浪人経験者が語る浪人生活のススメ 浪人生活を成功させる勉強方法を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
いま浪人生活を送るあなた、または浪人生活を送る可能性があるあなたは、以下のような不安や悩みはありませんか?
- 浪人で失敗したくない
- 浪人生活ではどんな感じで勉強をすればいいのだろう?
このコラムでは、浪人生活に関する調査結果や浪人生活のメリットとデメリット・注意点、オススメの勉強法、モチベーションを保つ方法について解説します。
あわせて、筆者の浪人生活の体験談や、浪人生活を成功させたキズキ共育塾の生徒さんの体験談から、浪人生活を成功させる要因を紹介します。
私自身の経験談をお伝えします。
筆者も大学受験で浪人生活を経験しています。
現役生のときは、勉強の仕方で大きく失敗して不合格。そして1浪し、現役の時に落ちた国立の理系大学に合格しました。
「浪人すると、こんな状況が待っている」とあらかじめ知っていれば、浪人生活を過ごしやすくなるはずです。
あなたの浪人生活や浪人を決断する際の参考になれば幸いです。
目次
浪人しなきゃよかった?浪人生活についての調査結果
この章では、浪人生活についての調査結果を紹介します。
この章で紹介する調査結果は、現在浪人している人や浪人を経験した人を対象に行ったものです。浪人生活を送るかどうかを検討するための判断材料になると思います。
また、浪人生活のモチベーションアップにつながる調査結果も紹介します。すでに浪人を決めた人にも役立つはずです。
調査結果①浪人した要因〜1位は「求められる学力が高かったから」〜
1つ目は、浪人した要因に関する調査結果です。
Studyplusトレンド研究所の調査では、浪人した要因について、以下のような結果が出ています。(参考:Studyplusトレンド研究所「浪人生の5割弱が現役時代に合格した大学があったと回答、浪人理由は「第一志望へのこだわり」 ~大学全入時代の浪人生活の実態を調査~」)
あなたが浪人した要因はどのようなものでしたか?(複数回答)
- 求められる学力が高かったから:約72.2%
- 当初から浪人して次年度受験することを決めていたから:約21.1%
- トラブル(災害・事件や事故・体調不良など)があったから:約16.1%
- 入試直前に志望校を変更したから:約4.9%
- 勉強・努力不足のため:約2.6%
以上の結果のとおり、多くの浪人生や浪人を経験した人が「求められる学力が高かったから」という要因で、浪人を決めたことがわかります。
調査結果②浪人生活の期間〜「1年」が73.9%、「2年」が16.7%〜
浪人するかどうかを迷っている人の中には、浪人生活の期間が気になる人も多いと思います。
じゅけラボ予備校の調査では、浪人生活の期間について、以下のような結果が出ています。(参考:PR TIMES「【調査レポート】浪人の成功率。50%の浪人生が最終的に第一志望大学に合格!」)
大学進学のために何年浪人しましたか?
- 1年:約73.9%
- 2年:約16.7%
- 3年:約4.5%
- 4年:約3.0%
- 5年以上:約1.8%
浪人生活の期間は「1年」が最も多く、期間が長くなればなるほど割合が小さくなっています。
一方で、3年以上浪人生活を続けている人は、浪人生の中に約10%いることもわかります。
調査結果③浪人中の志望校〜半数以上の浪人生が現役時代の第一志望にリベンジ〜
浪人を決めた人の中には、浪人中の志望校について悩んでいる人もいると思います。
Studyplusトレンド研究所の調査では、浪人中の志望校について、以下のような結果が出ています。(参考:Studyplusトレンド研究所「浪人生の5割弱が現役時代に合格した大学があったと回答、浪人理由は「第一志望へのこだわり」 ~大学全入時代の浪人生活の実態を調査~」)
現在の第一志望校について、現役時代の志望度はどの程度でしたか?
- 第1志望:約54.0%
- 第2志望:約4.3%
- 第3志望:約2.4%
- それ以外:約39.3%
以上のとおり、半数以上の浪人生が現役時代の第一志望にリベンジしていることがわかります。
また、半数の浪人生が現役時代の第一志望にリベンジしている一方で、浪人中に新たな志望校に変更した人も少なくないようです。
調査結果④浪人生の第一志望校への合格率〜浪人1年目の第一志望合格率は42.1%〜
浪人するかを迷っている人の多くは、「浪人して第一志望校に合格できるのかがわからない」という理由から迷いが生じているのかもしれません。
じゅけラボ予備校の調査では、浪人生の第一志望校への合格率について、以下のような結果が出ています。(参考:PR TIMES「【調査レポート】浪人の成功率。50%の浪人生が最終的に第一志望大学に合格!」)
- 浪人1年目の第一志望合格率:約42.1%
- 2浪以上の第一志望合格率:約30.2%
以上の結果を見ると、半数には届かないものの約40%の浪人生が、浪人生活を経て第一志望校合格をつかみ取っていることがわかります。
また、1年目の第一志望合格率よりも、2浪以上の第一志望合格率が低いことから、「勉強期間が長ければ長いほど合格しやすくなるわけではない」とも推測できます。
調査結果⑤浪人生活の満足度〜浪人生の74.3%が「浪人してよかった」と回答〜
最後に紹介する調査結果は、「浪人生が浪人したことについてどのように思っているか」というものです。
Studyplusトレンド研究所の調査では、浪人生活の満足度について、以下のような結果が出ています。(参考:Studyplusトレンド研究所「浪人生の5割弱が現役時代に合格した大学があったと回答、浪人理由は「第一志望へのこだわり」 ~大学全入時代の浪人生活の実態を調査~」)
浪人したことについて、現在はどのように思っていますか?
- 浪人(仮面浪人)して良かったと思う:約74.3%
- どちらともいえない:約20.7%
- 浪人(仮面浪人)しない方が良かったと思う:約4.9%
以上の調査結果のとおり、約74.3%の浪人生・浪人経験者が「浪人して良かった」と回答しています。
対して、「浪人(仮面浪人)しない方が良かったと思う」と回答した人は、全体の約4.9%です。
つまり、多くの浪人生や浪人を経験した人が、浪人生活を送ったことを後悔したり否定的にとらえたりしていないのです。
私たちキズキ共育塾は、浪人している人、浪人を検討している人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
浪人生活のメリットとデメリット・注意点
この章では、一般的な浪人生活のメリットとデメリット・注意点を解説します。
浪人のメリットとしては、以下のことが考えられます。
- 学力がアップする
- 勉強に集中する環境が整う
- ライフプランを考え直す時間がある
対して、浪人生活のデメリット・注意点としては、以下のことが考えられます。
- 同級生と一緒には進学できない
- 費用がかかる
- 志望校に合格できないこともある
以上のとおり、浪人生活にはメリットもデメリット・注意点もあります。
浪人生活を送るかどうかを迷っている人は、メリットとデメリット・注意点の両面を踏まえた上で、慎重に検討しましょう。
すでに浪人を決めた人は、メリットを活かせるよう浪人生活を送ることはもちろん、デメリット・注意点への対策を可能な範囲で行っておきましょう。
浪人生活のメリットとデメリット・注意点については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
浪人生活を成功させる勉強法
この章では、浪人生活を成功させる勉強法について解説します。
「一日どれくらい勉強すればいいのか」など、多くの浪人生が不安に思うことの答えにもなるはずです。ぜひ参考にしていただければ幸いです。
より具体的にお伝えするために科目を数学に限定してお話ししますが、どの科目にも応用できます。
自分の受験に必要な科目に置き換えて読んでみてください。
勉強法①自分と「敵」の力量を見極める
「己を知り、彼を知れば百戦殆うからず」。孫子の兵法にあるように、戦いにおいて自分と相手の力量を見極めることがとても重要です。
大学受験においては、「何をすれば志望校の受験で点数を取れるのか」をきちんと把握することが大切になります。
筆者自身、現役時代は漠然と勉強したために失敗しました。
高3になっても、数1A、数2B、数3の問題集を、薄く広く勉強していたのです。
しかし、秋ごろ、第一志望校の過去問を見て唖然とします。「この大学の数学の問題、ほとんど数3だ…」。
センター試験では数1A・数2Bの広い勉強も重要ですが、二次試験では「傾向に沿った勉強」が必要だったのです。
浪人生活が始まり最初にこの点を反省し、以下のように過去問研究を行い、勉強内容を見直しました。
- 過去問を見て、「この問題は青チャートの基礎例題に類題がある」「この問題はユニークだから数字を代入して実験しなければならない」などを調査する
- 調査に基づき、どのテキストを選ぶべきか、そのテキストのどこを重点的にやるべきか、自分の今のレベルはどれくらいかなどを確認して勉強を進める
志望校と自分のレベルを詳しく把握していない人は、まずは過去問をじっくりと研究する時間をつくりましょう。学習塾や予備校に通っている人は、詳しい講師やスタッフに相談してみてください。
勉強法②傾向と対策(定石・セオリー)を学ぶ
あなたは、基本知識ばかりを身につけようとしていませんか?
別の言い方をすると、数学であれば、「定理や公式は覚えているけれど、問題の解き方までは覚えていない」状態になっていませんか?
現役時代の筆者自身が、そんな状態でした。
「数学は基本的な定理だけ覚えておけばよい」「試験本番では、問題に合わせて定理をパズルのように組み立てて、その場のひらめきで解く」というスタンスだったのです。
しかし、このやり方では高得点は取れません。
基本知識は、もちろん重要です。ですが、大学受験においては、基本知識だけではなく、「その知識を利用すると、どんな問題をどのように解けるのか」まで覚える必要があります。
これができないのは、定跡を知らずに将棋を指すようなものです。
序盤の陣形を整えることで時間と体力を浪費して、中盤には考える体力がなくなるのです。
受験勉強でも、基礎知識だけでなく定跡も含めて覚えることが必要だと気づきました。
具体的には、以下のように、2種類のテキストを用意しました。
- 大学への数学シリーズ:定跡を覚える(インプット)
- チャート式シリーズ:問題を解く(アウトプット)
インプット用テキストは、ペンを持たずにパラパラ読みました。アウトプット用テキストでは、1問15分くらいと決めて問題を解きます。
これを繰り返すとより効率よく問題を消化できるので、ぜひ試してみてください。
勉強法③時間を区切って勉強する
最後は、勉強時間と、その時間の使い方についてです。
「浪人生は一日〇〇時間勉強しなければならない」という声をよく聞きますよね。
しかし、一日の勉強時間を定めるだけでは足りません。
本当に考えるべきは、「どの科目を一日何時間やるか」という、科目ごとの時間配分です。
まずは、一日にやるべきことを書き出します。そして、それぞれのやるべきことを60分区切りにして、取り組んでいくのです。
「60分で区切ったら勉強の質は落ちないのか?」と疑問に思うかもしれません。
確かにぶっ続けで勉強したいと思うことは何度もありました。しかし、60分程度に区切ることがかなり大切なのです。
なぜなら、時間に追われる感覚を身につけることが必要だからです。
これは、浪人生によくあることなのですが、4~6月はのんびりしがちになります。
私の現役時代と同じく、「まだ本番まで時間がある」と油断しているのです。
しかし、「もう60分経ったのか」「ぜんぜん進まないじゃん!」と、日頃から時間を気にしていれば、のんびりする時間がないことに気づくことができます。
大学生になってからも、社会人になってからも、勉強は必要です。
60分間集中して勉強できるようになると、それは一生役に立つスキルになります。身につけておいて損はないでしょう。
では、計画はどのように立てるべきなのでしょうか?
はじめは大雑把でよいので計画を立ててみてください。
やっているうちに、次のように必要な勉強がわかってきます。そして、その都度プラスしていけば徐々に学習計画が仕上がっていきます。
- 数学の過去問研究の時間がもっとほしい
- 英文法も30分だけやるか
このように、日々の試行錯誤を重ねることで、自分に合った学習計画を立てられるようになっていくのです。
浪人生活中のスケジュールについては、こちらで解説します。
浪人生活のモチベーションを保つ方法
モチベーションが下がると、形だけ計画的に勉強できたとしても、頭に残りません。
受験勉強において、モチベーション管理はとても重要です。
この章では、浪人生活のモチベーションを保つ方法を解説します。
方法①散歩
浪人生にとって、散歩は大切です。歩くだけで頭が整理され、簡単にリフレッシュできます。
また、生活リズムを整える上でも散歩は重要になります。
浪人生は運動不足になりがちですし、日の光を浴びる習慣も減ります。
すると夜眠れなくなり、生活リズムが乱れてくるのです。
運動不足を解消し、かつ太陽光を浴びて体内時計を整えるという意味でも、散歩はとても大切です。
方法②勉強を忘れる時間をつくる
息抜きも必要です。
筆者の場合、勉強と勉強の合間にかならず15分休憩をつくっていました。
その間に漫画を読んだり、ギターを弾いたりして息抜きをしました。
勉強のことを忘れられる時間を、少しだけつくることは重要なのです。
ただし、中毒性の高いものは避けましょう。
例えば、スマホゲームなどです。
スマホは、一日のノルマをこなすまでは機内モードにしておくことをオススメします。
方法③勉強に遊びを入れる
勉強に遊びを入れることも重要です。
例えば、英語の勉強について考えましょう。
受験英語では、長文を読むとき、一文一文丁寧に解釈しなければなりません。
何より、読んでいて楽しくないものもあるでしょう。少なくとも、筆者にとってはそうでした。
こんな調子では、モチベーションが下がるばかりです。
そこで私は、英語のWikipediaを読むことにしました。
例えば、化学の勉強で覚えた元素を一つ一つ英語で読んでいくと、受験化学では得られない豆知識などを覚えられますし、化学特有の言葉遣いにもなれることができます。
この勉強法であれば、英語も化学も同時に勉強できるわけです。
このお得感が私は好きでした。
後で知りましたが、Simple English Wikipediaというサイトがあります。
これはかなり簡単な構造の英文で書かれたWikipediaです。多読教材にオススメなので、ぜひ使ってみてください。
方法④日記を書く
受験中に日記をつけることをオススメします。
その日勉強したその成果をどれくらい書き出せるのかを計ることができます。
そのときの心情を吐露するのもいいかもしれません。
もやもやした気持ちを文章にするとそれだけで気持ちがすっきりしますよ。
浪人生活とアルバイトとの両立
筆者は受験勉強しながらアルバイトもしていたので、両立には苦労しました。
私の選んだアルバイトは、コンビニの店員です。
「コンビニの店員がやりたい!」という動機ではなく、「すぐに採用されそうだから」という理由でした。
当初は週3日・1日4時間くらいで働くつもりでした。ですが、何度もヘルプに入るように頼まれ、8時間勤務になったり、週5日勤務になったりしていました。
店長やお客さんに怒られることも少なくありません。
そんな環境で過ごすうちに、勉強できるメンタルではなくなっていきました。
「このままではまずい」と考え、私は店長に「家庭の事情で、早朝しか働けなくなった」とウソをつきました。
早朝は店長が出勤していないため、ガミガミ怒られたり、ヘルプに入ってほしいと頼まれることはなくなりました。また、早朝は礼儀正しいお客さんが多かったので、接客のストレスはかなり軽減されました。
早朝勤務は朝6時からだったので、朝方の生活リズムに整えることもできました。
個人的には、浪人中のアルバイトはあまりオススメできません。理由は以下のとおりです。
- 勉強時間が少なくなるから
- ストレスを抱える可能性があるから
しかし、以下の理由であれば、アルバイトをするのも問題ないかと思います。
- お金が必要だから
- 勉強以外の環境で気持ちを切り替えたいから
- 生活リズムを整えるためにアルバイトを利用したいから
浪人生活中にアルバイトをする場合、人間関係や労働時間におけるストレスが少ない環境を選びましょう。
キズキ共育塾の事例としては、以下のようなアルバイトが、浪人生活との両立に向いているようです。
- スーパーの品出し
- (体を動かしたい場合は)ダンボールの解体
- (やや)高級なカフェのスタッフ
- 残業のない職場
- 毎日入らなくてもよい職場
- 1日5時間以内ですむ仕事
- 午前中だけのシフト
「浪人とアルバイト」については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
筆者の浪人生活の体験談
この章では、筆者の浪人生活の体験談を紹介します。
現役受験に失敗し、浪人生活を送ることになった理由は?
まずは、私が現役時代に受験に失敗し、浪人生活を送ることになった理由からです。
結論からお伝えすると、現役時代は勉強方法の失敗によって、第一志望の国公立大学に合格することができませんでした。
部活動は5月に引退したので、受験勉強する時間は十分にありました。失敗の経緯は以下のとおりです。
- 数学が得意だと思っていたので、まずは数学を勉強して自信をつけようとしたが、思うように点数が伸びなかった
- そこでムキになって数学ばかり勉強し、他の科目の成績が低迷。何をどうすればいいのかわからなくなった
- 受験本番までに立て直せず、志望校すべてに落ちて、浪人することを決意した
浪人生活開始時の心境は?
浪人すると決めたときは、とても不安でした。
「浪人したところで、本当に成績が伸びるのか」ということが一番の不安でした。
また、私は金銭的な余裕がなかったので、予備校にも通えず、自宅浪人(=独学の受験勉強)をすることになりました。
さらに、受験の資金も自分で稼ぐ必要があったので、アルバイトも始めました。
「自宅浪人」+「アルバイト」…
当時見聞きしていた「浪人失敗の代名詞」が並び、合格できるかどうかを考えただけでも、本当に恐ろしかったですね。
唯一の救いは、母が応援してくれたことです。
受験には失敗したものの、学校の成績はよかったので、「お前は勉強できるから大丈夫だ」と励ましてくれました。
親に励まされる中で勉強できたことは、本当に恵まれていたと思っています。
自宅浪人(宅浪)については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
勉強方法を改めてみてどうだった?
こちらで解説しましたが、筆者は、浪人生活の中で、勉強方法を改めました。
その結果、気まぐれな勉強方法をやめたことで、成績が安定するようになりました。
ただし偉そうに言えるほど順調ではありませんでした。はじめに思い描いたほどうまくはいかないものです。
電磁気学がわからなくて泣きました。5教科が必要な国立大学を目指す心は折れかけました。二次試験対策ばかりした結果、センター試験(現・共通テスト)はボロボロでした。二次試験本番前も、かなり不安に駆られました。
しかし、それでも「やるべきことはやっているから大丈夫」「あとは天にまかせるのみ」と、腹をくくることができたことはよく覚えています。
そして、現役時代に落ちた国立大学に合格することができました。
自分が勉強し続けられたことは自分が一番よく知っており、自信につながりました。
だからこそ、不安もありつつ、自信を持って二次試験に臨むことができたのだと思います。
浪人生活中のスケジュールは?
筆者の浪人時代のスケジュールは、以下のとおりです。
浪人開始直後、3月~4月の一日のノルマ(合計7時間)
- 数学III:60分(解法インプット)
- 数学III:60分(演習アウトプット)
- 英語:長文演習60分
- 化学:演習60分
- 物理:演習60分
- 数学・科学の歴史に関する読書:30分×2(昼と夜に分散)
- 英語版のWikipediaで興味のある記事を読む:30分×2(昼と夜に分散)
筆者の場合、1コマ最大60分とし、異なる科目の勉強の間は必ず15分間の休憩を取り、勉強以外のことをして過ごしていました。
読書や英語のWikipediaは、受験勉強そのものというよりは、勉強のモチベーションを上げるために時間を設けていました。モチベーションを上げる方法は、こちらで解説します。
それぞれの時間が明確に決まっていないのは、「どの順番でやるか」「どこで昼食・夕食をとるか」などは、日によって変えていたからです。
また、睡眠不足だと計画通りに進まなくなるので、睡眠時間はしっかりとっていました。
一年を振り返って最も大変だったことは?
何といっても、「勉強を続けること」が一番大変でした。
勉強の計画は、大雑把なものであれ、綿密なものであれ、ある程度は誰でも立てられます。
しかし、いざやってみるとうまくいかないことばかりです。
眠気に襲われて、英文が読めないこともありました。そんなときは、公園を歩きながら英文をぶつぶつ音読しました。
ストレスのあまり、集中できないときもありましたね。そんなときは、ノートに「大学に行きたい理由」を書きなぐり、モチベーションを高めました。
どんなに不細工な姿でも決めたことは実行しました。
立てた計画通りに勉強すること。言うは易く行うは難し。これが何よりも難しいのです。
こちらで解説しましたが、モチベーションを保つ方法を自分なりに確立するといいでしょう。
浪人生活を成功させる要因:体験談から解説
この章では、浪人生活を成功させたキズキ共育塾の生徒さんの体験談から、浪人生活を成功させる要因を紹介します。
浪人成功の体験談は、浪人生活のモチベーションにもつながると思います。ぜひご覧ください。
要因①悩み・苦しみを1人で抱え込まなかった
1つ目の要因は、「悩み・苦しみを1人で抱え込まなかったこと」です。
小松さん(仮名)は、親が勧める進路と自分が希望する進路が合わず、その悩みから成績が下がり、現役時代の受験ではどこにも合格できず、浪人生活を送ることになりました。
浪人生活中も、親との関係やうつ病などで苦しみ、受験勉強を中断することもありましたが、浪人生活3年目にキズキ共育塾と出会い、受験勉強を再開しました。
最終的には、記念受験のつもりで受けた国際基督教大学(ICU)に合格し、進学しました。
小松さんは体験談の中で、以下のように語っています。
「明日のこと」までは考えられても、「将来のこと」を全く考えられない時期もありました。
でも、出口はちゃんとありました。
僕の場合はうつ病だったので、まずは病院を頼りました。
回復期に入ってからはキズキ共育塾を頼ることで、受験を成功させることができました。
「病気」に限らず、苦しみを抱えているなら、一人で抱え込まずに人を頼りましょう、というのが僕からのメッセージです。
あなたも、今は苦しいかもしれませんが、人を頼りながら歩くことで、きっと出口にたどり着けるはずです。
このように、小松さんは病院やキズキ共育塾などを頼ったことで、自分の苦しみを1人で抱え込むことがなくなったそうです。
もちろん、浪人生活を成功させるためには、自分自身の努力が最も重要と言えます。小松さんが志望校に合格できたのも、小松さん自身が一生懸命勉強に取り組んだからでしょう。
しかし、これは「浪人生活のつらさや悩みをすべて自分で抱え込まなくてはいけない」というわけではありません。
適切に周りを頼り助けてもらうことが、浪人生活を成功させる要因になるのです。
小松さんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
要因②やりたいことが見つかった
2つ目の要因は、「やりたいことが見つかったこと」です。
石巻さん(仮名)は、中学受験を経て進学した学校で授業についていけなくなったり、いじめを受けたりしたことで、不登校、ひきこもりになりました。
親からキズキ共育塾の存在を教えてもらい入塾しましたが、高校3年生での受験は上手くいかず浪人生活を送ることが決まりました。
浪人が決まった当時は、「浪人してもどこにも受からないのでは…」と不安でいっぱいだったそうですが、やりたいことが見つかったことで勉強に打ち込めるようになったそうです。
授業では、科目の解説だけでなく、面白い新書の紹介などもしてもらっていたのですが、それらの読書を通じて、マスコミ分野に興味を持ったのです。
それまでは「何のために大学に行くのだろう…」と確信を持てずにいましたが、やりたいことを発見できたことで、気持ちを切り替えることができました。
1浪して挑んだ大学受験では、補欠合格だったものの正式に合格に昇格し、大学に進学することができました。
浪人生活では、勉強をすることが何よりも大切です。しかし、目的がないままに「とにかく勉強を続ける」というのは、簡単なことではありません。
逆に、石巻さんのように勉強する目的が見つかれば、受験勉強の原動力となり、浪人生活を成功させる要因になるのです。
石巻さんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
要因③試験本番に慣れるための練習をした
3つ目の要因は、「試験本番に慣れるための練習をしたこと」です。
河村さん(仮名)は、人間関係を築くことへの苦手意識があり、高校では学校に行くことが嫌になっていたそうです。
そして、卒業までその状況は変わらず、進路が決まらないまま高校を卒業することになりました。
しかし、大学に行きたい気持ちがあったため浪人することを決め、親が見つけてくれたキズキ共育塾に通うようになりました。
キズキ共育塾の授業では、通常の受験勉強に加えて、試験本番で緊張する癖を直すことに注力したそうです。
化学の授業で主に取り組んだのは、本番で緊張する癖を治すことでした。
私は極度のあがり症でした。
なので、普段の問題演習からテスト形式で行い、本番に慣れるよう努力しました。
授業前に時間を計って問題を解き、授業ではその答え合わせと解説を行うんです。
とにかく、習うより慣れろ、という感じでした。
そのおかげで、「わからないところがあっても、とりあえず解ききることが大事」と前向きに考えられるようになりました。
試験の途中で手が止まることもなくなり、すごく成長できたと感じています。
そして、河村さんは帝京大学薬学部に見事合格することができました。
浪人生活では、学力を上げることばかりに目が行きがちになると思います。しかし、浪人生活で身に着けた学力を試験本番で発揮できなくては、合格はつかめません。
浪人生活では「学力を身に着けること」に加えて、河村さんが実践したような「試験本番で力を発揮するための試行錯誤・練習」も行ってみてください。
河村さんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
要因④自分の苦手に合わせた授業を受けられた
4つ目の要因は、「自分の苦手に合わせた授業を受けられたこと」です。
神原さん(仮名)は、中学生時代の経験から勉強に対して無気力になり、高校生になると成績が大幅に落ちていました。
しかし、それでも勉強へのやる気が湧くことはなく、現役・浪人1年目の大学受験は上手くいかなかったそうです。
その後、家庭崩壊の危機や自身の無気力状態などを乗り越え、浪人2年目にキズキ共育塾に入塾しました。
キズキ共育塾の授業では、苦手意識があった英作文の対策を行ったそうです。
英作文は、それまで全く勉強していなかったのですが、受験予定だった明治学院大学の入試では毎年出題されていたんです。
過去問を見る度に「自分じゃどうしようもないな…」と思っていたのですが、授業で英作文の書き方を教えてもらい、なんとか本番に間に合わせることができました。
自分が苦手な部分に合わせて授業を行ってくださるのは、個別指導ならではで非常にありがたかったです。
今年(※体験談執筆当時)の明治学院大学の英語の入試では傾向が変わり、「日本語での内容要約」という問題が出ましたが、授業で習った知識を応用し、何とか合格できました。
第一志望は惜しくも補欠合格となりましたが、自身が望んでいた環境が整っている明治学院大学国際学部国際キャリア学科に合格できました。
受験勉強をしていると、苦手な科目や単元と向き合いたくない気持ちから、後回しにしてしまうこともあると思います。
また、自分1人だけでは、どのように苦手を克服すればいいのかがわからない場合もあるでしょう。
そんなときは、神原さんのように学習塾や予備校、家庭教師などの力を借りるのも1つの方法です。
苦手を克服できれば自信につながることはもちろん、浪人生活や受験への不安や心配も軽減されます。
神原さんの体験談をより詳しく知りたい人は、以下の体験談をご覧ください。
まとめ〜不安を乗り越えて、得られる成功体験はとても大きいはずです〜
浪人したからといって成績が伸びる保証はありません。モチベーションが持続する保証もありません。
大きな不安を抱く気持ちは、筆者も経験したのでよくわかります。
しかし、そうした不安を乗り越えて、得られる成功体験はとても大きいです。
そして何より、大学生になっても社会になっても役に立つ勉強法が身につきます。
私は、浪人して自分を見つめ直せてよかったと思っています。
さて、私は「お金がないから」という理由で自宅浪人でしたが、結果から見るとそれでも大丈夫でした。
特に自宅で浪人生活を送ることを考えている人には、私の体験談を参考にしてもらえればと思います。
とはいえ、同じ自宅浪人でも、人によっても状況によっても、もっと違った方法が向いている人もいるでしょう。
また、学習塾や予備校に通った方が効率的に勉強ができる人もいると思います。
試行錯誤しながら、あなたにとって最適な浪人成功法が見つかるよう祈っています。
最後に、私たちキズキ共育塾は、不登校・引きこもり・多浪などのお悩みを抱える人のための個別指導塾です。
ご相談いただければ、あなたのための勉強法・生活スタイルを一緒に考えることができます。
ご相談は無料です。少しでも気になるようでしたら、お気軽にお問い合わせください。
Q&A よくある質問