ひきこもり地域支援センターとは? 支援内容や利用の流れを解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾キズキ共育塾です。

このコラムを読んだあなたはひきこもり地域支援センターについて、以下のような不安や疑問がありませんか?

  • どのような支援を受けられるのか?
  • センターの利用対象者を知りたい
  • 相談には料金が発生するの?

このコラムでは、ひきこもり地域支援センターの役割や利用方法、支援内容などについて解説します。

ぜひ最後まで読んで参考にしてくださいね。

ひとりで悩まず、サポートを上手に活用しましょう。

私たちキズキ共育塾は、ひきこもり状態にある人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

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ひきこもり地域支援センターとは?

ひきこもり地域支援センターとは、ひきこもり状態にある人やその家族を支援するための公的な支援機関のことです。

家庭内で孤立している人や社会参加への不安を抱える人が再び自分の生活を取り戻せるように、本人だけでなくその家族もサポートできる体制が整えられています。(参考:厚生労働省「ひきこもりVOICE STATION」

ひきこもり地域支援センターでは、社会福祉士や精神保健福祉士などのさまざまな専門家が支援コーディネーターとして相談支援などを行います。相談者が一歩ずつ社会復帰や生活改善を目指せるよう、個々の状況に応じた支援を受けることが可能です。 

ひきこもり地域支援センターは、すべての都道府県・指定都市に設置されています。

ひきこもり地域支援センターの役割

ひきこもり地域支援センターの役割は、ひきこもり状態にある人とその家族が社会とのつながりを取り戻し、より良い生活を送れるようサポートすることです。

主に以下の役割を担っています。(参考:厚生労働省「ひきこもりVOICE STATION」

  • 相談・カウンセリングの提供
  • 専門機関へのつなぎ役
  • 家族向けサポートの提供
  • 地域での情報発信と啓発活動

ひきこもり地域支援センターは当事者や家族が社会とのつながりを築けるよう、包括的な支援体制を提供しています。

地域社会全体でひきこもり問題に取り組むための重要な役割を担っています。

ひきこもり地域支援センターの利用対象者

ひきこもり地域支援センターの利用対象者は、以下のとおりです。(参考:千葉県「千葉県ひきこもり地域支援センター」

  • ひきこもり状態にある本人
  • ひきこもり状態の子どもを持つ保護者や家族
  • ひきこもりの可能性があると考えられる人やその家族
  • 支援やサポートが必要なひきこもり経験者

ひきこもり地域支援センターはひきこもり状態にある本人だけでなく、その家族やひきこもりに至る可能性のある人も利用可能です。

多くのセンターでは、年齢を問わず相談を受け付けており、幅広い年齢層に対応しています。

なお、以下のコラムでは、ひきこもりから脱出する方法や体験談を紹介しています。あわせてご覧ください。

ひきこもり地域支援センターの利用料金

ひきこもり地域支援センターでの相談は基本的に無料です。

ひきこもり状態にある人やその家族が気軽に相談できるように、料金をかけずにサービスを提供しているのが特徴です。

ただし、以下の面で費用が発生します。

  • センターまでの交通費
  • センターの送迎費用
  • 電話相談などの通信費用

センターによっては送迎サービスを提供していますが、費用が発生する場合があります。

基本的に費用は発生しませんが、追加料金が気になる方は近くのセンターに問い合わせてみましょう。

ひきこもり地域支援センターの支援内容

この章ではひきこもり地域支援センターの支援内容について解説します。(参考:厚生労働省「ひきこもりVOICE STATION」

支援内容①ひきこもりに関する相談

ひきこもり地域支援センターでは、ひきこもり状態にある本人や家族が悩みや不安について気軽に相談できます。(参考:厚生労働省「ひきこもりVOICE STATION」

電話や面談、SNSなど多様な方法で対応し、経験豊富な相談員が親身になってサポートします。

相談員は一方的にアドバイスするのではなく、相談する人の話にじっくり耳を傾け、背景や状況を理解した上で解決策を一緒に模索する点が特徴です。

初めて利用する人や相談に不安を感じる人でも利用しやすい体制が整っており、相談者に寄り添う姿勢が大切にされています。

支援内容②支援機関との連携・紹介

ひきこもりは個人の心理的な問題だけでなく、社会的な孤立や生活の不安など複合的な要因が関わる場合があります。そのため、ひきこもり地域支援センターは、他の支援機関との連携・紹介を行っています。

例えば、医療機関や就労支援機関への紹介などが挙げられます。(参考:厚生労働省「ひきこもりVOICE STATION」

ひきこもり地域支援センターがほかの支援機関と連携していることで、相談する人が複数の支援機関で別々に手続きを行う負担が軽減され、スムーズに必要なサポートを受けられる環境が整えられています。

ひきこもり状態にある人が利用できる支援機関の探し方については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

支援内容③当事者会やひきこもり家族教室の開催

ひきこもり地域支援センターでは、当事者同士やその家族が交流し、共通の悩みを分かち合える場として、当事者会や家族教室が定期的に開催されています。(参考:大阪府公式サイト「大阪府ひきこもり地域支援センター」

ひきこもりに関する課題は、本人だけでなく家族にも多くの負担がかかるため、孤立を感じがちです。

当事者会では、似た境遇にある人と直接交流することで、他の家庭での対処法や成功体験を共有したり、共感し合ったりすることができます。

ひきこもり家族教室では、専門家が家族に向けて具体的な支援方法や心構えについてアドバイスを行い、家族が安心してサポートできるような知識と支えを提供しています。

支援内容④訪問支援

ひきこもり状態にある人が自ら相談に出向くのは難しい場合も多いため、ひきこもり地域支援センターによっては専門スタッフが直接自宅を訪問し、支援を行う訪問支援も実施しています。(参考:名古屋市「名古屋市ひきこもり地域支援センター」、岡山県「岡山市ひきこもり地域支援センター」

訪問支援は、外出に不安を感じている人や面談に抵抗がある人にも必要な支援を提供するための方法です。

自宅という安心できる場所でのサポートを通じて、相談する人がリラックスしやすく、状況に応じたアプローチが可能です。

訪問支援では、当事者と信頼関係を築きながら、少しずつ社会参加に向けた第一歩をサポートします。

支援内容⑤ひきこもり支援に関するセミナーの開催

ひきこもりの問題について社会的な理解を深め地域全体で支える意識を広めるために、ひきこもり地域支援センターでは一般向けのセミナーが開催されています。

セミナーでは、ひきこもりに関する最新の情報や具体的な支援方法、地域社会の役割などについて専門家が講演を行います。

家族や当事者だけでなく、地域住民や教育関係者、福祉に携わる人も参加することで、幅広い視点からひきこもりを理解し、支え合う環境が整えられるでしょう。

地域社会全体がひきこもり支援に関心を持ち、ひきこもり状態にある方や家族が孤立しないような土壌づくりを目指しています。

支援内容⑥ひきこもりに関する情報発信

ひきこもり地域支援センターでは、ひきこもりに関する正確な情報を広く発信し、当事者や家族が必要な支援にすぐアクセスできるよう、情報発信も積極的に行っています。

ホームページやSNS、リーフレットなどを通じて、ひきこもりに関する知識や支援情報などを受け取ることが可能です。

例えば、地域ごとの支援窓口や利用方法の解説、支援内容の具体例、最新のサポート情報が掲載され、利用者が気軽に情報を得られる環境を提供しています。

正しい情報の発信は、当事者や家族が自身の状況に合わせた適切なサポートを受けるための重要な役割を果たしており、支援センターはその橋渡し役を担っています。

ひきこもり地域支援センターの利用方法

この章ではひきこもり地域支援センターの利用方法について解説します。

方法①電話相談

電話相談は、ひきこもり地域支援センターが提供する最も基本的な相談方法です。

相談する人が外出する必要がないため、気軽に利用でき、ひきこもり状態にある人やその家族が抱える悩みを電話を通じて専門の相談員がじっくりと聞き取りアドバイスを行います。

電話相談は事前予約が不要なケースも多く、相談に慣れていない人でも簡単に利用できるよう配慮されています。

対応時間はセンターごとに異なるため、利用の際は事前に確認すると良いでしょう。

方法②対面相談

具体的なサポートが必要な場合、直接センターを訪れて対面相談を受ける方法もあります。

対面相談では専門のカウンセラーや相談員と向き合って話ができ、ひきこもりの原因や背景について深く掘り下げながら、具体的な解決策や支援のステップを見つけることが可能です。

面談は予約制で行われることが多く、事前に日時を調整してから訪問します。

センターのスタッフが丁寧に対応し、安心して相談できる環境が整えられています。

方法③SNS相談

近年、若年層を中心にSNS相談が増えており、ひきこもり地域支援センターでもSNSを活用した相談サービスを提供しているところが増えています。

SNS相談は匿名で利用できることや文字でのやりとりが可能なため、直接話すことに抵抗がある方や電話や面談が難しい人に適しています。

特に、日常的にSNSを使い慣れている若い世代には利用しやすく、安心して相談に踏み出せるきっかけになるでしょう。

SNS相談の利用方法やアカウント情報は、各センターのホームページなどで確認できます。

ひきこもり地域支援センターを利用する流れ

ひきこもり地域支援センターの利用は、相談者がスムーズに支援を受けられるよう、わかりやすい流れで進められます。

一般的な利用の流れは以下のとおりです。(参考:厚生労働省「ひきこもりVOICE STATION」

  • 事前の情報収集
  • 初回の問い合わせ・予約
  • 初回相談(電話相談・面談相談・SNS相談など)

初回相談では相談員が現在の状況や悩みを丁寧に聞き取り、最適な支援方法についてアドバイスや提案を行います。

相談者が安心して相談できるように配慮されており、必要に応じて次回以降の支援計画が立てられます。

ひきこもりとは?

ひきこもりとは、さまざまな原因から自宅以外での就学・就労などの社会的な活動の機会を避けて、長期にわたって自宅に留まり続けている状態のことです。(参考:ひきこもりVOICE STATION「まず知ろう!「ひきこもりNOW」!」https://hikikomori-voice-station.mhlw.go.jp/information/、厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」

ひきこもりは、厚生労働省によって以下のように定義されています。

ひきこもりとは、「様々な要因の結果として社会的参加 (義務教育を含む就学, 非常勤職を含む就労, 家庭外での交遊など) を回避し、原則的には6ヵ月以上にわたって概ね家庭にとどまり続けている状態(他者と交わらない形での外出をしていてもよい) を指す現象概念である。」


(参考:厚生労働省「ひきこもりの評価・支援に関するガイドライン」

ひきこもりの定義や原因などについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

まとめ〜ひきこもり地域支援センターは無料で利用できます。気軽に相談しましょう〜

ひきこもり地域支援センターは、ひきこもり状態にある本人だけでなく、その家族やリスクを抱える人も対象で、多くの相談が無料で受けられるため気軽に利用できるのが特徴です。

電話や面談、SNSといった多様な相談方法があり、相談者の状況や希望に合わせた柔軟な支援体制が整っています。

ひきこもりで悩んでいる人やそのご家族はより良い生活を築くために、ひきこもり地域支援センターに相談してみるのもよいのではないでしょうか?

Q&A よくある質問

ひきこもり地域支援センターとはなんですか?

ひきこもり地域支援センターとは、ひきこもり状態にある人やその家族を支援するための公的な支援機関のことです。

詳細については、こちらで解説しています。

ひきこもり地域支援センターの支援内容を教えてください。

以下が考えられます。

  • ひきこもりに関する相談
  • 支援機関との連携・紹介
  • 当事者会やひきこもり家族教室の開催
  • 訪問支援
  • ひきこもり支援に関するセミナーの開催
  • ひきこもりに関する情報発信

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
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KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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