忘れ物が多い子どもへの対応 避けるべき行動を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
このコラムを読んでいるあなたは以下の悩みはありませんか?
- 我が子の忘れ物が多すぎる
- 気をつけているはずなのに忘れ物をする
忘れ物が多いと、親や本人としてもどう対処すべきか悩んでしまいますよね。
しかし、忘れ物には理由があり、適切なサポートをすれば改善できます。
このコラムでは、忘れ物が多い子どもの特徴やその対処法、さらには発達障害との関連性について解説します。
忘れ物の問題を解決し、子どもが自信を持って成長できるように、一緒に対策を考えてみましょう。
私たちキズキ共育塾は、忘れ物が多い人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
忘れ物が多い子どもの6つの特徴
この章では忘れ物が多い子どもの特徴について解説します。
特徴①持ち物が多すぎる
忘れ物が多い子どもは、必要以上に荷物を持ち歩く傾向があります。
例えば、学校に行く際に授業で使わない教科書やノートまで持っていくことがあります。
持ち物が多くなればなるほど、管理が難しくなり、結果として忘れ物が増えるのです。
不要な持ち物はできる限り少なくして必要な物だけを持っていくことを心掛けましょう。
特徴②ものを置く場所を決めていない
ものを置く定位置が決まっていないと、必要なものを見つけ出すのに時間がかかり、持っていくことを忘れることがあります。
特に、家や学校での整理整頓が苦手な子どもは、必要なものをどこに置いたかを把握できず、探し出すことが難しくなるでしょう。
このような環境が、忘れ物の原因の一つになります。
ノートや教科書、筆記用具など普段使用するものは、置く場所を設定することで忘れ物を減らせるでしょう。
特徴③整理整頓が苦手
整理整頓ができない子どもは、鞄の中や机の上がいつも散らかっていることが多く、必要なものを見つけ出せません。
例えば、教科書やノートを取り出そうとすると、他の物が邪魔をして、持っていくべきものを忘れることがあります。
整頓が苦手な場合は、必要なものをすぐに準備することができず、結果的に忘れ物が多くなります。
特徴④学校の準備を当日の朝に行う
前日の夜に準備をするのではなく、当日の朝に急いで支度をする子どもも、忘れ物が多くなる傾向があります。
朝は時間が限られており、慌てて準備をする中で、必要なものを確認しきれずに家を出ることが原因です。
忙しい朝は特に、時間のプレッシャーから忘れ物をする可能性が高まります。前日から準備をすることが重要です。
特徴⑤言われたことを途中で忘れる
親や先生に「これを持っていってね」と言われても、途中で他のことに気を取られて忘れ物をすることがあります。
特に、注意散漫になりやすい子どもや、集中力が続かない子どもにこの傾向が強く見られます。
一度に多くのことを指示されると、全てを覚えきれず、結果的に重要なものを忘れることが多いのです。
特徴⑥何を持っていくべきかを把握できていない
忘れ物が多い子どもは、そもそも何を持っていく必要があるのかをきちんと把握できていない場合があります。
学校で必要な持ち物のリストを頭の中で整理するのが難しく、リストを見ても確認を怠ったりします。
しっかりと持ち物を確認する習慣を身につけることが重要です。
忘れ物が多い子どもと発達障害の関連性
この章では忘れ物が多い子どもと発達障害の関係性について解説します。
ADHDの関連性
ADHDのある子どもは、注意が散漫になりやすく、物事に集中するのが難しいという特徴があります。
このため、日常生活の中で持ち物を管理する能力にも影響が出ることが多く、忘れ物が頻繁に起こります。
例えば、以下のような行動がADHDのある子どもによく見られます。
- 学校に必要な物を確認せずに家を出る
- 一度に複数のことを指示されると、途中で何をしなければならないのかを忘れる
- 授業や部活動の切り替え時に、必要な持ち物を忘れる
ADHDのある子どもにとって、持ち物を計画的に管理することは難しく、周囲のサポートが必要になることがあります。
忘れ物を減らすためには、シンプルな手順を繰り返し教え、習慣化することが効果的です。
また、タイマーやリマインダーを活用して、重要な時間やタスクを思い出させる仕組みを導入することも有効です。
ASDの関連性
ASDのある子どもは、特定のパターンやルーティンに固執する傾向がありますが、一方で予測不能な出来事や新しい環境に対しては不安を感じることが多いです。
このような特徴から、持ち物に対する管理も難しくなる場合があります。ASDのある子どもに見られる忘れ物に関連する行動は、以下のようなものです。
- 一つのことに夢中で、他のことを忘れる
- 口頭で伝えられたことは忘れっぽい
- 同時並行で作業すると忘れっぽい
ASDのある子どもにとって、忘れ物を減らすためには、ルーティン化された準備プロセスを設けることが効果的です。
例えば、毎日同じ手順で持ち物を確認するチェックリストを作成し、それを習慣化することで忘れ物を防ぐことが可能です。
また、親や先生がサポートしながら、物の管理を視覚的に整理する方法も有効です。
参考記事:キズキビジネスカレッジ(KBC)「忘れっぽい人ができる仕事術 アスペルガー症候群(現:ASD)の特性に由来する忘れっぽい傾向を解説」
忘れ物が多い子どもへの6つの対応
この章では忘れ物が多い子どもへの対応について解説します。
対応①一緒に忘れ物の対策を考える
まず、子ども自身が忘れ物を減らすための意識を持つことが大切です。
親や保護者が一方的に指示をするのではなく、子どもと一緒にどうすれば忘れ物を減らせるかを話し合い、対策を考えていく姿勢が効果的です。
例えば、どんな状況で忘れ物が多いのか、どの持ち物が特に忘れやすいのかを子ども自身に考えさせ、それに基づいて対策を立てていきましょう。
子どもが自発的に行動を変えることが重要です。
対応②忘れ物が多くなる理由を考える
忘れ物が多くなる背景には、さまざまな理由が考えられます。
例えば、以下のような要因です。
- 朝の準備時間が短すぎる
- 準備を怠る癖がある
- 注意散漫になりやすい
忘れ物が多くなる状況やタイミングを一緒に振り返ることで、具体的な理由を見つけ出すことができます。
その上で、どうすれば改善できるかを考え、必要な対策を講じることが重要です。
対応③デジタルツールやアプリを活用する
現代では、スマートフォンやタブレットを活用した便利なツールやアプリがたくさんあります。
例えば、リマインダー機能やカレンダーアプリを使えば、持ち物や重要な予定を簡単に管理できます。
子ども自身がアプリを使いこなせるようにサポートし、毎日の持ち物確認や準備をデジタルツールでサポートすることが効果的です。
特に、忙しい朝や学校の準備が複雑な場合に、この方法は大いに役立ちます。
対応④ものの定位置を決める
ものを決まった場所に置く習慣をつけることは、忘れ物を防ぐために非常に重要です。
毎日使う物、学校に持っていくものには必ず定位置を決め、そこに置く習慣を子どもに身につけさせます。
例えば、筆箱や教科書は机の上、体操服や上履きは玄関の近くというように、ものの定位置を明確にし、それを守ることが大切です。
このように整理整頓の習慣がつくと、自然と忘れ物が減っていきます。
対応⑤前日に準備する習慣をつくる
朝の時間は限られており、急いで準備をするとどうしても忘れ物が発生しやすくなります。
前日の夜に必要なものを揃えておく習慣を身につけることが大切です。
保護者が手伝いながら、次の日に必要なものを前日に用意する時間を設けると、朝に慌てることなく余裕を持って準備できます。
また、夜に一度落ち着いて準備することで、忘れ物を防ぐだけでなく、気持ちの面でも安心して学校に行けるようになります。
対応⑥チェックリストを作る
持ち物が多く、整理が難しい場合には、チェックリストを作成して、毎日確認する習慣をつけるのも効果的です。
チェックリストには、毎日持っていくものや特定の曜日に必要なものを書き出し、1つずつ確認しながら準備することを促します。
子どもが自分でチェックリストを使いこなせるようにすれば、親がいなくても自立して準備をする力が身につきます。
特に、ビジュアルを取り入れたリストや、色分けされたものは、視覚的に確認しやすく効果的です。
忘れ物が多い子どもに対して避けるべき4つの行動
この章では忘れ物が多い子どもに対して避けるべき行動について解説します。
NG①手を貸しすぎないようにする
忘れ物が多いからといって、すべて親が管理すると、子ども自身の問題解決能力や自主性が育ちにくくなります。
また、親がいつも手を貸すと、子どもは自分で持ち物を確認したり準備する必要性を感じなくなります。
重要なのは、子ども自身が忘れ物を減らすためのスキルを身につけることであり、親はそれをサポートする役割に徹することが大切です。
過度な手助けは、最終的に子どもの成長を妨げることになります。
NG②罰を与える
忘れ物をしたからといって、罰を与えることは避けるべきです。
罰を与えることで子どもは忘れ物をしないことではなく罰を避けることに意識が向き、本質的な改善には繋がりません。
また、罰を受けることで子どもが自己評価を下げ、自信を失うことにもつながります。
忘れ物が多い場合は、原因を理解し、どのようにすれば改善できるのかを一緒に考えることが効果的です。
子どもが成長し、自主的に問題を解決するための方法を模索する姿勢を促す方が長期的には成功につながります。
NG③忘れ物を学校に届ける
子どもが学校に忘れ物をした場合、親がすぐに学校に届けることは避けたほうが良いです。
親が何度も忘れ物を届けると、子どもはどうせ届けてくれるという意識を持ち、改善しようとする気持ちが育ちません。
忘れ物をした際には、子ども自身がその状況に責任を持ち、次回忘れないようにどうすれば良いかを考える機会を与えることが大切です。
忘れ物をしたことで困った経験があると、子どもは自然と持ち物管理に気を配るようになるはずです。
NG④子どもを責めすぎない
忘れ物が多いことに対して、子どもを過度に責めることは逆効果です。
細かい部分を注意しすぎると、いつも注意をしているような状況におちいりがちになり、子どもと保護者の両者が精神的に負担がかかります。(参考:文部科学省「特別支援教育について」)
責めるよりも、どうすれば次に忘れ物をしないかを一緒に考える姿勢を持つことが重要です。
子どもにとって、ポジティブなフィードバックと建設的なアドバイスが、忘れ物を減らすためのモチベーションになるでしょう。
まとめ〜忘れ物が多く場合は子どもと一緒に対策を考えましょう〜
忘れ物が多い子どもには、持ち物の管理が難しいことや整理整頓が苦手など、さまざまな原因があります。
これらの問題に対して、チェックリストやデジタルツールを活用し、計画的に準備する習慣をつけることが有効です。
また、発達障害の特性が関連している場合には、個別のサポートが必要です。医療機関やスクールカウンセラー、発達障害のある子どもの勉強をサポートする学習塾などの専門家や支援機関に相談してみるのもいいかもしれません。
忘れ物が多い子どもには、過度に手を貸したり罰を与えるのではなく、自立心を育てるためのサポートが重要です。
責めるのではなく、共に改善策を考え、子ども自身が責任を持って行動できるよう導くことが、長期的な成長に繋がります。
Q&A よくある質問