
自分らしく生きるための5つの方法〜無理なく自分らしく生きるために〜

キズキ共育塾の井上敦司です。
あなたはどういうときに「自分らしく生きたい」と思いますか?
- 自分よりずっと輝いている人を見たとき
- 周りの目ばかりを気にしている自分が嫌になったとき
- 嘘をつかないといけない環境や人間関係が苦しくなったとき
- 様々な役割やキャラにがんじがらめになってしまっているとき
- 「こうしなきゃいけない」という社会規範・役割に疑問を感じたとき
今回は、「自分らしい生き方」をテーマに取り上げます。
私の体験談や、キズキ共育塾の知見をもとに、自分らしく生きるためにできる5つの方法をご紹介します。
あなたのお悩みが少しでも解決すれば幸いです。
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目次
なぜ「自分らしい生き方」がしたいのか?
「自分らしく生きる」と聞くと、すばらしいものに思えます。
しかし、「じゃあ自分らしさって何?」と考え出すと、答えは迷宮入りしてしまいがちです。
自分らしさとは、要するに、アイデンティティのことだと言えます。
この章では、アイデンティティとは何なのかを紹介し、その上で、「自分らしい生き方」がしたいと思う理由を探ります。
①アイデンティティをめぐる議論

学術的な議論を参照すると、アイデンティティは以下のように定義されています。
「物や人、集団がそれ自身と等しいこと、同一性、あるいは自己同一性とも訳される。アイデンティティと特にいう場合は、人間個体(個人)や人間集団(共同体)が自己自身と等しいこと、等しくあり続けることが強調される」(『岩波社会思想事典』岩波書店、2008年、pp.1-2)
「誰になんと言われようが、私は○○だ」
「私は誰からも影響を受けない」
というように、人は、確固とした「自分らしさ」を、自然と持つものだという意味です。
一方で、このように確固とした「自分らしさ」(=アイデンティティ)を批判する議論があります。
ひとは、親や兄弟、友達、職場など、場面によって「キャラ」を使い分けるものです。
たったひとつの「自分らしさ」を貫くのではなくて、複数の「キャラ」を使い分けて、様々な関係や場面に対応しながら生きているのではないでしょうか。(参考・浅野智彦『「若者」とは誰か:アイデンティティの30年』河出書房、2013年)
②場面に応じたキャラの使い分け

しかし、場面に応じて「キャラ」を使い分けていると、それが「嘘をついている」「本当の自分じゃない」と感じられることがあります。
日本では、集団の中で誰かと対立したり、目立ったり、浮いたりすることは「よくない」とされがちです。
「友達に嫌われたくないので、頼まれたら断れない(=「イエスマン」)」
「自分の意見はあるけど、目立ちたくないので、おバカキャラを演じておく」
…そんな状況では、どのような「キャラ」をつくるか、いかに「キャラ」を使い分けるか…と、慎重にならざるをえません。
「自分らしい生き方」がしたいと思う理由はいくつかあるでしょうが、そのうち1つは、このような「キャラの使い分け」が必要な状況から来るのではないでしょうか。
さて、この現状を踏まえて、以下では、自分らしく生きるためにできることを紹介します。
「自分らしい生き方」を邪魔するもの
まずは、あなたの「自分らしい生き方」を邪魔するものを発見してみましょう。
①周りの目を気にしすぎる

周りの目を気にしすぎると、自分らしく生きられなくなることがあります。
第1章で書いたように、友達、親、職場の人などに合わせて「キャラ」を使い分けていると、自分が自分じゃないと思えるようになってきます。
TPOに合わせたある程度の使い分けは必要かもしれません。
ですが、他人の価値観に関係なく、「これだけは譲れない」「ここでは自分らしくいられる」という感覚を持つときがあると思います。
自分らしく生きるヒントは、周りの目を気にしすぎず、その感覚を大事にしていくことだと思います。
②「○○らしく」「こうあるべき」という役割・規範に縛られている
「女は女らしく、男を立てるべきだ」
「長男なんだから、家を継がないと」
「いい大人なんだから、趣味を控えて婚活を始めなさい」
「年長者の言うことには絶対に耳を傾けるべきだ」
このような「役割」や社会規範は、個人の生き方や考え方を規定します。
あなたにうまく合致する役割だったら問題ないかもしれませんが、「自分には合わない」「役割や規範に囚われずに生きたい」と思う場合、自分らしい生き方を邪魔するものの1つになりえます。
役割や規範から完全に逃れるのは難しいですが、でも、全くできないというわけではありません。
③自己否定しすぎる

自分らしく生きるために、自尊心や自己受容はなくてはならないものです。
逆に、自己否定の傾向が強いと、自分らしく生きることが難しくなります。
例えば、「自分らしく生きたい」の「自分らしさ」が社会規範などと反する場合、「そんな理想を持つなんて自分はダメだ」などと自分自身を否定してしまう場合もあるでしょう。
自己否定や自分嫌いについては、キズキで書いているこちらのコラムをまずは読んでみてください。
④親の支配から抜けられない
支配的な親のもとで育つと、自尊心を育めなかったり、自分の考えや意見が尊重される経験が得られなかったりします。
その結果、自分らしく生きることができないという場合があります。
このような人は、「アダルトチルドレン」と言われます。
アダルトチルドレンの概要や、生きづらさについては、こちらのコラムをご覧ください。
自分らしく生きるための5つの方法
さて、自分らしく生きられない現状・原因を確認したところで、いよいよ自分らしく生きるための方法を5つご紹介します。
①自分の意見を持つ

周囲に言う・言わないは別にして、自分の意見を持つことは大事です。
第1章で述べたように、ひとは、場面に応じて「キャラ」を使い分けながら生きています。
でも、その場面に適応しすぎることなく、自分の意見はそれとして持っておく。
思考停止せず、「自分だったらどう考えるかな」「みんなはこう言っているけど、本当かな」と自問してみる。
そのような習慣ができると、自分らしさが確立されていきます。
②精神的な依存を減らす
親・家族、恋人、友人などの依存関係から精神的に自立するやり方です。
「親がどう思うだろう」
「恋人がこう言ったから…」
「友達に助けてもらいたい」
などという考え方を減らしていくことが重要です。
自分をよく知る人の意見は参考にはなりますが、自分の人生を生きるのは自分です。
参考に留めて、依存しすぎないようにしましょう。
③環境を変える

環境は、ひとの習慣、考え方、生活、つまり生き方に大きな影響を及ぼします。
環境を変える方法の1つとして、引っ越しがあります。
住処を移ることで、新しい人間関係ができたり、生活様式や行動範囲が変わったり、仕事や求人の種類に違いがあったりすることに気づくでしょう。
その過程で、「自分らしさ」を発見することがあります。
また、それまでの環境では受けいられなかった「自分らしさ」が、新しい環境では受け入れられるケースもあります。
それまで実家に住んでいたり、恋人や友人と同棲・同居していたりした場合は、「3-2.精神的な依存を減らす」の方法を兼ねることにもなります。
④SNSを断ってみる
自信のないときほど、他人の動向やゴシップが気になります。
ひとがSNSに投稿する内容は、そのひとの生活のありのままではなく、切り取られ、加工・演出されたものです。
頭ではわかっているかもしれませんが、実際にキラキラした投稿を目にすると、劣等感やコンプレックスを刺激されて、「自分ももっと輝かしい生き方をしなければ」と焦ったりします。
でもそれって、「自分らしい生き方」ではないですよね?
虚像に振り回されて自分らしく生きられないなら、SNSの使用を断ってみてはいかがでしょうか。
⑤自分らしさに惑わされない

前節のとおり、SNSを含め、メディアを通して演出される「自分らしく生きる人々」の姿を見聞きすると、「自分らしく生きなければ」と焦ったりします。
しかし、このコラムの第1章でも触れたように、自分らしさとは何かと問うと、迷宮入りしてしまいがちです。
あまり厳密に「自分らしい生き方」を求めすぎないで、自分が得意なことや好きなこと、心地いいと思うことを求めていく。
それを続けていった結果が、「自分らしさ」や「個性」に繋がっていくのではないでしょうか。
まとめ〜無理なく自分らしく生きられますように〜

そもそも「自分らしさ」「自分らしい生き方」ってぼんやりしているものです。
確固とした「自分らしさ」を持つと、柔軟性が失われるとも言えます。
しかし、その一方で、しがらみや社会的な役割、他人の目、親の支配などに自分の人生を奪われてしまうのをよしとする人は多くないでしょう。
あまり厳密に「自分らしさ」を求めすぎないように注意しながら、自分の人生を生きていきましょう。
さて、私たちキズキ共育塾は、お悩みを抱える方のための個別指導塾です。
授業では、勉強だけでなく、悩み相談、雑談などを通じて、「自分らしさ」に思い悩む生徒さんに寄り添い、応援することができます。
少しでも気になったら、お気軽にご相談ください(ご相談は無料です)。
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