罪悪感を抱くあなたへ 軽減させる方法を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
このコラムにたどり着いた人は、以下のようなことがらで悩んでいるのではないでしょうか?
- どんな行動をしても罪悪感がつきまとう
- 生活の中で不安を感じることが多い
- 罪悪感で押しつぶされそうになる
なにか行動に移すときや、行動に移そうと思っていたのに思うように動けなかったとき、自分のルールに準ずる行動ができなかったときなどに罪悪感を抱く人も多いでしょう。
このコラムでは、罪悪感を抱きやすい人に向けて、罪悪感の概要や抱く理由、軽減させる方法について解説します。
このコラムを通じて、罪悪感について理解が深まり、うまく付き合うきっかけにつながれば幸いです。
私たちキズキ共育塾は、罪悪感を抱きやすい人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
罪悪感とは?
罪悪感とは、自分がした行いに対して罪の意識を抱く感情のことです。
罪悪感は、誰しもが抱く感情ではあるものの、人の考え方や環境などによって、抱く状況は大きく異なります。
なお、罪悪感を抱くことで、自分がした行いを省みることができます。罪悪感は、自身の行いを改めるきっかけにつながる感情とも言えるでしょう。
罪悪感を抱く理由
この章では、罪悪感を抱く理由について解説します。
現在、あなたが罪悪感について悩んでいるのであれば、具体的にどのような理由で抱きやすいかを洗い出し、今後の対処法を考えてみましょう。
理由①他者を傷つけた
誰かを傷つけたときは、罪悪感を抱くことがあるでしょう。
- ひどい言葉を相手に言って悲しませた
- けんかのときに、カッとなって痛い思いをさせた
他者を傷つけたという認識は、自分自身の倫理観や道徳観に基づく反省から生じるものです。その倫理観や道徳観において悪いことをした際に、罪悪感にさいなまれるのでしょう。
理由②なにもできなかった
誰かが困っているときや、なんとかしてあげたいと思ったのにもかかわらず、なにもできなかったときも、罪悪感を抱く理由になるでしょう。
例えば、バスや電車内で老人や妊婦、ケガをしている人などに席を譲ることができなかったときなどです。
この場合、罪悪感と同時に、自己嫌悪を抱くことも多いです。
自己嫌悪については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
理由③周囲に比べて恵まれている
家庭環境や経済状況、交友関係などの面で通念上、周囲の人と比べて恵まれているとされる自分を比べることで、後ろめたい気持ちになり、罪悪感を抱く人もいるようです。
世間一般的に羨ましいと思われやすい状況にあることで、罪悪感を抱くこともあるでしょう。
理由④周囲の期待を裏切っている
周囲の期待を裏切っているときも、罪悪感を抱く原因になります。
- 両親の期待に反して成績が上がらない
- 部活動の試合で重要な場面でミスをした
自分に期待してくれた人の気持ちを理解しているのに、その期待に応えられなかった自分に対する罪悪感と言えます。
また、何らかの理由によって、学校を休んだときも、同じような罪悪感を抱くことがあります。
このような場合の罪悪感については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
補足:病気や障害が関係している可能性がある
過剰に罪悪感を抱く場合、病気や障害の症状や特性が関係している可能性もあります。
- 特に理由はないのに罪悪感が心を襲う
- 罪悪感が強まり、自分は生きる価値のない人間だと思い込む
- 罪悪感によって、自分を傷つけたくなる
このような場合、うつ病をはじめとした気分障害が理由かもしれません。(参考:厚生労働省「こころもメンテしよう」、日本うつ病学会「うつ病看護ガイドライン」)
日本うつ病学会は、うつ病の人の感情的特性について、罪悪感を挙げています。
対処法については、こちらで解説しています。ぜひ参考にしてください。
罪悪感を抱きやすい人の特徴
この章では、罪悪感を抱きやすい人の特徴について解説します。
どのような人が罪悪感を抱きやすいのかをおさえて、あなたの特徴と比べてみましょう。そうすることで、自分に合った方法が見つかるかもしれません。
特徴①正義感・責任感が強い
正義感や責任感が強い人は、常に正しくあろうとするルールを確立しています。
- 横断歩道は青になってから進む
- 学校の先生の言うことはきちんと聞く
- 与えられた仕事は全うする
正義感や責任感の強い人は、これらをどんなときでも守ろうとします。
しかし、どんなときも自分のルールが守れるわけではなく、状況によっては守れないこともあります。
このように、自分の中にあるルールや世間一般でよいとされていることを守れなかったときに、罪悪感を抱くことがあります。
このような特徴の人は、こちらの方法をぜひ試してみてください。
特徴②自己肯定感が低い
自己肯定感が低い人も、自分の価値をむやみに低く評価する特徴によって、罪悪感を抱きやすいようです。これは、自分を正しく評価できないことが原因と考えられます。
自己肯定感(じここうていかん)とは、よい部分も悪い部分も含めて、自分のあり方を積極的に評価できる状態、自分の価値や存在意義を肯定的に評価できる状態のことです。(参考:実用日本語辞典「自己肯定感」)
自己肯定感は、家の人にほめられたり、愛されている、大切にされていると思えることで高くもつことができるそうです。(参考:文部科学省「「高校生の生活と意識に関する調査」における国際比較」) 幼少期から現在にかけて、両親などからほめられた経験などが少ないと、自己肯定感を高めるためのきっかけがなく、自分を正しく評価できないことにつながると考えられます。 自分の評価を正当にできないと思う人は、こちらの方法をぜひ試してみてください。 自己肯定感については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。 周囲の目を気にする人は、ネガティブ思考であったり、負けず嫌い、完璧主義だったりするなどの特徴があります。 このような特徴があると、自分の言動が周囲にどのように受け止められるのかが常に気になるため、些細なことで罪悪感を抱きやすいです。 周囲の目を気にすることは決して悪いことではありません。 しかし、自分の言動すべてに罪悪感を抱いていては、自身を責めるきっかけになるでしょう。 このような特徴の人は、こちらの方法を参考にしてみてください。 親の過干渉によって、罪悪感を抱くこともあるようです。 過干渉とは、なんらかの対象に対して、一般的な限度を超えて必要以上に干渉したり、行き過ぎた制限をしたりすることです。一般的に、親による子どもに対する過剰な干渉を指す言葉として使われることが多いです。(参考:goo国語辞書「過干渉(かかんしょう)とは? 意味・読み方・使い方をわかりやすく解説」、金子書房『児童心理 2002年9月号 特集:過干渉の親・放任の親』、高橋リエ『気づけない毒親』、おのころ心平『人間関係 境界線(バウンダリー)の上手な引き方』) 特に、親子関係における過干渉とは、親が子どもの選択に必要以上に干渉したり、行動を制限したりすることを指します。 過干渉をする親御さんの中には、子どもが親の意に沿わないことをしようとすると「どうして言うことを聞いてくれないの」と涙ながらに訴える人がいます。 こういった場合、子どもは、「自分は何か悪いことをしている」「親不孝者だ」という罪悪感に苦しむことになります。 罪悪感については、以下のコラムで解説しています。思い当たる人は、ぜひご覧ください。 不登校やひきこもり状態にある人も、罪悪感を抱くことがあります。 その理由は、「自分はダメな人間だ」「みんな学校や職場に行っているのに、自分は行っていない」などの自責の念が、罪悪感を引き起こすからです。 しかし、視点を変えてみると、不登校やひきこもりなどの状態に至ったのは、学校や職場で限界まで耐えていたからと考えることもできます。 もしこのコラムを読む人の中で、現在、不登校やひきこもり状態にあり、罪悪感を抱いている人は、こちらを参考にしてみてください。 また、不登校やひきこもりの概要について解説したコラムもあります。ぜひご覧ください。 この章では、罪悪感を軽減させる方法について解説します。 罪悪感を抱くことが多い人、多くの罪悪感によって心が苦しくなる人は、自分に合った方法を見つけ、試してみてください。 罪悪感が心を支配する状況から、どうにか抜け出したい人もいるでしょう。このようなときは、気持ちを切り替える方法を知ることで、解決の糸口がみつかるかもしれません。 気持ちを切り替える方法については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。 正義感や責任感、自己肯定感の低さによって、罪悪感を抱き苦しんでいる人は、自分のありのままの性格と受け止めてください。正義感や責任感、自己肯定感の低さは、決して悪いことではないからです。 どこかで罪悪感が心を覆いそうなときは、以下のように考えてみてください。 正義感や責任感の強さによって、悲しんだ人や落ち込んだ人はいますか?逆に「ありがとう」「助かったよ」と言ってもらったことの方が多いはずです。 自己肯定感の低さも同様です。自己肯定感が低いからこそ、他人の魅力が眩しく見え、自分に不足している部分を見つけることができるはずです。一歩努力すれば、その気づきを改善につなげられるのではないでしょうか? 正義感や責任感の強さ、自己肯定感の低さは、社会的、道徳的に非難されるべきことに該当しないはずです。 まずは自分の性格を受け止めた上で、自身の性格を長所や自分を高めるべききっかけの一つと考えを改めることができれば、罪悪感を軽減できるでしょう。 自分の行動によって、罪悪感を抱くときは、状況の整理をしてみてください。
特に、強い罪悪感を抱いているときは自身の感情に意識が集中し、その根本的な理由に気付いていないかもしれません。 自身の言動に対する罪悪感があるときは、以下の方法を試してみてください。 状況を整理した後、あなたが悪いことをしたのであれば、こちらの方法をぜひ試してみてください。 自分の行動によって相手を傷つけたり、悲しませたりしたのなら、自分の過失を認めて謝ることも忘れてはいけません。自身の過失を知ったにもかかわらず、放置していれば、さらに強い罪悪感があなたを苦しめかねません。 家族や友だち、職場の人などに悪いことをしたと思うときは、素直な気持ちで謝罪を申し出ましょう。そうすることで、罪悪感を軽減し、相手との関係性も良好になるでしょう。 周囲の目を気にする人や、周りの期待に応えようとつい無理をする人、他人を優先する人は、自分を責めすぎないことを試してみてください。 このような特徴の人は、自分の理想とする結果とほど遠いものだと、自責の念によって強い罪悪感を抱き、自分を苦しめます。 罪悪感によって必要以上に自分を責めるのではなく、今日からは自身の言動を振り返るきっかけの一つとして捉えてみてください。そうすることで、罪悪感を軽減させることができるでしょう。 周囲の人に相談することで、自分が思った以上に考えすぎていたことに気付いたり、気持ちが楽になったりすることがあります。 また、周囲の人も同じように悩んでいたことや、罪悪感との付き合い方を見つけられるきっかけにつながることもあります。 強い罪悪感が心を襲い、自分ではどうにもできないと思ったときは、できる限り周囲の人に相談してみてください。 自分の言動によって、思いがけない結果に至ったときは、どうしても罪悪感を抱きやすいものです。 ただ、失敗したことをいつまでもひきずっていると、その経験を昇華することができません。 失敗によって罪悪感を抱くことは、人間にとってごく自然なことです。罪悪感という感情があるからこそ、悪いことに気づき、改めることができます。 思いがけない結果になったり、大きな失敗をした後は、不必要に罪悪感を抱き続けるのはやめましょう。 罪悪感を抱いたことで、失敗したことを経験と捉え、次はミスがないようにしようと、今後に繋げてみてください。きっと、いつまでも抱いていた罪悪感を軽減できるはずです。 罪悪感が必要以上に心に残り続け、心が苦しくなったり、悲しい気持ちになったり、さらには自分の価値がないと思ったりするのであれば、うつ病などの気分障害かどうかを調べてみましょう。 こちらでも話したとおり、強い罪悪感を抱く背景には、病気や障害の影響があるかもしれません。 そのような可能性を踏まえ、一度、医療機関などの専門機関を訪ねて、相談してみると良いでしょう。 罪悪感は、場合によって、自分を追い詰める要素にもなり得ますが、自分の言動を振り返り、見つめ直すきっかけになるポジティブな影響もある感情とも言えます。 罪悪感との付き合い方に悩むときは、本コラムで紹介した方法を参考にしながら、あなたの成長につながる要素として罪悪感があるということを思い出してください。 このコラムによって、罪悪感と共存できるきっかけにつながればとてもうれしいです。
Q&A
よくある質問
特徴③周囲の目を気にする
特徴④親が過干渉
補足:不登校やひきこもり状態にある人も罪悪感を抱きやすい
罪悪感を軽減させる方法6選
方法①自分の性格を受け止める
方法②状況を整理して原因を分析する
方法③過失があれば謝る
方法④自分を責めすぎない
方法⑤周囲の人に相談する
方法⑥経験を次に活かす
補足:専門機関に相談する
まとめ~罪悪感にはポジティブな要素もあります~