高校中退してよかった?後悔した理由や大学受験に成功した人の体験談
こんにちは。高校が合わない生徒さんや高校中退の生徒さんの勉強とメンタルをサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
高校中退について気になったことはありませんか?以下のような疑問や不安を抱えている人は少なくありません。
- 高校中退したいけど大丈夫?
- 実際に高校中退した人はどう思っている?
このコラムでは、高校中退の現状、高校中退してよかったと思っている人の割合、高校中退してよかったと思う理由、高校中退を後悔した理由、高校中退前に考えるべきこと、高校中退後の進路について解説します。
後半では、高校中退を考えているお子さんへ親ができる対応や、高校中退を経て大学に合格した人の体験談も紹介します。現在、高校中退を考えている生徒さんに加えて、今後のために知っておきたい人もぜひ最後までご覧ください。
私たちキズキ共育塾は、高校中退を考えている人のための、完全1対1の個別指導塾です。
10,000人以上の卒業生を支えてきた独自の「キズキ式」学習サポートで、基礎の学び直しから受験対策、資格取得まで、あなたの「学びたい」を現実に変え、自信と次のステップへと導きます。下記のボタンから、お気軽にご連絡ください。
目次
高校中退の現状〜高校中退者数・中退率〜
まずは、高校中退の現状を紹介します。
文部科学省の調査によると、令和6年度(2024年度)の高等学校中途退学者数は、44,571人、中途退学率は約1.4%でした。
前年度と比べて、中途退学者数と中途退学率はどちらもわずかに減っています(1,757人減、0.1ポイント減)。令和2年度から続いていた上昇傾向が変わりました。(参考:文部科学省「令和6年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果」)
高校を中退した理由
上記文部科学省の調査によると、令和6年度(2024年度)に高校を中退した理由のトップ3はこちらです。
- 進路変更:18,505人(41.5%)
- 学校生活・学業不適応:15,618人(35.0%)
- 就職を希望:3,623人(8.1%)
高校を中退した理由として進路変更が多いことから、ただ学校をやめるのではなく、前向きに次の道へ進むために高校中退を選択している人が多いと考えられます。
進路変更の内訳では、「別の高校への入学を希望」とした人が最も多く、106,21人(全体の中退者の23.8%)です。
ただし、「学校生活・学業不適応」などの、「苦しい状況」にあったと思われる人も少ないわけではありません。また、進路変更も、「苦しい状況」の結果としてそのような選択をした可能性もあります。
高校中退後の状況
やや古い調査ではありますが、平成23年(2011年)の、高校を中退した人を対象にした内閣府の調査があります。(参考:内閣府「若者の意識に関する調査(高等学校中途退学者の意識に関する調査)報告書(資料版)」
その調査では、高校中退から概ね2年以内の状況がわかります。多かったものは、次のようになっています。
- 働いている人:56.4%
- 高校に在学中の人:25.5%
- 仕事を探している人:13.6%
- 大学・専門学校に在学中の人:5.1%
高校中退後に、次の道へ向かって動き出している人が多いことがわかります。また、この調査が行われたときよりも、高校中退後の進路のサポートは充実しています(その一例として、私たちキズキ共育塾も、教室数が増え続けています)。
高校中退後の進路は、多様に開かれていると言ってよいでしょう。
高校中退してよかったと思っている人の割合
上記の内閣府調査によると、高校中退者のうち、約半数以上は高校をやめてよかった、まあ、やめてよかったと回答しました。詳細な内訳は、以下のとおりです。
- やめてよかった:約36.9%
- まあ、やめてよかった:約20.8%
- まあ、やめなければよかった:約22.0%
- やめなければよかった:約19.0%
- 無回答:約1.2%
また、現在の状況別で分けると、やめてよかった、まあ、やめてよかったと答えた人の割合の合計は、以下のとおりです。
- 就学群:約75.8%
- 就労群:約58.8%
- ニート群:約47.8%
- 既婚:約33.4%
進学や就職など、次の道へ進むためのステップとして高校中退を選んだ人は、やめてよかったと思う割合が高い結果になりました。
高校中退してよかったと思う理由
この章では、高校中退してよかったと思う理由について解説します。
理由①人間関係や、合わない環境のストレスから解放された
1つ目は、人間関係や、合わない環境のストレスから解放されたことです。学校の環境が合わないケースは多々あり、その中でも人間関係は大きな比重を占めます。
クラスや部活など、学校生活を送るうえでは、人とのかかわりは避けられません。人間関係がうまくいっていないと、学校に行きたくないという思いも生まれるでしょう。
人間関係にストレスを抱えている場合は、環境を変えるために高校を中退すると、悩みが解消されます。実際に人間関係のストレスから解放された人は、高校を中退してよかったと感じているようです。
理由②健康状態が改善された
2つ目は、健康状態が改善されたことです。強いストレスや悩みがあると、体に変化が現れるケースがあります。例えば、朝に起きられなくなる、腹痛が続くなどです。
(前項の人間関係も含めて、)ストレスや悩みの原因が高校生活にある場合は、中退することで原因がなくなり、健康状態が改善されます。
健康問題の原因が現在の高校にあり、復調の兆しがない場合は、中退を一つの選択肢として考えてみてもよいでしょう。
理由③自分のペースで勉強できた
3つ目は、自分のペースで勉強できたことです。基本的に高校では集団で授業を受けるため、勉強のペースもある程度周りに合わせなければなりません。
そのため、高校の勉強が難しく感じる人や、逆に簡単すぎると感じる人は、不満を感じやすいポイントです。
その場合は、高校を中退することで、学習塾や予備校などを使いながら、自分のペースで勉強することができます。
理由④社会経験を早くから積めた
4つ目は、社会経験を早くから積めたことです。これは、高校中退後に働き始めた人が感じやすい理由で、働いたりお金を稼いだりする経験を早くからできたことで、自立できてよかったと実感できます。
早く親元を離れたい、早く自分で稼いで家族を助けたいなどの想いを持っている人は、高校中退後に働きたいと思っている人が多いでしょう。
また、働きながら定時制高校や通信制高校を卒業するなど、仕事と勉強を両立する方法もあります。
理由⑤高校中退後にやりたいことを見つけられた
5つ目は、高校中退後にやりたいことを見つけられたことです。高校では触れられなかったものに触れることで、やりたいことが見つかる場合があります。
例えば、アルバイトを始めて料理が好きになって料理人を目指したり、定時制高校で知り合った人と話をする中で留学に興味が出てきたりするかもしれません。
高校中退時点ではやりたいことがなくても、その後やりたいことを見つけられれば、高校を中退してよかったと思えるでしょう。
理由⑥自由な時間が増えた
6つ目は、自由な時間が増えたことです。学校がないと時間に余裕ができるため、自由な時間が増え、自分が興味のあることに時間を費やせます。
例えば、アルバイトしたり、デザインやプログラミングなどの勉強をしたりすることが可能です。すると、新たな考えが浮かんできたり、将来の選択肢が決まったりすることがあります。
高校を中退してできた自由な時間は、使い方次第で自分の人生をさらに豊かにできます。高校を中退してよかったと思えるように、自分から行動することが重要です。
理由⑦自分に合う環境を見つけられた
7つ目は、自分に合う環境を見つけられたことです。高校は、「人生のすべて」ではありません。ほかにあなたに合う環境はあるはずです。
例えば、通信制高校やフリースクールなどは、選択肢の一つです。同じ境遇の人と気が合い、友達になるかもしれません。
通信制高校やフリースクールで楽しく過ごし、次の進路も考えることができるでしょう。
高校中退を後悔した理由
この章では、高校中退を後悔した理由について解説します。
理由①自分に自信が持てない
1つ目は、自分に自信が持てないことです。高校中退後に別の高校や大学などを卒業しない場合、最終学歴は中卒となります。
学歴が中卒だからといって、それは「悪いこと」ではもちろんありません。
ただし、自分でその学歴を気にしたり、コンプレックスを感じたりするということです。
理由②就職の選択肢が少ない
2つ目は、選択肢が少ないことです。こちらも、高校中退の後に別の高校や大学などを卒業していない場合のことです。
例えば、就職希望の企業の応募条件が大学卒業の場合、高校を中退して大学を卒業していない人は受けられません。
また、中卒を対象とした正社員の募集は少ない傾向にあり、アルバイトやパートで働かざるを得ない状況もあるでしょう。
すると、希望の条件で働けなかったり、やりたい仕事ができない可能性があります。そのときに、高校を中退したことを後悔する人がいます。
理由③親に悲しまれた
3つ目は、親に悲しまれたことです。
親は、高校を卒業してほしいと思うものです。そのため、高校中退を親が悲しむケースがあります。
これは、実際に中退しなくても、中退について相談した時点でも発生します。
ただしこの後悔や親の悲しさは、別の高校や大学などを卒業したり、社会に出て働いたりすることで気にならなくなっていくことが多いです。
理由④高校中退の理由を頻繁に聞かれる
4つ目は、高校中退の理由を頻繁に聞かれることです。高校中退は多い例ではないため、なぜ高校を中退したのか、頻繁に聞かれることも予想できます。
その際、特に気にしない人はよいのですが、言いたくない理由があったり、何度も聞かれることにうんざりしたりする人は、高校中退を後悔することがあるようです。
ただ、自分が高校を中退したかどうかは、自分から伝えなければ、相手にはわからないものです。就職活動時の履歴書などではきちんと書く必要がありますが、そうではない場面では高校中退の経歴を話さなくてもOKです。
また、高校中退後に充実した(…とまでいかなくても、自身で納得のいく)生活を送っていれば、次第に気にならなくなることが多いです。
理由⑤高校での思い出が少ない
5つ目は、高校での思い出が少ないことです。
文化祭や修学旅行など、高校ならではの体験はたくさんあります。しかし、高校を中退したことで、そのような体験をせずに大人になることがあります。
すると、映画やドラマを見たり、友達の話を聞いたりするときに、自分は高校での思い出が少ないことを思い出して後悔する人もいるでしょう。
ただしこちらも、別の高校や大学に進学することで、新たな思い出を作っていくことができます。
高校中退前に考えるべきこと
「高校を中退するべきではない、してはいけない」とは言いません。キズキ共育塾の生徒さんたちにも、高校を卒業したことが「よい状況」につながった方々は大勢います。
ただしその上で、高校中退を考える際は、後悔しないように以下3つのことを事前に考えておきましょう。
- 自分だけで抱え込まず周りに相談しよう
- 専門家も活用しよう
- 現状を変える選択肢は高校中退だけではない
まず、あなた一人で悩みを抱え込まないでください。家族、学校の先生、高校中退に詳しい専門家などに相談するのがオススメです。
専門家とは、不登校や高校中退を経験した人向けの塾や、自治体の相談窓口などのことです。そうすることで、あなた一人では思い浮かばなかった選択肢が見つかります。
そして、相談の中では、「高校中退が最善の選択なのか」も話してみてください。高校を中退したい理由は、高校中退以外の選択でも解決できる可能性があるからです。
高校中退前に考えるべきことについて、以下のコラムでも解説しています。こちらもぜひご覧ください。
高校中退後の進路
高校中退後の主な進路として、以下9つがあります。
- 高卒認定資格を取得して大学などの進学を目指す
- 通信制高校へ再入学(編入)する
- 定時制高校へ再入学(編入)する
- 全日制高校へ再入学(編入)する
- 高等専門学校(高専)へ進学する
- 高等専修学校へ進学する
- 専門学校に進学する
- 就職する(働く)
- 海外留学する
勉強に自信があり、大学に行きたい人は、高卒認定資格取得後の大学受験というルートがありますし、まずは高校を卒業したいという人は、各種高校への再入学(編入)がオススメです。
また、専門学校への進学や就職、海外留学など、さまざまな選択肢があります。詳しい人に相談して、自分に合うものを選んで、後悔のない選択にしましょう。
高校中退後の進路について、以下のコラムでも解説しています。こちらもぜひご覧ください。
高校中退を考えているお子さんへ親ができる対応
お子さんが高校中退を考えている場合は、以下3つの対応をしましょう。
- 子どもの話を聞く
- 親子で話し合う
- しかし親だけ(親子だけ)で抱え込まず、詳しい人に相談する
まずは、お子さんの話を聞きましょう。親として、お子さんが高校を中退することを不安に感じる気持ちは自然です。
しかし、理由を問い詰めたり感情的に怒ったりすると、お子さんは心を閉ざし、話してくれなくなります。
高校中退を考えるということは、それなりの理由があります。お子さんが後悔しないように、親として話を聞くことが第一歩です。
そして、お子さんの考えを聞いたうえで話し合いましょう。親の想いや、今の悩みは高校中退以外の方法で解決できないかなど、双方が納得いくまで話し合ってみてください。
話し合う際は、高校の先生や自治体の相談窓口、キズキ共育塾のような中退に詳しい学習塾を頼ることも検討してみましょう。新たな選択肢が出てくるかもしれません。
高校中退を考えているお子さんへ親ができる対応について、以下のコラムでも解説しています。こちらもぜひご覧ください。
高校中退を経て大学に合格した体験談
Aさんは行きたい高校がありましたが、受験に失敗。滑り止めで受けていた高校に通うことになりました。
受験に失敗したことで、高校入学後は勉強できない自分に劣等感を感じるようになり、休日返上で勉強を頑張ります。
しかし、高校2年生の初めごろ、勉強のし過ぎで体調不良になり、Aさんは学校に通えなくなりました。それ以来、ひきこもりがちになり、出席日数が足りなくなったことで高校中退を選択。
1年ほど経つと体調は回復し、Aさんはアルバイトを始めます。ただ、高校中退やフリーターに対する社会の厳しさを知り、19歳になる年の春、大学受験を決心します。
そして、キズキ共育塾に通うようになり、約2年ぶりに勉強を再開。A さんは苦手な科目を中心に、勉強に励みました。
すると、夏には高卒認定資格を取得し、その後は大学受験へ向けて勉強の日々を過ごします。Aさんは慶応義塾大学を受験して、見事合格。生きててよかった、と心から思ったといいます。
Aさんの体験談について、以下のコラムでも紹介しています。こちらもぜひご覧ください。
まとめ:高校中退するなら、「してよかった」と思えるように考えて行動しましょう
高校中退は、次のステップへ進むきっかけになります。しかし、後悔している人も一定数います。高校中退を選択する際は、進路や将来のことを含めてしっかり考える必要があります。
とはいえ、一人で抱え込むと選択肢が狭まりがちです。家族や学校の先生、専門家など、相談に乗ってくれる人は、周りにたくさんいます。
高校中退以外の選択で悩みが解決する場合もあるので、悩んでいるなら、まずは相談してみてください。私たちキズキ共育塾でも、無料相談が可能です。








