定時制高校の体験談 ほどよい距離感で、楽しく過ごせた

定時制高校ってどんなところ?体験談〜ほどよい距離感で、楽しく過ごせた〜

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

このコラムでは、定時制高校に通っていた筆者自身の定時制高校の体験談を紹介します。

筆者は、定時制高校での生活を楽しく過ごし、卒業後は大学に進学しています。イメージだけではない、定時制高校生活の現実を伝えられたら幸いです。

小中不登校から進学できた

筆者が定時制高校に進学した理由は、そこしかなかったからでした。

私は、小学生の頃から不登校で、中学校は1日も行きませんでした。当然、内申点はゼロ。

進学できる公立の全日制高校はありませんでした。家から離れた場所にある私立の全日制の高校には進学可能でしたが、長らく遠出をすることが少なかった当時の私には、現実的な選択肢ではありませんでした。

その時に、そんな内申点ゼロの私でも、定時制高校と通信制高校は、進学可能だと知りました。

ずっと学校に通っていませんでしたから、全日制高校よりは定時制高校や通信制高校であれば、通えそうな気がしてきました。

家にいることに飽きていたし、友達がほしかったので、定期的に通える定時制高校を選びました。

私の通った定時制高校は、私の性格や生活に合っていたように思います。

いろんな人との、ほどよい距離感

私が在籍していたのは、単位制で、三部制の昼の部の定時制高校でした。

曜日によって多少異なりますが、だいたい朝の10時くらいに学校に着いて、19時くらいには下校していました。

1コマ90分の授業を、1日2~4コマ受けていました。

また、美術部に所属し、空きコマや放課後には、美術室で油絵を描いていました。

いろんな友人ができて、その多くは不登校や高校中退を経験した人でした。

もちろん、親しくない人には定時制高校に進学した理由は聞いていませんが、「人それぞれ事情があるよな」「事情がなくても一つの選択肢だよな」という雰囲気で、皆が程よい距離感を保ちながら過ごしていました。

いわゆるヤンキー・不良みたいな人もいましたが、数は多くありませんでした。おとなしい人の方が多かったような気がします。

単位制の定時制高校なので時間割が人それぞれ異なり、授業ごとに教室の様子が違いました。

友人と一緒に受けている授業もあれば、知り合いが誰もいない授業もありました。

少し寂しい気もしましたが、いろんな人との、少しずつのコミュニケーションも楽しかったです。

体調不良などで授業を欠席したときも、後日先生と話して授業の進捗を聞けば、自習などで追いつくことができました。

先生たちは、生徒をしっかりサポートしてくれていたように思います。

自分に合った学校なら楽しく過ごせる

私は、2年目のときに皆勤賞をもらいました。

約6年間不登校だった私が、まさかの皆勤賞。

小中不登校だった私ですが、「自分に合う学校なら楽しく通えるんだな」と思ったことを、よく覚えています。

勉強以外にも、以下のような記憶が蘇ってきます。

  • 映画を自主製作している美術部の先輩にお手伝いを頼まれて、夕日が沈む海や森の奥深くでロケをした
  • 美術部の活動が楽しくて、土日も学校で絵を描いていた
  • 文化祭では飲食物の販売に毎年参加して、たくさんの人と協力した
  • それぞれの授業で知り合いができて、いろんな人とおしゃべりをした
  • 片思いの相手とキャッチボールをした、なお、その恋は、後にあきらめた

これは、青春と言える思い出かもなと思っています。

定時制高校とは?

定時制高校とは、夜間、もしくは昼間の決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。基本的に全日制高校より1日の授業時間が少ない場合が多く、通学する時間帯も選べるのが特徴です。(参考:文部科学省「三 新制高等学校の発足:文部科学省」

定時制高校は、1948年に勤労青少年、つまり就業などのために全日制高校に進学できない青少年のために発足しました。

全日制高校とは異なる時間帯にも授業を受けられるため、働きながら高等学校教育を受けたい人や、自分のペースで学びたい人にオススメです。

定時制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

まとめ〜自分に合っていれば、楽しい高校生活を送れます〜

紹介した私の体験談が、楽しい定時制高校の生活の例としても、小中不登校後の楽しい生活の例としても、参考になったなら幸いです。

当たり前かもしれませんが、それぞれの特色と学校自体の校風が自分に合っていれば、楽しい高校生活を送れると思います。

どんな学校が自分に向いてそうか、しっかり調べて進学・転校しましょう。

また、定時制高校への進学・転校や、定時制高校からの大学進学について、少しでも不安があるようでしたら、キズキ共育塾の無料相談をご利用ください。あなたのための次の一歩を、一緒に考えていきます。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
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KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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