子どもが不登校になる理由 NG対応を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
不登校状態にあるお子さんがいるあなたは以下のようなことでお悩みではありませんか?
- 子どもが不登校になった理由がわからない
- 不登校になる前にケアしたいから理由を知りたい
不登校になる理由は時期や人によって変わりますが、原因として多いものはあります。理由がわかれば解決策も見えてくるので、ぜひ把握しておくといいでしょう。
このコラムでは、不登校になる理由や不登校の概要、不登校の現状、不登校の子どもに対するNG行動について解説します。あわせて、不登校の子どもについて相談できる相談先や不登校の理由に関するよくある質問を紹介します。
少しでも、お子さんの不登校に悩んでいるあなたの助けになれたら嬉しいです。
目次
子どもが不登校になる理由〜時期別に解説〜
不登校になる理由は人それぞれです。ただし、時期別に不登校になる理由として多いものはあります。
この章では、子どもが不登校になる理由について、小学生・中学生・高校生に分けて、時期別に解説します。(参考:文部科学省「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」)
ただし、ここで紹介する不登校になる理由は一例です。
この調査は学校の教員を対象としたものであるため、不登校状態にあるあなたや不登校状態にあるお子さんがいる親御さんの感覚とは、大きく異なる可能性もあります。
また、実際のあなたのお子さんに当てはまらないかもしれませんし、紹介した理由で必ずしも不登校になるとは限りません。あくまで参考としてご覧ください。
私たちキズキ共育塾は、不登校状態にある人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
小学生が不登校になる理由
2022年度の小学生の不登校児童生徒数は、10万5112人でした。小学生の不登校の理由上位3つは、以下のとおりです。
- 無気力・不安(5万3472人)
- 生活リズムの乱れ・あそび・非行(1万3209人)
- 親子の関わり方(1万2746人)
本人や家庭に係る状況が上位3つを占めており、学校に係る状況は4番目の「いじめを除く友人関係をめぐる問題(6912人)」ではじめて出てくる結果となりました。
中学生が不登校になる理由
2022年度の中学生の不登校児童生徒数は、19万3936人でした。中学生の不登校の理由上位3つは、以下のとおりです。
- 無気力・不安(10万1300人)
- 生活リズムの乱れ・あそび・非行(2万790人)
- いじめを除く友人関係をめぐる問題(2万598人)
3番目に友人関係の問題が出てきており、小学生のときよりも人間関係に気を遣う時期になることがうかがえます。
高校生が不登校になる理由
2022年度の高校生の不登校児童生徒数は、6万575人でした。高校生の不登校の理由上位3つは、以下のとおりです。
- 無気力・不安(2万4223人)
- 生活リズムの乱れ・あそび・非行(9651人)
- いじめを除く友人関係をめぐる問題(5576人)
上位3つの理由は中学生と同じですが、人数は3分の1ほどになっています。
また、4番目に「入学、転編入学、進級時の不適応(5070人)」が入ってきていることから、環境の変化に戸惑う学生が多いことがわかります。
不登校とは?
不登校と聞いて、なんとなく学校に通っていない人というイメージを持つかもしれません。しかし、不登校にはしっかりとした定義があります。
この章では、文部科学省による不登校の定義、ひきこもりや長期欠席との違いについて解説します。
文部科学省による不登校の定義
不登校という状態は、文部科学省によって以下のように定義されています。
何らかの心理的、情緒的、身体的あるいは社会的要因・背景により、登校しないあるいはしたくともできない状況にあるために年間30日以上欠席した者のうち、病気や経済的な理由による者をのぞいたもの
(参考:文部科学省「不登校の現状に関する認識」)
不登校には、学業のプレッシャーやいじめ、家庭の問題など、さまざまな要因が関与します。そのため、不登校の理由は、不登校になった人の数だけ存在するのです。
解決策も一つではないので、それぞれのケースに合わせた対応が必要です。
なお、不登校の解決とは、元の学校・クラスへの登校再開とは限りません。
転校や登校を再開せずに学習塾やフリースクールで学習、進学などもありえます。不登校の支援機関も利用しつつ、柔軟に考えられると、親御さんもお子さんも、きっと楽になると思います。
不登校の詳細については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
ひきこもりや長期欠席との違い
ひきこもりという状態は、厚生労働省によって以下のように定義されています。
ひきこもりとは、「様々な要因の結果として社会的参加 (義務教育を含む就学, 非常勤職を含む就労, 家庭外での交遊など) を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい) を指す現象概念である。」
(参考:厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」)
まず、ひきこもりと不登校の違いは、日数と社会的参加の有無です。ひきこもりは6か月以上社会的参加がない状態であるのに対して、不登校は年間30日以上学校に行っていない状態のことを表します。
不登校の定義には、社会的参加の有無についての言及はありません。例えば、不登校でも、習い事に通う、友達と交流するなどを行っていれば、ひきこもりには分類されないのです。
また、長期欠席と不登校の違いは、学校に行っていない理由です。不登校の定義に含まれていない病気や経済的な理由で学校に行っていない場合は、長期欠席になります。
長期欠席と不登校では、対処法が変わってきます。
ひきこもりの詳細などについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
不登校の現状
文部科学省の発表によると、2022年度の小・中学校の在籍児童生徒数は944万2083人です。そのうち、不登校の生徒数は29万9048人で、在籍児童生徒数の約3.17%を占めています。(参考:文部科学省「令和4年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」)
また、小・中学校の不登校児童生徒数は年々増加しており、2012年度は11万2689人だったのに対し、2022年度は29万9048人と、3倍に迫る勢いで増えています。(参考:文部科学省「平成 24 年度「児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」について」)
特に、新型コロナウイルスが流行した2020年度は19万6127人、2021年度は24万4940人と、2019年度の18万1272人から急激に増加しており、小・中学校の不登校生徒数は増え続けているのです。
一方、高等学校の2022年度の在籍者数は296万3517人です。そのうち、不登校の生徒数は6万575人で在籍者数の約2.04%を占めています。
ただ、2012年度の高等学校の不登校生徒数は5万7664人で割合も約1.72%と、現在とそこまで変わっていません。
不登校の子どもに対する3つのNG行動
自分の子どもが不登校になった場合、親としては何かしてあげたいと思うでしょう。
しかし、行動によってはさらに学校へ行きづらくさせることもあるかもしれません。
この章では、不登校の子どもに対するNG行動について解説します。
NG①放置する
まず、放置するのはNGです。「話しかけてもしゃべってくれない」「自分には何もできない」と思って放置していても、不登校の状態は解決しません。
「何も話してくれなくても、親から話を聞きたい」「あなたに寄り添いたい」と思っていることを伝えておくのが大事です。
そうすると、ふとしたときにお子さんのほうから話してくれるかもしれません。何気ないことでも大丈夫です。普段からコミュニケーションは取っておくようにしましょう。
NG②理由を問い詰める
不登校である理由を問い詰めるのもやめたほうがいいでしょう。なぜなら、お子さんのなかでまだ整理がついておらず、話せない状態の可能性があるからです。
また「心配をかけたくないから言いたくない」「今はとにかく話したくない」など、お子さんのなかで考えがあるかもしれません。
理由を問い詰めると、心を閉ざし、コミュニケーションが取れなくなる恐れがあります。
理由を聞くのは悪いことではありません。ただし、問い詰めることはないようにしましょう。
NG③無理に学校に行かせようとする
学校に行きたくないと言っているのならば、無理に学校に行かせようとするのはNGです。
お子さんの気持ちを無視することになるので、さらに学校に行けなくなるばかりか、親子関係も悪化させることがあります。
お子さんも心のどこかで「学校に行かなくては」という思いがあるはずです。罪悪感を助長させるような行為はやめましょう。
子どもの不登校に関して頼れる相談先3選
子どもが不登校のときには、学校以外にも頼れる相談先がいくつかあります。
この章では、子どもの不登校に関して頼れる相談先を紹介します。
それぞれ異なるサポートをしてくれるので、ぜひ相談してみてください。
相談先①学習塾
学校へ登校できないときは、学習塾に頼るのも一つの手でしょう。
一般的に学校より学習塾のほうが人は少ないため、人間関係の問題を抱えている場合は学習塾のほうが足を運びやすいでしょう。学習塾によっては、講師と生徒が一対一の個別指導を行っているところもあります。
学習塾にもさまざまなタイプがありますが、自分のペースで勉強を進められるところがオススメです。
また、不登校のお子さんを積極的に受け入れている学習塾もあります。ぜひ検討してみてください。
私たちキズキ共育塾もその一つです。不登校や高校中退など、さまざまな状況の生徒さんが通っています。不安な点や疑問点も多いと思います。まずは私たちにお悩みをお聞かせください。
相談先②スクールカウンセラー
不登校に関する悩みは、スクールカウンセラーに相談するのもいいでしょう。
スクールカウンセラーは全国の小中学校に配置されており、児童生徒さんや保護者の抱える悩みを受け止め、学校におけるカウンセリング機能の充実を図っています。
主に心のケアをしてくれるので、お子さんにスクールカウンセラーへの相談を促すのもいいですし、一緒に話を聞きに行ってもいいでしょう。
対面のみならず、電話やオンラインでも相談できるケースがあります。ぜひ学校に相談してみてください。
相談先③不登校に関する支援機関
学校への通学が困難な場合は、不登校に関する支援機関に相談してみるのも一つの手段です。不登校に関する支援機関には、以下の機関があります。
- 教育支援センター
- 不登校特例校
- フリースクール
教育支援センターでは、学校と同じようにスケジュールが決められ、主に学校を長期で休んでいる小中学生に対して個別で授業を実施します。
不登校特例校は、不登校の子どものために時間や授業内容に融通を利かせて共育を実施する学校です。不登校特例校は全国に設置されており、今後さらに増えていくと予想されます。(参考:文部科学省「学びの多様化学校(いわゆる不登校特例校)の設置者一覧」)
フリースクールは、不登校のお子さんを対象に学習支援や相談を行っている民間施設のことです。フリースクールでの活動は、条件を満たせば学校の出席扱いになるケースがあります。
フリースクールは施設ごとに特徴があるため、お子さんに合ったところを探してみましょう。
不登校の理由に関するよくある質問2選
この章では、不登校の理由に関するよくある質問を紹介します。
同じ疑問を持っている場合は、ここで一緒に解決しておきましょう。
Q1.不登校になりやすい家庭はある?
家庭環境が急に変わったり家族間の関係が悪かったりすると、不登校になりやすいと言われています。
離婚や近親者の死亡、家族間の不仲など、思春期のお子さんは家庭内の状況を敏感に感じ取るものです。
こちらで解説したとおり、家庭に係る状況は不登校の理由の上位を占めています。とはいえ、家庭環境の変化を避けられないケースはあるでしょう。
家庭環境が急激に変化しそうな場合は、いつも以上にお子さんとコミュニケーションを取ってみてください。
不登校になりやすい家庭については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
Q2.不登校はなぜ増えた?
不登校が増えた理由としては、新型コロナウイルスの影響によるストレスや生活リズムの変化、いじめの低年齢化などが考えられます。
特に、新型コロナウイルスの影響によって学校が臨時休校になったときは、数カ月間自宅で過ごすことを余儀なくされました。
そこで生活リズムが乱れたり学校へ行く習慣が失われたお子さんも多く、不登校の数が増加しています。
大人が思っている以上に、お子さんはふとしたことで不登校になります。常に気にかけ、コミュニケーションを取っておくのがオススメです。
まとめ〜不登校の理由を理解して支えましょう〜
不登校の理由は年齢によって異なりますし、人によってさまざまです。しかし、理解できないからと言って放置しておくのは得策ではありません。
学習塾やスクールカウンセラーなど、頼れる相談先はあります。
抱え込まずにぜひ悩みを打ち明けてみてください。
Q&A よくある質問