有償ボランティアとは?メリット・募集例・アルバイトとの違いを解説

あなたは今、有償ボランティアについて、次のような疑問を抱えていませんか?

  • 有償ボランティアという言葉を知ったけど、具体的にどんなものなの?
  • 一般的なボランティアやアルバイトとは、何が違うの?
  • 有償ボランティアに参加したいけど、どうしたらいいの?

このコラムでは、有償ボランティアとは何か、一般的なボランティアやアルバイトとの違い、メリット・デメリット、有償ボランティアの募集を探す方法などをお伝えします。

このコラムを読むことで、有償ボランティアがどのようなものかがわかり、あなたに合った活動かどうかを判断できるようになるはずです。

目次

有償ボランティアとは

はじめに、有償ボランティアとはどのようなものなのかを、公的機関などの資料に基づいて解説します。

有償ボランティアの概要

「有償ボランティア」とは、法的な定義がある言葉ではありません。

その上で、一般的には、「参加者に、活動に必要な経費や活動に対する謝礼が支払われるボランティア活動」を意味する言葉です。

厚生労働省の「ボランティアについて」という資料では、有償ボランティアに関する次のような記載があります。

ボランティア活動を行い、実費や交通費、さらにはそれ以上の金銭を得る活動を「有償ボランティア」と呼ぶ例もある。

(参考:厚生労働省「ボランティアについて」)

また、公益財団法人さわやか福祉財団の「いわゆる有償ボランティアのボランティア性」という資料では、有償ボランティアについて次のように説明されています。

有償ボランティアとは、無償で行うボランティア活動に対し、その直接の受益者が謝礼金を支払うボランティアのことを言います。

(参考:公益財団法人さわやか福祉財団「いわゆる有償ボランティアのボランティア性」)

有償ボランティアの成り立ち

福島県避難者生活支援・相談センターのウェブサイトでは、有償ボランティアの成り立ちについて、次のように述べられています。

「有償ボランティア」という奇妙な造語が日本のなかで使われ始めたのは1980年代のことです。サポートを必要とする高齢者の家事援助などに少額の謝礼を得て取り組む人々の活動を称して「有償ボランティア」という言葉が登場しました。

(参考:福島県避難者生活支援・相談センター「「有償ボランティア」って?活動に必要な交通費を支給してもらったら「有償」になるのですか?」)

「有償ボランティア」という言葉は、今から40年以上前に「少額の謝礼を得て高齢者のサポートを行う活動」を指す言葉として使われはじめました。

この言葉が広がり、使われ続けてきた背景には利用する側と支援する側の双方のニーズがありました。

利用する側には、無償の援助に恩恵的なイメージから心苦しさを感じ、多少なりとも対価的な謝金を支払う(受け取る)ことで気持ちが楽になるし、利用しやすいという声がありました。

一方、支援する側にも、何か他人の役に立つことがしたいがまったくの手弁当では続けるのが難しいので、お小遣い程度のものがいただければ生活の足しにも励みにもなる、という人たちがおり、ニーズが合致したものといえるでしょう。

(参考:福島県避難者生活支援・相談センター「「有償ボランティア」って?活動に必要な交通費を支給してもらったら「有償」になるのですか?」)

このように、「有償ボランティア」という言葉は、活動を主催する側と参加する側の双方が納得できる活動の形だからこそ、現在まで残り続けているのかもしれません。

有償ボランティアの実態

ここからは、独立行政法人労働政策研究・研修機構の資料「「有償ボランティア」という働き方─その考え方と実態─」に基づき、有償ボランティアの実態についてお伝えします。

※紹介するデータは、2005年(平成17年)に公表されたものです。最新の状況とは異なる部分もあるとご了解ください。

①経費や報酬の支給内容など

資料からは、2005年当時、ボランティア活動を主催する側が参加者にどのような方法で金銭を支給していたかがわかります。(参考:労働政策研究・研修機構「「有償ボランティア」という働き方─その考え方と実態─」)

有償ボランティアに対する経費や報酬の支給(複数回答)

  • 謝礼的な金銭支給:43.4%
  • 活動経費の一定額支給:32.4%
  • エコマネーなどの支給:1.9%
  • 滞在先での生活費などの支給:0.9%
  • その他:4.5%
  • 無回答:7.9%

有償ボランティアでは、活動に必要な費用や活動に対する謝礼としての金銭が支給されていたことが多いようです。

②経費や報酬の金額

続いては、2005年当時の1時間あたりの支払い経費と謝礼金額です。(参考:労働政策研究・研修機構「「有償ボランティア」という働き方─その考え方と実態─」)

1時間あたりの支払い経費

  • 平均値:903.3円
  • 中央値:750円
  • 最大値:4,000円
  • 最小値:100円

1時間あたりの謝礼金額

  • 平均値:828.1円
  • 中央値:700円
  • 最大値:3,500円
  • 最小値:200円

経費と謝礼金ともに最小値と最大値には大きな差があり、参加する活動や団体によって大幅に異なることが推測されます。

③最低賃金との比較

上記データが公表された2005年の最低賃金(時給)は、下記のようになっていました。(参考:厚生労働省「4年ぶりにすべての都道府県において地域別最低賃金額が改定」)

  • 全国加重平均額:668円
  • 最高額:714円(東京都)
  • 最低額:608円(青森県、岩手県、秋田県、佐賀県、長崎県、宮崎県、鹿児島県、沖縄県)

当時の有償ボランティアの経費・謝礼は、平均値・中央値ともに当時の最低賃金の全国加重平均額を上回る金額だったということです。

補足~「(全国)加重平均」とは~

企業の賃上げ額を賃上げの影響を受ける常用労働者数を計算に反映させ、1人当たりの平均値を算出する方法をいう。(参考:厚生労働省「主な用語の定義」)

もう少しカンタンに説明しますと、「各都道府県の最低賃金の単純な平均金額」ではなく、「各都道府県の最低賃金を、各都道府県の労働者数によって重みづけして計算した平均金額」のことです。

参考として、2023年の最低賃金(時給)の全国加重平均額は1,004円です。(参考:厚生労働省「令和5年度地域別最低賃金改定状況」)

ボランティアは金銭のために行うものではなく、「労働」でもありません。しかし、ご自身の生活も大切です。

最低賃金という制度には「(労働者の)生活の安定」という目的もあります。(参考:厚生労働省「最低賃金制度の意義・役割について」)

「自身の経済状況のために、ボランティアに応募するかどうか迷う」という場合には、「謝礼が最低賃金を上回る有償ボランティアなら応募する」というのも一つの考え方だと思います。

有償ボランティアと一般的なボランティアとの違い

続いて、有償ボランティアと一般的なボランティア(無償のボランティア、参加者自己負担のボランティア)との違いについて解説します。

違い①金銭支給の有無

厚生労働省の「ボランティアについて」では、一般的なボランティアについて次のように説明されています。

ボランティアについて明確な定義を行うことは難しいが、一般的には「自発的な意志に基づき他人や社会に貢献する行為」を指してボランティア活動と言われており、活動の性格として、「自主性(主体性)」、「社会性(連帯性)」、「無償性(無給性)」等があげられる。

(参考:厚生労働省「ボランティアについて」)

このように、「無償性(無給性)」が、一般的なボランティアの特徴の一つです。一方、有償ボランティアでは、活動に必要な経費や活動に対する謝礼が支払われます。

つまり、有償ボランティアと一般的なボランティアとでは、「金銭が支給されるかどうか」という部分に違いがあるのです。

違い②活動内容

有償ボランティアと一般的なボランティアでは、「同じ団体でのボランティア活動」でも、活動内容(仕事内容)が異なることもあります。

労働政策研究・研修機構のデータによると、異なる割合は次のとおりです。(参考:労働政策研究・研修機構「「有償ボランティア」という働き方─その考え方と実態─」)

(有償ボランティアと)無償ボランティアとの仕事内容の違い

  • 全く同じ:9.2%
  • ほぼ同じ:32.4%
  • 一部同じ:30.3%
  • 全く異なる:28.2%

資料からは、「具体的に何がどう違うのか」はわかりませんでした。しかし、少なくとも「同じ団体が募集しているボランティアでも、有償と無償で活動内容が異なることがある」ということは、押さえておくとよいでしょう。

違い③意識・能力

有償ボランティア・無償ボランティアにつき、意識や能力の違いについて示したデータもあります。

下記は、点数が大きくなる(5に近づく)ほど「無償ボランティアが下回り(有償ボランティアが上回り)」、小さくなる(1に近づく)ほど「無償ボランティアが上回る(有償ボランティアが下回る)」ことを表しています。(参考:労働政策研究・研修機構「「有償ボランティア」という働き方─その考え方と実態─」)

(有償ボランティアと)無償ボランティアとの意識や能力の違い

  • 技術技能レベル:3.54
  • 仕事の責任感:3.65
  • 定着性:3.65
  • 管理の手間、費用:3.26
  • 必要に応じた活用のしやすさ:3.39

全ての項目で、数字は1よりも5に近いです。つまり、全ての項目で、有償ボランティアが無償ボランティアを上回っているということです。

こうした違いから、有償ボランティアの方が、専門性や技術力が必要とされる活動(仕事)に携われる可能性が高いかもしれません。

有償ボランティアとアルバイトとの違い

続いて、有償ボランティアとアルバイトとの違いを解説します。

違い:労働者性(最低賃金適用の有無など)

基本的には、有償ボランティアは「労働者ではない」、アルバイトは「労働者である」という違いがあります。

厚生労働省では、アルバイトについて次のように定義されています。

パートタイム労働法(「短時間労働者の雇用管理の改善等に関する法律」)の対象である「短時間労働者(パートタイム労働者)」は、「1週間の所定労働時間が同一の事業所に雇用される通常の労働者の1週間の所定労働時間に比べて短い労働者」とされています。
 

例えば、「パートタイマー」「アルバイト」「嘱託」「契約社員」「臨時社員」「準社員」など、呼び方は異なっても、この条件に当てはまる労働者であれば、「パートタイム労働者」としてパートタイム労働法の対象となります。

(参考:厚生労働省「パートタイム労働者とは」)

このように、アルバイトは「自己の労働力を提供し、その対価として賃金や給与によって生活する労働者」に該当します(参考:goo辞書「労働者(ろうどうしゃ) とは? 意味・読み方・使い方」)

アルバイト(労働者)には、最低賃金を含め、「労働者としての権利・法令」が適用されます。(「労働者」についての話は、次章「有償ボランティアのメリット」でも改めて記します)

一方、有償ボランティアは、「労働者としての権利・法令」の保障がありません。例えば受け取る金銭は、給料ではなく経費や謝礼ですし、時給換算で最低賃金を下回ることもあります。

有償ボランティアのメリット

ここでは、特に「有償」であることのメリットを、一般論と体験談(参加者・運営者)に分けて紹介します。(有償・無償に関わらないボランティア全体についてのメリットは省略します)

一般論①参加者にとって、金銭面の負担が減る(なくなる)

一般的に、ボランティアは自己負担で行うものです。

ですが、有償ボランティアでは、経費(交通費、宿泊費、必要物品の購入)や謝礼など、参加者はさまざまな形で金銭を受け取ることができます。

活動によっては、自己負担がゼロになることもあります。

「人のために役立つことがしたい、でも自己負担でお金を出せるほどの余裕はない」という方にとっては、大きなメリットと言えます。

なお、時給換算で最低賃金以上の謝礼が発生する有償ボランティアもあります

そのような場合、「(通常の労働よりも)他人や社会に貢献できる活動を行いながら、アルバイトの時給と同等(以上)の謝礼を受け取る」ことができます。

補足

「最低賃金以上の謝礼が支払える主催者(運営者)は、なぜアルバイトではなくボランティアを募集しているのか?」と思うかもしれませんね。

その理由はさまざまに考えられます。

あくまで一例としては、「主催者側の都合として」ではなく、「応募者側の希望に応えるため」というパターンがあるようです。

「アルバイト」ではなく「ボランティア」として活動することで、例えば大学生には(他人や社会に貢献しつつ、またアルバイト同様に最低賃金以上の謝礼を受け取りつつ、)次のような副次的なメリットが発生します。

  • 課外活動として、大学の単位取得に役立つことがある
  • 就職活動の際にアピールできる

一般論②主催者・利用者の心理的負担が減ることで、参加者もいっそう有意義な活動ができる

ボランティア活動の主催者や、そのボランティアを利用する方々は、「無償ボランティアの参加者(活動者)」に対して、次のような心理的負担が生じることがあります。

  • 無償でこんなことを頼んでいいのだろうか…
  • 自己負担でここまでやってもらって申し訳ない…

「有償であること」で、それらを減らすことができるのです。主催者・利用者の負担が減ることは、参加者にとってのメリットにもなります。

参加者が謝礼や実費を受け取ることで、主催者・利用者は「いい意味で、遠慮のないコミュニケーション」ができるようになります。そして参加者は、「真に利用者のためになること(活動の趣旨に添ったこと)」をしやすくなるのです。

体験談①参加者としてのメリット

有償ボランティアに2年間参加したことがある人へのインタビューを行いました。その人が実際に感じたメリットを、体験談の形式で紹介します(次章「注意点・問題点」でも同じ人にインタビューを行った体験談を掲載しています)。

どこまで一般化できるかは不明ですが、具体例として参考になる・役立つ情報かと思います。

有償であることが、活動へのモチベーションになっていました。具体的なメリットとしては、次の通りです。


・「活動に参加しよう」と思う気持ちの後押しになる
・活動を続けるモチベーションになる
・活動の中で嫌なことがあっても我慢しようという気持ちになる


また、友人や先輩・後輩などをボランティア活動に誘う際、有償であることで声をかけやすい、というメリットもあります。


誘われた側としても、「アルバイトよりも気軽に始められる」と感じる人が多いようで、実際に声をかけた友人や後輩がボランティア活動に参加してくれたことも多かったです。

体験談②運営側としてのメリット

次に、NPO法人としてボランティア活動を運営していた人が感じた、実際のメリットを紹介します(次章「注意点・問題点」でも同じ人にインタビューを行った体験談を掲載しています)。参加者には直接関係ない部分もありますが、参考としてご覧ください。

当時私たちの団体で活動してくれていたボランティアの方々には、活動費として「時間×1,000円」をお渡ししていました。


ボランティアを有償で募集するメリットは、参加者が増えることと、継続率が高くなることです。


無償ボランティアの場合、次のような理由で、参加してもらえなかったり継続的な参加が難しかったりします。


・やってみたいけど、大学の授業とアルバイトがあって来れない
・お金の問題でアルバイトをしないといけないから参加する余裕がない


ですが、有償であれば、アルバイトの代わりとして参加することができることも多いので、経済的な理由で参加ができない人を減らすことができるのです。

有償ボランティアの注意点(・問題点・デメリット)

特に「有償」であることの注意点(・問題点・デメリット)を紹介します。(こちらも、有償・無償に関わらないボランティア全体についての話は省略します)

なお、ご紹介する内容は、「有償ボランティアであれば必ず発生する問題点・デメリット」ではなく、あくまでも注意点です。

一般論①参加者に、最低賃金の保障などがない

繰り返すとおり、ボランティアは労働者ではありません。そのため、最低賃金をはじめ、労働者としての権利はありません

「ボランティアとはそういうもの」であり、「金銭のために行うもの」ではありません。無償のボランティアの場合、活動費用は自己負担です。

ただしその上で、有償ボランティアの場合、活動をしている本人が「確かに有償だけど、事実上、最低賃金以下の給料で働く労働者として扱われているのでは?」と思うケースがないわけでもないようです。

この辺りは主観にもよりますし、主催者との認識の違いもあるでしょうし、(現行法令では違法ではないとしても)法律や判例が整っていないための齟齬もあるでしょう(残念ながら、「最低賃金以下で労働者を利用したい」と考える悪質な団体もあるかもしれません)。

あらかじめ、活動内容について主催者ときちんと擦り合わせた上で、活動に参加してください。

体験談①参加者としての注意点

メリットと同じく、注意点の体験談も紹介します。

私が参加した活動では、有償ボランティアとアルバイトでは、全体的には大きな差を感じなかったというのが、正直な感想です。


その上で、「労働者の権利」という側面からすると、アルバイトであればもらえる水準の金額(最低賃金以上の金額)が、有償ボランティアではもらえないこともあります。


とはいえ、「ボランティア活動に参加する」という気持ちだったので、この点はあまり気になりませんでした。

体験談②運営側としての注意点

次に、運営側としての注意点の体験談です。こちらも、参加者には直接関係ない部分もありますが、参考としてご覧ください。


有償ボランティアを運営する側の注意点としては、「今は謝礼などを支給できる」としても、「その状態を継続できるとは限らない」ということです。


<例1>
「自治体などから委託を受けて(=委託金を受け取って)、1年間の契約で実施する事業」では、委託金を原資として、有償ボランティアへの実費・謝礼などの支払いが可能になります。


ただ、自治体の事業は、翌年度以降に事業そのものが継続するか、継続したとして自団体がまた契約できるかどうかが不明です。


事業や契約が継続しない場合、翌年度以降に自主事業として類似のボランティア活動を主催・運営するとしても、実費・謝礼などの原資がない、ということです。


<例2>
NPO法人をはじめ、ボランティアを行う団体は、「どこかの団体から助成金をいただく」「団体や個人から寄付金をいただく」ということがあります。


そうしたお金は、ボランティアを行う方々への実費・謝礼の原資にもなります。


ですが、そうしたお金は、(継続・安定した助成や寄付をいただかない限りは)やがてゼロになります。


そうなると、例1と同じく「支払いたくても原資がない」という状況になります。

このように、有償ボランティアについては、「ずっと有償である」という保証ができないのです。

有償から無償に切り替わると、「有償だから協力可能だった方々」が、やむなく活動から離れていくことになります。

そうすると、活動を行っていくためには、また新たに無償ボランティアを募集する必要が生じます。

分類別:有償ボランティアの具体例・募集例

有償ボランティアが気になっている方や参加するか検討している方の中には、実際にどんな活動があるのか気になっている方もいらっしゃるかもしれません。

この章では、有償ボランティアの具体例を、実際の求人を用いてお伝えします。

さまざまな分類のボランティアとそれぞれの活動で支払われる謝礼や経費についてお伝えしますので、ぜひ参考にしてください。

補足①

「有償ボランティア」と明言していない求人もありますが、お伝えしたとおり、有償ボランティアは法的な定義がある言葉ではありません。

ここでは「ボランティア募集のウェブサイトに掲載されている、経費・謝礼が支払われる求人」を「有償ボランティア」と定義して紹介します。

補足②

ご紹介する各求人は、終了または変更となっている可能性があります。

分類①子ども・教育

1つ目の分類は、「子ども・教育」です。こちらの活動では、子どもの成長を支援する活動に携わることができます

具体例1:不登校・中退者の学習支援

こちらのボランティアでは、不登校や高校中退を経験した子ども向けに個別の学習指導を行います。授業時間80分+授業準備・記録時間10分の合計90分に対して1,700円、別途交通費(1往復当たり上限1,000円)が支給されます。

(詳細:avtivo「【新宿・吉祥寺・代々木・秋葉原・池袋】不登校/高校中退生の学びを支援!塾講師募集」)

具体例2:子どもキャンプのリーダー

週末や長期休暇中に開催される子どもキャンプで、リーダーとして子どもたちをサポートするボランティアです。日給2,000〜5,000円が支給され、キャンプ中の食事代や交通費も全額会社による負担となっています。

(詳細:activo「【子どもキャンプリーダー】週末&長期休暇、子どもたちと大自然へ出かけよう!」)

具体例3:高校での進路に関するワークショップのファシリテーター

高校に出向いて進路に関する授業・ワークショップを行うボランティア活動です。当日の役割によって日給は3,000〜5,000円が、別途研修費・交通費相当金額が5,000円程度支給されます。

(詳細:activo「【高校現場で授業実践】進路の授業でワークショップを行うファシリテーターを募集!」

分類②福祉・障がい・高齢者

2つ目の分類は、「福祉・障がい・高齢者」です。日常生活やイベントの中で、高齢者の方や障がい者の方のサポートを行います。

具体例1:高齢者の生活支援

こちらの有償ボランティアでは、近隣の高齢者の方の自宅に出向いて、1回15分からゴミ出しや掃除、電球交換などを行います。回数や時間によって異なりますが、費用・謝礼は最低50円から支払われます。

(詳細:ボランティアプラットフォーム「生活支援サービス有償ボランティア募集

具体例2:障がい者の外泊イベントの同行

知的障がいのある方たちが参加する1泊2日の外泊イベントに同行し、ハイキングや山登り、ご飯作りなどを一緒に行うボランティア活動です。日給4,000円、集合後の交通費、宿での食事代などが支給されます。

(詳細:activo「障がい児者と行く長瀞宿泊1泊2日 12月9日(土)~12月10日(日)」)

分類③農業・環境保全

3つ目の分類は、「農業・環境保全」です。農作業の手伝いや自然豊かな山や川などの清掃・ゴミ拾い、子どもたちの自然体験のサポートなど、活動内容は多岐にわたります。

具体例1:小中学生の自然体験サポート

自然体験に参加する子どもたちの安全管理や準備・片付けなどのサポートを行うボランティアです。日給として4,500円が支給されます。

(詳細:activo「2023年 夏! 小中学生自然体験ボランティア募集」)

具体例2:稲刈りイベントのボランティアスタッフ

稲刈りイベントのボランティアスタッフとして、親子連れや地元の方と共に手作業の田植えを行います。交通費は1,500円までの支給があり、簡単な昼食が用意されています。

(詳細:activo「【農業体験】幻のお米「旭」の稲刈りイベント ボランティアスタッフさん募集」)

分類④地域活性化・まちづくり

4つ目の分類は「地域活性化・まちづくり」です。さまざまな地域で行われる、地域活性化・町おこしのイベントやワークショップスタッフ、地域のスポーツチームやクラブのスタッフなどの活動があります。

具体例1:地域のイベント運営のサポート

イベント運営のサポートを行うボランティアで、会場設営や来場者受付、商品の販売・提供などを行います。交通費として1,000〜3,000円、飲み物やお弁当、お土産などの支給があります。

(詳細:activo「11/11・12開催!!『第6回和酒フェス@大阪ベイタワー』ボランティア募集!!」)

具体例2:修学旅行の同行ボランティア

東京都に修学旅行に来る中高生に同行して観光名所などを案内するボランティアスタッフです。交通費や食事代などについては、実費相当額が支給されます。

(詳細:activo「【大学生】11月9、13、21、24、29日 都内修学旅行の同行ボランティア募集」)

分類⑤貧困・人権

5つ目の分類は、「貧困・人権」です。貧困問題や人権問題の解決につながる活動に携わることができます

具体例1:生活困窮世帯などへの食糧支援・食品等の集荷

生活困窮世帯や貧困の子どもたちに配布する食品・日用品の集荷のお手伝いを行う活動です。1,000〜2,000円の交通費が支給されます。

(詳細:activo「子ども達への食糧支援(食品等集荷のお手伝い)募集」)

具体例2:フリースクールのオープニングメンバー

オープニングメンバーとしてフリースクールの運営に携わります。詳細は不明ですが、交通費が支給されます。

(詳細:activo「大募集!新規開校、フリースクール太田校オープニングメンバー募集中!!」)

分類⑥動物愛護

6つ目の分類は、「動物愛護」です。保護犬や保護猫を預かるシェルターのスタッフや譲渡会などの運営スタッフなどの活動があります。

具体例1:動物保護シェルターのスタッフ

こちらの有償ボランティアでは、保護された動物たちを預かるシェルターで、掃除や洗濯などを行います。謝礼として1日最大3,000円支給されます。

(詳細:ボランティアプラットフォーム「 謝礼付き動物ボランティア募集」)

具体例2:自然保護団体のスタッフ

奥山自然林の再生と大型野生動物の保護を目標とする自然保護団体で、事務作業、野外調査の補助、環境教育の補助などを行います。交通費と昼食代が支給されます。

(詳細:activo「インターンシップ学生受付中」)

分類⑦スポーツ・文化・アート

7つ目の分類は「スポーツ・文化・アート」です。スポーツや芸術、文化に関連するイベントの運営に携わるスタッフや当日に参加するスタッフなどがあります。

具体例1:日本酒イベントの当日スタッフ

日本の文化の1つである和酒(日本酒)を扱うフェスの、会場準備や撤収、会場整理、誘導、商品の販売・提供などを行います。交通費として、1,000〜1,500円が支給されます。

(詳細:activo「10/28・29開催!!『第23回和酒フェスin中目黒』ボランティア募集!!」)

具体例2:プロバスケットボールチームのサポートスタッフ

プロバスケットボールチームのサポートスタッフとして、会場の設営や入り口での対応、グッズ販売などを行います。5時間以上活動の場合は、1000円の交通費もしくは2F席観戦チケットが支給されます。

(詳細:activo「プロスポーツの現場を体験できる★設営ボランティア募集!」)

分類⑧震災・災害

8つ目の分類は、「震災・災害」です。震災や災害の復興支援や、その後の地域活性化、防災イベントなどに携わる活動が多くあります。

具体例1:被災された方への足湯ボランティア

大雨や台風などの影響で被災された方の疲れや不安を癒すために足湯を提供するボランティア活動です。上限2,000円まで交通費が支給されます。

(詳細:ボランティアプラットフォーム「【交通費補助あり急募】10/1 足湯ボランティア ~ 茨城県取手市~」)

具体例2:仙台市の献血ルーム・バスの呼びかけ

献血を推進するために、宮城県仙台市で献血ルームや献血バスなどの呼びかけ活動を行います。詳細は不明ですが、交通費が支給されます。

(詳細:activo「【仙台】赤十字・献血ボランティア大募集!【宮城】」)

分類⑨国際ボランティア

9つ目の分類は、国際ボランティアです。実際に現地に行く活動はもちろん、日本のオフィスやリモートでも、日本以外の国の課題を解決するための活動に携わることができます。また、日本在住の外国籍の方のサポートを行うボランティアもあります。

具体例1:外国人労働者のサポート

こちらのボランティアでは、これから日本で働く予定の外国人労働者に向けて、日本社会でのルールや文化、言語などについて、オンライン上で発信します。具体的な謝礼や経費の支給額は決まっていませんが、団体活動に関わる交通費・会議費等は原則としてすべて団体で負担します。

(詳細:activo「【東京】高校生、大学生の外国人労働者サポートボランティア募集中!」)

具体例2:国際交流活動のボランティア

人種差別の根絶を目標とする国際交流活動のボランティアスタッフ。自分の特技を生かしたイベントを開催することができます。日当として1,000~2,000円、会場までの往復の交通費が支給されます。

(詳細:activo「【外国人留学生・海外にルーツを持つ人・外国人の方限定】ボランティアスタッフ募集」)

分類⑩中間支援

最後の分類は「中間支援」です。中間支援とは、行政と地域の間に入って支援を行うことです。(参考:池田市「中間支援組織とは」)

具体例1:病気や怪我をした方への配食サービス

病気や怪我で食事サポートが必要になった方に向けた食事の調理、配達などを行う有償ボランティアです。交通費として一律500円と昼食が支給されます。

(詳細:activo「非営利活動法人なら福祉介護ネット 配食グループのぞみ ボランティアメンバー大募集」)

具体例2:引きこもりの方へのコミュニケーション体験提供

手品やカラオケ、料理など自分の特技を活かして、引きこもりの方とコミュニケーションを行うボランティアです。活動場所までの交通費が支給されます。

(詳細:activo「新設!「第一歩サポート倶楽部」あなたの一芸を!ボランティアでご活用頂けませんか?」)

有償ボランティアの探し方〜高校生からシニアまで〜

最後に、有償ボランティアの探し方についてお伝えします。

「どうやって募集を見つけたらいいの?」「参加したいと思える募集が見つからない…」などの疑問や不安をお持ちの方は、これからお伝えする方法を試してみてください。

高校生も大学生も社会人も主婦・主夫もシニアも、様々な場所で活躍できると思います。

補足

ボランティア募集の情報は、主催者、活動内容、支給される経費・謝礼の詳細などが曖昧なものもあります。そのため、応募する前に主催者の情報を収集したり、正式な参加表明をする前に活動内容や経費・謝礼などを確認したりすることが大切です。

探し方①ボランティア募集サイトの活用

有償ボランティアの探し方の1つ目は、ボランティア募集サイトを活用する探し方です。

ボランティア募集サイトでは、先ほど紹介した活動の分類や、活動地域、活動日時など、希望条件で絞り込むことができるので、とても便利です。

ボランティア募集サイトはたくさんありますので、ここでは一部をご紹介します。

一部の地域や分類に特化したボランティア募集サイトもありますので、気になるものがあれば、ぜひ活用してください。

また、これらのボランティア募集サイトには、一般的なボランティア(無償ボランティア)の募集も多く掲載されています。

有償ボランティアだけに絞り込みたい場合は、フリーワードの欄に「有償ボランティア」「交通費支給」「謝礼」「日給」などを入力して検索すると見つかりやすくなります。

探し方②ネット検索

2つ目は、ネットで検索する方法です。

こちらの方法では、ボランティア募集のサイトを利用していない活動が見つかる可能性があります

例えば、次のような検索キーワードが考えられます。

  • 有償ボランティア 募集
  • ボランティア 交通費支給あり
  • ボランティア 謝礼あり

また、希望する勤務地があれば「有償ボランティア 募集 ○○(市や区など)」で、検索すると、参加しやすい有償ボランティアが見つかりやすくなるはずです。

探し方③SNSで探す

最後に紹介する有償ボランティアの探し方は、SNSで探す方法です。

近頃は、SNS上でもボランティア募集に関する情報が多く投稿されています。ネットで探す際と同様に、「有償ボランティア 募集」などと検索すると見つかるはずです。

まとめ~自分に合う有償ボランティアに参加しましょう~

有償ボランティアは、活動に必要な経費や活動に対する謝礼が支給されるボランティア活動です。

そのため、金銭が支給されない一般的なボランティア活動よりも、参加しやすいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。

とはいえ、自分が参加したいと思える活動でなければ、実際に参加しようとまでは思わない方も多いと思います。

コラム内でもご紹介した通り、ボランティアの募集サイトを活用すれば、自分に合った有償ボランティアが見つかりやすくなります

ぜひ、ご自身に合った有償ボランティアを見つけて、参加してみてください。

私たちキズキは、不登校・引きこもり・高校中退・発達障害・社会人(大人)・生活困窮家庭などの方々の「学びと心」をサポートする各種事業を行っています。講師・支援員として、アルバイト・有償ボランティア・無償ボランティアを随時募集中!現在募集中の事業一覧はこちらをご覧ください。

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