大学に行く意味って何?7つの意味と5つのメリット〜大学に行く意味に悩んだ私の結論〜
2020年5月18日 月曜日 投稿

こんにちは、キズキ共育塾の土井です。
あなたは、「大学に行く意味って何だろう?」とお悩みではありませんか?
大学に行く意味が明確になっている人もいれば、「周りが大学に行くから」「先生や親に言われたから」といった理由で、なんとなく「大学に行くことが当たり前だ」と思っている人もいるでしょう。
そして、ずっと「大学に行く意味がわからない」と悩み人も、ふと「何のために大学に行くのだろう」と疑問に感じて受験勉強が手につかなくなる人もいます。
私も大学受験の際、大学に行く意味や自身の将来についてすごく悩みました。
しかし、最終的に大学に進学し、結果として大学に行ってよかったと感じています。
今回は、大学に行く意味についてお悩みの方のために、「大学に行く意味」や「大学へ行くことのメリット」について、私の経験も踏まえながらお話しします。
あなたの「大学へ行く意味」についてのお悩みを解消する参考になれば幸いです。
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大学に行く意味は人それぞれ〜代表的な7つの例〜
「大学に行く意味」と言うと、「こうあるべきである」という特定の意味があると考える人もいると思います。
しかし、大学に行く意味は人それぞれで構いません。
ただ、大学に行く意味について、自分の中でイメージできない人もいるでしょう。
ここでは、少しでもそのイメージがしやすいように、大学に行く意味をいくつか紹介したいと思います。
意味①専門的な学問を学ぶ

「専門的な学問を学ぶ」のは、大学に行く大きな意味のひとつです。
高校までの勉強と比べて、大学ではより専門的な学問を学ぶことができます。
大学では専門ごとに学部が分かれており、自分の興味のある学問を追求することができるのです。
例えば、文学、社会学、法学、政治学、心理学、工学、医学など様々な分野があり、その中でもさらに細分化した分野があります(「文学の中でも、シェイクスピア」など)。
大学よりもさらに専門的に学びたい人は、大学卒業後に大学院に進学する選択肢もあります。
意味②就職の幅を広げる
就職の幅を広げることも、大学に行く意味のひとつです。
大学を卒業する(大卒の資格を得る)ことで、就職の幅が広がります。
まず、工学を学んだ人がメーカーでエンジニアになるなど、大学で学ぶ内容が就職先の業務内容と関連する場合があります。
そして、文学を学んだ人間がメーカーの営業に就職するなど、学んだ内容と就職先が関連しない場合でも、「大卒」であることが応募要件になっていることは珍しくありません。
少し古いですが、2013年に首都圏の大学生を対象に実施したアンケート結果でも、大学進学の理由は「就職のため」であるという回答が50%と一番多くありました。(出典: ReseNom「大学に入学した理由、最多は「就職のため」)
意味③将来的に専門的な職業に就く
前項とも関連しますが、卒業後に専門的な職業に就くことを、大学に行く意味と考える人もいます。
例えば医師や薬剤師などに代表される国家資格のいくつかは、大学で専門的な内容を学ぶことで受験資格を得られます。
高校生時点ですでにそうした目標があるのなら、「将来」と直接つながります。
意味④やりたいことを見つける
大学受験時点で「やりたいこと」がない場合は、「やりたいことを見つけるため」というのも、大学に行く意味となります。
大学では、高校までに比べると、出会う人や得られる経験の幅も広がります。
大学生活の中では、大学での授業はもちろん、サークル活動、アルバイト、ボランティア、インターンなど、大学生だからこそ経験できることがたくさんあります。
そうした活動・経験などを通じて、「やりたいこと」を見つけることができるのです。
「やりたいこと」は、「就職先」や「取得資格」といった直近の未来の話かもしれませんし、「自分はこう生きたい(こう生きたくない)」といった大きな話・抽象的な話の場合もあります。
なお、余談ですが、「積極的にやりたいこと」は、(見つから)ないからといって、変に心配になる必要はありません。
やりたいことがなくても、楽しく過ごすことは可能です。
意味⑤交友関係や人脈を広げる

「交友関係や人脈を広げる」というのも、大学に行く意味となるでしょう。
大学には、全国各地から様々なバックグラウンドが持った人が集まります。
大学に行くことで、高校までとは違う交友関係や人脈ができるのです。
「交友関係を築く!」と大げさに考えなくても、少人数授業のクラスメイト、サークル仲間、バイト仲間、恋愛相手、新しくできた友達の友達、留学生、自分が留学した先の人たちなど、交友関係の元はたくさんあります。
広がった交友関係や人脈は、単純に「楽しい交流」にもなるでしょうし、交流を通じて「新たな知見」を得られたり、「自分のこれから」を考えるきっかけにもなったりします。
意味⑥生活環境を変える
「生活環境を変える」ことも、大学に行く意味です。
大学進学は、実家を出て一人暮らしを始める、これまでとは違う「町」に通うようになるなど、生活環境を変えるきっかけになるのです。
一人暮らしを始める場合は、食事の準備・片付け、洗濯、掃除など、自分のことは全て自分で行うようになります。
自分で全て行うことは大変な側面もありますが、生活力がついたり、自分で自分の生活をコントロールできたりする面白さもあります。
そうした「新たな生活環境」で得られる知識・経験・能力も多くあります。
身近な例では「家事を回せるようになる」「季節ごとの野菜の値段を知る」「地域ごとの気候や風習を知る」などといったこともあるでしょうし、より大きな話では「日本の経済状況と自分の身の回りがどう結びついているのかを実感を持って考えられる」ようになったりすることもあります。
「それまでの環境にいた自分」から、一歩ずつ成長することができるのです。
意味⑦視野を広げる

やや抽象的ではありますが、大学に行くことは、視野を広げるきっかけとなります。
大学で学問を学ぶことや様々な人との出会いや経験の積み重ねなどで、視野が広がることは珍しくありません。
例えば私の場合、大学入学前まではビジネスの世界には興味がありませんでした。
ですが、入学後に経営学やマーケティングの授業を受けることで、ビジネスの世界に興味を持つようになりました。
また、大学入学のために上京した私は、いわゆる「地元志向」が強く、大学卒業後は地元に帰るものだと思っていました。
しかし、大学のOBから話を聞くうちに、東京での生活や就職に興味が湧き、大学卒業後も東京にいる(東京で就職する)ことになりました。
どちらも、大学に行ってなければ触れることのなかった世界・価値観でした(もちろん、「マーケティングに興味がないこと」や「地元志向」が悪いという意味ではありません)。
大学に行くことで得られる5つのメリット
ここまでは、大学に行く意味の例を紹介してきました。
あなたにとって大学に行く意味として、ピンとくるものはあったでしょうか。
中には、まだピンと来てない人もいるかもしれません。
そういう人は、もしかすると大学に進学するメリットを知ることで、大学に行く意味を見出すこともできるかもしれません。
そこで、ここからは大学に進学するメリットを具体的に紹介します。
ご紹介した「大学に行く意味」と重複する内容もありますが、「意味」と「メリット」を互いに言い換えることで見えてくるものもありますよ。
メリット①学ぶのに最適な環境が用意されている

様々な学問の専門家から指導してもらえることは、大学に行く大きなメリットです。
大学では、教授をはじめとした、各学問の専門家がたくさんいます。
私自身が大学を卒業してからより一層感じることですが、特定の分野の専門家がこんなに近くにいて気軽に質問できる環境は、社会人になって以降なかなかありません。
特に、ゼミや研究室では、少人数で直接指導やアドバイスを得ることができます。
専門家と密に接する機会は、大学以外ではほとんどないと言えるかもしれません。
また、大学は学習環境としても優れています。
「大学で学ぶ内容は、本やオンラインで独学できる」と考える人もいるでしょうが、1人で学習することは、環境を整えたりすることも含め、簡単ではありません。
大学の授業に取り組み、同じように学ぶ学生から刺激を受けることで、あなたのモチベーションにもつながります。
また、大学の図書館には専門的な書籍が大量にあることも、学びたい人にとって素晴らしい環境であると言えるでしょう。
メリット②求人数が高卒より多い
前章でもご紹介しましたが、大学に行くことで就職の幅が広がり、高卒に比べて求人数が増えるというメリットもあります。
特定の学部や大学院を卒業しなければ就くことのできない職業もありますし、企業に就職する場合でも大卒を応募条件にしている企業もあります。
同じ業界や企業に就職するにしても、一般的に大卒の方が選べる職種は広い場合が多いです。
求人サイトなどを見てみると、応募資格が「大卒(以上)」となっている仕事は珍しくありません。
一方で、「高卒(以上)」が条件の仕事には、大卒でも応募できます(一部例外あり)。
特に今の時点で将来的にやりたい仕事がない(わからない)場合は、大学に進学して就職の幅を広げるというのも選択肢のひとつでしょう。
メリット③年収が上がる可能性がある

「将来的に年収が上がる可能性があること」も、大学に行くメリットのひとつです。
2018年現在、学歴別の年間平均賃金は、男性では大学・大学院卒が約400万円、高専・ 短大卒が約314万円、高校卒が約292万円となっています。
女性では、大学・大学院卒が約290万、高専・短大卒が約258万、 高校卒が約213万となっています。
男女どちらも、平均では大学・大学院卒が一番賃金が高い、ということです。(出典:厚生労働省※PDF「平均30年賃金構造基本統計調査」)
また、生涯賃金の平均も、高卒が2億5,160万円に対し、大卒は3億2,920万円で、大卒の方が高いです。(出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構※PDF「ユースフル労働統計 2018『生涯賃金など生涯に関する指標 』」
もちろんこれは「可能性」の話であって、収入は、学歴を問わず職場や働き方によって人それぞれです。
ただ、参考として紹介したデータに基づくと、一般論としては、大学に進学することで年収が上がる場合が多い、ということです。
メリット④多様な人たちと出会える
多様な人たちと出会えるのも、大学に行くメリットのひとつです。
大学では、様々な地域から様々なバックグラウンドを持った人たちが集まります。
出身地や年齢なども様々で、高校までとは一味違った出会いの機会となるでしょう。
特に大学では、サークル、ゼミ、研究室など、「職場」とは異なる環境で同期、先輩、後輩たちとの仲を深める機会が多くあるのです。
もちろん、高校卒業後に就職した場合でも、「職場」では高校までの知人とは違う人たちと出会う機会はありますが、それは大学卒業後に就職したときでも同じです。
また、高卒での就職の場合だと、同じ地域出身の人が多かったり、バックグラウンドや志向も比較的自分に近かったりすることが多いと思います。
大学では、全国各地からたくさんの学生が集まることや様々な学部があることもあり、「より多様な出会い」があるのです。
さらに学生だけでなく、大学の教授のように、普段の生活では会う機会が少ない人に出会い、コミュニケーションを通じて刺激を得られるといったように、滅多にない経験ができます。
メリット⑤まとまった自由な時間ができる

まとまった自由な時間ができるのも、大学に行くメリットでしょう。
大学生は夏休みや春休みが約2か月ずつあり、自分の好きなように時間を使うことができます(学校・学部や経済状況にもよりますが)。
自由な時間は、大学に行かなくても多少はつくることができるかもしれません。
しかし、高校卒業後の進路にアルバイトや就職などの「働くこと」を選ぶと、大学ほどまとまった自由な時間をつくることは、非常に難しくなります。
「大学生という立場」であれば、一般的に自由に時間を過ごしても許される空気感があり、やりたいことに集中して時間を使うことができるのです。
「大学時代はモラトリアムの期間だ」と言われることがあるように、自由な時間を謳歌できるのは大学生の特権とも言えるでしょう(繰り返しますが、大学・学部によっては課題などが忙しい場合もありますし、経済状況によってはアルバイトなどで自由時間が少ない可能性はあります)。
大学に行くことで意味を見つけられる場合もある〜私自身の経験から〜
大学に行く意味やメリットについてお話ししてきましたが、自分なりの意味を何となくでも見つけることはできたでしょうか。
ここからは、大学に行く意味を考えるヒントとして、私自身の体験談をご紹介します。
実は、私も受験生だったころには大学に行く明確な意味がわかりませんでした。
しかし、大学を卒業してからは、「大学に行ってよかった、意味はあった」と感じています。
私自身の経験を一例として、あなたが大学に行く意味を見つけるための参考になればと思います。
センター試験直前に大学に行く意味を失う。成績が落ち浪人に

現役時代の受験直前までの私には、「理系の研究者になりたい」という目標があり、そのために大学に行くと決めていました。
しかし、センター試験を残り1か月に控えたある日、突然「自分は本当に研究者になりたいのか?」と疑問を感じるようになったのです。
研究者になるためには、一般的には、大学と大学院の博士課程まで、最短でも合計9年間は学ぶ必要があります。
また、9年間学んでも研究者になれるとは限りませんし、なれたとしても将来が安泰とは限りません。
そういった条件の中で、「自分は本当にその学問を学び続けることができるのだろうか」「仕事として続けられる程の情熱があるだろうか」という迷いが生じたのです。
「大学には、行く」と当たり前のように思っていましたが、この迷いをきっかけに、大学に行く意味がわからなくなりました。
「自分はこのまま大学受験をしてよいのか」「大学に進学してよいのか」と、すごく悩み続けました。
悩む時間が増えるにつれて、勉強も少しずつ手につかなくなり、成績は急激に落ちました。
その結果、センター試験は大失敗、二次試験でも不合格となり、浪人することになりました。
大学に行く意味や目標を知るために、大学に行くことに
実は、大学に落ちたことについては、内心ほっとしていました。
「大学に行く意味もわからないまま進学する」ということにならず、浪人生活の中で大学に行く意味についてじっくり考える時間ができたからです。
「時間的に余裕がある中でしっかり考えて結論を出そう」と思いました。
さて、浪人を始めるまでの私は、進学先としては「理系の学部」しか選択肢にありませんでした。
ですが、文系・理系に関係なく、いろんな学部を検討することにしました。
「どんな大学・学部があり、各卒業後の進路がどうなっていて、どれが自分に向いているのか」について、調査を始めたのです。
しかし、調査を長く続けても、よくわかりませんでした。
いろんな分野の学問やその先につながる職業を調べましたが、当時の私にはどれも具体的にイメージできず、はっきりとした結論が出なかったのです。
そして私は、次のような考えに至りました。
「自分の少ない経験では、大学に行く意味も、将来どうしたいかも明確にはわからない」
「だからこそ、大学に行く意味やこれからの目標を見つけるために、大学に行ってみよう」
この考えに基づき、大学に行き始めた後に自分の進みたい道を見つける・選べるように、文系の内容も理系の内容も学ぶことができる学部を選び、受験することにしました。
大学に進学したことで「やりたいこと」などが見つかった

一年の浪人を経て、晴れて大学生になりました。
大学生になってからは、大学の授業はもちろん、サークル、バイト、インターン、短期留学など、これまでにはできなかった様々な経験をしました。
そんな経験をする中で自分の視野も広がり、だんだん自分のやりたいことが見えてきました。
結果として、「教育に関わる仕事がしたい」ということがわかり、大学卒業後は教育業界に進みました。
大学に進学したことで、「多様な経験」「視野の広がり」「自分のやりたいこと」「将来の道」などを得ることができた、ということです。
前章までにご紹介した大学に行く意味やメリットも、私自身、大学に入学する前はなかなかイメージできませんでした。
しかし、大学に進学し卒業した今となっては、たくさんの意味やメリットがあったと感じています。
「大学に行く前の段階」で大学に行く意味やメリットを感じられなくても、それは当然のことなのかもしれません。
大学に少しでも興味があるのなら、実際に進学してみることで見えてくる世界もたくさんあると思います。
まとめ

大学に行くかどうかの決断は、簡単なことではありません。
学費や生活費もかかりますし、地元から離れる人もいるでしょう。
何よりも「大学に行く意味」がわからなければ、決断もできず、勉強にも身が入らないということはよくわかります。
大きな決断だからこそ、「しっかりと意味を考えたい」「自分の中で納得する意味がほしい」と考えるのは、とてもよいことだと思います。
しかし、事前に明確にわかる意味だけでなく、実際に大学に進学してみることでわかることもたくさんあります。
「大学に行く意味とは、○○でなければならない」ということに縛られず、少しでも大学に行くことに興味を感じ、行ってみたいと思う気持ちがあれば、それだけでも十分ではないでしょうか。
今回の記事が、あなたの「大学に行く意味」を探すヒントになったなら幸いです。
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