孤独感が生じる5つのタイプと、孤独感を解消する6つの方法

人生にお悩みがある人のための完全個別指導塾・キズキ共育塾の町田和弥です。
あなたは、一人ではないはずなのに、ふとした瞬間に孤独を感じることはありませんか?
物理的には孤独ではないのに孤独感が生じるのは、どうしてなのしょうか?
それは、他者から大切にされていない不満を感じているからではないでしょうか?また、次のような状況にいるのではないでしょうか?
- どうして、上司は私を認めてくれないの?
- どうして、先生は僕のことをほめてくれないの?
- どうして、友達は私のことを助けてくれないの?
- 私、がんばっているのに……
- さみしい……
他者に大切にされ、孤独感を解消するためには、他者に心を開くことが必要になります。
たとえば、何かのお礼を言うときに、事務的に「ありがとうございます」と伝えるだけではなく、「○○さんのおかげで本当に助かりました」「とても勉強になりました」などと心情を付け加えたりすることも、心を開き、孤独感を少しずつ解消していく一つの方法です。
今回の記事では、「孤独感が生じる理由」と「孤独感を解消する理由」をお伝えします。
「彼を知り己を知れば百戦殆からず」(出典:『孫子』 孫武著)
(かれをしりおのれをしればひゃくせんあやうからず)
孤独感を熟知しておけば、孤独感が襲ってきても困ることはありません。
この記事を読んで、少しでもあなたの孤独感の解消につながれば幸いです。
目次
孤独感の原因は「他者から大切にされる実感」がないから~その5つのタイプ~
最初にお伝えしたとおり、孤独感は、「他者から大切にされる実感」がないから生じます。
以下、5つのタイプについて詳しく解説します。
タイプ①承認欲求が満たされない

孤独感は、承認欲求が満たされないときに現れやすいです。
承認欲求が満たされないことは、「他者から大切にされていない」と不満を感じる一番多い例ではないでしょうか。
例えば、次のような状況で、落ち込むことを繰り返していませんか?
- 私はがんばっているのに、全然褒められたり認められたりしない……
- どうしてあの人は私と違って評価されてるの?
- 自分だけが、周りと違って尊重されない……
自分と他人の評価を比較して、ネガティブになることがあるかもしれません。
自分を評価しない周囲に対して、人間不信にまでなることもあるでしょう。
承認欲求が満たされないと、このように、孤独感が生じるのです。
タイプ②一人でがんばりすぎている
孤独感は、一人でがんばりすぎているときに現れることがあります。
例えば、次のような状況は、周りのことが見えていないとも言い換えられます。
- がんばりをみんなには認められているのだけど、「なんか、私だけがんばっている気がする」
- 自己主張が苦手でうまく助けを求められない……
- 「私だけがんばれば丸く収まるか……」と自分を犠牲にしている……
- がんばっている自分の姿を見れば、他の人も自分と同じようにがんばるはずだ、と思っている……
周りのことが見えていない人は、残念ながら他者から大切にされなかったり、大切にされているのにそれに気づかなかったりするため、孤独感を覚えるのです。
タイプ③まわりの人が協力をしてくれない

孤独感は、まわりの人が協力してくれないときに現れることがあります。
例えば次のように、他人が自分のことを全く心配してくれていないと思えるような状況のため、孤独感が生じるのです。
- コミュニケーションが苦手で、上手に助けを求められない……
- 助けを求めているのに助けてくれない……
タイプ④いつも遊んでいた友人・恋人と疎遠になった
これまでに仲のよかった人たちと離れることが、孤独感の原因になることがあります。
よく遊んでいた友達が社会人になったり、結婚したり、引っ越したり、子育てが忙しかったりして、疎遠になっていませんか?
「他にも友達はいるはずなのに、あの人と遊んでいたときほど自分は大切にされてないな(=楽しくないな)……」と思うことで、孤独感が生まれることがあります。
仲のいい友達が少ない場合はなおさらでしょう。
他に、次のような状況も、孤独感を発生させます。
- 自分と離れた友達が自分とは違う人と仲よくしている情報をSNSなどで目にする
- 周りの人が仲のいい人たちと遊んでいることを目にする
- 趣味がないため、友達と離れると何をしていいのかわからなくなる
恋愛経験でも、同じようなことが言えます。
友人関係や恋愛関係における過去の失敗を忘れられず、新しい出会いをためらうのです。
そんなパターンだと、石橋を叩いているうちに橋を壊すように、新しい出会いもためらっているうちに流れて、他者から大切にされる新しい経験が生じないことで孤独感を覚えることにつながります。
タイプ⑤世間の一般常識から外れた

世間の一般常識から外れることも、孤独感を生じさせます。
たとえば、次のような状況で、自分に自己嫌悪を感じて、自信がなくなるばかり…というタイプです。
- みんな学校に行っているのに、自分は不登校
- みんな働いているのに、私は引きこもり……
これからどうしようと考えても、ネガティブ思考になっていくこともあるでしょう。
不登校や引きこもりに限らず、いじめられたり、珍しい職業を目指していたり、性的マイノリティであったり、単純に周囲に自分と同じ趣味を持つ人がいなかったりと、様々なきっかけで「まわりと違う私」を感じる場合があります。
少数派になると、ただでさえ孤独を抱えがちです。
心ない人たちからは実際に大切にされないこともあります。
逆に、実際には大切にされているのに、「自分なんてダメだ」と思い込んでいるために、大切にされていることに気づかない場合もあります。
そんな状況で、次第にあえて外界との接触を拒むようになり、まわりが見えなくなって、孤独感はより深まっていくのです。
孤独感解消のための、「他者から大切にされる実感」を手にいれる6つの方法
ここまで、孤独感を覚える5つのタイプを解説しました。
次に、5つのタイプすべてに通じる共通点を明らかにして、具体的に孤独感を解消する方法をお伝えしていきます。
解消法の大前提:あなたから歩み寄る

これまでお伝えしてきた「他者から大切にされている実感」がない5つのタイプには、どれも「他者が関わっている」という共通点があります。
この共通点に注目すれば、孤独感を解消する方法が見えてきます。
つまり、これからお伝えする6つの解消法、いまのあなたと他者との関わりを変える方法には、大前提として、「あなたから他者に歩み寄り、他者に心を開くこと」が共通しています。
「自分のがんばりを認めてくれない周囲が悪いのに、どうして自分を変えなきゃいけないの?」と思う人もいるかもしれません。
その気持ちはわかります。ですが、あなたがいま孤独感を抱えているのは、周囲の人たちが「あなたの孤独感」に気づいていなかったり、気づいていても「大丈夫だろう」と思っていたりするからです。
あなたが変わらなければ、周りのあなたを見る目も変わらず、孤独感への反応も変わりません。
逆に言うと、あなたが変わることで、周りのあなたを見る目も変わるのです。
ぜひ、あなたから周囲に働きかけてみてください。
また、あなたは実際には大切にされているのに、あなたが気づいていないために孤独感を覚えている可能性もあります。
その場合も、あなたが周囲に心を開くことで、いずれ「大切にされている」ことに気づけるようになるのです。
では、人に心を開くことを意識した孤独感の解消方法を一つずつお伝えしていきます。
どれも並行的に実施することで、より孤独感を解消できますよ。
解消法①新しい気持ち、新しい環境でチャレンジしよう

心を開くといっても、心を開く方法がわからない……
そんなあなたは、新しい環境にチャンレンジして心を開く練習をしてみてください。
たとえば、次のような方法があります。
- バドミントンや卓球など、他者がいないとできないスポーツを始める
- 他者との交流もある趣味のサークルに参加する
- 他者と関わることのできるコミュニティを増やす
最近では、店員さんが積極的に話しかけてくる本屋さんやカフェもありますので、そういったお店を見つけるのもいいですね。
そんなふうに、コミュニケーションを行えるコミュニティが増えれば、心の開き方が自然とわかってきます。
とはいえ、「私、人見知りだし、新しい環境になじめるか不安……」と思う人もいるでしょう。
しかし、なんでもNOと言っていたら、なにも始まりません。
新しい環境になじめるか不安なら、自分から他人が喜ぶことを考えて行動してみてください。
相手の心に寄り添った心遣いは、いい意味でブーメランのように自分に返ってくるものです。
次のように、ちょっと長いスパンで環境を変える方法もあります。
- 高校・大学・専門学校などへの進学を目指す
- 転職を検討する
新しいことにチャレンジして、これまでとは違う環境で孤独感を解消しましょう。
解消法②人に助けを求めよう

周りの人には、積極的に助けを求めるようにしましょう。
人は助け合って生きていくものです。
思い切って、誰かに話しかけてみてください。
どれだけ悩み苦しんでいても、ほとんどの場合、声に出さないと他人は察してくれません。
どんなふうに助けを求めたらいいのかわからない場合は、SST(ソーシャルスキルトレーニング)でコミュニケーション技術を鍛えることが可能です。(SSTについて詳細に知りたい方は、本屋や図書館で本を探したり、トレーニングを受けられる団体を探したりすることをおすすめします)
一人でがんばらず人に心を開いて上手に助けを求めていけば、いずれ仲間が増え孤独感が解消されていくこともあります。
とは言え、次のような不安もあるでしょう。
- 人に声をかけるの、緊張するな……
- 声をかけても否定されたら嫌だなあ……
- 相手に迷惑かも…
もちろん相手にも事情がありますので、あなたが心配しているとおり「協力を断られる」こともあります。
しかし断られたときも、変に落ち込まず、他の相手に助けを求めるようにしましょう(人を助けて孤独感を解消する方法は【解消法④】で紹介します)。
その上で、次のようなことも考えられるようになると、あなたの「助けを求める能力」は次第に上昇し、孤独感の解消もどんどんうまくなっていきます。
- 相手の状況を考えずに、助けを求めていなかったか?
- 相手こそ、助けがほしい状況だったのかも
- もしかしたら、失礼な言い方をしていなかったか?
なお、「助けを求める相手」としては、周囲の人だけではなく、専門家も含まれます(こちらは【解消法⑤】で紹介します)
解消法③一人の時間を楽しもう

一人の時間を楽しんで心の充電をすることも、孤独感の解消に繋がります。
「孤独感を抱えるあなた」と「あなたを大切に思うあなた」を、「自分」と「他者」に分けて考え、心の中で対話させることで心を開いていくのです。
簡単な例は、次のような感じです。
自分A「孤独でつらいんだよね…」
自分B「よく言ってくれたね。これからはきっと大丈夫。まずはゆっくり休もう。」
自分A「ありがとう。休んだ後は、もっと人を頼るようにするよ」
自分B「そうだね。じゃあ今日はとりあえず一人で楽しく過ごそうか」
そんなふうに、自分のことを「客観視した他者」と考えて、自分自身の心に寄り添うことも必要なのです。
自己愛を高めましょう。
客観的な自分(他者)に寄り添うことができれば、一人で行動しても孤独感を覚えなくなります。
リラックマみたいに、ゴロゴロして、暇になったらNetflixで海外ドラマ。
くっちゃね、ゴロゴロして、家が散らかったら、一人で掃除。
部屋がきれいになったら、本を読んだり、ゲームをしたり、再び一人の時間を楽しみましょう。
あなたが楽しければ、一人でスマブラをしたってよいのです。
他の例としては、次のような手段で一人の時間を楽しく過ごせば、心の充電ができるでしょう。
- 散歩で軽く体を動かす
- ペットに癒される
- 映画の物語に入り込む
- 本で先人の知識を学ぶ
- 掃除など気分転換になる行動をする
このように、自分で自分を認めてあげて、あなた自身を大切にすることで、孤独感は軽減されていくのです。
解消法④無理のない範囲で、困っている人を助けよう

家族や友人、同僚などが困っていたら、無理のない範囲で、積極的に助けてみましょう。
そうすれば、自然と孤独感が解消されることがあります。
【解消法②】でも紹介しましたが、人は助け合って生きています。
あなたが誰かを助けているうちに、誰かがあなたを助けるようになるのです。
このような「よいサイクル」が回っていると考えると、他者のやさしさを感じることができ、孤独感が軽減されていくのです。
簡単なことでいいのです。
たとえば、次のような場面が考えられます。
- 職場の忙しい人から業務の一部を引き取る
- 外回りから帰ってきた同僚にコーヒーを入れる
- (学生なら)共働きの両親に代わって家事をする
いろんな人を助けると、いろんな人に「ありがとう」と感謝されます。
家族や友人、同僚などの温かい言葉が、柔軟剤のようにあなたの心をやわらかくしてくれて、心が開かれていくのです。
とは言え、自分のキャパシティを超えて、または無理やりに手伝う人を探したりする必要はありません。
そうすると、逆にあなたが疲れてしまい、逆効果になります。
あなたに余裕があるとき、素直に他者を助ければよいのです。
そうしているうちに、あなたを見る周りの目が変わっていき、あなたは他者からみて、助けてあげたいと思われる存在になってゆくでしょう。
そんなあなたの周りには自然と人が集まって、孤独感は消えていくのです。
解消法⑤専門家に相談しよう

身近な人だけではなく、専門的な知識のある第三者に心を開く方法もあります。
カウンセラー、医者、自治体の相談窓口などの、心の専門家に頼ってみるのはどうでしょうか?
「友人や家族に自分のことを話したくなくても、専門家には素直に心を開ける」という場合もあります。
専門家は、文字どおり専門的な知見による孤独感の解消方法をたくさん知っています。
医学、科学、実例などをもとに、あなたに合う孤独感の解消法を一緒に模索していけるでしょう。
解消法⑥ロールモデルを探そう

あなたと同じような孤独感を抱えていて、それを解消した人を探し、その生き方を参考にするという方法もあります。
ロールモデルを探すのです。
実在する人でもいいですし、本や映画の登場人物もオススメです
その人の人生から、あなたの気持ちをポジティブな気持ちに切り替えるキッカケを見つけてみてください/p>
ロールモデルがあれば、今は社会から切り離されていると感じても、今は世間の常識から外れていると感じても、「これから」のことを明るい方向に考えられるでしょう。
ロールモデルは、あなたと実際に話せないかもしれません。
そんなときは、頭の中で「私も同じなんです」「応援しています」「すごく参考になりました」などと心を開いて寄り添うようにしましょう。
あなたが共感できる人に心を開けば、孤独感を解消できますよ。
まとめ~孤独感は心を開けば解消される~

今回の記事をまとめます。
孤独感とは、「他者から大切にされる実感」がないため生じます。
孤独感を覚える人のタイプは、大きくわけて次の5つに分類できました。
- 承認欲求が満たされない
- 一人でがんばりすぎている
- まわりの人が協力をしてくれない
- いつも遊んでいた友人・恋人が疎遠になってしまった
- 世間の一般常識から外れてしまった
この5つのタイプには、どれも「他者が関わっている」という共通点があります。
その共通点に注目して、孤独感を解消する方法を6つお伝えしました。
あなたから「他者に歩み寄り、他者に心を開くこと」を意識した「孤独感の解消法」です。
- 新しい気持ち、新しい環境でチャレンジみよう
- 人に助けを求めよう
- 一人の時間を楽しもう
- 無理のない範囲で、困っている人を助けよう
- 専門家に相談しよう
- ロールモデルを探そう
どれも孤独感に悩むあなたにオススメの方法です。
あなたから他者に歩み寄ることができれば、孤独感は解消されていくはずです。
このコラムを読んで、あなたの孤独感が少しでも解消されたらうれしいです。
さて、私たちキズキ共育塾は、丁寧な個別指導で、一人ひとりのお悩みに寄り添う個別指導塾です。
もちろん、あなたの孤独感にも寄り添います。
不登校、引きこもりという現状で、世間の多数派から外れてしまって、孤独感を覚える生徒さんも少なくありません。
だからこそキズキ共育塾の授業では、勉強だけでなく、雑談や相談も大切にしています。
あなたのための孤独感の解消法を、一緒に考えていくとができると思います。
もしあなたがいま孤独感にお悩みでしたら、ぜひお気軽にご相談ください(ご相談は無料です。また、保護者さまだけでのご相談も歓迎です)