子どもの「発達障害グレーゾーン」、その概要と親にできる3つの「接し方」

子どもの「発達障害グレーゾーン」、その概要と親にできる3つの「接し方」

発達に特性のあるお子さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートするキズキ共育塾の藤井祐太朗です。

あなたは、「うちの子どもは、発達障害や、そのグレーゾーンなのではないか」とお悩みではありませんか

日頃から子どもの勉強面や生活面を観察した上で、次のような行動から、発達障害の可能性に思い至ったのかもしれませんね。

  • 「集中が続かず、忘れ物が多い…」
  • 「シャツがいつも出ているなど、身だしなみがだらしない…」
  • 「友達と交流することがほとんどない…」

「気にするほどではないかも」「でも、どこか周囲の子どもと違う」などと感じているかもしれません。

この記事では、お悩みのあなたに向けて、発達障害やグレーゾーンとはどういったものなのか、相談できる場所はあるのか、発達障害やグレーゾーンの子どもにはどう接し方をしたらよいか、といったポイントをご紹介します

あなたとあなたの子どもの「困りごと」の解決の一助となれば幸いです。

発達障害とは

まず、発達障害の概要を説明します。(参考:厚生労働省みんなのメンタルヘルス「発達障害」、『新版 発達障害に気づいて・育てる完全ガイド』)

少し長いので、すでにご存じの方は次章「発達障害のグレーゾーンとは〜診断が確定しないけれど特性・傾向がある状態〜」までお進みいただいても大丈夫です。

発達障害とは、「脳の機能の発達に偏りや遅れが生じることで、日常生活や社会生活に影響が出ている状態」のことです

もちろん、どんな人でも多少のばらつきはあります。

そのばらつきが非常に大きく、ばらつきが原因で学校生活や家庭生活が円滑に進まない場合に、発達障害と診断されることがあるのです。

なお、「発達障害」という名称は、アメリカ精神医学会の『精神障害の診断および統計マニュアル 第5版(DSM-5)』に基づき、医学的に「神経発達症群(神経発達障害群)」と変更されています

ただし発達障害という言葉は広く使われており、また法律・行政・支援の現場などでは引き続き使われている場合もあります。そのため、この記事では「発達障害(神経発達症群)」と表現します。

発達障害(神経発達症群)は、DSM-5では、次の3つに分類されています(【】内は、DSM-5以前の名称・分類ですが、こちらも広く知られているため併記しています)。

  • 自閉症スペクトラム(ASD)【アスペルガー症候群・広汎性発達障害】
  • 注意欠如・多動症(ADHD)【注意欠陥・多動性障害】
  • 限局性学習症群(SLD)【学習障害(LD)】

ひとつずつ解説していきます。

①自閉症スペクトラム(ASD)【アスペルガー症候群・広汎性発達障害】

①自閉症スペクトラム(ASD)【アスペルガー症候群・広汎性発達障害】

自閉症スペクトラム(ASD)【アスペルガー症候群・広汎性発達障害】の人は、社会的なコミュニケーションの力を持って人間関係をつくっていくことが苦手だとされています。

特徴として、強いこだわりや思い込み、対象への強い執着、感覚の強弱が極端といったことが挙げられます。

例えば、次のような特徴があります。

  • クラスの子がみんなで歌を歌っているのに、一人だけ絵を描き始める
  • 自分の興味のあるもの(電車や絵など)にしか興味を示さない
  • 味覚や肌の感覚に異常なこだわりがある

自閉症スペクトラム(ASD)【アスペルガー症候群・広汎性発達障害】の特徴として、「周囲への興味関心がない」ということがあげられます。

しかしながら、発達障害(神経発達症群)の子どもは「人間より興味の対象(電車や絵など)の方が好き」というわけでなく、他人の考えやコミュニケーションをとる方法が理解できないだけなのです。

そのため、家族や友人でさえ「怖い存在」となることがあり、人との交流を避けることがあるのです。

②注意欠如・多動症(ADHD)【注意欠陥・多動性障害】

注意欠如・多動症(ADHD)【注意欠陥・多動性障害】とは、「不注意・多動性・衝動性」が通常範囲を超えていて、その行動が生活上で支障をきたす状態を言います

注意や興味を持続することが困難なため、学習に集中して取り組めないことが多く、ミスや忘れ物の頻発、授業中に立ち歩くなど行動から、学校生活でトラブルを起こしやすくなります。

そのせいで叱られたり、周囲から不当な評価をされたりするような状況が続くと、劣等感が強くなるなどの二次障害につながることもあります。

例えば、次のような特徴があります。

  • 授業中に立ちあがり歩き回る、おしゃべりが止まらない
  • 注意されても忘れ物をしてしまう
  • 思ったことをすぐ口にする
  • 我慢できないので順番が待てない

その特徴から、家族、特に親が非難されやすく、親子関係の悪化につながることもあります。

③限局性学習症群(SLD)【学習障害(LD)】

③限局性学習症群(SLD)【学習障害(LD)】

限局性学習症群(SLD)【学習障害(LD)】は、知的発達に遅れがなく、「聞く」「話す」「読む」「書く」「計算する」「推論する」といった学習に必要な能力のいくつかに困難がある状況を言います

例えば、次のような特徴があります。

  • 字が汚い、漢字が覚えられない
  • 繰り上がりと繰り下がりが理解できない

「字が汚い」などの特徴は、多くの子どもに見られるものではあるのですが、限局性学習症群(SLD)【学習障害(LD)】の場合は、本人のがんばりにも関わらず、極端に苦手なのです。

発達障害のグレーゾーンとは〜診断が確定しないけれど特性・傾向がある状態〜

発達障害のグレーゾーンとは〜診断が確定しないけれど特性・傾向がある状態〜

続いて、発達障害のグレーゾーンについて説明します。(参考:『発達障害グレーゾーン』)

発達障害のグレーゾーンとは、次のような状態を指す俗語です。

  • 発達障害の特性は見られるものの、発達障害の診断基準を満たさない状態(医師から発達障害と診断されない状態、医師が診断基準を満たさないと判断した状態)

グレーゾーンと一口に言っても、さまざまな特徴の子どもがいます。

また、「診断基準を満たさない」からといって、「特性(による困難)が少ない・軽い」というわけではありません

そして、受診したときはたまたま調子がよかったために、診断基準を満たさずグレーゾーンと判断される可能性もあります。

発達障害やグレーゾーンの子どもは、周囲の環境や体調などによって調子を左右されやすいという特徴があります。

その調子の善し悪しは発達障害の特性の発現に大きく関わってきます。

調子のよいときは診断基準を満たさない程度の特性だけれど、調子が悪いときは発達障害と思わしき特性が強く発現する…ということも、珍しくありません。

なお、ぜひ心に留めていただきたいのが、発達障害特有の凸凹は、見方を変えると「個性」ともなり得る部分だということです

子どもが発達障害やグレーゾーンだとしても、「自分の育て方が悪かった」「子育ての環境が悪かったのだろうか」などとご自身を責めないでください。

発達障害は生まれつきのものであり、親の育て方や環境に起因するものでは決してありません。

そして、子どもに対し「発達障害(グレーゾーン)に生んで申しわけない」と、後ろめたさを感じることもおやめください。

大切なのは、子どものことをご自身や家庭内だけで抱え込まないで、専門機関や支援団体に相談することです

専門機関や支援団体などの「専門家」に相談することで、それぞれの子どもに応じた適切なアドバイスがもらえます。

また、悩みを話すことでご自身がすっきりしたり、安心したりもできることで、ストレスの解消につながります。

次の章では、発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンについての悩みを相談できる専門機関をご紹介します。

発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンに関する相談機関

子どもの発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンについては、さまざまな相談機関や支援団体などがあります

一つの相談機関を利用することで、相談内容に応じて「より向いた、別の団体」を紹介されることもあります。

専門家に相談することは、新たな選択肢を導く助けとなります。

ぜひ、積極的に相談機関や支援団体などを利用していただければと思います。

代表的なものをいくつかご紹介します。

相談先①担任の先生やスクールカウンセラー

相談先①担任の先生やスクールカウンセラー

1つ目は、「子どもが在籍する学校の、担任の先生やスクールカウンセラー」です

いずれも学校教育・制度を知る身近な専門家です。子どもの悩みについては、まずは相談してみましょう。

担任の先生は子どもの様子を身近に見ています。勉強・生活・交友関係などについて、家庭とは違う視点でのアドバイスがもらえるはずです

担任の先生に発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンに関する知識が乏しい場合もあります。その場合も、「学校での様子」を聞くことは、他の機関・団体への相談時に役立ちます。

また、学校にスクールカウンセラーがいる場合は、そちらにも相談してみましょう

スクールカウンセラーは、公認心理師、臨床心理士など、児童心理に関する専門知識を持っています。業務内容は、児童生徒の心のケアです。

発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンに伴う悩みに対しても、専門的な知見と「その学校・その子ども」に応じたアドバイスを得られるでしょう。

そして、より専門的な、別の機関・団体を紹介してもらえる可能性があります。

相談先②発達障害者支援センター

発達障害者支援センターは、発達障害(神経発達症群)の早期発見と早期支援を目的に、当事者や家族の生活をサポートする支援機関です

確定診断が下りていない発達障害グレーゾーンの子どもについても、相談可能です。

主に、相談支援、発達支援、就労支援、普及啓発・研修などを実施しています。

特に精神保健福祉士や社会福祉士などがセンターに在籍している場合は、より「発達障害(神経発達候群)に特化したサポート」を受けられる点が強みです。

各都道府県におけるセンターの場所は、発達障害情報・支援センターのウェブサイトに記載されています。支援をご希望の方はお近くの相談窓口を探してみてください。

相談先③保健所・保健センター

相談先③保健所・保健センター

保健所・保健センターは、公衆衛生や地域住民への総合的な保健サービス提供のために、地域保健法に基づいて設置された専門機関です(参考:厚生労働省「地域保健」)

原則として、お住まいが市町村の場合は保健センター、東京23区や政令指定都市などの場合は保健所が、保健サービス提供の役割を担います。

保健所・保健センターは、乳幼児期からの発育を把握しているので、現状を相談しやすいといえます。

お近くの施設が不明な場合は、お住まいの区市町村役所(場)にお問い合わせください。

相談先④児童相談所

児童相談所は、子どもに関するあらゆる問題の解決のために、児童福祉法に基づいて設置された専門的な相談機関です

子どもに関するあらゆる問題の相談窓口として相談に応じ、周辺の機関との連携によって必要な援助を行っていくことを業務内容としています。

児童相談所では、子どもの心身の発達の度合いを調べる「発達検査」を受けることもできます。

各都道府県におけるセンターの場所は、厚生労働省ウェブサイトに記載されていますので、ご興味のある方はご覧ください。

相談先⑤発達障害(神経発達症群)の支援を行う民間団体

相談先⑤発達障害(神経発達症群)の支援を行う民間団体

公的機関以外にも、発達障害(神経発達症群)の当事者、保護者・家族、研究者、専門職、支援者などから構成される民間の団体があります

例えば、発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンに悩む子どもを持つ親御さんが集まる「親の会」では、保護者同士で、子どもの勉強・生活などについて、経験談や対応を話し合うことができます。

私たちキズキ共育塾のように、発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの生徒さんに、勉強の支援を行っている学習塾もあります。

こういった団体は全国各地にあります。お近くでご相談できる団体をぜひ探してみてください。

インターネットで、「お住まいの自治体名+発達障害+親の会(塾)」などと検索すると、見つかると思います。

発達障害のグレーゾーンでも受けられるサービスや補助

発達障害のグレーゾーンでも受けられるサービスや補助

この章では、発達障害(神経発達症群)の診断が下りない、グレーゾーンの状態で利用可能なサービスや補助を紹介します。(参考:『発達障害あんしん子育てガイド 幼児から思春期まで』)

サービスや補助を受けるためには、それぞれ証明が必要となり、証明の申請のためには医師の診断書が必要となる場合もあります

この場合の診断書は、「発達障害であるという診断書」とは別に、必要性があると認められたときには発行される可能性があるものです。

一般的には次の二つを求められることがあります。

(1)自立支援医療受給者証

自立支援医療受給者証とは、精神障害や、そこから生じた病気の治療のための医療費の金銭的負担が軽減される制度を利用するための証明書です。自立支援医療受給者証があれば、通常の健康保険では3割負担となる支払いが、原則として1割負担となります。

(2)障害児通所受給者証

通所受給者証とは、児童福祉法に基づく支援・サービスを利用するための証明書です。自己負担1割で通所サービスを受けることができます。利用できる施設は、年齢や障害の状態によります。

各種サービスや補助は、ご家庭の所得によって利用金額が変わったり、子どもの状態によっては利用できなかったりするものもあります。

どのような証明や診断書が必要なのか、利用方法や詳細がどうなのかについては、お住まいの市区町村役所や上述の専門機関にお問い合わせください。

続いて、サービス・補助をご紹介します。

サービス①児童発達支援事業所・児童発達支援センター

児童発達支援事業所・児童発達支援センターとは、未就学の障害児に対する支援を行う通所施設です

児童発達支援事業所は利用者とその家族に専念して支援を行います。

児童発達支援センターは、地域の障害児支援の拠点として、障害児やその家族、事業主に向けた支援を行う役割もあります。

サービス②放課後等デイサービス

サービス②放課後等デイサービス

放課後等デイサービスとは、6歳~18歳の障害のある子ども向けのサービスです

放課後や夏休み等の長期休暇に、生活能力や社交能力の向上を目的とする訓練などを行います。

また、療育のための居場所も兼ねています。

サービス③特別児童扶養手当

特別児童扶養手当とは、精神又は身体に障害がある児童について、その保護者等に手当支給する制度です(参考:厚生労働省「特別児童扶養手当について」)

児童の福祉の増進を図ることを目的にしています。

障害の程度によって1級、2級、不支給の決定がされます。

1級または2級に認定されれば、特定月に手当が支給されます。

発達障害やグレーゾーンの子への接し方

この章では、発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの子どもに対する親の接し方について紹介します。(参考『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母の毎日ラクラク笑顔になる108の子育て法』)

接し方①相談機関や専門家と話をすることが前提

接し方①相談機関や専門家に相談することが前提

発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの子どもは、「脳の機能の発達のバランスが定型と異なる」ということは先程述べました。

定型の発達が「平均的で平ら」な発達だとすれば、発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの子どもの発達は、ある部分は異常に発達しており、またある部分は異常に発達が未熟であるといった、いわば「凸凹型」の発達です。

したがって、定型発達の子ども向けの情報を参考にして子育てを行おうとしても、うまくいかない部分が次のように出て悩んでいることでしょう

  • 「ほめて育てたいと思っても、失敗ばかりでほめる場所がなかなか見つからない…」
  • 「目を見て話をしたくても、別のものに気を取られて全然話を聞いてくれない…」

結果として、叱ることが増えているのではないでしょうか。

ほめることを多く、叱ることは少なくと、わかってはいるのだけれど、実践するのはとても難しい、と感じているかもしれません

繰り返すとおり、子どものことは親だけ・家庭だけでなんとかしようとする必要はありません。

次項から「接し方」を紹介します。まずは、「発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの子どもには、それぞれの特性に向いた接し方がある」という安心材料にしてください。

その上で、「実際の、あなたの子ども」への接し方は、相談機関や支援団体などの専門家と話をすることで、より具体的にわかっていくと思います

接し方②子どもに向いた「伝える手段」を使う

子どもの特性に合わせて、「伝える手段」を変えてみましょう

例えば、「何度同じ注意をしても、全然聞いてくれない…」などとお悩みではありませんか?

その場合、もしかすると子どもの特性は、「耳からの情報ではなく、視覚からの情報処理が得意」な、「視覚優位」なのかもしれません。

視覚優位の子どもの場合、耳から聞こえた情報は「気に留めることもなく抜けていく」ことがあります。

結果として、親としては「何度言っても聞いてくれない」ということになるのです。

視覚優位の子どもには、絵、図、表、写真、メモなど、視覚的な手段を使うことで、情報を効率的に伝えられます

ただし逆に、「何度言ってもわからない」という状況は、聴覚優位な子どもでもありえます。

聴覚が敏感だと、「聞こえてくる全ての情報から必要な情報を取捨選択すること」が困難な場合があるのです。

結果として重要な情報を忘れている可能性があるので、重要な情報はメモとして渡し、繰り返し確認できるようにする、などの方法が考えられます。

視覚や聴覚以外の部分が優位の子どもも当然います。

「言ってもわからない」のように悩むのではなく、「どんな方法を使えばわかりやすいかな」と考えられるようになると、親御さんの気持ちも楽になるのではないかと思います

接し方③伝え方に配慮する

接し方③伝え方に配慮する

発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの子どもに限らず、「伝え方」に配慮するのは大切です。しかし、メモなどで伝える場合は、より注意が必要です。

メモで伝えることで、「その言葉」はずっと消えないからです。

そのため、親としてはそんなつもりはなくても、子どもを傷つけたり、違う意味に捉えられたりすることがあります。

下記に、伝え方に配慮するためのコツを解説します。

(1)肯定的な表現

「~してはダメ」とか、「~禁止」と書くよりも、「~しましょう」や「~がいいよ」と伝えましょう。

(2)論理的な説明や、メリット・デメリットを明確に

「~すると〜になるので、~しましょう」といったように、論理的にメリットやデメリットを伝えましょう。

(3)穏やかで優しく、わかりやすい言葉で

強い言葉はインパクトがあり、忘れにくいかもしれません。ですが、その分ストレスになることがあります。穏やかで優しい言葉を心がけましょう。また、わかりにくい言葉は、身近でよく使う言葉に言い換えて伝えましょう。

(4)イラストや図、ユーモアのある表現を入れる

ただ用件を伝えるメモだけだと、少し冷たい印象があるのは否めません。メモに簡単なイラストを描いたりすることで、温かい雰囲気を醸し出せます。

(5)抽象的な表現ではなく、具体的に

発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの場合、曖昧・抽象的な表現の理解が難しいことがあります。程度や量について伝える場合、「少し」や「ある程度」というような表現ではなく、「N回」や「N分」といったように、具体的に示すようにしましょう。

(6)相手の立場に立って共感する

子どもに何か伝えるときは、どうしても親視点、大人視点になりがちです。何かを伝えたときに子どもが嫌がったならば、「聞きわけのない子」と思うのではなく、「なぜ嫌がったのか」を、子どもの立場から考えましょう。それを踏まえて、嫌がる要素を取り除いて伝えることで、うまくいくこともあります。

まとめ

まとめ

子どもが発達障害やグレーゾーンであることで、お悩みも多いと思います。

特に明確な診断が下りないグレーゾーンという状況は、周囲の理解が得づらいかもしれません。

確定診断がないことから「甘え」や「怠慢」だと思われたり、いじめやひきこもりといった「二次障害」が発生する可能性もあります。

しかし、あなたと、あなたの子どもを支援する人たちはたくさんいます。

ぜひ、積極的に支援者に相談してください。

あなたと、あなたの子どものための具体的な「解決策」が見つかったり、話すだけでも気が軽くなったりするはずです。

この記事が、お役に立ったなら幸いです。

さて、私たちキズキ共育塾は、お悩みを抱える方々のための個別指導塾です。

発達障害(神経発達症群)やグレーゾーンの生徒さんにも、一人ひとりの特性に向き合った上での支援を行います。

無料相談も承っています。 ご相談いただければ、「あなたのお子さん」のための具体的なお話ができると思います。

キズキ共育塾の概要をご覧の上、少しでも気になるようでしたらお気軽にご相談ください(ご相談は無料です。また、親御さんだけでのご相談も承っています)。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
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KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2023年7月現在、全国に10校とオンライン校(全国対応)がある。

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