が多いです。
質問されて困ることの無いよう、書いた内容を覚えておくようにしましょう。
「受験当日に会場で書くパターン」の場合、限られた時間内で与えられたテーマについて書く必要があります。
「文章を書くのは得意じゃないし30分で仕上げられるかどうか不安」と思う方も多いでしょう。
例えば、試験時間を30分程度と想定するなどして時間を計りながら文章を書く練習をしておくと効果的です。
通信制高校の受験対策:面接編
この章では、通信制高校の受験の面接対策について解説します。
不登校を経験していない受験生の場合と過去に不登校だった場合の面接対策について、お伝えしていきます。
通信制高校に限らず、受験の面接試験の一般論については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
対策①作文と面接は一貫した内容を答えましょう
作文と面接で大切なのは、回答内容が一致していることです。
作文で、「高校に入ってがんばりたいこと」として「サッカーが好きなので、高校に入学したらサッカーを頑張りたい」と書いた場合、面接でも同じように回答しましょう。
面接で「テニスをやりたい」や「楽器の演奏を頑張りたい」などといった異なる回答をすると、面接担当者は違和感を抱くでしょう。
作文と面接で一貫した回答をすることで、やりたいことがしっかり伝わります。
対策②面接で質問されることを把握しておく
通信制高校の面接でよく聞かれる質問について、キズキ共育塾の指導実績に基づいて紹介します。
- 尊敬する人
- 入学後の高校生活(学校で学びたいこと)
- 志望動機(その高校を選んだ理由)
- 全日制高校ではなく、通信制高校を選んだ理由
- 高校卒業後にどうなりたいですか(将来の夢はなんですか)?
- この数年間でどんなことをやりましたか?
- あなたの長所と短所はなんですか?
- 入試の作文では何を書きましたか?
- 趣味はありますか?
- 得意科目、苦手科目
- 休みの日の過ごし方
尊敬する人については、先生、家族、歴史上の人物、芸能人など誰でも大丈夫です。だれでもいいので、尊敬している理由を伝えられるようにしておいてください。
「全日制高校ではなく通信制高校を選んだ理由」の回答例
- 通信制高校が、自分のライフスタイルや学習スタイルに合っていると感じた
- 他の活動や仕事との両立のため
通信制高校の面接では、聞かれることがだいたい決まっているので、回答を用意しておくことをオススメします。
当日焦らなくてすむように、しっかり対策をしましょう。
対策③学校説明会やWebサイトでその高校について調べておく
学校に入学したい理由に答えるには、その学校について詳しく知っておく必要があります。
「大学を目指せる」「部活が充実している」「学校に通いながら資格取得できる」などその学校ならではの特徴があると思います。
そういった特徴を学校説明会やWebサイトで調べておき、面接当日に答えられるように準備しておきましょう。
例えば、学校に通いながら資格取得できる通信制高校を受験する場合は「通学しながら資格取得をめざせるところに魅力を感じました」と答えられるようにしておけば大丈夫です。
対策④親や学校の先生に相談しながら答えを作る
質問の回答を考える際には、自分だけで回答を作るのではなく、親や学校の先生の力を借りましょう。
自分なりの回答を考えてノートに書き、それを親や先生に見せて直しながら完成させてみるのもオススメです。
しっかりした回答が準備できていれば、不安を抱えたまま当日を迎える必要がなくなります。
さらに対策するのであれば、初対面の人を相手に緊張しないよう、家族や親戚以外の人を相手に練習するのもよいでしょう。
ただし、面接は言葉に詰まっても大丈夫です。
つっかえてしまったり、言い間違いをしてしまっても、言いたいことが面接者に伝わることが大切です。
対策⑤面接のときの服装・態度のマナーを覚える
面接の際は、次のような服装がよいとされています。
- 制服がある中学校や高校に通っている場合は、通学時に着ている制服
- 制服がない中学校や高校に通っている場合、または学校に在籍していない場合は、スーツやオフィスカジュアルなどの清潔感のある服装
制服の場合、男子・女子どちらもきちんと着ることがポイントです。
男子の場合は「シャツを第一ボタンまで閉める」「ズボンの裾の長さを整える」などして、だらしなく見えないようにしましょう。
女子の場合は「ボタンをすべて閉める」「スカートの場合はひざ下程度の長さにする」といった点に注意してください。
また、髪色は黒またはおとなしい色にするなどして、面接当日は身だしなみを整えましょう。
対策⑥親子面接がある高校かどうかを確認する
通信制高校によっては親子面接がある場合もあります。親子面接の場合、親と本人の両方に質問が来るのか本人だけに来るのかで、対策方法が変わります。
事前に学校に聞けば教えてもらえるので、親子同伴の面接がある場合には、確認しておくようにしましょう。
面接本番で聞かれる可能性の高い、学校の志望理由や入学後にやりたいこと、高校生活の目標などについて考え、しっかりと答えられるようにしておきましょう。
補足:不登校だったあなたへのアドバイス
中学や高校で不登校を経験した人は、「不登校だったことがばれると合格しにくくなるのでは?」と不安に思うかもしれません。
通信制高校では、不登校経験者が多く入学しています。
中学時代の不登校は、直接的には不合格の原因にはなりません。
不登校について聞かれた場合は、そのこと自体は正直に話しても大丈夫です。
ただし、注意したいのは、回答の仕方です。
「提出物はちゃんと出していましたか?」という質問に対して、提出物を出していなかったとして、「出していませんでした」とだけ回答すると、面接担当者に「怠けていた」という印象を与える可能性があります。
「体調不良で提出物に取り組むことができなかった」など、事情も合わせて伝えるようにしましょう。
また、「これまでは、こういう事情で全部出せていたわけではありません。ですが、通信制高校では提出が大事だとわかっているので、今後はしっかり提出しようと考えています」と今後は提出する気持ちを伝えてもよいでしょう。
通信制高校はいじわるで質問するわけではなく、あなたが高校について理解しているか確認するために聞いています。
「今後は高校の勉強にしっかりと取り組むつもりです」といった前向きな気持ちや意思をアピールすることが大切です。
繰り返しになりますが、不登校経験そのものは、通信制高校の面接で不利になることはないので、心配せずに受験しましょう。
不登校の面接対策については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
通信制高校の受験対策:学力試験編
この章では、通信制高校の受験の学力試験対策について解説します。
通信制高校の中には学力試験が行われる学校もあります。
例えば、東京都立の通信制高校では国語・数学・英語の3科目の受験が必要です。(参考:東京都教育委員会「東京都立高等学校入学者選抜実施要綱」)
ただし、全日制高校と比較すると通信制高校の入試問題はやさしい内容なので、それほど怖がる必要はありません。
とはいえ、試験の点数で入学できるかどうかが決まることは確かです。
学力試験がある通信制高校を受験するのであれば、しっかりした準備をして望みましょう。
受験対策については、中学の先生や、無料相談を行っている塾や予備校などに相談してみることを、オススメします。
私たちキズキ共育塾でも無料で相談を受け付けています。少しでも気になるようでしたらお気軽にご相談ください。
私たちキズキ共育塾は、通信制高校を受験する人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
通信制高校からの大学進学は可能?
通信制高校からの大学進学は十分に可能です。
まず、通信制高校を卒業すると高等学校卒業の資格が手に入るので、大学受験ができるようになります。厳密には、「卒業見込み」の段階で可能になります。
学力試験の点数だけで合否が決まる受験方式の場合、高校の種類がなんであるかは関係ありません。
面接などが行われる受験方式の場合でも、通信制高校に関連した質問はあるかもしれませんが、通信制高校生であることそのものは不利には働きません。
ただし、通信制高校の授業だけでは、学力も面接対策なども、大学受験に必要な内容・レベルのことを学べない可能性はあります。
通信制高校生の受験勉強に対応している塾などを利用することも検討してみましょう。
これは通信制高校生に限らず、全日制高校生でも、受験用の勉強を塾などで行うことは珍しくありません。
通信制高校から大学に進学した人の体験談3選
この章では、通信制高校から大学進学に成功したキズキ共育塾の生徒さんを紹介します。
通信制高校から大学受験を目指す方は、ぜひ参考にしてみてください。
ほかの方のエピソードも、「大学受験合格体験記」から読むことができます。
体験談①東京理科大学に合格したH.Hさん
不登校や高校中退を経験したH.Hさんのケースです。
H.Hさんは通信制高校に通って高卒認定試験を取得し、東京理科大学の創域理工学部数理科学科に合格を果たしました!
「キズキでは、英語、数学、物理を学びました。
英語は、キズキで初めて受講した科目でした。読解が中心の授業で、少しずつ英文に慣れていき自信がつきました。共通テストでは目標点をとることができました。
数学は、大学とその先の進路の話、週ごとの学習計画が中心でした。論理的で、かつ納得のいく話が多かったです。共通テストでは得点源にできました。
物理は、先生に質問すると多くの関連事項を添えて解説してもらえました。そのことにより、自分の理解の浅さに気づくことができ、復習の効率がよくなりました。冬期講習のみ受講でしたが、もっと早く受講すればよかったと思いました。」
体験談②大阪電気通信大学に合格したN.Sさん
N.Sさんは通信制高校に通いながら、キズキで国語と英語を学びました。
個別指導によって実力をつけ、1年以内の勉強で大阪電気通信大学情報学部に合格しています。
「キズキでは国語と英語を学びました。1人で勉強するのは難しかったので、個別に教えてもらえてよかったです。」
体験談③大阪芸術大学に合格した川村幸詩さん
川村幸詩さんは通信制高校に通学しながら、キズキ共育塾で学び、大阪芸術大学写真学科に総合型選抜(旧AO入試)で合格しました。
「私の通っていた通信制高校では、大学受験レベルの物理の授業がありませんでした。キズキでは、1から手厚く、丁寧に教えていただいたのが本当によかったです。数学や英語も、学校だけでは学べないことも教えていただき、幅広く勉強することができました。」
まとめ〜通信制高校も検討してみよう〜
通信制高校では、次のように、様々な人が、自分にあったペースで勉強できます。
- 全日制高校よりも多い自由な時間を活かしてしたいことがある方
- 高校に毎日通う体力が不安な方
- 全日制高校に通っていて不登校になった方
- 高校中退から高校卒業を目指したい方
- 仕事や芸能活動で全日制高校には毎日通えない方
- 自分に合ったやりかたで自主的に勉強を進めていきたい方
大学進学を目指すこともできるので、気になる方は通信制高校を検討してみてはいかがでしょうか。
さて、私たちキズキ共育塾は、不登校や高校中退といったお悩みを持つ方々のための完全個別指導塾です。
キズキ共育塾の生徒さんには、通信制高校に通う方もたくさんいらっしゃいます。
無料相談も承っておりますので、ご相談いただければ、通信制高校の受験の目指し方や、通信制高校生の勉強などについて具体的にお話しができます。
通信制高校から大学受験を目指したい、といったご相談ももちろん可能です。
LINEやフォーム、電話から完全無料でご相談できますので、少しでも気になる場合はお気軽にご連絡ください。
Q&A よくある質問