「親がうざい」と感じるあなたへ 対処法と改善方法を解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾・ライターの糸賀貴優です。
中学生・高校生のあなたは、親に対してうざいと思ったり、イライラしたりすることはありませんか?
- 「勉強をしなさい」と何度も言われてうざい
- 親がイライラしている
- 気にしていることをからかわれる
- 理由はわからないけどなんだかうざい…
人によって、それぞれの理由があると思います。
筆者自身も、高校生のころに母をうざいと思って大ゲンカになり、4か月の間一言も話さなかったことがありました。振り返ると本当に些細な理由でしたが、お互いのすれ違いやコミュニケーション不足によって、どんどん大ごとに発展していたように思います。
ですが今では過去のケンカから学んだことを生かして、長期的に良好な関係を築いています。
親とはいえ、自分とは別の一人の人間です。親をうざいと思うこと自体は問題ありません。ですが、せっかくならうざいと思わない関係性を築きたいですよね。
このコラムでは、親をうざいと思う理由、うざいと思いやすい親の行動、親がうざいことをする理由、親をうざいと思った直後にできる対処法、長期的に親との関係性を良好にする方法について解説します。
なお、前提として、このコラムは親子の対立を煽るためのものではありません。また、あなた自身の言動や考えを振り返ることが必要なときもある、ともお伝えする内容になっています。
このコラムが、親に対するストレスを軽減する一助となれば幸いです。
私たちキズキ共育塾は、親がうざいと感じる人のための、完全1対1の個別指導塾です。
10,000人以上の卒業生を支えてきた独自の「キズキ式」学習サポートで、基礎の学び直しから受験対策、資格取得まで、あなたの「学びたい」を現実に変え、自信と次のステップへと導きます。下記のボタンから、お気軽にご連絡ください。
目次
親をうざいと思う3つの理由
この章では、親をうざいと思う理由について解説します。こちらもあくまで一部の例です。
理由①自立心が芽生えはじめている

1つ目は、あなたに親からの自立心が芽生えているから、です。
人は心身の成長によって、それまでは親、先生、友達の意見を聞いて決めてきたことも、一度自分で考えたい、と思うようになります。(参考:鈴木敏昭『青年期の心理とアイデンティティ』)
そんな時期に、自分の意見を否定されたり、自分と異なる価値観を強く主張されたりすれば、少なからずうざいと思うのは、自然なことです。
発達心理学者のエリクソンは、人間が生涯をかけて行う発達には8つの段階があるとするライフサイクル理論を提唱しています。
そして、13〜22歳を青年期と呼び、自我同一性=アイデンティティの確立」課題となる重要な時期であると分析しています。
自我同一性とは、自分が自分であることを確信するうえでの過程のことです。
「自分は何者なのだろう」「自分はこれまで何をしていたのだろう」という問いに向き合う時期であると言われています。
次第に自分であらゆることを考える力がついていき、自分のことは自分で選択をしたいと思うようになる人もいます。
理由②親の言動に傷ついている
2つ目の理由は、親の言動に傷ついているから、です。
親に限らず、人から物理的・心理的に傷つく言動をされると、悲しい、悔しい、腹立たしいなどという気持ち、つまりうざいという思いが生じます。
特に、あなたとは違う基準で、あなた自身やあなたが大切にしていることを判断されるときによく生じるのではないでしょうか。
逆にそこから、「あなたが何を大切に思っているのか」「なぜそれが大切なのか」を改めて理解できるかもしれません。
理由③その他のストレスと重なっている

3つ目の理由は、あなた自身のそのほかのストレスと重なっているから、です。
複数のストレスにイライラしていると、親の言動が引き金となり、親に対してうざい思いを爆発させることがあります。
親をうざいと思ったときを振り返ると、「実は親とは関係ないことでイライラしていた」「〇〇について気になっていて、モヤモヤしていた」など、親とは異なる原因のストレスが思いあたることはありませんか?
普段なら気にならないはずの親の言動も、そうしたときにはうざいと感じられるのです。
うざいと思いやすい親の4つの行動
この章では、キズキ共育塾の知見に基づき、うざいと思いやすい親の行動 について解説します。
もしかしたら、あなたも経験したことがあるかもしれません。よくある話ということは、対処法もあるということです。
もし、このコラムに書かれていなくても、ほかの相談相手を頼ることなどで、あなたに合った対処法がきっと見つかります。
まずは気楽にお読みください。
行動①プライベートな空間に入ってくる

自分のプライベートな空間に入ってくること、子どものプライバシーに配慮がないことは、親がうざいと思う原因の一つです。
例えば、以下のような場面です。
- 勝手に自分の私物を触っている
- 勝手に自分の部屋に入ってくる
- 学校で起きたこと、友人関係や恋愛についてしつこく聞いてくる
- その他、全般的に行動を把握しようとする
断りもなく自分の持ち物を触られたり探されたりすると、嫌ですよね。
また突然部屋に入ってこらると、やましいことをしていなくても驚きます。
ノックや声がけをしてほしいですよね。
あるいは、話しづらい内容を何度も聞かれたり、常に「どこで何をしているのか」を聞かれたりして、まるで監視されているかのように感じる人もいるのではないでしょうか?
行動②「勉強をしなさい!」と言ってくる
2つ目のうざい行動は、ことあるごとに勉強や宿題について聞かれることです。
自分には自分の計画やペースがあるのに、それらを気にせず聞かれたり指示されたりすると、うざいと思いますよね。
宿題に取り掛かろうとしたときや休憩中に言われたなら、なおさらでしょう。
「早くしなさい!」と言われると、かえって自分のペースが崩れてしまい、せっかくのやる気が削がれることもあります。
行動③傷つく言動をする

3つ目は、言葉や態度で傷つけてくることでです。
例えば、以下のような場面が考えられます。
- 気にしていることをからかってくる
- 手をあげたり、物にあたったりする
- 他人と比較して指摘してくる
コンプレックスや悩みなど、気にしていることを指摘されて傷つくことは、当然のことです。
また、「近所の〇〇さんはすごいのに」「お姉ちゃんはできているのに」など、友達、きょうだい、昔の親と比較されて、うざいと思う人もいるでしょう。
行動④意見や価値観を押しつけてくる
4つ目は、親の意見や価値観を押しつけてくることです。
例えば、以下のような場面が考えられます。
- よいと思ったことはするように押しつけて、そうでないことは否定する
- 親が認めたもの以外は制限される
- 友達や恋人などの品定めをする
勉強、学校選び、習いごと、将来のことなど、親の価値観でよかれと思って勧めていることも、子ども自身がそう思わなければうざいものになりえます。
「親の言うことを聞きなさい」と意見を押しつけられて、反抗心が芽生えることもあるかもしれません。
自分が大切にしている友達や恋人が常に親の評価の対象となり、ときに否定されたりというのは、気分のいいものではありません。
親がうざいことをする3つの理由
なぜ親御さんは、あなたにうざいと思われることをするのでしょうか?
親の考えを理解しておくと、その後の対応にも役立つと思います。
この章では、親がうざいことをする理由について解説します。
解説する以外にも親の動機はあると思いますが、親という他者が何をえているのか、その理解の一助にしてみてください。
理由①あなたを心配している

1つ目の理由は、子ども、つまりあなたの将来を心配しているから、です。
例えば、「勉強をしなさい!」と言ってくる、プライベートな空間に入ってくるなど、あなたにとっては必要以上の干渉や過剰な把握かもしれません。
ですが、親としては子どもを心配しているがゆえの、当然の言動と考えてやっている、ということです。
悩みはないだろうか、大丈夫だろうかなどと考えるあまり、なんでも聞いたり干渉したくなったりするのかもしれません。
親は子どもに比べると人生経験が多い分、子どもに足りていない部分や必要なアドバイスがわかっていることもあります。
「こうしなさい」「これはしてはいけない」といった言葉の背景に、「あなたのためだから」と思っていることもあるのです。
理由②子どもが傷ついていること、嫌がっていることに気づいていない
2つ目の理由は、子どもが傷ついていること、嫌がっていることに気づいていないから、です
傷つく言動をする親の場合、もしかしたら、あなたが傷ついていること、嫌がっていることに気づいていない可能性があります。
親だからといって、子どもの気持ちを常に理解しているとは限りません。
また、何に傷つくかも人それぞれです。親のうざい言動は、親としては悪いことをしているつもりがなく行っている可能性があるということです。
自分がどういうことで傷つくのかを伝えるなど、親子のコミュニケーション不足を解消することで改善に向かうことがあります。
理由③親自身がそのほかのストレスと重なっている

3つ目理由は、親自身がそのほかのストレスと重なっているから、です。
ストレスの重なりは親自身にも起こりえます。
子どもにきつく当たったり傷つける言動をしたりする背景には、別のことでストレスを抱えていたから…という可能性があるということです。
筆者の場合は、母も私も別のことで複数のストレスが重なっている中で、お互いの些細な行動が目につき、4か月話さなくなるほどの大喧嘩に発展しました。
親をうざいと思った直後にできる5つの対処法
この章では、親をうざいと思った直後にできる対処法について解説します。
対処法①物理的に距離を取る

1つ目の対処法は、物理的に距離を取ることです。
距離を取り、親との衝突をなるべく避けるてみてください。
ちょっと散歩に出る、図書館に行く、友達と会うなど、気分を落ち着かせることができる空間に移動してみましょう。
特に、顔を合わせる度に親をうざいと思う、喧嘩になる場合は、距離を取ることが必要かもしれません。
もし、あなたが実家を離れられるようでならば、試しに一度親元を離れてみることも、親子関係の改善に役立つこともあります。
中学生・高校生の年齢では一人暮らしは難しいかもしれませんが、親戚の家に下宿する、寮に入るなどの方法もあります。
対処法②自分と親について客観的に省みる
2つ目の方法は、自分の状況を振り返ることです。
まず自分の悩みや気持ちを吐き出して心を落ち着かせた上で、客観的かつ冷静に状況を分析しましょう。
こうすることで、より具体的・長期的な解決方法が見つけやすくなります。
対処法③悩みを人に話す
親に対する自分の気持ちをありのままに話せる相手がいる場合は、話を聞いてもらうことで、心を落ち着かせることができます。
また、同世代の相手ならば共感してくれるかもしれませんし、親世代の相手なら親が何を考えているのかを代弁してくれるかもしれません。
心を落ち着かせた後で、他人の意見も聞くことで、自分が置かれている状況、親の考え、今後どうしたらいいかなどがわかっていきます。
また、人の目を通すことで、自分の状況をより客観的に見ることもできるようになります。
筆者は、友達や、友達のお母さんにも相談していました。
友達のお母さんからは「普段のお母さんならそこまで怒らないと思うから、何か他の理由があるんじゃないかな?」と、自分や同世代の友達だけでは気づきにくい意見をもらったのを覚えています。
また、私自身が学校の試験への焦りや部活の忙しさで、普段以上に疲れていることを自覚することもできました。
その後母と話したところ、実際に母は仕事で疲れていたことや、私が険悪な雰囲気をまとっているように見えることが気になっていたことを話してくれました。
母も私も、コミュニケーション不足でお互い知らずに大変な状況にいたために、些細なことでぶつかっていたのです。
それからは、大変な状況にいる場合は共有するようにして、お互いサポートするように心がけ、ケンカすることもなくなりました。
対処法④うざいと思うことを紙に書き出す
「親のどのような言動が嫌なのか」「なぜ嫌だと思うのか」と紙に書き出してみると、自分の気持ちが整理されて落ち着きます。
書き出した言動や気持ちは、今後の対応を考える上で役に立つでしょう。
また、自分と親の関係性や状況を考える過程で、別の気持ちに気づくこともあります。
例えば、「よく考えたら自分が悪かった」「親への感謝の気持ちを忘れていた」などが挙げられます。
親は、ご飯の準備・洗濯・掃除などをしてくれていませんか?自宅に自分の部屋を提供してくれたり、お小遣いをくれたりしていませんか?
そういう、親がしてくれていることを振り返ることで、「ありがとう」という気持ちが芽生えることもあるかもしれません。
すると、「うざいと思っていたけど、全体的にはそうでもなかったな」などと、親への認識が変わることがあるのです。
「感謝できる言動と、うざく思う言動は、話が別だ」と思う人もいるかもしれません。
その通り、別です。ですが、親にしてもらっていることを当たり前だと考えていると、親のうざい面だけが目についたり、親に対して抱く気持ちがネガティブなものだけになったりすることもあるのです。
考える余裕があるならば、うざいと思う理由を考えるのと同時に、親にしてもらって嬉しいこと・感謝していることも考えてみましょう。
対処法⑤親の行動の傾向を考える

親の行動の傾向を知ることも有効かもしれません。
親と自分の状況を客観的かつ冷静に考えた上で、親の行動の傾向を知ると、衝突が起きた際の対処法や、事前にトラブルを避ける方法を見つけることもできます。
自分なりにマニュアルなどを考えてもいいですし、人と話し合ってもいいですし、親との向き合い方について書かれた本や資料を参考にするのもよいでしょう。
対処法⑥話は聞き流す
6つ目は、親の発言は聞き流すことです。
「傷つく言動をしないでほしい」と伝えても直してもらえないときは、話を聞き流す術を身につけるのが効果的な場合があります。
親がうざいことを言ってきたときには、「わかってる」「そうだね」などと適当にあいづちを打ったり、別のことを考えて返事をしないようにしたりしましょう。
もちろん、言われるがままの状況はとてもつらいことです。
また、根本的な解決にはなりませんし、親によっては「聞いているのか!」などと怒ってくることもあるでしょう。
ですので、この方法は、まともに向き合ったり意見を伝えたりするのと、どっちがよいかを検討した上で取り入れてみてください。
対処法⑦何かに没頭する

ほかの何かに没頭することも効果的です。
特に、いつも親の言動に振り回されて苦しいと思っている人にオススメです。
親をうざいと思った後に何かに没頭することで、親のことを考える時間を減らせます。
ゲーム、読書、音楽、勉強など、なんでもよいので、何かに没頭してみましょう。
自分の意識がそのことに集中するため、親の言動に左右されることが減るのです。
趣味や勉強など、自分が夢中になれるものを探してみましょう。没頭する何かを探すこと自体でも意識をそらせますよ。
長期的に親との関係性を良好にする3つの方法
いまは親のことをうざいとは思うけど、互いに歩み寄って、長期的にそもそもの関係性を改善したいと思っていませんか?
この章では、長期的な視点から、親との関係性を良好にするための対処法について解説します。
方法①自分の思いを丁寧に説明する

1つ目の方法は、自分の思いを説明することです。
丁寧に伝えて、うざい思いをする言動を控えてもらうようにしましょう。
親のどのような言動が嫌なのか、なぜ嫌なのかと自分の気持ちに向き合って整理した上で、その内容を思い切って親に伝えてみてください。
伝えても否定されるかもしれない、聞いてくれないかもしれないという不安や恐れもあると思います。
ですが、親も一人の人間であり、あなたとは異なる他者です。
何も言わないままでは、あなたの感情を理解できないのです。
だからこそ、親と向き合い丁寧に自分の気持ちを伝えることが重要なのです。
また、あなたの気持ちを伝えると同時に、あなたが知らなかった親の気持ちや考え、状況を知ることができるかもしれません。
方法②家族間のルールをつくる
2つ目は、家族間のルールをつくることです
あらかじめルールをつくることでお互いに譲れないポイントを共有し、踏み込まないようにすると、親をうざいと思うことが少なくなるかもしれません。
例えば、「門限を決めたら、その門限は破らない」「友達や恋人に干渉しないと決めたら、具体的に危険なことが起きない限りは干渉しない」などです。
ここで重要なのは、親子ともにお互いに決めたルールを守る、ということです。
ルールを決めても守ったり守らなかったりしていては、ルールを決めた意味がなく、また衝突が起きる可能性が高まります。
お互いに譲れない部分はルール化して守る、ということを意識してみてください。
方法③専門的な知識のある相談機関に相談するう

最後の方法は、専門的な知識のある相談機関に相談することです。
第三者からの適切なサポートを受けることで、お互いの理解を深められるかもしれません。
どれだけ丁寧に思いを伝えても、親とあなただけでは話し合いが進まないこともあります。
またそもそも、親との関係をあなた一人で悩み続ける必要もありません。
あなた一人で抱えずに、専門的な知識のある相談機関を頼ってほしいです。
具体的には、担任の先生やスクールカウンセラー、公的な相談窓口や民間の相談窓口などです。インターネットで「〇〇区 子ども 相談」や、「〇〇市 中学生 親子関係 相談」で検索してみると見つかると思います。
専門的な知識と経験を兼ね備えている相談機関であれば、親身に相談に乗って適切なアドバイスをくれたり、話し合いの仲介をサポートしてくれたりします。
一般的に、公的な相談窓口は無料で利用できます。
また、NPO法人、カウンセラー、子どもの生活を支援する団体などの民間の相談機関もあります。気になるところが見つかったら、連絡してみましょう。
ただし、民間の相談機関は有料だったりすることもあります。
利用の前に、その団体について、信頼できる大人と一緒に調べてみることをオススメします。
自分の気持ちをすべて親に伝えるのは難しいことや、親に聞き入れてもらえないことへの悩みもしっかり聞いてくれる人たちを、ぜひ頼ってほしいと思います。私たちキズキ共育塾も、その一つです。
まとめ〜大切なのはまずは自分の気持ちを知ることです〜

親と良好な関係を築くために、まずは自分の気持ちを知ること、そして、さまざまな対処法を身につけることが大切です。
そのためには、あなた一人で悩まず、安心できる人や専門的な相談機関に話してみてください。
このコラムがあなたのお役に立ったなら幸いです。
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