
やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。
キズキ共育塾の岡田和哉です。
私は高校時代に不登校になりました。
中学時代にいじめにあった経験。
コミュニケーションへの苦手意識。
そんな自分への劣等感。
そうしたことが原因で、当時は学校に行っても一日中まわりの目を気にして緊張してしまい、クラスにも馴染めず独りぼっちで辛い状況でした。
そして高校入学からひと月ほど経って、急に学校に行けなくなりました。
あなたも、「学校が辛くて、けど行かなくちゃいけなくて…」と悩んでいるのではないでしょうか?
この記事では、そんなあなたが「希望」を持つための方法などを、私なりに言葉にしてみました。
ぜひご一読ください。
目次
「学校が辛い」と思っている人は、あなたが思っている以上にたくさんいます。
例えば「学校 行きたくない」という言葉は、ネットで月に数万回も検索されています。
SNSなどにも日々多くの投稿が書き込まれています。
多くの人が「学校が辛い」と思っていて、けれど周りに伝えられずにますます辛くなっているのです。
次のような悩みを抱えている人がたくさんいます。
次のように、自分を責めてしまうときもあるでしょう。
さて、あなたは、「この辛さが、ずっといつまでも続く」と思っていませんか?
あなたは、「(今の)学校が全て」だと思い込んでいませんか?
学校は、あなたが思う以上に狭い世界です。
「子どもの頃、学校が辛かった」と言う人の多くは、同時に「大人になってから学校がどれだけ狭い世界だったか気づいた」とよく言います。
「学校に行っていたときは毎日のように死にたいと思っていた、けど今は死ななくてよかったと心から思う」
そんなことを言う人も、本当にたくさんいます。
学校が合わないとしても、たまたま合わなかったというだけで、あなたに合う世界は必ずどこかにあります。
辛い気持ちが一生続くことはないですし、自分を責める必要はないということを、覚えておいてください。
「辛い時期がいつか終わると言われても、今が辛いからどうしようもない」とお思いかもしれません。
また、「学校が辛いけど、もっとがんばって学校に行かなきゃいけない」と思うあなたには、がんばる理由があるのでしょう。
学校に行かないのは逃げているようで嫌な人。
まわりの期待に応えたい人。
どうしても今の学校を卒業したい人。
「今が辛い人」、「もっとがんばらなきゃいけない」と思っている人は、すでにがんばっています。
だから、がんばっている自分を認めてほしいですし、ときには「がんばらなくていい」と自分をいたわってください。
気持ちに折り合いをつけることも大切です。
次の例のように、「あまりがんばらずに、学校に行く理由を適度に達成できる」方法を探してみてください。また、学校以外の居場所を探すのもオススメです。
次の例のように、「学校が(教室が)辛いときはここに行こう」という選択肢があると、気持ちが楽になります。
「学校が辛いときも、登校する」という選択肢もあります。
ですが、学校がどうしても辛いなら、行かなくていいと私は思います。
学校は「必ず行かなくてはいけない場所」ではありません。
国の法律である「教育機会確保法」にも「休養の必要性」が書かれていて、学校を休む権利が認められています。
また、「『今の』学校」が辛いなら、別の学校に転校すると辛くなくなることもよくあります。
「逃げるは恥だが役に立つ」という言葉もあります。
今の環境にとどまることが全てじゃないことを知っておいてください。
辛い気持ちはSOSです。
SOSをそのままにしておくと、私のように体調を崩して急に学校に行けなくなることもあります。
「(今の)学校」以外にも、選択肢はたくさんあります。
「(今の)学校に行かない生き方」については、学校に行かなかった大人たちのインタビューなどをネットで検索してみてください。
学校に行かなくても、その後を充実して生きている人は、意外と多くいるものです。
学校に行かないことで「不利」が生じる可能性があることは事実です。
例えば「中学の登校日数が少なければ合格できない高校」はあります。
ですが、「中学の登校日数が少なくても進学できる高校」もたくさんあります。
学校に行かない「不利」をカバーする方法も、意外と多くあるのです。
学校がどうしても辛いなら、休んだ上で、今のこと、これからのことを考えてみましょう。
学校が辛いとき、
「自分が悪いんじゃないか」
「自分がおかしいんじゃないか」
と自分を責め、ひとりで悩んでしまっていませんか?
悩みが深まると、
「自分のことをわかってくれる人なんていない」
と心を閉ざしてしまうこともあります。
ですが、世界は本当に広いです。
あなたと同じように悩む人もどこかにいますし、あなたの辛い気持ちを理解する人も必ずいます。
積極的にまわりの人や相談機関を頼ってみてください。
人に相談したり、自分について話すことが苦手という人もいるでしょう。
私も、相談するのは昔から苦手でした。
ただ、人との関係は「持ちつ持たれつ」です。
あなたが誰かを頼ることがあれば、あなたが誰かに頼られることもきっとあります。
そう思うと、相談のハードルが下がりませんか?
また、話してみるだけで不思議と新しい気づきがあったり、自分の気持ちを整理することができたりします。
相談して悩みを聞いてもらうだけで心が晴れることだってあります。
まわりに相談するのが難しいなら、支援機関を頼ってください。
支援機関の一つに、文部科学省の相談窓口があります。
24時間どんなことでも匿名で相談できます。
「文部科学省 24時間子どもSOSダイヤル」:0120-0-78310
(0120の後は、「おなやみ いおう」の語呂合わせで覚えることができます)
私たちキズキ共育塾にも「学校に行くのが辛い」と相談にくる人がたくさんいらっしゃいます。
「どんな塾か気になるな」と思ってくれたなら、気軽にご相談ください。
これまでのことをまとめます。
辛い時期は、必ず終わります。
今が辛くても、辛くなくなるときが必ず来ます。
「今が辛くてしょうがない」「辛いけど、学校に行かなきゃ」と思うなら、「あまりがんばらずに、学校に行く理由を適度に達成できる」方法を探してみてください。
「今の学校」は、必ず行かなくてはいけない場所ではありません。
どうしても辛いなら、学校を休んだ上で、これからどうするかを考えましょう。
あなたの辛い気持ちを理解する人は必ずいます。
どうか積極的に人を頼ってほしいと思います。
さて、学校が辛いと、「生きる意味」を考えてしまう人もいるでしょう。
「死にたいぐらい学校に行きたくない」という人。
「学校に行けないなら死んだ方がいい」と思う人。
その両方の気持ちを抱え悩んでしまっている人…。
あなたは、生きる希望を失っていませんか?
学校に行かなくたって、生きていれば必ず希望はあります。
学校に行かなくても前向きに生きる人は、たくさんいます。
だから私は、「(今の)学校に行かなくたって大丈夫」と自信を持って言えます。
だからどうか生きてください。
生きていてダメな人間なんていません。
私は、生きる意味がわからなくなると、胸に手を当てることがあります。
すると、身体が生きようとしていることに気づかされます。
誰にでも「生きる力」があります。
あなたも、「あなたの生きる力」を信じてください。
生きていれば必ず希望はあります。
だから、学校が辛いなら、今は休んで大丈夫です。
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※文中の写真は、全てイメージです。