劣等感とは? 克服する方法やコンプレックスとの違いを解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾の内田青子です。

突然ですが、あなたには劣等感がありますか?

勉強、仕事、恋愛、容姿や人間関係。何らかの劣等感を持つ人はたくさんいます。

劣等感と聞くと、私たちは悪いこと、解消しなければならないことのように思いがちです。

しかし、劣等感は使い方次第で理想の自分へ向かう原動力になります。

このコラムでは、強い劣等感を持つ人の特徴と原因、克服する方法について解説します。あわせて、劣等感を克服した人の体験談を紹介します。

私たちキズキ共育塾は、強い劣等感を持つ人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

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劣等感とは?

みなさんは、そもそも劣等感とは何かを知っているでしょうか?果たして、あなたが今抱えている気持ちは本当に劣等感なのか、改めて考えてみましょう。

劣等感とは、周囲や他人などに対して、自分が劣っているという感情のことです。(参考:松村明・三省堂編修所 『大辞林 第四版』

劣るというのは、他の何かと比べて及ばないことを指します。つまり、自分が他人よりも劣っているという感情こそが劣等感なのです。

また、劣等感が何かを考えるときに、欠かすことのできない人物がいます。19世紀の心理学者・アルフレッド・アドラーです。

アドラーは、人間の行動欲求の基礎は劣等感であると言いました。(参考:放送大学大学院文化科学研究科「臨床心理学特論」

以下のように、人が何かをがんばるとき、その根底には劣等感があるという考え方です。

  • 自分は容姿が悪いから、他の手段で努力してモテるようになりたい
  • 自分は貧乏だから、お金持ちになるためにがんばりたい

アドラーは、「劣等感は人が努力をするために必要な感情であり、悪いものではない」と言っています。

つまり、劣等感は成長のきっかけであり、エネルギーの源泉になるのです。

そのため、「劣等感を持ってはいけない」「間違った感情だ」とは、思わなくてもいいのです。

劣等感と劣等コンプレックスの違い

劣等感自体はよくない感情ではありませんが、時に好ましくない方向に向かうことがあります。

それが「劣等コンプレックス」です。

「劣等感」と「劣等コンプレックス」は異なるものです。

劣等感が「自分が劣っているという感情」であるのに対し、「劣等コンプレックス」は国語辞典である三省堂の『大辞林』で次のように説明されています。(参考:松村明 三省堂編修所『大辞林 第四版』

劣等コンプレックス
劣等感が原因で生じる、自分をよく見せようとしたり、逆に失敗して傷つくのを恐れたりする心のわだかまり

つまり、「劣等コンプレックス」は「強い劣等感」「過剰な劣等感」などと言い換えられるかもしれません。

「劣等感」は、劣っている(と思う)部分を克服しようという前向きな気持ちにつながります。

ですが、心のわだかまりである「劣等コンプレックス」は、行動をストップさせたり、間違った行動に駆り立てたりします

例えば、「容姿が悪いから別の手段でがんばるぞ!」は、「劣等感」による前向きな行動です。

対して、「容姿が悪い自分は何をやってもバカにされる」は、「劣等コンプレックス」による後ろ向きな考えです。

「劣等コンプレックス」は前向きにがんばるエネルギーを奪い、いつまでも悩みの中で停滞する原因となります。

また、「劣等コンプレックス」は自分を嫌いになったり、自己嫌悪になったりする原因にもなります

自分嫌いや自己嫌悪については、下記コラムを読んでみてください。

あなたも、自分が持っている感情が「劣等感」なのか「劣等コンプレックス」なのか考えてみてください。

もし「劣等コンプレックス」だった場合は、少しずつでいいので自分を受け入れ、前向きな気持ちになれるようにしていきましょう

強い劣等感を持つ人の5つの特徴と原因

では、劣等コンプレックスを抱く人にはどのような特徴があるのでしょうか。

ここからは、わかりやすいように「劣等コンプレックス」を「強い劣等感」と呼ぶことにします。

私が見聞きした範囲では、「強い劣等感」を持っている人には、次の5つの特徴とそれに至るまでの原因があるように思います。

特徴①過剰な比較癖がある

強い劣等感を持つ人は、何事も過剰に人と比べがちです。

原因としては、兄弟や友達とよく比べられてきたり、SNSを頻繁にチェックしていたりなど、他人との比較が当たり前になっていることが挙げられます。

例えば、次のようなことは、「過剰な比較」です。

  • 「楽しそうにはしゃいでいるクラスメイトを見て、自分は話し下手でつまらない人間なんだと落ち込む」
  • 「友達が『可愛いね』と褒められているのを見て、自分は容姿が悪いのだと悩む」

「隣の芝生は青い」と言うように、人のことはどうしてもよく見えるものです。

強い劣等感を持つ人は、他人の「いいところ」や「たまたまうまくいったところ」と、自分の「苦手なところ」や「たまたまうまくいっていないところ」を比べがちです。

あなたがポツンとしているときにクラスメイトが楽しくはしゃいでいたとしても、「あなたがクラスメイトより絶対的に劣っている」ということには繋がりません。

人の「よいところ」は、いろんな場合にいろんな形で現れます。

隣の芝生に気を取られて、あなたの「いいところ」「魅力的なところ」が見えなくなっているだけです

あなたも、「自分はダメだ」と思ったら、過剰な比較をしていないか自分をチェックしてみてください。

特徴②視野が狭くなっている

強い劣等感を持つ人は、視野が狭くなっています。視点が一つになっている、という言い方もできるでしょう。

視野が狭くなる原因としては、自分の短所やよくないと感じるところにばかり目がいき、他の考えを取り入れられないことが挙げられます。

例えば、あなたが「友達のAちゃんは目が大きくて素敵」と思い、「自分は可愛くないんだ」と強い劣等感を持ったとしましょう。

そのときあなたは、女の子の魅力を「目の大きさ」という視野・視点からだけで見ていませんか?

人の魅力は、「一つの条件」だけで決まるものではありません

「目が大きい」ことは魅力の一つかもしれません。ですが、「スタイルがいい」「笑顔が可愛い」「楽しい会話ができる」なども魅力ですよね(他にもたくさんありますし、小さい目が魅力的なことだってあります)。

「あなたの目がAちゃんよりも小さいからと言って、全体的にAちゃんよりも魅力がない」という話ではないのです。

他の例としては、「B大学に合格できなかった自分はダメ人間だ」と思い込んでいる人は、「B大学」という視点だけで人の価値を見ている可能性がある、などもあるでしょう。

あなたの強い劣等感が、「狭い視野(一つの視点)」にとらわれたものでないか、考えてみてください。

特徴③自己肯定感が低い

自己肯定感が低い人も、強い劣等感を持つ傾向にあります。

そもそも自己肯定感とは、「自己を肯定する感情」のことです。国語辞典である三省堂の『大辞林』では、次のように説明されています。(参考:松村明 三省堂編修所 『大辞林 第四版』

自己→おのれ。自分自身。
肯定→物事を、正しく妥当であると認めること。同意。是認。

つまり、「自分自身を正しく妥当であると認めてあげる感情」が、自己肯定感です。

欠点も含めて、「自分でいいのだ」と思える感情とも言えるでしょう。

自己肯定感が低くなる原因としては、他人と比べて自分の短所にばかり目が向いていることが挙げられます。

次のように、自己肯定感が高い人は、自分の長所も短所もまとめて自分にOKを出しています

「私は人見知りだし、美人でもない。けれども、絵が上手だし、一緒にいて楽しいと言ってくれる友達がいる。私は自分に満足している」

しかし、自己肯定感が低い人は、短所(だと自分が思っているところ)ばかりに目を向け、それが強い劣等感に繋がります。

強い劣等感を克服するには、まず次のように考えて、自己肯定感を高めてみましょう。

「欠点も含めて、自分は自分。自分にはいいところもたくさんある。変に悩む必要はない」

あなたもぜひ、自分が欠点ばかりに目を向けていないかを振り返ってみてください。

特徴④完璧主義・理想が高い

完璧主義や理想が高い人は、劣等感をいっそう感じやすいと言われています。なぜなら、成功よりも失敗やミスに気を取られ、できなかった部分に目がいくためです。

筑波大学の髙坂康雅教授の研究でも、完璧主義でミスを過度に気にする人の方が劣等感を強く感じやすいとされています。(参考:髙坂康雅「青年期における劣等感と自己志向的完全主義との関連」

例えば、次のような場合は、完璧主義・理想が高いがゆえに劣等感を感じています。

  • テストで90点だったが、100点を取れなかったので自分はダメだ
  • 試合には勝ったが、プレーでミスをしてしまったので自分は喜んではいけない

何事もしっかりこなそうとするのはよいことです。しかし、過度に気にしてしまうと、よいところに目が向きづらくなってしまいます

あなたも一度立ち止まって、完璧を求めすぎていないか、理想が高すぎないかを見つめ直してみてください。

特徴⑤負けず嫌いな性格

負けず嫌いな性格の人は、相手より優位に立とうという意識が働きます。そこで他人と比較するため、自分が劣っている場合には劣等感を感じるのです。

ただ、負けず嫌いな人は、全員が強い劣等感を抱きやすいというわけではありません。

筑波大学の髙坂康雅教授、佐藤有耕教授の研究によると、次のように、「競争」の捉え方で劣等感の感じやすさは変わるとされています。

  • 「競争」は自己を向上・成長させるものと捉えている→それほど劣等感を感じない
  • 「競争」は他人に認めてもらうためのものと捉えている→劣等感を感じている

(参考:髙坂康雅・佐藤有耕「青年期における劣等感と自己志向的完全主義との関連」

あなたがもし負けず嫌いなら、どうして負けず嫌いなのかを考えてみてください。そして「競争」に対しての考えを変えてみることで、劣等感を感じにくくなるかもしれません。

強い劣等感を克服する9つの方法

それでは、強い劣等感を克服するにはどのようにすればいいのでしょうか?

ここからは、強い劣等感を克服する9つの方法をご紹介したいと思います。

方法①専門家に話を聞いてもらう

まず大前提として、自分の力だけで克服できないほど劣等感が強い場合は、専門家を頼りましょう

深刻な場合だと、気持ちが心の奥に抑圧されて、自分では劣等感に気づいていないことさえあります。

そのような劣等感は、専門家の助けがないとなかなか解消できません。

専門家には、次のような例があります。

  • 心療内科や精神科
  • 学校や職場の相談室
  • 自治体の相談窓口

専門家によっては、認知の歪みを改善したり、自己肯定感を高めたりする対処法を教えてくれることもあります。

私たちキズキ共育塾でも、主に勉強や受験に関する相談は無料で受け付けておりますので、ぜひ、お話だけでも聞かせてくださいね。

方法②強い劣等感を抱かせる環境から抜け出す

強い劣等感を抱かせる環境からは、抜け出したり距離を置いたりしてみましょう

例えば、「進学校で優秀な同級生に囲まれて強い劣等感を抱いた場合、自分に合った学校に転校する」という方法です。

学校には在籍しつつ、クラスメイトとは距離を置いて、塾や習い事の場で楽しく過ごすという方法もあるでしょう。

「環境」とは、学校や職場などの実生活・人付き合いだけでなく、SNS、ウェブサイト、マンガ、テレビ、映画なども含みます。

強い劣等感を抱かせる環境から離れて、自分の価値を見直し、自分を回復していきましょう。

方法③視野を広げる(視点を変える)

強い劣等感を感じたときこそ、視野を広げ、視点を変えてみましょう。

先ほどお話ししたように、自分が劣っていると感じているときは、視野が狭くなっている可能性があります

「A大学に行けなかった自分はダメだ」と思っている人は、人の価値を「A大学に行っているかどうか」という点だけで判断しています。

次のような問いかけを自分に行うと、劣っていると思っていた部分が実はそうではなかったということもよくあります。

  • 「A大学出身ではないけれど、素晴らしい人はいないだろうか?」
  • 「A大学の学生になることだけが、人生の目標なのだろうか?」

視野を広げられると、他人と自分は違って当たり前だと気づき、あなたを受け入れてあげられます

自分の視野が狭くなっている(視点が一つになっている)可能性がないか、あなたも一度考えてみてください。

方法④目標を決める

強い劣等感をどうしても拭えないのであれば、目標を決めて努力してみましょう。

冒頭で「健全な劣等感」は成長するエネルギーになるとお話ししました。

劣等感をバネにして努力することは、健全な劣等感の克服法です。ゴールがあった方が努力しやすいため、目標を決めてみましょう。

まずは、自分の「強い劣等感」を「健全な劣等感」に変えましょう。例えば、次のようなイメージです。

  • 「こんな自分はダメ人間だ…」→→→「もう一回がんばるぞ!」

その上で、例えばA大学に行けなかったことに強い劣等感を抱いているのなら、もう一度A大学を目指してチャレンジしてみましょう。

その結果、A大学に合格できれば強い劣等感はなくなるはずです。

例えA大学に合格できなかったとしても、「努力した」「がんばれた」という事実が劣等感を解消してくれます

A大学への再チャレンジ以外に、次のように別のルートにチャレンジすることも考えられます。

  • なりたい職業に就く
  • 仕事で出世する

どのような未来なら自分が納得できるだろうか。

あなたもぜひ「健全な劣等感」をバネに、目標に向かってチャレンジしてみてください

方法⑤小さな成功体験を積み重ねる

「何かができた成功体験」を積み重ねることで、強い劣等感を克服していく方法もあります。

「成功体験」といっても大きなことである必要はありません

次のような、小さな実践しやすい目標を立てて、成功体験を積み重ねていくのです。

  • 朝、10分だけウォーキングをする
  • 毎日、寝る前に英単語を覚える

どんな小さなことでもできると自信がつき、別のことにもチャレンジできるようになります。

キズキ共育塾のある講師は、挫折による強い劣等感に悩んでいたとき、「毎日、違う駅やバス停で降りてみる」といったチャレンジをはじめました。

「今日も新しい駅まで行って降りることができた」という達成感は、「自分はできる」といった小さな勇気を与え続けてくれたそうです。

「成功体験」を積み重ねるときに注意することは、あれもこれもと一度にやってみないことです。

ウォーキングも、英単語も、ダイエットもしなくては…。

と考えても、人間は一度に複数の目標は達成できません。

まずは、ウォーキングから始める。それが達成できたら、英単語を覚えることにチャレンジする。

このように、一つずつ「成功体験」を積み重ねていくことが大切です。

あなたもぜひ、小さな目標を一つ考えてみてください。

方法⑥ネガティブな感情が湧いて来たら思考を止める

ネガティブな感情にとらわれている自分に気がついたら、すぐに思考を止めましょう。

強い劣等感を抱いているときは、「どうせ自分なんて」というネガティブな感情にとらわれがちです。ネガティブな思考を止めることで、強い劣等感を抱く機会をなくせます。

次のようなネガティブな感情は、何かにチャレンジするエネルギーを奪います。

  • どうせ自分は志望校に受からない
  • どうせ好きな人からフラれてしまうんだ

筆者の経験から、思考を止めるためには、次のような方法がオススメです。

  • 鼻をつまんで息を止める(感情を感じる脳に一時的に酸素を送るのをやめる)
  • 歌を歌う
  • 体を動かす
  • 暗記や仕事など、頭を使うことを始める

ネガティブな感情が湧いてきたなと思ったら、ぜひ試してみてください。

方法⑦理想の自分を絵に描く

理想とする自分を絵に描くことで、強い劣等感を克服する方法もあります。

絵を描くことにはセラピー効果があり、理想的な自分を描いていると心がエネルギーに満ちてくるのです。

特別な画材は不要で、次のような「よくあるもの」で大丈夫です。

  • 画用紙や自由帳などの白い紙
  • クレパスや色鉛筆などの多色の筆記具

描くことの例は、次のようなものです。

  • A大学でキャンパスライフを送る自分
  • テニスの大会で優勝カップを手にしている自分
  • 素敵な恋人とデートしている自分

顔の表情や服装まで、丁寧に描き込み色を塗りましょう。

下手でもかまいません。心を込めて描くことが重要です(筆者は幼稚園児レベルの絵しか描けませんが、それでもかなりの効果があることを実感しています)。

完成した絵は、飾ったり取り出しやすいところに保管しておいたりして、強い劣等感に飲み込まれそうになったら眺めるようにしてください。

ネガティブな感情を追い払って、理想の自分を頭にインプットできます。

そうすることによって、あなたの中に、理想の自分になるために行動しようという意欲がわいてきます

紙と筆記具だけで簡単にできるので、ぜひ試してみてくださいね。

方法⑧原因の理解と深掘りをする

あなたがなぜ劣等感を抱いているのか、その原因を理解して深堀りをしてみましょう。自分の気持ちに整理がつき、劣等感を克服するきっかけになるかもしれません。(参考:自分探しイズム『劣等感を克服しよう: 自己肯定感の高め方 アダルトチルドレンの生き方シリーズ』

なぜなら、前述のように強い劣等感を抱いているときは視野が狭くなりがちだからです。一度立ち止まり、自分を見つめ直してみてください。

例えば、あなたが次のような劣等感を抱いていたとします。

  • 自分は友人より勉強ができないからダメだ

では、なぜこのような劣等感を抱いているのでしょうか。原因を深堀りしてみると、さまざまなものが出てくるでしょう。

  • 親が常に友人と比較してくる
  • 勉強ができない=ダメだと思い込んでいる
  • 勉強以外(スポーツや芸術)に目を向けられていない

原因が理解できたら、それを解消するように行動してみましょう。

  • 親に比較しないでほしいと伝える
  • 本当に勉強ができないとダメなのか調べてみる
  • 勉強以外(スポーツや芸術)に目を向けてみる

すると、劣等感を抱く原因がなくなり、克服につながります

なんとなく劣等感を抱いている場合は、一度立ち止まり、何が原因なのかを深掘りしてみてください。

方法⑨趣味やポジティブな言葉に触れる

趣味に没頭したりポジティブな言葉に触れたりすることによって、劣等感を忘れられたり克服できたりすることがあります。(参考:益田地域医療センター医師会病院「趣味がもたらす効果」

基本的に、趣味に没頭すると、ストレスが軽減します。その結果、心に余裕ができ、劣等感に対しての考え方が変わることがあります。

また、ポジティブな言葉に触れるためには、人とコミュニケーションを取ったり本を読んだりするのが有効でしょう。

自分以外の人の前向きな考え方に触れることによって、劣等感に対して新たな価値観を加えられるのです。

強い劣等感を克服するために、勇気をもって行動を起こしてみましょう。

劣等感を克服した人の体験談2選

この章では、実際にキズキ共育塾に通っていた生徒さんが劣等感を克服した事例を紹介します。

紹介する事例を参考に、あなたも一歩を踏み出して劣等感を克服しましょう。

体験談①落ちこぼれて引きこもりに…劣等感を克服して慶應大学合格!

都内の中高一貫校に進学した私は、そこで落ちこぼれました。ハイペースで行われていくレベルの高い授業に、ついていけなくなったんです。

不幸中の幸いとして、高校の途中まではしっかり出席しており、精神科医も診断書を書いてくれたので、なんとか高校卒業はできました。

でもよかったことはそれだけ。私は引きこもりになったんです。

そんな生活を数年続けるうちに、精神が少しずつ落ちついていきました。そして、「自分も、大学進学をしたい」という気持ちが湧いてきました

自分に合う塾がないかといろいろ探し回っているとき、学び直したい人向けの塾である、キズキ共育塾を見つけました。

私は最終的に、1日8〜11時間ほど勉強できるまでに成長しました。そして、私は、慶應義塾大学の経済学部に合格することができました。

勉強が嫌いでも、勉強で挫折した経験があっても、再び足を踏み出せば、その一歩が次の一歩を産み、やがて以前とは違う景色が見えてくるかもしれません。

こちらの体験談をさらに詳しく知りたい方は、コラム「中高一貫校で落ちこぼれに。引きこもりを経て、20歳を超えて慶應大学に合格」をご覧ください。

体験談②ニートから大学合格!自分から踏み出した一歩で劣等感を克服

高校3年生の10月から精神的に不安になり、しばらく入院していました。

卒業式はなんとか参加しましたが、その後はニートみたいな状態で、家でダラダラしていました。

外にも出られなかったし、もちろん電車にも乗れませんでした。

話し相手も家族ぐらいで、人と関われる場所を見つけられずにいたんです。

そんな中、何かの用事でなんとか外出したときに、たまたま小中学校時代の同級生に会いました。

家族以外との久しぶりの会話で、「今の自分はこんな状態なんだ」と言ったら、「キズキ共育塾という塾があるから調べてみたら」、と言われました。

最初は行くのもすごく抵抗がありました。

自分が電車に乗れるとも思っていなかったので。

でも実際に行ってみると、雰囲気がよくてリラックスすることができました。

授業では、先生が実力に合わせた教え方をしてくれたのも助かりました。

そして、志望していた拓殖大学に無事合格することができました

受験が終わった今、「状況を変えたいと思ったら、ただ期待しているだけじゃダメなんだ」と強く思います。

こちらの体験談をさらに詳しく知りたい方は、コラム「ニート状態からの大学合格記〜電車にも乗れなかった僕が踏み出した一歩〜」をご覧ください。

まとめ〜強い劣等感から抜け出せるよう祈っています〜

心理学者・アドラーは劣等感を「劣等感」と「劣等コンプレックス」にわけました。

例えば、「容姿が悪いから他の部分でモテるようにがんばるぞ!」という思いは、「健全な劣等感」による前向きな思考です。

「容姿が悪いから何をしてもバカにされるんだ」という思いは、劣等コンプレックスによる後ろ向きな思考です。

「劣等コンプレックス」は、前向きに努力しようとするエネルギーを奪います

「劣等コンプレックス(強い劣等感)」を持つ人には次のような5つの特徴があります。

  • 過剰な比較癖がある
  • 視野が狭くなっている
  • 自己肯定感が低い
  • 完璧主義・理想が高い
  • 負けず嫌いな性格

そして、強い劣等感を克服するためには9つの方法があります。

  • 強い劣等感を抱かせる環境から抜け出す
  • 視野を広げる(視点を変える)
  • 目標を決める
  • 小さな成功体験を積み重ねる
  • ネガティブな感情が湧いてきたら思考を止める
  • 理想の自分を絵に描く
  • 専門家に話を聞いてもらう
  • 原因の理解と深掘りをする
  • 趣味やポジティブな言葉に触れる

あなたが強い劣等感から抜け出し、胸を張って歩いて行けるよう、祈っています

さて、私たちキズキ共育塾の生徒さんにも、入塾当初には強い劣等感を抱いている方は珍しくありません。

しかし、劣等感を抱かないキズキという環境で、視野を広げ、努力や成功体験の積み重ねなどを続け、少しずつ劣等感を克服していきます。

学校、勉強、受験などに関する強い劣等感で悩んでいらっしゃるのであれば、ぜひ一度ご相談ください(ご相談は無料です)。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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