うつ病になり、高校を中退

私は、読書が好きで、日本史や雑学が大好きな子どもでした。

中学校に入学したあたりから、「学校の勉強はつまらない」と感じ始めて、それほど一生懸命に勉強をしなくなりました。

ただ、それでも社会科だけは勉強しなくてもクラスで1番をとるほどの成績でした。

高校は、偏差値が40台ほどの県立高校普通科に進学。

軽音楽部に入部したこともあり、ギターに熱中しました。

しかし、周囲との関係に悩むようになり、突然、学校に行くことができなくなりました。

その後、病院でうつ病の診断を受け、高校を中退しました。

錦織圭選手の活躍に心動かされ、大学進学へ

そんな状況の私が大学進学を考え始めたきっかけは、プロテニスプレーヤーの錦織圭選手の活躍でした。

当時、日本人男子がテニスの四大大会で勝ち進むなど、考えられませんでした。

そんな中での、錦織選手の大躍進。

プレーもさることながら、私が衝撃を受けたのは、試合後のオンコートインタビュー(コートの上で行われるインタビュー)でした。

錦織選手は、現地レポーターと流暢(りゅうちょう)な英語を交わしながらインタビューに答えていたのです。

「こんな日本人がいるのか」

うつ病を患って以来、初めて心動かされました。

錦織選手のスケールの大きさと、自分のスケールの小ささに愕然としたと同時に、「自分も広い世界を見なければいけない」と思いました。

広い世界を見る手段として、大学進学を考え始めたのです。

高卒認定に、「1科目だけの受験」で合格

高校中退をしていたため、大学に進学するためには、改めて大学受験のための資格を取得する必要がありました。

うつ病のために学校に通うことは難しかったので、通信制高校や定時制高校への編入・再入学は考えられず、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験、高認)を受けることにしました。

幸い、高校2年までの課程を修了して中退していたため、高卒認定試験の受験を免除となる科目がたくさんありました。

なんと、1科目のみの受験・合格でよかったのです。

この経験から1つ言えることは、「自分が楽になれる制度はないか」をいかに調べて活用することが大切、ということです。

成果が上がるのを信じて、コツコツ重ねた受験勉強

さて、そのように高卒認定はすんなり合格できたのですが、大学受験となると話は別でした。

それまで勉強をしていなかったため基礎学力もありません。

また、うつ病の症状もかなり重く、言葉にはできないほど険しくて壮絶な道のりでした。

薬の副作用と闘いながらの勉強や、予備校選びの失敗を経て、3浪を経験して無事合格しました。

目標達成のために大切なことは、「長い目で見ていくこと」です。

私も最初は、1日のうち30分勉強することもままならない状態でした。

それでも、自分のできる限り小さなことをコツコツ積み重ねていました。

大学受験を志してから3年目で成績は飛躍的に伸びたのですが、それは2年間の積み重ねがあったからだと思います。

勉強は、最初のうちはほとんど目に見える成果は出ません。

しかし、あるときから急に伸びます。

いわゆる「ブレイクスルー」のような状態かもしれません。

そのときがくることを信じて、自分にできることをやり続けることが大切です。

(その中には、勉強だけでなく受験突破のための情報収集も含まれています)

悩みのつらさは人それぞれ。生徒さんに寄り添いたい

初めてキズキ共育塾の存在を知ったとき、「自分の受験生時代にもキズキがあったらよかったのに」と思いました。

そして、過去の自分と似た悩みを持つ生徒さんの力になれたらと思い、キズキの講師になりました。

お話ししてきたように、私はうつ病や高校中退などの経験があります。

その経験があるからこそ、悩みのつらさは人それぞれ違うということを忘れないようにしています。

生徒さんに寄り添う気持ちを持ちながらも、生徒さんのことを「わかったつもり」にならないように、自分の成功体験がすべてではないということを意識しています。

授業では、「その場で知識を教える」だけではなく、「授業以外の自習にも役立つ」ような内容を心がけています。

そうすることで、生徒さん自身の学習の確立につながると考えているからです。

また、キズキでは、生徒さんに何かを押し付けることはありません。

テキストも学習法も学習のペースも、「これができないならあきらめなさい」といった指導はありません。

「あなたのための授業」が受けられるということです。

今、お悩みのあなたへ〜人間は可能性の生き物〜

悩みを抱えているあなたは、今とても苦しいと思います。

ですが、人間は可能性の生き物です。

「今の自分」だけが長い人生のすべてでないことに希望を持ちましょう。

そして、これからを着実に歩んでいきましょう。