引きこもりの中学生と保護者へ、元引きこもりから6つのお願い

引きこもりの中学生と保護者へ、元引きこもりから6つのお願い

2018年5月14日 月曜日 投稿

引きこもりの中学生と保護者へ、元引きこもりから6つのお願い

こんにちは。キズキ共育塾の清水優希です。

この記事を読んでいるあなたは、引きこもりで悩んでいる中学生本人か、中学生のお子さまが引きこもりになってお悩みの保護者さまだと思います。

私には、高校卒業後に引きこもりになった経験があります。

今回のコラムでは、引きこもり経験のある私から、引きこもりの中学生とその保護者さまに向けて、引きこもりから「次の一歩」に進むための6つのお願い事項をお伝えしたいと思います。

お悩みを抱えるあなたの気持ちが少しでも軽くなり、一歩ずつ前に進めるようお役に立てれば幸いです。


引きこもりのあなたと保護者さまへ

①引きこもりになったこと自体を責めないでほしい

私が一番に伝えたいのは、「引きこもりになったこと自体を責めないでほしい」ということです。

引きこもりになる可能性は誰にだってありますし、そのきっかけも人によって様々です。

あなたやお子さまが引きこもりになったのは、たまたま「きっかけ」に出会っただけです。

また、私の知る限り、引きこもりは「引きこもりになりたかった」わけではなく、「引きこもる以外にどうすればいいかわからなかった」ケースが多いです。

どうか、引きこもりになったこと自体はそのまま受け止めて、「次の一歩」を探してほしいと思います。


保護者さまへ

②お子さまが安心できる空間をつくってほしい

お子さまが安心できる空間をつくってほしい

保護者さまには、家庭の中でお子さまが安心できる空間をつくってほしいと思います。

引きこもりになったということは、家の外で、本人では解決ができない、または向き合うのがつらい出来事があったということです。

引きこもっている本人はとっても不安で、孤独ですし、焦りもあります。

特に中学生の場合は、中学卒業後の不安もあります。

「高校に進学できるのだろうか」
「働くとして、就職先はあるのだろうか」
「そもそも、外に出られるようになるのだろうか」

…そうした不安は、お子さま本人が一番感じています。

そんなときに「がんばって」や「このままじゃダメだよ」などの咤激励は、逆効果になることがあります。

少なくとも私の場合はそうでした。

親からそういうことを言われたときは、
「私なりにがんばってきたのに、どうしてこんなこと言われなきゃいけないの?」とか、
「きっと私のことを真剣に考えてくれていないんだな」
と思っていました。

保護者さまはお子さまのためを思って「がんばって」と言っている、ということは、今の私にはわかります。

ですが、苦しみの最中にいるお子さまにとっては、投げやりで、具体的な解決策につながらない言葉に聞こえる場合もあるのです。

そうなると、お子さまは
「自分の気持ちをわかってくれる人はいないんだ」
「やっぱり自分はダメなんだ…」
とさらに殻にこもってしまい、前に進む一歩がもっと踏み出しにくくなります。

お子さまが引きもっている姿を見ると、いろいろと口を出したくなるでしょう。

ですが、そこを我慢して、お子さまが安心できる空間をつくってあげてください。

「安心できる空間」とは、「守られていると感じられる空間」、「自分らしく、自由に振舞える空間」、「自分が受け入れられていると実感できる空間」などと言い換えてもいいでしょう。

では、どうやったらそういった空間をつくれるのでしょうか?

引きこもりについて、「親子で過ごせる時間が増えた」とポジティブに考えてみるのはどうでしょうか。

そうすると、親子で一緒に料理をしてみたり、DVDを観たり、少しの外出が可能ならば近所まで散歩をしてみたりできるようになります。

部屋からも出てこられないようだったら、少しそっとしておいてあげるのもいいかもしれません。

そうするうちに、お子さまは家庭で安心できるようになり、次第に不安や悩みを打ち明けてくれるようになります。

そこで、不安や悩みに寄り添って、この後どうすればいいのかを一緒に考えていけるようになります。


③お子さまを「一人の人間」として尊重してほしい

お子さまを「一人の人間」として尊重してほしい

引きこもりのお子さまについて、「あれこれしてあげているのに、どうして言うことを聞かないの?」と思うこともあるのではないでしょうか。

大人の視点から見ると、こうした方がいいとか、こうなってほしいとか、アドバイスはたくさんあると思います。

それが「お子さまのためを思って」であることも否定しません。

ですが、「保護者さまが思う形での、引きこもりからの脱出」の強制になってしまうと、保護者さまもお子さまも苦しくなってしまいます

親子といえども、お子さまと保護者さまは「他人」です。

中学生はまだ若く、保護者さまと比べれば知識も経験も不足していますが、それでも、お子さまにはお子さまの価値観や選択があります

お子さまの考えが保護者さまの望みと違ったとしても、頭ごなしに否定せず、まずは尊重してほしいと思います。

なぜこれを伝えたいのかというと、私が引きこもりだったときに一番悩んだことだからです。

両親は、引きこもる私にある職業を進めてきました。

それは資格の必要な仕事で、求人も多く、安定した職と呼べるものでした。

それになるための進学先まで考えてくれていました。

しかし私はその職業にあまり興味がなく、将来的にやりたいことは別にありました。

それを私が伝えると両親は猛反対し、
「私たちがここまでやってるのに、どうしてそれを裏切るようなことをするのか。親をなんだと思っているのか」
と言いました。

私は両親に育ててもらったことを感謝していますし、親をバカにしていたつもりもありませんでした。

だからこそ、「私のことを両親が理解してくれていない」という事実に悲しくなりました。

引きこもりで自己肯定感が下がっていた時期だったので、心のダメージはかなり大きかったです。

両親は両親で、私に期待をしてくれていたのだと思います。

ところが、その期待は私にとっては大きな負担でしたし、私の思いとも関係ないものでした。

その後も私と両親は何度もぶつかりましたが、最終的には両親は私の意見を尊重してくれるようになり、私も引きこもりから前に進むことができました。

もちろん、「何でもかんでもお子さまの言うことに従うべき」という意味ではありませんし、一般論として保護者さまからお子さまへのアドバイスは重要です。

ですが、せっかくの「お子さまを思う心」がお子さまとすれ違ってしまうのは悲しいことだと思います。

ぜひ、お子さまを一人の人間として尊重した上で接してほしいと思います(次の④で述べる相談機関などを挟むとスムーズに進むと思います)。


④家庭や親子だけで抱え込まないでほしい

保護者さまは、お子さまの一番近くにいる存在ではあるものの、引きこもりの専門家ではありません。

お子さまの引きこもりに関するお悩みを、保護者さまだけ、家庭の中だけで抱え込む必要はありません

引きこもりのお子さまと向き合うには忍耐が必要ですし、①で述べた安心できる空間をつくるにしても、不安や悩みに寄り添うにしても、「具体的に、いつ、何をすればいいのか」は家庭(保護者さま・お子さま)によっても異なります。

お子さまのためにも、そして保護者さまのためにも、相談機関などを適切に頼ることで、よりスムーズに前に進むことができるようになります。

「子供が安心できる空間ってどういうこと?『甘やかし』にならない?」
「子供に優しくしたいけど、どうしても口論になってしまう…」
「自分が何をしても、子供は拒絶する…」

そういったお悩みは、ぜひ相談機関に話してみてください。

それぞれの事情に応じた具体的なアドバイスがもらえると思います。


引きこもりのあなたへ

⑤「大丈夫。なんとかなる!」と思ってほしい

「大丈夫。なんとかなる!」と思ってほしい

中学生で引きこもりのあなたは、たくさんの悩み事があるでしょう。

その中でも、特に中学卒業後など「将来への不安」が大きいのではないでしょうか?

私も、引きこもっていた時期には、
「このままでいいのかなぁ。将来どうなっちゃうんだろう。でも、どうすればいいのかわからないなぁ」
と、毎日考えていました。

そんなあなたに今の私が伝えたいのは、「大丈夫。なんとかなる!」ということです。

確かに、「理想どおり」に生きるのは難しいかもしれません

例えば、中学での出席日数が少なければ進学できない高校があることも事実です。

しかし、人の生き方は一つではありません
想定していたルートで行けなかったとしても、他の道が探せます。
目的地が変わることもよくあります。

高校進学の例を続ければ、中学の出席日数が少なくても進学できる高校はあります

大学や専門学校への進学を考えているのなら、高校に行かずに高卒認定の取得を目指す、というルートもあります。

そうして、少しずつ前に進んでいけば、いつの間にか「あ、もう大丈夫だ」と思える地点に必ず到達できます

今お悩みを抱えるあなたは、「何とかなるって言われても、自分には無理」と思うかもしれません。

ですが、あなたの人生は、決して「終わり」ではありません。

気持ちが落ち着いてきたら、「大丈夫。なんとかなる!」と思って一歩踏み出してみてほしいのです。


⑥引きこもりが「無駄な期間」でも大丈夫だと知ってほしい

私は、自分が引きこもっていた時期のことを「自分にとって必要な時間だった」と認識しています。

「人生のレール」から一歩外れ、悩むうちに自分と向き合えるようになったからです。

一方で、引きこもり経験のある芸人・髭男爵の山田ルイ53世さんは、「引きこもっていた期間は無駄だったけど、人生には無駄があってもいい」と話されています。

私はどちらも正しいと思います。

引きこもり期間に得るものがあったら、私のように、それを足がかりにして「次の一歩」に進めます。

ですが、得るものがなかったからといって「次の一歩」に進めないということは決してありません

引きこもりじゃなくても、日常生活で「これを得たから次に進もう」と意識せずに「普通に」暮らしている人は大勢います。

とは言え、「自分は引きこもり期間中に得るものがなかったな(自分の引きこもりには意味がなかったな、引きこもりは無駄な期間だったな)」と思ってしまうと、何かを得るまで「次の一歩」になかなか進めない方もいます。

そんなときは、例えば、
「ずっとテレビを見ていたから、学校に行っていたときより芸能人にくわしくなったな」
「ずっとゲームをしていたから、引きこもる前よりゲームがうまくなったな」
など、日常生活や娯楽の中から得られるものを探すのも一つの方法です。


きっと「次の一歩」に進めます

キズキ共育塾は、あなたの「一歩」に寄り添います

不登校の中学生と保護者さまに向けて、これまでのことをまとめます。

ご本人にも保護者さまにも、
①「引きこもりになったこと」自体を責めないでほしい
と思います。

そして、保護者さまには、
②お子さまが安心できる空間をつくってほしい
③家庭や親子だけで抱え込まないでほしい
④お子さまを「一人の人間」として尊重してほしい
と思います。

また、今引きこもっているあなたには、
⑤「大丈夫。なんとかなる!」と思ってほしい
⑥引きこもりが「無駄な期間」でも大丈夫だと知ってほしい
と思います。

そうすることで、きっと「次の一歩」に進めるようになります。

さて、キズキ共育塾は、引きこもりの方が「次の一歩」に進むことを応援しています。

キズキ共育塾で学んで高校に進学した引きこもりの中学生もたくさんいます。

「勉強したいけど、外出できないから通塾できない」という方は、SkypeやLineで授業を受けることもできます。

少しでも気になるようでしたら、お気軽にご相談ください(保護者さまだけでのご相談も可能です)。

勉強のことに限らず、親子の接し方、生活のこと、また「これからどうすればいいのかわからない」といったご相談もお受けしています。

ご相談いただければ、それぞれのご事情に応じて、より具体的な話ができると思います。

私たちと一緒に、「次の一歩」に進んでみませんか?


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※文中の写真は、全てイメージです。