通信制高校から大学受験は難しい? 合格のコツを解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートするキズキ共育塾です。

「通信制高校に通うと大学受験で不利になるのではないか」と不安を抱く人は決して少なくありません。

確かに通信制高校は登校日数が限られ、学習内容も基礎的である場合が多いため、受験への不安を感じやすい側面があります。

とはいえ、通信制高校だからといって不利になるわけではありません。むしろ、通信制高校ならではの利点もあります。

このコラムでは、通信制高校の仕組みを踏まえつつ、大学受験に向けたポイントを詳説します。

ご自身の可能性を広げる一歩として、ぜひお役立てください。

私たちキズキ共育塾は、通信制高校から大学受験を目指す人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

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通信制高校から大学受験は不利?

「通信制高校からの大学受験は不利になる」という情報を耳にし、今まさに不安になっている人もいるでしょう。

本当に通信制高校の場合、大学受験に不利になるのか、以下で詳しく解説します。

通信制高校で大学受験・進学は可能

結論から申し上げると、通信制高校から大学へ進学することは十分に可能であり、大学受験で不利になることもありません。

実際、文部科学省の「令和6年学校基本調査」によれば、通信制高校出身者の大学進学率は約26.5%に達しています。一定数の生徒が受験に合格し、着実に進学を果たしていることがうかがえます。

したがって、「通信制高校に在籍しているから大学進学は難しい」と早計に結論づける必要はありません。

もっとも、通信制高校から大学進学を実現するには、適切な戦略と入念な準備が不可欠です。(参考:文部科学省「令和6年度学校基本調査」

具体的な対策については、こちらで解説します。

不利ではないが大学受験する人は少ない

前述のとおり、通信制高校に在籍していることが大学受験で不利になるわけではなく、実際に合格して進学している生徒さんも少なくありません。

もっとも、通信制高校から大学を目指す受験生は、相対的に少数派であるのは事実です。文部科学省の「令和6年学校基本調査」によれば、通信制高校の大学進学率が約26.5%である一方、全日制・定時制高校では約61.9%に達しています。(参考:文部科学省「令和6年度学校基本調査」

この差が示すとおり、通信制高校生が大学進学を実現するためには、計画的で継続的な対策が必要です。

「通信制高校から大学受験は難しい」と言われるのはなぜ?

なぜ「通信制高校だと大学受験に不利」「通信制高校から大学受験は難しい」という意見があるのでしょうか?

その理由を以下で説明します。

理由①登校日数が少ない

通信制高校では自宅学習が学習の中心であり、登校は「スクーリング」と呼ばれる限られた日数にとどまります。その結果、教員と直接対面する機会は少なくなります。

全日制高校と異なり、通信制高校では授業を受けながらその場で質問したり、課題を即座に相談したりすることが難しい傾向があります。とりわけ学習内容につまずいた場合や受験勉強の進め方に迷った場合、ただちに助言を得られない点は、大きな障壁です。

進路指導についても同様で、全日制高校では進路指導教員や担任との面談が定期的に行われ、進学情報の提供や模試結果に基づく指導を受ける機会が豊富にあります。

一方、通信制高校ではこうした機会が限られている学校も少なくなく、「志望校に向けてどのような戦略を立てるべきか」「どの大学を目指すべきか」といった悩みを一人で抱え込みやすくなります。

このように、「登校日数が少ない」という通信制高校の特性は、学習面のみならず進路や精神面におけるサポート不足を招きやすく、その結果「通信制高校からの大学受験は難しい」と言われる要因の一つとなっています。

理由②学習内容が比較的平易

学習内容が比較的平易である点も、通信制高校出身者が大学受験で不利とみなされる一因に挙げられます。

通信制高校のカリキュラムは、生徒の多様な背景や学習状況を踏まえて設計されており、全日制高校に比べ授業が基礎的で進度も緩やかに設定されている場合が大半です。

これは就労しながら学ぶ生徒や登校困難を経験した生徒にとって大きな利点ですが、難関大学を志望する受験では「学習内容のやさしさ」が不利に働く恐れがあります。

大学入試では、教科書レベルを超える応用力・記述力・深い理解が要求されることがあります。入試問題のなかには、通信制高校で提供される学習内容だけでは対応が難しいものも出てくるでしょう。

参考書の活用や予備校・学習塾での補習など、カリキュラムを補完する自主的な学習が不可欠となります。

理由③友人からの刺激が少ない

通信制高校には、「日常的に友人と切磋琢磨できる環境を得にくい」という特性もあります。

全日制高校では、クラスメートと共に授業を受け、進路を語り合い、模試の結果を共有する機会が自然に多く、互いの刺激がモチベーションの維持や学習意識の向上に寄与します。

一方、通信制高校では、登校日数が少なく生徒同士のコミュニケーションが薄くなるため、このような競争意識や励まし合いの関係を築きづらくなります。自ら黙々と学習を進めなければなりません。

その結果、気持ちが緩みやすく、学習の優先順位が下がるリスクや孤独感を抱えやすい点が課題となります。

もっとも、現代はSNSやオンライン学習コミュニティなど、学校外で仲間とつながる手段が多くあります。

自発的に参加して刺激を受けながら学習を進めることが可能であり、意識の高い仲間との交流を積極的に築けるかどうかが重要です。

通信制高校だからこそのメリットもある

実は大学受験において、通信制高校だからこそのメリットも存在します。以下で紹介します。

メリット①勉強時間をしっかり確保できる

通信制高校では、自分のペースで学習時間を柔軟に調整できます。登校日数が限られ、時間割に左右されにくいため、勉強時間を確保しやすい点が大きな利点です。

文部科学省の「大学入学選抜関連基礎資料集」によれば、高校生が平日に学校外で学習に充てる時間は、平均84.4分(1時間24分)に過ぎません。(参考:文部科学省「大学入学選抜関連基礎資料集」

この数値には大学進学を目指さない生徒や高校1・2年生も含まれており、実際の受験生にはさらに長い学習時間が求められると推測されます。

一般的には、大学合格までに必要な学習時間は約3,000時間とされており、学習時間をいかに捻出するかが合否を左右する要素になります。

全日制高校の場合、授業や学校行事が一日の大半を占め、放課後や休日以外でまとまった学習時間を確保することが難しくなりがちです。加えて、授業の進度はクラス全体の理解度に合わせる必要があるため、必ずしも効率的とはいえません。

その点、通信制高校では、自分が最も集中できる時間帯に重点科目を集中的に学習できます。時間を有効活用できる環境を最大限に活かし、必要な学習量を確実に確保することが可能です。

メリット②早い段階から独学の習慣が身に付く

大学受験では、いかに効果的に「自ら学ぶ力」を養うかが、合否を左右する重要な要素となります。

教材や指導者から得た知識を自律的に深め、定着させる力が伴わなければ、真の学力には結び付きません。

通信制高校では、日々の学習を自分の力で進めることが求められるため、自然と独学の習慣が培われます。

授業に毎日出席して教師の指示のもと学習を進める全日制高校とは異なり、自ら課題に取り組み、疑問点を調査し、補助教材を駆使する姿勢が日常となります。

こうして身に付けた「独学スキル」は、受験勉強において強力な武器となります。受験では「教わる学習」よりも「自ら行う学習」が大半を占めるため、通信制高校の環境は、受験に直結する独学力を培ううえで適した土壌といえるでしょう。

通信制高校から大学受験を成功させるコツ

この章では、通信制高校で大学受験を成功させるコツを紹介します。

コツ①モチベーションを維持する

大学受験は、1年、あるいはそれ以上におよぶ長期的な挑戦です。合否を左右するのは学習の質や量に加え、モチベーションをいかに持続できるかという点にほかなりません。

通信制高校では自宅学習が主となるため、各自が工夫して意欲を保つことが重要です。

具体策としては、同じく大学進学を目指す友人・知人と定期的に連絡を取り合い、進捗状況を共有する方法が挙げられます。直接会えなくても、その日の学習内容や模試結果などをオンラインで報告し合うだけでも良い刺激になります。

また、志望大学の情報収集やオープンキャンパスへの参加も有効です。「この大学に進学したい」という気持ちを再確認でき、学習意識の向上につながります。

なお、モチベーションの低下を自覚した場合は、「なぜ大学進学を目指しているのか」「どのような将来を描いているのか」を見直し、目標を再設定する機会とするとよいでしょう。

コツ②情報にアンテナを張る

大学受験では、「情報をいかに正確かつ迅速に把握するか」が合否を左右するといっても過言ではありません。

出願条件、試験科目、配点、出題傾向など、受験校ごとに異なる情報を正確に把握することが、適切な対策へと直結します。

通信制高校は進路指導の機会が限られるため、受験生自身が情報のアンテナを張り、積極的に収集する姿勢が不可欠です。

配点や出題傾向を調べ、自身に合った受験戦略を立てましょう。たとえば、志望校の得点配分を調査し、重点的に学習すべき科目を明確化することで、効率的な学習が可能になります。

学習方法そのものも大学や学部によって異なるため、「この参考書だけで十分」と決めつけず、常に新たな学習手法や教材に目を向ける柔軟性を持ちましょう。

情報収集を早期から習慣化しておくことが、大学受験を有利に進める武器となります。

コツ③学習塾や家庭教師を利用する

通信制高校の生徒が大学受験で成果を上げるには、学習塾や家庭教師など外部の学習支援を積極的に活用する方法が有効です。

自宅学習が中心となる環境では、理解があいまいなまま放置しやすく、独学では停滞しやすい教科も生じがちですが、専門家のサポートを受ければ学習を効率的に進められます。

とりわけ推奨されるのは個別指導型の学習塾や家庭教師です。個別指導では、生徒さん一人ひとりの学力や目標に合わせたカリキュラムが編成され、自分のペースを保ちながら着実に学力を伸ばせます。

また、志望校や現在の偏差値、得意・不得意を踏まえたうえで、最適な学習方法を提案してもらえる点もメリットです。

さらに、学習塾や家庭教師を利用すれば、定期的に学習の進捗状況を確認する機会が得られます。

これは先述したモチベーションの維持にも寄与するでしょう。通信制高校で確保できる自由な時間を最大限活用するためにも、信頼できる外部サポートの導入を検討してください。

通信制高校から難関大学も夢ではない

「難関大学への合格はやはり難しいのではないか」と感じた人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、通信制高校から難関大学へ進学した例は数多く報告されており、諦める必要はありません。

難関大学に合格した生徒さんの共通点は、受験に際して「戦略的」「計画的」に取り組み、自分に適した学習方法を選択している点にあります。

実際、キズキ共育塾には通信制高校に在籍しながら難関大学を志望する生徒さんが多数在籍し、東京大学・東北大学・北海道大学・早稲田大学・慶應義塾大学・上智大学・東京理科大学など、全国の有名大学への合格実績を積み重ねています。

「通信制高校だから」と夢を断念する必要はありません。重要なのは、正確な情報を基に自分に最適な学習スタイルを確立し、「必ず合格できる」という信念を持ち続けることです。

通信制高校から難関大学へ進む道は、確実に開かれています。大学進学の夢を実現したい人は、キズキ共育塾までお問い合わせください。

まとめ〜通信制高校の可能性は無限大!大学進学の夢を叶えよう〜

通信制高校からの大学受験は、決して無謀な挑戦ではありません。

登校機会の少なさや学習内容の違いにより、全日制高校と比べて不安を抱く場面はあるものの、通信制高校には「自分の時間を自由に使える」「早期に独学の習慣が身につく」といった利点があります。

さらに、学習塾や家庭教師など外部の学習支援を活用し、正確な情報を基に学習計画を立てれば、通信制高校の環境を最大限に活用できるでしょう。

難関大学に合格した生徒さんも、このような工夫を重ねて夢を実現しています。

大学進学を左右するのは、学校の形態ではなく、「自分に適した学習方法」と「あきらめずに努力を継続する姿勢」です。

通信制高校に在籍する皆さんにも、大きな可能性が広がっています。ぜひ今日から、その第一歩を踏み出してください。

Q&A よくある質問

「通信制高校から大学受験は難しい」と言われるのはなぜですか?

以下が考えられます。

  • 登校日数が少ない
  • 学習内容が比較的平易
  • 友人からの刺激が少ない

詳細については、こちらで解説しています。

通信制高校から大学受験を成功させるコツを教えてください。

以下が考えられます。

  • モチベーションを維持する
  • 情報にアンテナを張る
  • 学習塾や家庭教師を利用する

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2025年6月現在17校+オンライン校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2025年6月現在8校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校オンライン / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2025年6月現在、全国に17校とオンライン校(全国対応)がある。

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