「不登校は公立高校に行けない」とあきらめないで!入試の救済制度と逆転合格のステップ
- 今の欠席日数では公立高校は厳しい
- 不登校は公立に行けない
このような言葉を見たり聞いたりして、お子さんの将来について悩んでいませんか?
結論、「不登校状態の子どもは公立高校(公立の全日制高校)に行けない」というのは誤解です。決してあきらめる必要はありません。
ただし、「難しい場合もある」という事実は、正直にお伝えします。
まず、2025年10月に発表された文部科学省の調査では、不登校状態の小学生・中学生が約35.4万人いるという結果が出ています。お子さんが不登校状態で悩んでいるのはあなただけではなく、ほかにもたくさんいます。
そのため、公立高校の入試制度も不登校の生徒を受け入れる方向へ変化し始めているのです。
このコラムでは、これまで1万4千人以上の学習・メンタルサポートを行ってきたキズキ共育塾が、不登校状態だと公立高校へ行けないという誤解やそういわれる理由について解説します。あわせて、利用できる救済制度や対策、進路、具体的な受験戦略を紹介します。
制度を活用して合格を掴むためには、勉強の遅れを取り戻す学力と、傷ついた心のケアが不可欠です。このコラムが、お子さまが再び笑顔で通える居場所を見つける第一歩になれば幸いです。
私たちキズキ共育塾は、不登校状態にある人のための、完全1対1の個別指導塾です。
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目次
結論:「不登校だから公立高校に行けない」とは言い切れない
「不登校状態の子どもは公立高校(公立の全日制高校)に行けない」と言い切ることはできません。不登校状態でも、公立高校に行く方法はあります。
不登校状態の子どもは公立高校に行けないと言われるのは、単に一般的な受験ルートとは少し戦い方が違うからです。
そのため、不登校の現状と受験に向けての戦い方を知っておきましょう。
この章では、文部科学省の調査に基づいた不登校状態の人数や合格できる可能性のある公立高校について解説します。
過去最多35万人の不登校。入試制度も変化している
2025年10月に発表された文部科学省の調査によると、不登校状態の小学生・中学生は過去最多の約35万3970人とされています。
(参考:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」)不登校状態の小学生・中学生は年々増え続けており、決してあなたのお子さんだけが特別なわけではありません。
教育行政もこの状況を無視しておらず、不登校状態の子どもへの入試制度の配慮が進んでいます。
欠席日数・内申点が低くても合格できる公立高校はある
一般的に、公立の全日制高校は調査書の内容や内申点を重視します。そのため、不登校状態からの公立高校合格が難しいケースがあることは事実です。
しかし、すべての公立高校・受験方式に当てはまるわけではありません。欠席日数が多かったり内申点が低かったりしても合格を狙える公立高校はあります。
例えば、当日の学力試験の点数を重視して傾斜配点を実施している高校や、定員割れしている高校(※)などです。
(※「定員割れをしている高校」は、一般論としては「人気のない高校」ということになります。ただ、「人気がない=よくない」ではありません。一般論では人気がなくても、お子さんに合う可能性はあります)。
また、東京都では一次募集のほうが二次募集より学力試験の点数を重視する傾向があるなので、一次募集のほうが合格を狙いやすいと考えることもできます。
(参考:東京都教育委員会「1 都立高等学校・全日制課程(1) 普通教育を主とする学科」)このように、制度を細かく見ていけば、合格のチャンスがある公立高校が見つかります。まずは、どんな公立高校があるか探すところから始めてみましょう。
なぜ「不登校は公立高校に行けない」と言われるのか?3つの壁
この章では、不登校状態の子どもは公立高校に行けないといわれる理由について解説します。
1. 調査書(内申点)が低くなるから
公立高校の入試では、少なからず調査書(内申点)が合否に関わります。
この調査書の点数は、主に日々の提出物や小テスト・定期テストの点数が評価対象になります。
不登校状態だと定期テストが受けられず、提出物も出せないため、内申点が大きく下がるのです。
そのため、不登校状態の子どもは公立高校に行けないといわれるケースがあります。
2. 欠席日数そのものが審議の対象になるから
多くの公立高校で、年間30日以上欠席すると審議の対象になります。審議の対象になると、合否判定で不利になる可能性があります。
そのため、不登校状態の子どもは公立高校に行けないといわれる場合があるのです。しかし、審議の対象となることは即不合格というわけではありません。
また、近年は不登校経験がある生徒に配慮する傾向がみられ、欠席日数が直接的な不利益になるケースは減少しています。
審議の基準は自治体ごとに異なるため、お住まいの自治体の教育委員会のウェブサイトをチェックしたり、教育委員会や高校に問い合わせてみたりすることをオススメします。
3. 勉強の遅れによる当日点(学力)の不足があるから
不登校に伴って勉強に遅れがあれば、学力試験の点数に影響します。
調査書や欠席日数を制度や高校選びである程度カバーできたとしても、学力試験の点数は日々の勉強でしか上げられません。
不登校でも公立高校に合格するための救済制度・対策
この章では、不登校状態から公立高校に合格するための救済制度や対策について解説します。
自己申告書で不登校の事情を伝える
中学校で欠席日数が多かった場合、その理由や高校進学に対する意欲を高校側に直接伝えられる自己申告書(理由書)というものがあります。
自己申告書には欠席理由やその間の取り組みなどを書く欄があり、欠席日数が多いことの不利益を最小限に抑えられます。
困難をどのように乗り越えたか、成長したかを記載することで、前向きな姿勢をアピールすることも可能です。
また、近年は不登校経験がある生徒に配慮する傾向もみられます。
例えば、千葉県では2025年度の入学者選抜で出欠状況のみで不利益な扱いをしないことを明言していたり、2026年度の入学者選抜からは出欠の記録を調査書から削除したりしています。
(参考:千葉県教育委員会「令和8年度(令和7年度実施)以降の千葉県公立高等学校入学者選抜の改善点について」)このような動きから、不登校状態でも公立高校合格を狙いやすい時代になってきているといえるでしょう。
各都道府県が設ける不登校枠(特例選抜)を活用する
内申点を問わず、面接や作文、当日の学力検査を中心に合否を判定する、不登校状態の生徒向けの特別選抜、いわゆる不登校枠を設けている自治体があります。
この不登校枠を利用すれば、欠席日数や内申点の不利益を最小限に抑えて受験可能です。
例えば、埼玉県は「不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」として、学力検査の得点の合計や調査書の学習の記録および出欠の記録以外の得点、自己申告書の内容などを評価対象とする選抜枠を設けています。
(参考:埼玉県教育委員会「第6 不登校の生徒などを対象とした特別な選抜」)不登校枠については自治体ごとで扱いが異なるため、お住まいの自治体の教育委員会のウェブサイトをチェックしたり、教育委員会や高校に問い合わせてみたりすることをオススメします。
内申点と出席日数をカバーする具体的な方法
学校に行けなくても出席日数をカバーする具体的な方法としては、主に以下の3つがあります。
- 適応指導教室(教育支援センター)
- 学習塾・フリースクール
- ICTを活用した出席扱い制度
適応指導教室(教育支援センター)は、各自治体の教育委員会が管理・運営している施設です。主に不登校状態の児童・生徒を対象に、学校への復帰を目指して指導しています。
フリースクールも不登校状態の児童・生徒を対象にしている施設です。適応指導教室(教育支援センター)との違いは、運営元が個人や民間企業、NPO法人である点や、必ずしも学校への復帰が目的ではない点などです。
適応指導教室(教育支援センター)やフリースクール、学習塾などへの出席は、一定の要件を満たすと学校の出席扱いになります。そのため、学校へは行けなくても内申点や出席日数をカバー可能です。
(参考:文部科学省「義務教育段階の不登校児童生徒が学校外の公的機関や民間施設において相談・指導を受けている場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」)また、オンライン指導などのICTを活用した自宅学習でも、要件を満たせば出席扱いになります。
(参考:文部科学省「不登校児童生徒が自宅においてICT等を活用した学習活動を行った場合の指導要録上の出欠の取扱いについて」)このような制度は知っていれば使えるため、情報収集は積極的に行っていきましょう。
内申点の対策としては、提出物を提出する、テストを保健室で受ける、可能な範囲で授業や行事に参加する、英検などの資格試験に合格するなどがあります。
補足:不登校だと、出席日数や調査書(内申点)の対策を行っても意味がない…?
ご紹介したように、学校(教室)に毎日行くことができなくても、出席日数や内申点をカバーする方法はあります。
ただしそれでも、出席日数や調査書(内申点)を「毎日学校に登校している生徒」と同等にすること、または志望する公立高校の合格水準を満たすことは、現実的には難しい可能性があるということは、正直にお伝えします。
「それなら、対策を行っても意味がないのでは…?」と思うかもしれません。
しかし一方で、「対策を行うことで、行ける公立高校の選択肢を少しでも広げて、合格可能性を少しでも上げることができる」というのもまた事実です。
以上を踏まえて、大切なことは、以下の3点です。
- 最初から無理だとあきらめずに、いろいろな方法を探し、子どもに無理のない範囲で実施すること
- 公立の全日制高校以外の選択肢も探しておくこと
- 不登校からの高校受験を家庭だけで抱え込まず、実績のある学習塾などに相談すること
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公立高校だけじゃない!不登校中学生の多様な進路選択
不登校状態の子どもが目指せるのは、公立の全日制高校だけではありません。公立高校以外にも多様な選択肢があり、本人にとっては公立高校よりも合っている可能性もあります。
この章では、公立の全日制高校以外の進路選択について解説します。
通信制高校(自分のペースで高卒資格を取得)
通信制高校は、通信教育で学習する高等学校課程のことです。公立も私立もあります。
基本的に毎日の通学は必要ないので、通学のストレスが少ないのはメリットです。
また、学校から送られる教科書や動画教材などで勉強するため、自分のペースで学べます。
卒業要件を満たせば高卒資格を取得できるので、高校卒業資格(高卒資格)を取得できます。
通学頻度やコースなどは学校ごとで異なるため、ぜひさまざまな通信制高校を調べて比較してみてください。
定時制高校(多様な生徒を受け入れる環境)
定時制高校は、夜間、もしくは昼間の決められた時間に通学して学習する高等学校課程のことです。
一般的に、全日制高校と比べて1日の授業時間が少なく、通学時間も昼間と夜で選べるのが特徴です。朝が苦手だったり、昼間に仕事をしていたりしても通いやすいといえるでしょう。
また、定時制高校にはさまざまな境遇の人が集まりやすく、不登校経験者も積極的に受け入れています。そのため、同じ悩みを抱えているからこそわかり合える友人ができるかもしれません。
東京都の例では、チャレンジスクールという、不登校経験者に配慮のある公立定時制高校もあります。
私立高校の専願・不登校枠
私立高校の中には、不登校状態の生徒を対象とした相談会や専願枠を設けている学校があります。
このような私立高校を受験すれば、入学後も不登校への理解やサポートが期待できます。
例えば、兵庫県の日ノ本学園高等学校は専願生徒を対象に、不登校経験のある生徒を受け入れています。
(参考:日ノ本学園高等学校「不登校生受入について」)公立高校だけではなく、私立高校でもいわゆる不登校枠を設けている高校はあるので、一度お住まいの地域で探してみるのがオススメです。
【重要】不登校からの高校受験は、学力と心の両輪が必要
不登校状態から高校受験を目指すには、勉強するだけでも制度を知るだけでも不十分です。
この章では、その理由とすべき行動について解説します。
制度を知るだけでは合格できない理由
親が不登校状態のお子さんが使える自己申告書や不登校枠などの制度を知っていたとしても、試験当日に面接したり問題を解いたりするのはお子さん自身です。
そのため、制度を知るだけでは不十分であり、何よりも大事なのはお子さんの体と心の状態なのです。
無理な再登校よりも、心のエネルギーの回復を優先する
学力や調査書(内申点)を上げるために、焦って学校や集団塾に無理やり行かせようとすると、自己肯定感を下げるなどの危険性があります。
優先すべきなのは、お子さんが「自分を理解している」と思える大人と出会い、心のエネルギーを貯めることです。
ただでさえ学校へ行けず、心が不安定な状態なので、まずは心の平穏を取り戻せるように優しくお子さんを導きましょう。
基礎からの戻り学習で自信を取り戻す
焦りからいきなり応用問題や過去問に手を付けると、お子さんが自信をなくす可能性があります。
特に、数学や英語などは積み重ねの教科といわれており、中学1年生の内容がわかっていないとその先の内容もわかりません。
一見遠回りに見えるかもしれませんが、今の学年にこだわらず、わからないところまで戻って基礎から学習するのがオススメです。小学生の内容でも同様に戻って学習し直しましょう。
基礎からの戻り学習が、結果的に一番の近道になります。
不登校からの高校受験なら、キズキ共育塾にご相談ください
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