
やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。
こんにちは。不登校中の勉強とメンタルを完全個別指導で応援する『キズキ共育塾』です。
そこで今回は不登校中の勉強法について徹底解説します。
自宅での勉強法については、通信教育・映像授業などが主流です。
その一方で、塾や公的な教育支援センターを利用するお子さんもいます。
このように色々な勉強法や対策を知ることで、より良い選択をすることができるでしょう。
この記事を読んでわかること
最後には、不登校から大学受験合格を果たした体験談もご紹介します。
かなり長文記事となりますので、必要な項目を目次からスキップしてご覧になって下さい。
共同監修・石井志昂氏からのアドバイス
このページは、不登校中の勉強の攻略wikiです
このページの内容は、「不登校中の勉強の攻略wiki」だと思って、羅針盤(らしんばん:やるべきことの参考)にしてみてください。特に非常に有益な情報は「不登校で気になる勉強の遅れ…追いつくには何からすべき?」の章と、「不登校中の勉強に!オススメ教材」の章です。
なお、いまのあなたに勉強へのやる気が出なくても、あなたが「弱い」とか「なまけている」とかではありません。誰にでも、勉強ができない時期はあるものです。その場合、「いまは勉強はやらなくてもよい」ということ。勉強を再開して追いつくことは、もう少し後になってからでも大人になってからでも、可能です。
目次
不登校中の勉強に関するお悩みには
といったものがとても多い印象です。
なかなか勉強に手をつけることができないと、親御さんもお子さんも不安になりますよね。
既に勉強に遅れが出ている、早く周りに追いつきたい。
こんなとき、まず何からすべきなのか、今からでもすぐにできることをご紹介します。
もちろん、同級生たちが毎日学校で受けている授業の内容を、同じように取り戻すのは大変かもしれません。
ですが、学校では主要5教科のほか、技能教科・学校行事など多面的な教育活動を行なっています。そのため、不登校に悩む人にとっては、部分的に省略できるのも事実です。
それに、学校は理解のスピードが異なる生徒達に向けて丁寧に指導するため、進度はそこまで速くないことが多いです。
進学校など学校によっては、速く進んだり応用度が高くなったりしますが、必ずしも焦る必要はありません。
よって、不登校に悩む人は、自分に合った学習法で効率的に学ぶことで、今後の進路に必要な科目の遅れを十分に取り戻すことが可能なのです。
まずはこのことを知って、過度に心配することなく心を落ち着けましょう。
次に自分の部屋や学習スペースなどを片付け、学習環境を改めて整えてみましょう。
このように思われるかもしれませんが、やはり環境は人の行動に影響します。
オーストラリア ボンド大学の専門家も「散らかった空間は、ストレスや不安のレベルだけでなく、集中力、食の選択、そして睡眠にさえネガティブな影響を与えうる。」と述べています。
少し環境が変わるだけでも心機一転して、机に向かうきっかけになるかもしれません。
何事も、体が資本なのは言うまでもありません。
ところが不登校中は、どうしても運動不足となり、知らず知らずのうちに体力が低下しているということもあります。
体をできるだけ健やかに保つために、やはり運動は大切です。
激しいスポーツでなくても、時間を決めてウォーキングや水泳などすることがオススメです。
外に出かけるのが難しい人は、自宅で簡単なヨガやピラティス、筋トレなどといった方法もあります。
最近は新型コロナの影響もあり、室内で運動する方のためのオンラインプログラムも増えているようです。
また、運動と同時に生活リズムを整えることも意識しましょう。
夜になると妙に元気になり、ゲームがやめられない、なんてことはありませんか。
夜はしっかり睡眠をとり昼間に活動すると、この後にご紹介する教育サービスを受けやすいというメリットがあります。
将来的に、学校や実社会に復帰することも考慮すると、なるべく早寝早起きを心がけたいものです。
記事の後半では、不登校中のさまざまな勉強法について解説します。
今の学習スタイルが本当に合っているか、他によさそうな方法がないか、改めて検討してみましょう。
新しい学習スタイルを取り入れることで、勉強を再開するきっかけになるかもしれません。
もし、誰かに勉強を教わる機会があれば、新たな先生に出会い悩みを聞いてもらうことで、将来に向けての新たな糸口が見つかるかもしれません。
「早く勉強の遅れを取り戻したい、でもなかなか進まない。」
そんな切実な悩みに、今からでもすぐにできることをご紹介してきました。
最後にご紹介するのは、勉強が自分に必要だという「気づき」です。
これは、今すぐにできるようなものではありません。
ですが、とても大切な気づきであり、きっと本気で勉強に取り組むきっかけになると思います。
親は「勉強が我が子にとって必要なもの」だと分かっています。
だからこそ、あの手この手で励ましながら、勉強するように促してきたことでしょう。
小学生のうちはそれで問題ないのですが、だんだん大きくなり中学生・高校生となるにつれて、「言われてやる」ことに限界がきます。
そして子どもが自ら、「勉強って一体何なの?」と自問自答するようになります。
しかし、自発的に、「勉強は自分にとって必要だ」と気づくことができれば、お子さんはきっと大きく変わるでしょう。
具体的には、お子さん自身が目的を持つことです。
「将来〇〇になりたいから勉強しなければ」
「こんな仕事をしたいから、何としてもこの位の大学に進学したい」
「憧れの〇〇高校に入りたい」
もちろん、今は大きな目的がなくても、次のような些細なことでも問題ありません。
「少しでも自分を変えたい」
「ちょっとした自信が欲しい」
そういった気づきを得るまでは、お子さんに色々な情報を見せてみたり、安心して考え事ができる環境を整えたりできるとよいでしょう。
不登校による勉強の遅れについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみて下さい。
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中学生で不登校となっている場合、高校受験がどうなるのか心配ですよね。
結論からいうと、中学で不登校となっていても、高校に進学することはできます。
公立高校では、選考の際に中学校からの内申書を考慮する割合が高めです。
すると中学での出席日数や成績がダイレクトに評価されるため、不利な可能性があります。
中学不登校でも進学しやすい高校
このように、地域により不登校生に特化した学校が設けられているケースもありますので、調べてみるとよいでしょう。
ちなみに大学進学についてですが、一般入試だと過去の経歴はあまり問われないことが多いです。
ただし、気になる点としては、高校からの調査書の統一様式が変更となり、その情報量は増えている傾向があります。
そして、国公立大学から、調査書の内容を合否判定に活用する動きが少しずつですが出てきています。
一方、私立大学ではまだそこまでには至っていない学校が多い印象です。
ただし、大学進学の全体の流れとして、高校での活動実績が多少なりとも加味される傾向になってきていることは、押さえておくとよいでしょう。
(これは、あくまでも「多少」なので、あまり心配はいりません。)
不登校からの高校進学については、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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私たちキズキ共育塾は、学校が苦手なお子さんを応援する完全個別指導塾です。高校・大学合格実績多数!志望校探しや受験勉強について無料相談ができます。お気軽にご連絡ください。
資料を無料ダウンロードただ、不登校といっても、その中身は人それぞれです。
ここからは、不登校生の状況に合わせた勉強法をご紹介します。
*不登校生の状況別ケーススタディ*
それぞれについての対策を、順番に解説していきます。
学校では、35~40人くらいの集団でまとめられ、その中で過ごすことを求められます。
その集団生活が自分のペースに合わなかったら、学校に通うことが難しくなってきます。
同年代にも大人にも、とにかく誰にも会いたくないという場合は、まずは自宅で1人で学習を進めてみましょう。
誰にもコンタクトを取らずに学習することができる通信教育や、あらかじめ録画された動画を使用する映像授業などがオススメです。
通信教育の中には、毎月提出物を送ることでご褒美をもらえるなど、独自のシステムを設けているところもあります。
こういったサービスは、学習の習慣づくりに役立つかもしれません。
また、1人で自主学習するにあたって活用できる教材を、後述の「オススメの教材」でご紹介しています。
そちらもぜひ参考にしてみて下さい。
冒頭で解説したとおり、不登校中になかなか勉強しない・やる気が出てこないことで、勉強が遅れていると悩んでいる方は非常に多いです。
これは、勉強そのものに意義を見出していないケースもありますし、何かが不安で手につかない、といったこともあるでしょう。
あるいは、単に1人ではなかなか勉強しようという気持ちになれない場合もあります。
勉強へのモチベーションを保てない人は、どの勉強方法が適しているでしょうか。
比較的心身の状況は安定している、といった場合には、塾やフリースクール・教育支援センター(適応指導教室)にチャレンジしてみるのがオススメです。
「学びの場」に定期的に通うことで、外の環境に触れて、新たな気づきが得られるかもしれません。
前項の完全1人の自主学習と違って、他人の目がありますから「やろう」という気持ちになりやすいです。
それに、安心できる先生と出会うことで悩みを話したり、刺激を受けたりといったメリットも得られるでしょう。
その他にも、次のような方法を試してみてもよいかもしれません。
勉強のモチベーションを保つ方法について、キズキ共育塾では以下の記事でも詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
3つ目ですが、学校へ通わなくなるとどうしても生活リズムは崩れやすくなります。
「朝の時間は、みんなが登校しているときのにぎやかな声が聞こえてきて憂うつで、昼まで寝て過ごした」という意見も聞かれます。
夜になると逆に元気になったりする人もいます。夜型の生活は朝日を浴びる時間が少なくなって、だんだん憂うつになることもあります。
学校復帰や進学・就職など、後のことを考えても、昼夜逆転は避けたいものです。
生活リズムを整えたい場合は、決まった時間に出かけるルーティンを作ることをオススメします。
このような場所へ、定期的に通うようにしてみてはいかがでしょうか。
長時間がまだ難しい時は、短時間の塾や習い事もオススメです。
出かけるのが難しければ、午前中の決まった時間に勉強することから始めてみましょう。
1週間の中に、短時間でも時間の決まったルーティンを入れ込むのがポイントです。
できれば午前中などのなるべく早い時間に予定が入るといよいでしょう。
そして4つ目は、生活全般に気力が出てこない場合の勉強法です。
「何で勉強をしなきゃいけないんだろう」
「勉強しなきゃとは思うけど、まったく身体が動かない」
「毎日生きるだけで精一杯」
このように勉強だけでなく、何事につけても気力が出てこないという人もいるでしょう。
もしかしたら、今はひどく疲れて、身体が動かないのかもしれません。
こういった場合は、まずは、生活を整えてみましょう。
生活リズムを整えることは、勉強をするための土台づくりでもあります。
まずは、自身の体調や気持ちをしっかりと整えることが大切です。
ここまで触れてきた勉強方法も含めて、不登校中の勉強法を改めてリストアップしました。
それぞれのメリットやデメリットについても、あわせてお伝えします。
*不登校中の勉強法リスト*
それでは、一つずつ見ていきましょう。
自主学習とは教材を購入するなどして、自分1人または保護者の指導を受けながら勉強する方法です。
教科書や教材を柱にして、家庭内である程度のスケジュールを立てて進めていくことになります。
●自主学習のメリット
・費用は教材費のみに抑えられる
●自主学習のデメリット
・苦手科目やつまづいた箇所について質問する相手がいない
・モチベーションを保つのが難しく、孤独になりやすい
個人的な意見としては、自主管理が難しいため、あまりオススメではありません。
また、家庭学習に活用できるテキストやサービスを「オススメの教材」で紹介していますので、そちらもご覧ください。
通信教育は、紙テキスト型・映像授業型があり、その両方をよいとこ取りするものも増えています。
通信教育は一方通行ではなく、郵便やインターネットなどの情報通信を用いて添削するなど、双方向でやり取りする機能を備えているのが特徴です。
●通信教育・映像授業のメリット
・定期的に送られてくるタイプは学習のリズムを掴みやすい
・勉強することで得られるごほうびやポイントがあることも
●通信教育・映像授業のデメリット
・サービスによっては、分からない箇所の質問にすぐ対応してくれない
・動画見放題のタイプはスケジューリングが難しい
いまは、YouTubeで授業をしている様子を無料配信している人もいますし、スマホアプリを使った教材を利用している人も多くいます。
詳しくは、「オススメの教材」でご紹介しますね。
オンライン(リモート)型個別指導は、前項の通信教育・映像授業と異なり、リアルタイムで先生とつながって指導が行われます。
大きく分けて、「オンライン対応の個別指導塾」と「オンライン型家庭教師」があります。
●オンライン型個別指導のメリット
・ダイレクトに先生とやりとりできる
・分からないところはすぐに質問できる
●オンライン型個別指導のデメリット
・パソコン画面でのやりとりに「オンライン疲れ」する人も
コロナ禍において、学校や企業でオンライン化が急速に進みました。
実際にその場で対面するのと比べて疲れる、といった意見も見られますが、場所を問わずに指導を受けることができる利便性は圧倒的です。
私たちキズキ共育塾は、学校が苦手なお子さんを応援する完全個別指導塾です。高校・大学合格実績多数!志望校探しや受験勉強について無料相談ができます。お気軽にご連絡ください。
フォームで問い合わせ家庭教師に家まで来てもらって、勉強を教わるやり方です。
●家庭教師のメリット
・他人の目があるのでモチベーションを保ち続けられる
・家族以外の人と話す機会が得られる
・分からないことをその場で質問して解決できる
・自宅から出なくてすむ
●家庭教師のデメリット
・費用が高くなりやすい
家庭教師は多くのメリットがあります。
そこで、英語や数学の1科目だけ、短時間プランでコストダウンを図りつつ、先生に来てもらうのも1つの方法です。
自宅からあまり出られない場合は、人と触れ合う絶好の機会です。
私たちキズキではキズキ家学(やがく)という不登校専門の家庭教師サービスを運営しています。ご本人だけ・親御さんだけでのご相談もOKですので、お気軽にご連絡ください。
キズキ家学を詳しく知る民間の学習塾などに入塾して、決まった時間に塾へ通い、勉強を教わるという方法です。
マンツーマン、2〜3人での個別指導、少人数授業、集団授業など形態はさまざまです。
さらに、学校の定期テスト対策向け、公立校受験向け、国私立校受験向け、などに細かく分かれます。
新型コロナの影響もあって、通塾だけでなく、動画配信をする塾もあり、バリエーションは豊かです。
●塾に通うメリット
・定期的に出かけるきっかけになる(時間は遅めのことも多い)
・他人の目があるのでモチベーションを保ちやすい
●塾に通うデメリット
・決まった時間に通わないといけない
ちなみに、「不登校では、学校に通えないのだから、塾にも通えない」などの意見もあります。しかし、そんなことはありません。
「学校は合わないけど、この塾は自分に合う」という人もいます。
個別指導を行っている塾か、または集団指導か、自分に合っている方を選べます。中には不登校の人向けの塾もあります。
例えば、私たちキズキ共育塾もその1つです。
キズキ共育塾は、メンタル面と学習面の両方を、一人ひとりに合った丁寧な個別指導で徹底サポートしています。
少しでも興味をお持ちでしたら、電話やLINEで気軽に相談してみてください。
フリースクールとは、主に不登校の人向けの、民間の教育施設です。
学校にいけない子ども達の、代わりの居場所として利用されています。
フリースクールは学習支援のほか、相談やカウンセリングを行うことも可能です。
学習カリキュラムは画一的ではなく、生徒のペースに合わせて学習を進められる所がほとんどです。
また芸術活動や社会科見学、レクリエーションなど、それぞれのスクールが独自のプログラムを展開して特色を出しています。
●フリースクールのメリット
・主要教科の勉強だけでなく、多面的な教育を受けることができる
・昼間の長い時間を過ごす居場所となり得る
・在籍している学校と連携できれば、学校の出席扱いにできる
●フリースクールのデメリット
・環境が合わなければ続けるのは難しい
・費用はそれなりにかかる
メリットにあるとおり、現在在籍中の学校長の承認があれば、フリースクールへ通った日数を学校の出席扱いとすることができます。
公的な施設と比べると出席扱いとなるケースは少ないものの、相談してみる価値はあるでしょう。
私たちキズキ共育塾においても、通塾を学校への出席にカウントできる場合があります。気になる方はお気軽にお問い合わせください。
教育支援センター(適応指導教室)は、主に市町村の教育委員会が設置している、不登校の人向けの公的な教育機関です。
●教育支援センターのメリット
・公立小中学校と連携しやすく、通所が学校の出席扱いになりやすい
・基本的に費用はかからない
●教育支援センターのデメリット
・なるべく学校に復帰させるような指導となっている
公立小中学校を管轄している教育委員会の施設ということもあり、学校や先生同士の連携はしっかりとしています。
学校は無理でも、教育支援センターに通うことで、出席日数を確保することは十分に可能です。
(新型コロナの影響で、出欠席の扱いがかなり緩和されていることも事実ですが)
ただし、学校に戻れそうなら戻す、というのが基本方針です。
学校へ通うのは(まだ)厳しい、しばらくは自分のペースで過ごしたい、という方には合わないかもしれません。
長くなりましたが、学校へ通わなくてもできる勉強方法をご紹介してきました。
それではここで、もっと具体的に、どんな教材を用いるとよいかご提案します。
予算を抑えたい、いまは家にいたいなどの理由で、家庭学習をする方はもちろん、他の勉強方法を採用する方でも、これらの教材をぜひチェックしてみてください。
はいちさんによるYouTubeチャンネルです。
もちろん、無料で見ることができます。
各科目の教科書全体をカバーするように動画が組まれているため、とても細やかでわかりやすいのが特徴です。
またホワイトボードを使った動画は、問題の解き方を「流れ」として理解しやすくなっています。
そのほか動画には、次のようなメリットがあります。
このように、最近はYouTubeで学習する人も増えているようです。
TVCMでもおなじみのスタディサプリ。
月額1,980円(税抜)を支払うことで、主要5教科の講師による解説動画を無制限で見ることができます。
こちらも動画なので、繰り返し見て理解を深めて、自分のペースで勉強することが可能です。
こちらは、学研が「家勉」用に出しているテキストです。
写真や図が多くて、カラフルでよくまとまっています。
特に、中学版が充実しているため、中学校の内容を学習したい人にオススメです(学研公式のウェブサイトはこちら)。
パソコンやスマホで勉強するのに抵抗がある人も、ぜひ検討してみて下さい。
私たちキズキ共育塾は、学校が苦手なお子さんを応援する完全個別指導塾です。高校・大学合格実績多数!志望校探しや受験勉強について無料相談ができます。お気軽にご連絡ください。
LINEで問い合わせこの章では、「不登校中の勉強法」について、不登校の人たちのための個別指導塾・キズキ共育塾の講師たちからのアドバイスを紹介します。実際に不登校の人たちに勉強を教えている講師の「生の声」ですので、きっと参考になると思います。(これまでの内容もキズキ共育塾の知見に基づくものであるため、一部重複する部分もあります。また、講師名は仮名の場合もあります)
また、私たちキズキ共育塾の無料相談では、「実際のあなた」のための、より具体的なアドバイスが可能です。ぜひご相談ください。
F.N講師のアドバイス
『ひとつひとつわかりやすく』シリーズ
中高生にオススメの教材は、「ひとつひとつわかりやすく」シリーズです。
〈オススメポイント〉
・丁寧でやさしい解説がされているので、ひとりでも始めやすい
・文字が大きく、多くないので読みやすい
・見開き1ページに解説と練習問題がまとまっているので取り組みやすい
私も実際に授業でこの教材を採用しています。中学校の内容を網羅しているので、中学生の学習補助にはもちろん、高校生が中学校の復習のために使うのにもオススメです。
【補足】教材を選ぶ際に、問題の難易度や問題数はもちろん大事なポイントですが、文字の大きさ、図の多さ、色使いなど、教材ごとにそれぞれ特徴があり、生徒さんによってかなり好みが分かれるポイントです。可能であれば書店に足を運んでさまざまな教材を見比べてみてください。「これならできるかも!」と自分で選んだ教材で少しずつでも学習を進められると、自信や学習意欲にもつながると思います。
中学生から大人の方まで、幅広くオススメできるテキストだと思います。この教材のオススメポイントは大きく3つあります。
1つ目は、中学英語の文法事項を1冊でマスターできるところです。1冊にまとまっていることで、「中学校範囲全体の中で、この辺りまで進められた!」という達成感を得やすく、目標設定もしやすいです。
2つ目は、内容がわかりやすいところです。イラストや例文が豊富なことに加えて、例えば覚えるべき不規則動詞などがきちんとまとめられているため、ハードルを感じずに取り組むことができます。
3つ目は、問題演習までしっかりできるところです。解説1ページ、問題1ページの見開き構成になっているため、説明を見ながらすぐに最低限の演習をすることができ、定着しやすいです。ただ、基本的には和文英訳のみで、英文和訳や英作文の問題がないため、その点は他のテキストの併用が必要です。
N.T講師のアドバイス
『青チャート』
数学につき、「教科書の問レベルは解けるけれど、入試レベルの問題には歯が立たない」という人には、『青チャート』の例題の問題と解答をノートに書き写し(読むだけではなく)、解法を暗記することをオススメします。
ただし、チャート式は膨大な数の問題が掲載してあるので、例題を読んで理解し、その後にエクササイズを解くという勉強法では時間がかかりすぎます。チャート式の網羅性をうまく活用しつつ効率的に勉強するには、入試の基礎レベルに相当するコンパスマークが3個と4個の例題の解法を暗記していけばよいと思います。
またチャート式(特に『青チャート』)の利点として、使用している人が非常に多いです。不明点が出てきたときに、ほしい情報がネット上に転がっている可能性が高いことも挙げられます。
ミニノートを活用する
私はとにかく覚えることが苦手で、公式、英単語、教科別の単語を覚えるのが嫌いでした。克服のため、「ミニノート」を利用して勉強していました。
ミニノートとは、ポケットに入るぐらいのノートのことです。それに覚えたいことを書き込み、勉強のスタートはその確認から始めるということを徹底させました。毎日確認することで、記憶の定着に繋がっていきます。また、忘れているところがあればその復習を行うことで、その後の勉強にもスムーズに繋がることができました。
勉強のモチベーションがないときや、勉強と向き合いたくない日もありました。そんなときも、「ミニノートだけはベッドに横になりながら見る」ことをやりやすく、勉強を始めるハードルを低くしてくれます。ずいぶん助けられました。
また、自分にとって覚えたいことや大事な内容を全てミニノートに書いておけば、試験の前の少しの時間でもすぐに確認できます(参考書の中から大事な部分を探す必要がありません)。
さらに、ミニノートにふせんを貼ることで、ミニノートの中でも特に重要な部分を差別化して覚えることもできました。
注意点としては、「見ているだけ」では、英単語や漢字の「意味」や「読み」は覚えられても、英単語や漢字を「書く」こと覚えられない可能性がある点です。ミニノートを利用しながら、紙に書くなどのアウトプットがあると、さらによいと思います。
飯田美樹恵講師のアドバイス
勉強系ユーチューバーによる動画配信の視聴
勉強系ユーチューバーによる動画配信の視聴をオススメします。主に大学受験を対象にしたものが中心にはなりますが、受験に関するさまざまな情報が発信されており、とても参考になるものが数多くあります。
授業形式の動画はもちろん、各教科の勉強方法のほか、参考書の紹介などもあります。また、一般に「勉強生配信」と言われるライブ配信では実際に配信者が勉強している様子が見られるので、身近に受験生がいない環境であっても、一緒に勉強している感覚で自身のモチベーションアップにつなげることができるかもしれません。
岩間俊宏講師のアドバイス
教材
教科書の内容を基本から丁寧に解説しているものを選びましょう。無理なくスモールステップで勉強を進めることができます。高校生であれば東進ブックスの「はじめからていねいに」、中学生であれば学研の「ひとつひとつわかりやすく」がオススメです。少し厚めのものもありますが、文字が大きくイラストも豊富で読みやすいです。他にも、書店などで、自分に合いそうなものを探してみましょう。
勉強法
1ページ読んだら、「何が書いてあったか」「どんな解き方が書いてあったか」を自分で説明してみましょう。声を出さず頭の中でやっても大丈夫です。内容の理解も深まりますし、しっかり説明できたという達成感はとても大きく、モチベーションの向上にもつながります。
ここでは「不登校からの大学合格体験談」として、キズキ共育塾に寄せられた体験談をご紹介します。
不登校から歩んだ一つの例として、より良い勉強方法を見つけるのに役立ててみて下さい。
私は、小学4年生から中学校を卒業するまで、約6年間不登校でした。
そんな私は、通信教育を契約して、私は家でそれなりに勉強をしていました。
もちろん得意・不得意はありました。
数学は得意でしたが、国語は全くわからず、社会や理科も苦手でした。
得意な科目を伸ばしつつ、苦手な科目については自分なりに工夫して勉強しました。
例えば、国語については本をたくさん読むようにしたり、暗記が必要な部分は、通信教育でもらった冊子を常に持ち歩いて勉強するようにしたりしました。
もしかしたら、中学校へ通わないと高校へ進学できないのでは、と不安に思うかもしれません。
でも、少なくとも私は、このようなやり方で勉強した結果、中学校へ通わなくても定時制・単位制の高校へ進学できました。
高校では、同じように元不登校だったり高校中退経験があったりする同級生や先輩らと出会い、それなりに楽しく通いました。
勉強については、国語の授業1つ取っても、基礎クラスと発展クラスとで分かれていたので、自分のペースに合わせて勉強することができました。
そして、高校を3年で卒業したあと、大学へ進学しました。
話は戻りますが、進学を目指して勉強をしていたとき、インターネットで次のような情報と出会いました。
「不登校になると、怠け癖がつくから、学校復帰なんてできない」
私は、これは間違いだと思います。
少なくとも、すべての人がこの通りではないと断言できます。
不登校から進学した人はたくさんいます。
この社会で暮らす人の中には、不登校の経験を持つ人がたくさんいます。
みんなそれぞれ得意・不得意がありながら、助け合って生きています。
不登校だと、大変なことや不安なことは多々あると思います。
でも、どうか絶望しないで、必要以上に不安にならないでください。
いろんな情報やサービスに当たってみて、あなたにとってよいやり方を探してください。
今回は、不登校で気になる勉強の遅れ、進学はできるのか、そしてさまざまな勉強法について、お伝えしてきました。
改めて、ご紹介した勉強法をこちらに挙げておきます。
*不登校中の勉強法リスト*
学校以外で勉強をする方法はいくつもあって迷ってしまうかもしれません。
よく考えて選んだつもりがイマイチだった、ということもあるでしょう。
そこで一度やってみて、合わないと思ったら別の勉強方法もぜひ試してみてください。
先生との相性一つとっても印象はガラリと変わりますし、どれが正解とはっきりさせるのは、なかなか難しいものです。
選択肢はいくつもあるので、ぜひ可能な限りトライしてみてください。
「そもそも勉強するってなに?」
「どうして勉強しなきゃいけないの?」
この問いに答えるのは難しいことです。
なぜなら、答えは一つではなく、人それぞれ答えが異なるからです。
だから、問い方を変えてみてください。
次のような問いだったら、人それぞれの答えを出すことができるのではないでしょうか。
「私にとって、勉強するとはどういうことか」
「あなたにとって、勉強する理由とはなにか」
このコラムを書いている私にとって、勉強とは、世界の仕組みや謎を知る喜びであり、誰かとのコミュニケーションであり、同じ景色を見ていても勉強をする前と後で「見え方」が変わってくる、楽しいものです。
学校での勉強は必ずしも楽しいものではありませんでしたが、自分の興味が湧くような領域を知り、自分なりの疑問を持てるようになると、勉強はグッと身近で楽しいものになっていきました。
このような問いを周りの人に投げてみて、話を聞いているうちに、その子なりの「勉強する意味」「勉強する理由」が見つかるかもしれません。
さて、私たちキズキ共育塾では、ただ勉強を教えるだけではなくさまざまな悩みにも耳を傾けています。
「あなたにとって、勉強する理由とはなにか」
そんな問い・悩みについても、一緒に考えていきます。
不登校の生徒さんも大勢通っており、ご相談は無料です。少しでも気になるようでしたらお気軽にご連絡ください。保護者さまだけでのご相談も可能です。
⇒参考資料
一般社団法人 不登校支援センター「全く勉強しなかった子どもが勉強できるようになった理由とは?」
東京都教育委員会「これまで設置してきた多様なタイプの学校」
大学ジャーナルONLINE「2021年度入試、様式変更で「調査書」の情報量が増加 合否判定で点数化する大学も増える」
文部科学省「教育支援センター(適応指導教室)に関する実態調査」結果 令和元年5月13日
/Q&Aよくある質問