勉強のやる気が出ないときの方法 やる気を引き出す環境整備を解説
勉強しなければいけないとわかっているのに、やる気が出なくて困った経験は、誰にでもありますよね。
- いつまでダラダラしてるんだ
- もうこんな時間…
自分で自分を責めて、つらくなっていませんか。
本記事では「勉強しなければいけない」とわかっているけれど、やる気が出ない人に向けて、勉強のやる気が出ない原因と方法を解説しています。
また、勉強のやる気が出ないお子さんのために、親ができることもあわせて記載しています。
勉強のやる気を出す方法を学んで、目標を達成し、自分のことをもっと好きになれるように頑張っていきましょう。
目次
勉強のやる気が出ない原因5点
脳科学者で東京大学薬学部教授の池谷裕二先生によると、「やる気は側坐核につながるスイッチを押すことで生まれる」と言われています。(参考:池谷裕二『やる気脳のつくり方 親子で学ぼう! 脳のしくみと「やる気」アップ術』 )
しかし、そうは言っても、勉強のやる気が出ない「外部の原因」もありますよね。
そこで、ここからは勉強のやる気が出ない原因を具体的に解説していきます。
原因①勉強が楽しくない
勉強のやる気が出ない原因の1つ目は「勉強が楽しくないから」です。
しかし、すべての勉強が楽しくないわけではありませんよね。あなたも、得意な科目は勉強するのが楽しいはずです。
ではなぜ、勉強が楽しくないのでしょうか。理由には次が考えられます。
- 初めて学ぶことだから
- 失敗するのがイヤだから
- 難しいから
つまり、少しずつでも勉強していけば、勉強は楽しくなりやすいということです。
難しいと感じる科目は、参考書や先生、インターネットで質問してもいいでしょう。
「わかった!」と思える瞬間(成功体験)が増えることで、勉強が楽しくなりますよ。
原因②勉強方法がわからない
勉強方法がわからないと、お手上げ状態になり、やる気がなくなる人も多いでしょう。
- 教科書を開いても何をしていいのかわからない
- そもそも何を言っているのかわからない
- 自分に合う参考書がわからない
- どうノートをとればいいの?
こんな状況になると、勉強へのやる気が出にくいかもしれません。
勉強方法がわからない場合、一番手っ取り早いのは「学校や塾の先生に聞くこと」です。
もし、周りに質問できる大人がいなければ、インターネットで勉強方法を検索してみるのもいいでしょう。
動画で勉強方法を解説しているチャンネルもあります。ただし、危険なことに巻き込まれる可能性もあるため、SNSで「勉強を教えてあげるよ」などと言って近づいてくる関係性のない大人には絶対に近寄ってはいけません。
原因③寝不足・疲労が続いている
寝不足や疲労が続いているのも、やる気が出ない原因の1つです。
集中力ややる気に関係している神経伝達物質「ドーパミン」は、脳の側坐核という部位から分泌されるため、脳がきちんと働いていないと、ドーパミンも分泌されにくくなります。
ドーパミンをしっかり分泌させるための鍵となるのが、睡眠です。
佐々木司らが中高生約2万人に対して実施した調査によると、うつ・不安のスコアが最も小さくなる睡眠時間を求めたところ、男子では中学生で 527 分(8.8時間)、 高校生で 512 分(8.5 時間)、女子では中学生で 481 分(8.0 時間)、高校生で 447分(7.5 時間)だったそうです。(参考:佐々木司「思春期の子どもは夜何時間眠ったらよいのか?〜精神保健の観点から〜 」、医療法人社団平成医会「ドーパミンを増やすことで得られるメリット」)
ドーパミン不足はうつ・不安とも結びついているので、睡眠不足によってやる気が下がっている可能性もあります。
特に成長期・思春期の人は最低でも7.5時間は睡眠時間を確保するようにしましょう。
原因④環境が整っていない
以下のように環境が整っていないことも、やる気の低下につながります。
- 室温が極端に高すぎる・または低すぎる
- 騒音がひどい
- 部屋が散らかっている
年間を通して、勉強の効率が上がる室温は「25℃」という研究結果が出ています。室温を25度に近づけるとやる気が出やすいでしょう。(参考:池井佑丞「寒すぎるオフィスは社員の業務効率を下げる…多くの研究が示す”最適な温度”」、多和田友美、伊香賀俊治、村上周三、内田匠子、上田悠「オフィスの温熱環境が作業効率及び電力消費量に与える総合的な影響」、齊藤宏之「冬季オフィス環境における温湿度の実態と健康影響」)
家庭や自室の環境を変えられない方は、図書館や自習室を利用する方法もあります。
騒音が気になる場合、おすすめしたいのがイヤーマフです。
イヤーマフは、ノイズキャンセリング機能付きヘッドホンよりも安価で、耳に負担をかけにくいのが特徴です。
また、イヤーマフは大きいので、装着しているのが他人からわかります。
「イヤーマフをしているときは、勉強中だからそっとしておいて欲しい」と家族に伝えやすいのもイヤーマフのメリットです。
原因⑤目標を見つけられない
勉強の目標を見つけられないことで、やる気が出ないことがあります。
「目的地は決めてないけど、とりあえず自転車で行ってきてくれる?」と言われたら、あなたは出発できそうですか?
できるかもしれませんが、ほとんどの方は引き受けたくありませんよね。
勉強も同じです。目的地(=目標)を決めることで、やる気が出やすくなります。
目標は、「直接的に勉強に関係するもの」以外に、次のように何でもいいのです。
- 東京に進学して、インスタグラムで見たあのカフェに行きたい
- 高校でプログラミングを勉強して、休日にゲームを作りたい
- いい成績を取って、学費タダで留学したい
自分が頑張れそうな目標を書き出してみましょう。
誰にも見せるわけではないので、本当に自分がしたいことを書いて構いません。
勉強のやる気を引き出す環境整備5選
勉強のやる気はあるのに、環境のせいでやる気をうまく活用できていないこともあります。
ここからは、勉強のやる気を引き出す「環境」の整え方を5つ紹介します。
方法①壁に向かって机を置き、机には勉強道具だけを置く
理想としては、部屋においていいのは勉強道具だけです。
そうは言っても、自分の部屋で勉強している方は、ベッドやマンガ、スマートフォンなどの誘惑が多いかもしれません。
そこで、おすすめしたいのが、次の2つの方法です。
- 壁・窓に向かって勉強机を置く
- 机の上には勉強道具だけを置く
こうすることで、勉強に関係するもの以外が視界に入りにくくなります。
集中して勉強できますよ。
方法②塾・自習室・図書館を利用する
自分の部屋がない場合や、家にいると家族に話しかけられる方は、塾・自習室・図書館も利用してみましょう。
同じ環境でずっと勉強を続けると、飽きたり行き詰まったりすることがあるでしょう。いつもと違う場所で勉強してみると気持ちが切り替わるかもしれません。
他人の目があると、ダラダラできないので、半強制的に勉強ができます。
行き帰りのウォーキング(有酸素運動)で記憶が定着するのもメリットです。(参考:ジョンJ.レイティ『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』)
方法③スマホはWi-Fiを切って機内モードに
スマートフォンは、誘惑のかたまりです。できれば電源を切ることをおすすめしますが、タイマーや時計、電卓などを使うこともあるでしょう。
そこでおすすめしたいのが「Wi-Fiをオフにした機内モード」です。
機内モードは、iPhoneでもAndroid端末でも、クイックパネルを開いて飛行機のマークをタップすると使えます。その上で、Wi-Fiもオフにしましょう。
そうすると、基本的にアラームやカメラも使える上で、ネットに繋がらなくなります。
ネット接続が必要なSNSやゲームは利用できなくなる、ということです。
ただ、「その状態でも写真やダウンロード済みのマンガなどをつい見たくなる方」や「すぐにネットに繋ぎたくなる方」などは、スマホをトイレや別の部屋など、勉強する部屋から遠く離れたところに置くか、人に預かっていてもらいましょう。
方法④オンライン自習室を作る
「自分ひとりでは勉強できない」という方は、オンラインの自習室を作るのもおすすめです。
メタバース上で、無料で自習室が作れるサイトもあります。例えば、株式会社ベンドが運営する「Meta Life」では、無料でバーチャル自習室を作成可能です。友達とオンライン自習室で勉強するのもいいでしょう。(参考:株式会社ベンド「Meta Life」)
方法⑤換気する
酸素は、脳の活性化に欠かせません。
パナソニックと代々木ゼミナールの共同研究でも、高濃度酸素を吸引しながら英単語を学習すると、記憶力が向上した、との結果が出ています。(参考:松下電器産業ホームアプライアンスグループ「高濃度酸素の吸引による記憶の向上効果を検証」)
高濃度酸素ほどではなくても、部屋の換気を行うと、酸素量を上げられます。
新鮮な空気は、気分のリフレッシュにもつながるので、やる気が出ないときは、窓を全開にして空気を入れ替えてみましょう。
やる気が出ないときの勉強方法5選
「やる気」は成功報酬系伝達物質「ドーパミン」が分泌された結果ともいえます。
ドーパミンが分泌されるのは「何かを達成したとき」です。
つまり、「やる気が出てから行動する」のではなく、「やる気(ドーパミン)を出すために行動する」という考えになります。
そこで、やる気とドーパミンを出すための、勉強方法を5つ紹介します。(参考:朝日新聞Reライフnet「ココロとカラダに幸せホルモンのご褒美を 分泌に大事な食事や腸について知ろう」)
方法①簡単な課題から手をつける
手っ取り早く達成感を感じるために、あえて簡単な課題から手をつける方法があります。
「数学が苦手でやる気が出ない…」という方は、「得意な国語や英語から勉強を始める」ことで、手がスムーズに動くでしょう。
その結果「やった!」という達成感を得やすいので、苦手な数学にも取り組みやすくなります。
注意点は、得意な科目に時間を割きすぎると、苦手な科目に取り組む時間がなくなることです。
30分や1時間など、先に決めて、タイマーをセットしてから勉強を始めましょう。
方法②苦手科目は朝に勉強する
睡眠後の朝は、脳が一番フレッシュで、活動的です。
いつもなら苦手で眠くなる科目を、あえて朝に取り組むことで、問題が簡単に思えるでしょう。
ポイントは、夜は早く寝て、朝に勉強することです。
長すぎる二度寝は、生産性が下がるので無理矢理起きましょう。
寝起きすぐに太陽光を視床下部に入れると、目が覚めます。
カーテンを開けて寝たり、寝起きはすぐに窓に向かって、日光を浴びましょう。このときに、一緒に換気をするといいですね。
方法③学習アプリを利用する
教科書や参考書で覚えにくい科目は、学習アプリを利用してもいいでしょう。
例えば、英単語の暗記をアプリにして、トイレや通学のスキマ時間に暗記する方法もあります。
習慣化すれば、スキマ時間も勉強にあてられるようになるので、まずは、毎日アプリを開くことを目標にしてみましょう。
方法④朝・昼・夜の学習ルーティンを作る
脳の仕組みを利用した学習ルーティンを作るのもおすすめです。
朝は、脳が一番フレッシュなので、苦手な科目や、考えが必要な科目に取り組みましょう。(参考:樺沢紫苑『今日がもっと楽しくなる行動最適化大全 ベストタイムにベストルーティンで常に「最高の1日」を作り出す』)
昼は授業で疲れているので、昼休みに散歩をしたり、15分以内の仮眠を取るのがおすすめです。
昼ご飯に、白いごはん・食パン・うどんなどを摂ると、急激に血糖値が上がり、血糖値を一定に保つ働きを持つホルモンの「インスリン」の分泌で、血糖値が急激に下がるので、眠気を引き起こします。
玄米・オートミール・そばなど、茶色い炭水化物を取ると、眠くなりにくく、腹持ちもいいので、食事やお弁当に取り入れてみましょう。
記憶は睡眠中に定着すると言われているので、暗記系の科目は、夜寝る前に勉強すると、効率よく暗記ができます。
ただし、学習アプリを寝る前に開くと、スクリーンの明るさで目がさえるので、単語帳や教科書をつかうのがコツです。
方法⑤しめきりを設定する
特にテスト前や受験前の勉強には、しめきりの設定が勉強のやる気につながることがあります。
テストの範囲が分かっている場合は、逆算してカレンダーに書き込んでいきましょう。
夜寝る前に、明日勉強する範囲をふせんやノートに書いておくと、思い出すエネルギーの節約になります。
勉強のやる気を引き出す方法5選
「勉強に取りかかってはみたものの、やっぱりやる気が出ない!」そんなこともときにはあるでしょう。
そこで、ここからは勉強のやる気を引き出す方法を5つ紹介します。
方法①ブドウ糖をとる
ブドウ糖は脳がエネルギーとして利用できる唯一の物質です。人体にとっても重要な栄養素と言えます。(参考:厚生労働省「ブドウ糖 | e-ヘルスネット」)
ブドウ糖が豊富に含まれる食品には、以下のものがあります。
- お菓子のラムネ
- バナナ
- はちみつ
ブドウ糖を一度に大量に摂ると、血糖値が急激に上下して眠気が襲ってくるので、摂りすぎには注意が必要です。
ラムネを数粒食べたり、紅茶にはちみつを溶かして飲むなど、工夫しながらブドウ糖を摂りましょう。
方法②勉強前にコップ2杯の水を飲む
イースト・ロンドン大学とウェストミンスター大学の共同研究によると、知的作業前に500mlの水を飲んだグループは、飲まなかったグループに比べて約14%反応が早くなるとの結果が出ています。(参考:Caroline J. Edmondsほか「Subjective thirst moderates changes in speed of responding associated with water consumption」)
脳の約73〜78%は水分と言われていることからも、水分が脳にとっていかに大切かがわかりますよね。
ただ、急に500mlの水を飲むと、トイレが近くなって困るかもしれません。最初はコップ1杯の水を飲むところからスタートしてみましょう。
方法③ポモドーロ・テクニックを使う
ポモドーロ・テクニックとは、25分の作業と5分の休憩を1セットとして4セット繰り返し、4セットが終わったら15〜30分の休憩をする集中法のことです。
ポモドーロ・テクニックではタイマーを使うので、ついスマートフォンを触りそうな方は、100均でタイマーを買ってきましょう。
ポモドーロ・テクニック中の5分休憩では、次の休憩がおすすめです。
- トイレに行く
- 水を飲む
- 瞑想する
ポモドーロ・テクニックを4セット行った後の長めの休憩では、次をしてみましょう。
- 散歩に行く
- 食事をする
- お茶を飲む
- 短い仮眠をとる
ポモドーロ・テクニックを実際にしてみると、25分が短く感じます。
しかし、ここで作業の手を一度止めることで、次のセットでも高い集中力が保てます。
方法④瞑想(マインドフルネス)を取り入れる
瞑想を通じて、「今、ここ」に目を向ける「マインドフルネス」を取り入れることもおすすめです。
なぜなら「今、ここ」に意識を集中させることで、未来への不安を軽くできるからです。
同時に、酸素を体内に取り入れられるので、脳の活性化も期待できます。
瞑想では「何も考えてはいけない」と考える方も多くいますが、最初は頭の声がうるさくても大丈夫です。
3分程度、目を閉じてゆっくり呼吸するところから始めてみましょう。
タイマーをセットしたり、興味があれば瞑想のアプリを使ってみるのもおすすめです。
方法⑤運動で心拍数を上げる
どうしてもやる気が出ないときの最終手段は、運動で心拍数を上げることです。
その場でジャンプしたり、バーピージャンプなど高強度の運動を1セット行うことで、血流がよくなり、やる気ホルモンのアドレナリンが分泌されます。
勉強のやる気が出なくてつらいときの対処法6選
「勉強しないといけないのにどうしてもやる気が出ない…」。ときには、そういうこともあるでしょう。
しかし、まじめな方ほど、勉強のやる気が出ないことで自分を責めがちです。
ここからは、勉強のやる気が出なくてつらいときの対処法を6つ紹介します。
対処法①勉強から離れてリフレッシュする
勉強のやる気が出ないとき、ずっと勉強のことを考えると、脳のエネルギーを消費するだけでなく、自己肯定感が下がります。
そこでおすすめしたいのが「時間を決めて勉強から離れる」ことです。
- 午前中だけ休む
- 午後だけ休む
- 夜は休む
- カフェに行く間は休む
など、区切りをつけて休みましょう。
リフレッシュの間は、完全に勉強から離れた方がいいので、勉強道具を持ってカフェに行くなどは逆効果です。
リフレッシュの間は、とことん「休む」ことに集中しましょう。
対処法②一晩ぐっすり眠る
脳は、睡眠中に脳内のゴミを掃除しています。
寝不足が続くとネガティブになったり、頭がずっと重いのはこのためです。
リフレッシュと同様に、「今日は早く寝る、明日は〇時に起きる」と決めたら、一晩ぐっすり眠りましょう。
精神科医の樺沢紫苑さんの著書「ブレイン メンタル 強化大全」によると、「6時間睡眠を14日間続けると、48時間徹夜したときと同程度の認知機能になる」と言われています。
睡眠不足が続いている方は、ぐっすり眠りましょう。
夜しっかり眠って朝に勉強する「朝活」が、効率が良くおすすめです。(参考:樺沢紫苑『ブレイン メンタル 強化大全』)
対処法③目標を紙に書く
目標を紙に書くと約1.2~1.4倍も成功確率が上がると言われています。
ただ、遠い目標(例:〇〇大学に合格する)ではなく、次のような「手の届きそうな目標」を立ててみましょう。
- 2月の模試で〇〇大学の判定をE→D判定にする
- 英単語帳の〇ページから〇ページを覚える
- 数学の〇ページの公式を今週中に覚える
紙に書くだけで1.4倍も成功確率が上がるなら、きっと目標達成できるはずです。今チャレンジしていることを、紙に書いてみましょう。
対処法④合格体験談を読む
合格体験談を読むことも、やる気が出ます。
合格体験談では、合格したあとの「成功」がリアルに伝わるだけでなく、途中過程で苦しんだことや、悩んだこともつづられています。
成功までの道のりをなぞる、という意味でも、先輩の合格体験談は参考になるでしょう。
キズキ共育塾に通っていた生徒さんの合格体験談は、こちらからご覧いただけます。様々な先輩の体験談を掲載しているので、勉強のやる気アップに役立ててください。
対処法⑤名言を読む
先輩の体験談に続き、世界の偉人の名言を読むのも、やる気アップにつながります。
どんな偉業を達成した人でも、みなさんと同じ年齢のときはありましたし、悩んだり、苦しんだ経験はあります。
偉人が、どのように問題を乗り越えていったのかを知ることで、今の苦しみが将来の成功につながっているかもしれない、とも考えられますよね。
「成功者の言葉」「尊敬する人の言葉」を聞くと、「自分もこうなりたい!」という気持ちになって、勉強のやる気が出てきます。
これまでに、キズキ共育塾の生徒さんがやる気を出した言葉を一部紹介します。
小さいことを重ねることがとんでもないところに行くただ一つの道だと思っています。
(参考:齋藤孝『君の10年後を変える言葉』)
私は天才ではない。ただ人より長く問題とつき合っているだけだ。
(参考:ジェリー・メイヤー『アインシュタイン150の言葉』)
音楽でも、ダンスでも、何でもいい。「上手にできた」という体験を、ただひとつ作ること。その体験が「他のことも、きっとできる」へつながる。
(参考:小倉広・解説『アルフレッド・アドラー 一瞬で自分が変わる100の言葉』)
崖っぷちありがとう! 最高だ!
(参考:松岡修三『松岡修造の人生を強く生きる83の言葉』)
腹が立ったらそのぶん自分にあたればいい。悔しい思いをしたらそのぶん自分を磨けばいい
(参考:村上春樹『走ることについて語るときに僕の語ること』)
対処法⑥人に宣言する
勉強のやる気が出ないときのとっておきの方法は「人に宣言する」ことです。
「〇〇大学に合格する」と友達や家族に宣言してもいいですし、SNSに「今から1時間数学の勉強をする」と書き込んでもいいでしょう。
人に宣言することで、言い訳や逃げる余地がなくなります。
自分がちょっと苦しいな、でも頑張ったらできそう、という範囲の目標を宣言するのがおすすめです。
勉強のやる気が出ない子どもに親ができるポイント3点
わが子が勉強もしないでグズグズしていると、親としては心配になったり、「やる気あるの?」とイライラすることもあるでしょう。
この章では、お子さんの勉強のやる気を出すために、親ができるポイントを紹介します。(参考:西郷孝彦 、尾木直樹、吉原毅『「過干渉」をやめたら子どもは伸びる』)
ポイント①勉強環境を整える
勉強のやる気が出ない子どもに親ができることの1つ目は「勉強環境を整える」ことです。
勉強環境とは、部屋の掃除ではなく、次のようなことです。
- 家庭内トラブルをお子さんに見せない
- 親自身の問題は親が解決する
- 親も自分自身のヘルスケア・メンタルケアを怠らない
子どもにとって、親は安全基地ですから、親が精神的に不安定だと、子どもの寄りかかる場所がなくなります。
「子どもが失敗したらどうしよう」と不安を抱えるのではなく、「もし失敗したらこういうルートもある」と、親自身もさまざまな方法を検討しましょう。
ポイント②過程をほめる
ほめられると、成功報酬系神経伝達物質の「ドーパミン」が分泌されます。
お子さんが何かに成功したら、すかさずほめましょう。
「〇〇ができたよ!」と言われたら、「一生懸命勉強してたもんね!」「頑張ってるの、知ってるよ!」などときちんと毎回ほめましょう。
ほめるときは、他のお子さんと比べるのではなく、数か月前や1年前のお子さんと比較してほめるようにするのが大切です。
ポイント③見守る
子どものやる気を引き出すために、あえて「見守る」ことも親の役目です。
親自身は良かれと思って子どもについ「アドバイス」しがちですが、子どもの立場からすると「過干渉」かもしれません。
子どもの抑うつや、自尊心の低下の原因に、親の過干渉があります。
「自分で計画を立てる」「勉強する」「結果を振り返る」など、勉強を通して子どもが学習していくことは、子どもの自立にとって大切なことでしょう。
やる気のセルフマネジメントもそのうちの1つです。
どうしても「口を出したくなる」「子どもを責めるのがやめられない」という方は、スクールカウンセラーや地域の学習コーディネーターなどの相談先があるので、相談してみましょう。
まとめ〜少しずつ習慣化していくのがおすすめです〜
勉強のやる気を出す方法についてまとめました。
やる気は手を動かしたあとについてくるものなので、手っ取り早くやる気を出したいなら、とにかく手を動かすことです。
しかし、そうは言っても、手を動かし始めるまでが大変だという気持ちもわかります。
そこで、今回紹介したようなテクニックも使いながら、少しずつ勉強を習慣化していくのがおすすめです。
机に座ってみる、ノートを開いてみるなど、できることから少しずつ取り組むことでやる気が出ます。
環境を整えたり、睡眠も取りながら、勉強のやる気をコントロールしていきましょう。