不登校は親のせいではありません。自分を責めるお母さんが知るべき真実と解決策【最新データで解説】

不登校状態にあるお子さんについて、
「私の育て方が悪かったのかも…」
「あのときの言葉が、子どもを追い詰めたのではないか…」
と自分を責めながら、深夜に一人でスマートフォンを握りしめているお母さんに、最初にお伝えしたいことがあります。

お子さんが不登校になったのは、決して親のせいではありません。

子どもから「お母さんのせいだ!」と怒りをぶつけられる。
学校の先生、夫、祖父母(自身や夫の両親)からの視線に耐える。

それでも毎日を必死に生きているあなたの子どもへの思いや苦しさは、本物です。

本記事では、文部科学省の最新データを根拠に親のせいではない理由を明確に示した上で、自責のループから抜け出すための考え方と、今日からお子さんのためにできる正しい対応をお伝えします。

コラムを読み終える頃には、心の重荷がスッと軽くなり、お子さんの将来に向けて何をすべきかが明確になるはずです。

どうか一人で抱え込まず、最後まで読んでみてください。

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【結論】不登校は決して親のせいではありません

「親のせい」という言葉が、どれほど深くお母さんの心を傷つけるかは、想像に難くありません。

この章では、感情論ではなく、国が公表した統計データをもとに、「親のせい」という言葉がいかに事実と異なるかを明確にお伝えします。

不登校は、どの子にも起こりうる

まず、文部科学省は、不登校は「どの子にも起こりうる」としています。

どれだけ素晴らしい親でも、どれだけ元気な子でも、どんな子育てをしていても、不登校にはなりうるのです。

また、文部科学省が2025年10月に公表した「令和6年度 児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、小学校・中学校で不登校状態にある子どもの数は353,970人と、過去最多を更新しました。

小学校では約43.5人に1人、中学校では14.7人に1人が不登校です。

不登校は、今や全く珍しい状況ではありません。

これほど多くいる不登校状態にある子どもの全員が「母親のせいで不登校になった」と考えるのは、現実的ではないことがわかるでしょう。

文部科学省の最新データが示す事実|親子・家庭の関係は少数派

この調査では、不登校になった子どもについて、学校が把握している事実も掲載されています。

注目すべきは、親子や家庭に関する項目は、全体のなかでは少数派であるということです。

  • 親子の関わり方に関する問題の情報や相談があった:約12.6%
  • 家庭生活の変化に関する問題の情報や相談があった:約8.0%

親子・家庭関係が主因である不登校が比較的少ないという傾向は、近年を通じて一貫しています。

つまり、あなたが「自分のせいかもしれない」と感じているなら、その可能性は数字のうえでは低いのです。

親子関係や家庭環境が関係する不登校にもさまざまな原因が

不登校状態にある子どもの約20.6%、つまり5人に1人は、親子・家庭関係についての「問題」があったとされていることは事実です。

ただでさえ自分を責めているあなたは、「うちの子が当てはまるのでは。やっぱり自分が悪かった」と思うかもしれません。

しかし、それでも声を大にして言いたいのは、「もし仮にそうだとしても、もう自分を責めないでほしい」ということです。

なぜならば、先ほどもお伝えしたとおり、不登校は、どんな子どもでもなりうるからです。

つまり、あなたと同じような子育てや家庭環境でも、不登校になる子もいれば、ならない子もいるということです。

これは、不登校は、何か一つの原因で起きるということがあまりないからです。いろいろな状況が複雑に絡まり合って、不登校になるのです。

親子関係や家庭環境が不登校に関係している場合も、それが全てではなく、数ある状況の1つに過ぎません。

そして、このコラムに辿り着いたあなたは、もう十分すぎるほどに自分を責めているはずです。これ以上自分を責めても、自分のためにも、そして子どものためにもなりません。

不登校のことを、自分だけで思い詰めないでください。

後でもお伝えしますが、不登校のサポート団体などに相談することで、「自分が悪い」という思考から抜け出しやすくなり、今後に向けてできる対策も見つかるはずです。

不登校の原因1位は「やる気が出ない」。ただし…

補足として、同調査において、不登校状態にある子どもについて学校が把握している事実の上位3件は、以下のとおりです。

  • 学校生活に対してやる気が出ない等の相談があった:30.1%
  • 生活リズムの不調に関する相談があった:25.0%
  • 不安・抑うつの相談があった:24.3%

ただし、「なぜやる気が出ないのか」という踏み込んだ分析はなされていません。

繰り返しますが、重要なのは、不登校は単一の原因で起きることはほとんどないという点です。

学校生活のストレス、発達特性、友人関係のトラブル、思春期特有の不安感などのさまざまな要因が複雑に絡み合った結果、学校が把握している事実として「やる気が出ない」にまとめられている、という可能性は、十分に考えられます。

そして、あるとき限界を超えた結果として、学校に行けない状態が表れるのです。

なぜ母親は「育て方が悪かった」と自分を責めるのか?

客観的なデータを見れば親のせいである可能性は低い、そして不登校は単一の原因で起こることは少ないのに、なぜお母さんたちは自分を責め続けるのでしょうか。

そこには、個人の性格だけでは説明できない、根深い社会的背景があります。

この章では、母親が自分を責めやすい理由について解説します。

「子育ては母親の責任」という社会の呪縛

日本社会には今なお、子育てはお母さんがするものという根強い意識があります。

たとえば、仕事で忙しい夫から、「子育てはお前に任せている」と言われた経験のある人は少なくないでしょう。

また、夫や祖父母(自分の両親・夫の両親)は「学校は行くもの」と思っており、「母親が甘やかすから学校に行かない」と言われた人もいるかもしれません。

学校からも、「今日は登校しますか」「ご家庭での様子はどうですか」とプレッシャーをかけられることもあるでしょう。

このような状況のなかで、気づけばお母さんは、家庭の外からも内からも、子どもとの板挟みの状態に追い込まれているのです。

子育ては、母親だけがするものではありません。
また、「学校に行かないことの許容=甘やかし」ではありません。

そんな中で、お母さんがお子さんと必死で向き合い、休ませていることは、お子さんの心身の回復に役立っているのです。

子どもからの「お母さんのせいだ」という言葉の裏にある心理

子どもから「お母さんのせいでこうなった」という言葉を直接ぶつけられ、傷ついた経験がある人もいるでしょう。

しかし、その言葉を文字通りに受け取る必要はありません。

子どもが母親に暴言を吐くのは、母親を本当に憎んでいるからではありません。

この世界で一番安心して甘えられる存在だからこそ、行き場のない苦しさをぶつけているといえます。

暴言はあなたへの攻撃ではなく、助けを求めるSOSのサインなのです。

【要注意】不登校を長引かせる親のNG行動

不登校は親のせいとはいえません。ただし、よかれと思って取っている行動が、知らず知らずのうちにお子さんの回復を遅らせるケースがあります。

この章では、注意喚起として、不登校を不本意に長引かせる、親のNG行動について解説します。

無理に学校へ行かせようとする(登校刺激)

「今日こそ行けるかもしれない」と毎朝声をかけたり、制服を出して玄関に並べたりする気持ちはわかります。

しかし、お子さんの心のエネルギーが枯渇している状態で「行きなさい」と背中を押すことは、空っぽのガソリンタンクに鞭打つようなものです。

強制的な登校刺激は、お子さんの心をさらに閉ざす可能性があります。

過去の原因探しをして子どもや自分を責め続ける

「なぜ行けないの?」
「いつから変わったの?」

などと過去の出来事を執拗に掘り返すことは、お子さんに「あの頃の自分を責めている」と感じさせ、自己嫌悪を深めさせます。

また、親御さん自身も原因探しのループにはまり込み、消耗します。

大切なのは、「なぜこうなったか」という過去のことではなく、「子どもの状況がどうあって、これからに向けて何をしていくのか」という今と将来です。

過去の状況にとらわれ過ぎず、今と未来に視点を移してください。

腫れ物のように扱って過干渉・過保護になる

お子さんを傷つけたくないあまり、あらゆることを先回りして世話を焼くのは、愛情の表れです。

しかし、過度な先回りはお子さんが自ら行動する機会を奪い、自己効力感や自立心の育成を妨げることがあります。

腫れ物に触るように接するのではなく、ありのままの存在を受け入れていると言葉で伝えることが、お子さんの回復につながります。

自分を責める親が今日からできる心の対処法

お子さんを支えるためには、親御さん自身の心を保つことが必要です。

なぜなら、親が笑顔でいられることは、子どもにとって「家が安全な場所だ」と感じる最大の根拠になるからです。

この章では、自分を責める親御さんが今日からできる対処法について解説します。

親自身の心と体を休ませる

深夜に何時間もスマートフォンで情報を検索し続け、翌朝また子どもと向き合うサイクルを繰り返していると、知らず知らずのうちに親御さん自身の心が削られていきます。

「もっと調べれば答えが見つかるかもしれない」と焦るのも無理はありません。しかし、睡眠不足と情報過多の状態では、何を見ても不安が増すばかりです。

「今夜は検索をやめて、眠ろう」と考えるだけでも、明日のあなたは今日より少し強くなれます。

健康で子どものそばにいるためにこそ、まずはあなた自身を守ってください。

完璧な親を目指さず、罪悪感を手放す

「どんな状況でも笑って料理を作れる母親でなければ」
「もっと早く気づいてあげられたはずだ」
といった理想の親像は、いったん脇に置いてください。

不登校状態にある子どもに必要なのは、完璧な母親ではありません。怒ったり泣いたりしながらも、そばにいてくれる親そのものです。

あなたが感じている罪悪感は愛情の深さの裏返しであり、恥じる必要はありません。

「罪悪感を抱えながらも、今日ここまで踏ん張ってきた」という思いそのものを、認めることが大切です。

不登校状態にある子どもに対して親ができる正しい対応とは

親御さん自身の心を守ることができたら、次はお子さんへの関わり方を少しずつ変えていきましょう。

この章では、不登校状態にある子どもに対して親ができる対応について解説します。

家庭を一番安心できる居場所にする

不登校の状態にある子どもにとって最初に必要なのは、「学校に行けなくても、家にはいてもいいんだ」という安心感です。その際に、「何か特別なことをしなければ」と焦る必要はありません。

学校の話をしなくていい、責められない、ただ存在を受け入れてもらえる場所が家庭であるとき、お子さんは少しずつ心のエネルギーを蓄えていきます。

一緒にテレビを見る、ゲームをする、ご飯を食べながら何気ない会話をするといった、何でもない日常が、最大の回復の場になるのです。

過去の原因探しをやめて今とこれからの環境づくりに目を向ける

ある程度の安心感が取り戻せてきたら、次のステップとして、これからどんな環境を整えるかを考え始めましょう。

不登校の次の一歩は、今在籍している学校・クラスに戻ることだけではありません。

フリースクール、通信制高校、個別指導塾など、選択肢は思いのほか多数あります。

大切なのは、お子さんが「自分には居場所がある」「次の一歩が踏み出せる」と感じられる環境を、焦らず丁寧に整えていくことです。

【解決策】学習の遅れと心のケアは一人で抱え込まず専門家へ

ここまで、不登校の原因や親御さんの心のケア、お子さんへの適切な関わり方について解説してきました。

しかし、「分かっていても実践が難しい」と感じる親御さんは少なくありません。

子どもの状況に応じた対応が必要なため、家庭だけで抱え込むと負担が大きくなります。

この章では、専門家に相談するメリットや受けられる支援について解説します。

不登校状態にある子どもを親だけで抱え込む必要はない

お母さんがカウンセラー・教師・友人の役割を同時に担おうとしても、現実的には難しいでしょう。

全力で子どもに向き合おうとするあまり、親御さん自身が疲弊し、親子共倒れになるケースは少なくありません。

その献身は本物ですが、長続きはしないでしょう。

専門家の力を借りることで、あなたとお子さんの両方が救われる可能性が大きく広がります。

不登校のサポート団体、不登校の親の会、不登校に理解のある塾など、あなたとお子さんをサポートする人たちは大勢います。

ぜひ、自分に合う専門家・第三者を見つけて、積極的に利用してみてください。

そうすることで、「親のせいで」という気持ちを手放す方法も、子どもが次の一歩に進むための方法も、具体的に見つかるはずです。

勉強の遅れによる将来への不安が子どものエネルギーを奪う

心が少しずつ回復してきたとき、多くの子どもが直面するのが、勉強の遅れという現実です。

「学校に戻りたい気持ちはあるけれど、授業についていけないかもしれない」
「進学できないかもしれない」
といった将来への不安が、次の一歩を踏み出す足を重くします。

勉強の問題は、メンタルケアだけでは解決できません。

学習支援とメンタルケアの両輪がそろったとき、子どもは初めて「前に進める」と感じられるのです。

キズキ共育塾が親子共倒れを防ぐ伴走者になれる理由

私たちキズキ共育塾は、単なる学習塾ではありません。

在籍する講師の多くが、かつて不登校・ひきこもり・受験失敗などの挫折を経験しています。

お子さんの止まったままのような感覚も、親御さんのどうしていいかわからない苦しさも、理屈ではなく実感として理解できる講師やスタッフが、完全個別の1対1でサポートします。

小学校の基礎からやり直すことも、高校・大学受験に向けて本格的に準備することも可能です。

学校復帰だけをゴールとせず、お子さんらしい次の一歩を一緒に考え、歩んでいきます。

まとめ:お子さんの状況に合わせたサポートが大切

子どもが不登校状態にあっても、「自分のせいだ」と責める必要はありません。

お子さんをサポートするためにも、まずは親御さん自身が心と体を休ませ、罪悪感を手放しましょう。そのうえで、お子さんのありのままの状態を受け止め、そばで見守ることが大切です。

学習面での不安やメンタルケアについては、支援団体や専門家への相談をオススメします。お子さんの状況や親御さんの苦しさを理解したうえで、次の一歩をサポートしてくれるでしょう。

Q&A よくある質問

不登校を長引かせる親のNG行動は何ですか?

以下が考えられます。

  • 無理に学校へ行かせようとする(登校刺激)
  • 過去の原因探しをして子どもや自分を責め続ける
  • 腫れ物のように扱って過干渉・過保護になる

詳細については、こちらで解説しています。

不登校状態にある子どもに対して親ができる正しい対応は何ですか?

以下が考えられます。

  • 家庭を一番安心できる居場所にする
  • 過去の原因探しをやめて今とこれからの環境づくりに目を向ける

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2025年11月現在16校+オンライン校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2025年9月現在9校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校オンライン / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2025年6月現在、全国に17校とオンライン校(全国対応)がある。

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