コンプレックスの受け入れ方 「ありのままの自分」を認められたときに見えてくる可能性

シリーズコンプレックス:「ありのままの自分」を認められたときに見えてくる可能性

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

あなたには、コンプレックスがありますか?

筆者にとって一番のコンプレックスは、人とのコミュニケーションが苦手なことです。

筆者は過去、「苦手だから」という理由でコミュニケーションをずっと避けてきました。そしてその結果行き着いた先が高校不登校であり、5年間に及ぶひきこもりでした。

今回は、そんな筆者が考える「コンプレックスとの上手な付き合い方」についてお話しします。

コンプレックスや苦手なことで悩んでいる方の参考となれば幸いです。

コンプレックスも含め、「ありのままの自分」を受け入れる

コンプレックスと向き合い、コンプレックス「だけ」にとらわれずに生きるために重要な第一歩は、苦手なことやできないことも含めて、「ありのままの自分」の全てを受け入れられるようになることだと思います。

筆者の場合は、「コミュニケーションが苦手な自分」をありのまま受け入れることによって、そのコンプレックス「だけ」にとらわれすぎずに「成長していこう」という前向きな思考を持つことができるようになりました。

ただ、「ありのままの自分」を受け入れるというのはそう簡単なことではないと思います。かく言う筆者自身も、完全にできているとは言えません。

誰もが「理想の自分」や「憧れの自分」を抱き、「現実の自分」とのギャップに悩み、葛藤(かっとう)しているのだと思います。

「ありのままの自分」を受け入れるというのは、「開き直り」に近いこともあります。

苦手なことやできないことを完璧には克服できない自分に妥協し、そんな自分でもいいと受け入れることもあるからです。

コミュニケーションが苦手な自分でもできることがあると気づく

筆者の場合、「ありのままの自分」を受け入れられるようになったのは、「苦手なことやできないことがあっても、他にできることがある」と気付けたことが大きいのだと思います。

筆者がひきこもりから社会復帰するにあたってのきっかけは、小学校時代に所属していたサッカーチームでコーチのアルバイトを始めたことでした。

コミュニケーションが苦手な筆者は、そのアルバイトにもすぐに溶け込むことができませんでした。

上司や同僚、子どもたちにうまく話しかけられませんでした。話しかけられてもとっさに受け答えができなかったのです。

それでも、役割を与えられ、筆者の考えた練習メニューを楽しんでくれたり、筆者を慕ってついてきてくれたりする子どもたちを見て、「コミュニケーションが苦手な自分にもできることがある」と気づくことができました。

サッカーコーチの経験を通じて、「ありのままの自分」を肯定する気持ちを持つことができたのです。

また、2016年の熊本地震の被災地でボランティアも行いました。ここでも、ボランティア仲間や被災者の方々とうまく話せない場面は多くありました。

ですが、そんな筆者に対して、引越作業をしたときに涙を流しながら感謝を伝えてくれる男性や、配給作業をしたときに大きな笑顔でありがとうと言ってくれる女の子がいました。

筆者はひきこもりのとき「何かしたい」と思いながらも、ずっと何もできずに生きてきました。そしてその「何かしたい」はすごく大きな理想でした。

その理想と比べれば、ボランティア活動は実はすごく小さなことでした。

ただ、すごく小さいと思っていたことでも、コミュニケーションが苦手なまま取り組んだことでも、人から「ありがとう」と言ってもらえるだけでこんなにも嬉しいのかと気付くことができました。

そのような経験を通じて、筆者は「苦手なことやできないことがあっても『ありのままの自分』を受け入れよう」「『ありのままの自分』でいいのだ」という気持ちを持つようになりました。

これで、随分と気が楽になりました。

コンプレックスの克服のためには、目標のハードルを低くするのも有効

「ありのままの自分」を受け入れた筆者は、前向きな気持ちになりました。そして、「成長したい」「コミュニケーション力を向上したい」と思うようになりました。

「ありのままの自分を受け入れた」のに「成長したい」のはちょっと矛盾しているかもしれません。

ですが前述のとおり、「ありのままの自分を受け入れること」は第一歩です。

「コンプレックスを克服するため」には、「ありのままの自分」を足場に、前に進んでいこうと(ここでも「ダメでもともと」と半ば開き直りを含んで)いろいろなことに挑戦して行くことになるのだと思います。

そして筆者は、昔なら絶対に自分からは取り組まなかった「コミュニケーション力の成長」に挑戦するようになりました。

例えば、ミュージカルの出演に挑戦したり、ワークショップやセミナーに参加したり、ということです。

いまキズキ共育塾で働いているのも、これまでのさまざまな経験を通じて、自分の想いを伝える能力が成長したからこそだと思っています。

成長をするには努力が必要です。

そして努力をするためには、「成長できる」という確信が必要です。「成長できないかもしれない…」と思いつつ努力を続けるのは難しいと思います。

未来について確信を持つのも大変ですが、考え方や、やり方次第な部分もあります。

筆者の場合は、目標のハードルを下げることで「コミュニケーション力は成長できるものだ」という確信を持つことができました。

例えば、目標を「誰とでも初対面で仲よく話せるようになりたい」にするのではなく、「最初は何も話せなくても大丈夫。2回、3回と会ううちに少しずつ話せればいい。話せない相手がいてもいい」にする、といった具合です。

そうすると、初対面で話せなくても合格、
2回目は挨拶だけでも交わせれば合格、
3回目は天気の話ができれば合格、
話せない相手は「相性が合わなかった」と頭を切り替えることができれば合格、
…と、毎回少しずつ成長できていると確信できますし、失敗しても気が楽になります。

とは言え筆者はいまでも成長過程で、コミュニケーションはどちらかと言えば苦手なままです。人の輪に入ることも苦手ですし、何を話せばいいかわからなくなることも多いです。

それでも、「成長できた」という実感は、筆者自身を勇気づけてくれています。

コンプレックスを克服したくない人は…?

「わざわざコンプレックスを克服しなくてもいい」「苦手な分野を成長させなくていい」と思っている人もいるでしょう。

それはそれで、逆に「コンプレックスから解放されている」と言ってもいいと思います。

ただ、苦手なものをずっと避けていたら、進みたい未来に進めないことも多くあります。

あえて苦手なことを成長させなくてはならない場合もあるのです。

例えば、コミュニケーションは生きる上で重要なスキルのひとつでしょう。

だからこそ、どんな人にも「自分には絶対に無理だ」と思わず、苦手な分野でも少しずつできることや成長の可能性があることを信じてほしいのです。

国語が苦手だったA君の場合

キズキ共育塾にも、最初は自分を信じられずにいる生徒さんがたくさんいらっしゃいます。

ある生徒さん(以下、A君)は高校不登校で、その分勉強が遅れていました。

学校に通っていたときは、数学は大得意、国語は大の苦手、他の教科は平均の範囲内、といった成績でした。

A君は、「高校受験のときも、国語のマイナスを数学でカバーして、なんとか合格できました」と言っていました。

A君は、この「国語が大の苦手」なことにとてもコンプレックスを持っていましたが、そんな自分を受け入れることはできていませんでした。

国語が苦手なA君は、苦手ゆえに国語の勉強に意欲が出ず、そしてますます国語がわからなくなるという悪循環にハマっていたのです。

一方で、ときにはいきなり難易度の高い問題集に取り組み、さっぱりわからないためさらに苦しむ、という経験もしていたようです。

そんな状態が続き、A君は自分のことを「自分は国語が絶対にできない。そんな僕はダメな人間だ」と思い込み、自分の全てに自信を失っていました。

A君は、キズキ共育塾に相談に来た時点では、これからどうしたいか全く決めておらず、ただ話を聞いてもらいたかったとのことです。

そしていろいろ話すうちに、「学校の勉強の遅れを取り戻す」ために入塾することになりました。

入塾したての時期は、得意な数学の授業を受けました。数学はすぐに理解できるため、「数学はできる。自分の全てがダメなわけじゃない」と、A君は徐々に自信を取り戻していきました。

その後、数学の内容が学校の進度に追いつき、A君は現代文の授業も受けるようになりました。

最初は中学校内容の漢字の勉強からで、A君は「自分は中学生レベルのことも理解できていない…」と落ち込んでいました。

ですが担当講師が「わからないという現状を受け入れよう。基礎の部分から段階的にわかるようになっていくから」とアドバイスをし、A君も半信半疑ながらそれに従うことにしました。

そしてA君はだんだんと漢字を覚え、気軽に質問ができるキズキ共育塾の授業によって長文問題も少しずつ解けるようになっていきました。

それに伴い国語に対するコンプレックスが減っていき、さらに自分への自信を高めていきました。

最終的にA君の国語は、「平均点」くらいの学力になりました。

A君は「自分もそんなにダメじゃないな。やればできるんだな」と自信を取り戻し、元の学校へ登校を再開し、キズキ共育塾を卒業していきました。

A君は、卒業前に「国語が苦手な自分のことを受け入れて、基礎から学び直せたのがよかったです」と言ってくれました。

「ありのままの自分」を受け入れることから未来は広がります

もしあなたが、かつての筆者やA君のように、コンプレックスで悩んでいるのなら、まずは「コンプレックスも含んで、ありのままの自分」を受け入れることから始めてほしいなと思います。

そこから、未来は明るく広がります。

とは言え、自分だけで悩み続けても気持ちを切り替えられなかったり、成長のために何をすればいいのかわからなかったり、ということもよくあると思います。

あなたのコンプレックスや求める成長が勉強に関するものならば、キズキ共育塾に一度ご相談ください。きっとお力になれると思います。

※紹介した事例は、記事の趣旨を損なわない範囲で、個人の特定ができないように一部事実を変更しています。
※文中の写真は、全てイメージです。


ゼロからの学び直しや受験勉強のやり直しは、ぜひキズキ共育塾にご相談ください。講師とスタッフがあなたの学びを温かくサポートします。ご相談は無料です。

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