オルタナティブスクールとは? 不登校との関係や教育方法を解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。

このコラムを読んでいるあなたはオルタナティブスクールについて聞いたことはあるものの、以下のような疑問があるのではないでしょうか?

  • 入学条件や費用について知りたい
  • どのような教育が実施されているのか
  • 一般の学校やフリースクールと何が違うのか

このコラムでは、オルタナティブスクールを検討しているものの、疑問に感じているあなたに向けて、オルタナティブスクールの概要や入学条件、費用、種類、メリット、デメリット・注意点、選び方について解説します。

このコラムを読んで、オルタナティブスクールに関する疑問を払拭してくださいね。

私たちキズキ共育塾は、学校に行くことが苦手な人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

ゲーム依存、昼夜逆転、勉強の話、子どもにしてもいいの…? 疑問への答えが見つかるウェブメディア 不登校オンライン 不登校の親のためのオンラインコミュニティできました! 不登校の親専用 親コミュ オンラインコミュニティ

オルタナティブスクールとは?

この章ではオルタナティブスクールについて解説します。

オルタナティブスクールの概要

オルタナティブスクールとは、従来の公立・私立学校とは異なる教育アプローチを採用し、子どもたちの個性や学びのスタイルに応じた柔軟な教育を提供する学校のことです。(参考:NHK特集「新たな選択肢の学校“オルタナティブスクール”とは」

一般的なカリキュラムや成績評価に縛られることなく、子ども一人ひとりの興味や能力に焦点を当てた教育を行うことが特徴です。子どもの自主性や創造力を重視し、個々のペースで学ぶことをサポートしています。

学校ごとにさまざまな教育理念が存在し、シュタイナー教育やモンテッソーリ教育、サドベリーバレー教育などの教育方法を採用しています。それぞれの教育方法については、こちらで解説しています。

オルタナティブスクールの入学条件

オルタナティブスクールの入学条件は、学校によって異なります。

一般的にオルタナティブスクールでは学力試験よりも、子どもとその家庭が学校の教育方針に合っているかが重視される傾向にあります。

例えば、オルタナティブスクールあおぞら学校の入学条件は次のとおりです。(参考:オルタナティブスクールあおぞら学校「公式サイト」

  • 本人が入学を希望していること
  • 学校のルールを守れること
  • 保護者が学校の理念を理解し、子どもを全面的に協力・援助すること

学校側から親子での面接や説明会への参加が求められることが多く、学校側と家庭が互いに理解し合うプロセスが大切にされます。

特に、子どもの個性や学習スタイルが学校に適しているかどうかが重要視される傾向にあります。

オルタナティブスクールの費用

オルタナティブスクールの費用は、学校の種類や所在地によって異なります。

私立のオルタナティブスクールが多いため、学費は高めに設定されることが一般的です。

年間の学費は数十万円から数百万円に及ぶことがあり、施設利用料や教材費が別途かかる場合もあります。

ただし、学校によっては奨学金制度を設けているところもあります。経済的な支援が必要な場合には事前に確認しておくと良いでしょう。

オルタナティブスクールとフリースクールの違い

オルタナティブスクールとフリースクールは、どちらも従来の学校システムに囚われない教育を提供するという点で似ていますが、運営方法などに違いがあります。

オルタナティブスクールは、特定の教育理念や方針に基づいて設立されており、学校ごとにカリキュラムや運営が明確に定められている点が特徴です。

多くのオルタナティブスクールでは、独自の評価方法や学習計画があり、子どもたちが多様な学び方を選べる環境が整っています。

一方で、フリースクールは特に不登校状態にある子どもたちや学校に馴染めないことに悩む子どもたちを対象にした居場所としての役割が強い特徴があります。

学習そのものよりも、子どもが安心して過ごせる環境を提供することが目的です。

フリースクールは教育活動というよりも心のケアや居場所作りを重視しているため、カリキュラムは柔軟で場合によっては全くカリキュラムがないこともあります。

オルタナティブスクールと不登校の関係

近年、学校に通うことが難しいと感じる子どもたちが増えており、不登校が社会的な問題となっています。

従来の教育システムに馴染めず心の負担を抱える子どもたちにとって、重要な選択肢の一つとして注目されているのがオルタナティブスクールです。

実際に不登校をきっかけにオルタナティブスクールに転校するケースもあります。

オルタナティブスクールでは少人数での学習や個別指導を採用している学校も多く、子ども自身が学びたいことやペースを尊重した教育が特徴です。

集団行動や試験などにプレッシャーを感じやすい子どもでも自分のペースで学習できるため、学校に通うことに対するストレスが軽減されます。

また、オルタナティブスクールでの学びを通じて自信を回復し、最終的に従来の学校に転校する子どももいます。

そのため、オルタナティブスクールは不登校の子どもたちの受け皿となる場所といえるでしょう。

オルタナティブスクールの教育方法9選

この章では、オルタナティブスクールの種類について解説します。

種類①シュタイナー教育

シュタイナー教育とは、人間の成長を身体・心・精神の3つの側面で捉え、それぞれをバランスよく発達させることを重視した教育方法のことです。(参考:日本シュタイナー学校協会「公式サイト」

シュタイナー教育は、ドイツで活躍したルドルフ・シュタイナー氏によって提唱されました。

教科書や試験に頼らず、芸術や音楽、体験的な学びを通じて子どもの創造力を引き出すことを目的としている点が特徴です。

種類②モンテッソーリ教育

モンテッソーリ教育とは、自ら学び、自ら成長する力を育てることを目的とした教育方法のことです。(参考:日本モンテッソーリ教育綜合研究所「公式サイト」

イタリアの医師マリア・モンテッソーリ氏が考案した教育方法で、子どもが自由に選べる環境を提供し、個々のペースに合わせた学びを支援します。

特に、幼少期の子どもに適していると言われており、自己管理能力や集中力を養う効果が期待されています。

種類③レッジョ・エミリア教育

レッジョ・エミリア教育とは、共同作業やクリエイティブな活動を通じて、子どもの思考力と創造力を育てることを目的とした教育方法のことです。(参考:東洋経済「「レッジョ・エミリア教育」特徴と家庭での実践法、「モンテッソーリ」との違いとは?」

イタリアのレッジョ・エミリア市で始まった教育方法で、Googleの社員が利用する保育施設でも取り入れるなど、世界的にも評価を受けています。

子どもが自らの興味や疑問に基づいて学ぶ、プロジェクト型学習を中心に据えています。

種類④ドルトンプラン教育

ドルトンプラン教育は、個別学習のスタイルで、子どもの自主性を重視する教育方法のことです。(参考:ドルトンスクール「公式サイト」

アメリカのヘレン・パーカースト氏が提唱した教育方法で、生徒は教師から提供される課題に基づき、個々のペースで学びます。

学習の内容や進め方を自分で管理することで、自己責任や自己管理能力が養われます。

種類⑤サドベリーバレー教育

サドベリーバレー教育とは、アメリカのサドベリーバレー校をモデルにした、生徒の自主性と自己決定を尊重する教育方法のことです。(参考:一般社団法人東京サドベリーバレースクール「公式サイト」

カリキュラムはなく、生徒が自分の興味に応じて何を学ぶかを完全に自由に決められます。

学校運営も生徒と教師が対等に参加することで、民主主義の学びを体験することができます。

種類⑥フレネ教育

フレネ教育とは、フランスの教育家セレスタン・フレネ氏が提唱した、子どもたちが自ら発見し、実際の経験から学ぶことを重視する教育方法のことです。(参考:フレネ教育研究会「公式サイト」

例えば、学校新聞の作成など、実際のプロジェクトを通じて学習を進めます。

フレネ教育では、学びを社会とのつながりの中で捉え、子どもの自立心や協調性を育てることが可能です。

種類⑦ イエナプラン教育

イエナプラン教育とは、ドイツのペーター・ペーターゼン氏が考案した教育方法で、年齢が異なる子どもたちがグループで学び合うことを重要視しています。(参考:日本イエナプラン教育協会「公式サイト」

集団生活の中で互いに教え合うことで、リーダーシップや協調性が育まれます。

カリキュラムは柔軟で、個々の学習ペースに対応できるようになっているため、多様な学びが可能です。

種類⑧ サマーヒル教育

サマーヒル教育とは、イギリスのアレクサンダー・ニール氏が創設した学校で実践されている教育方法のことです。(参考:dear Me「公式サイト」

サマーヒル教育では、子どもの自主性を最優先に考え、学校のルールやカリキュラムも子どもたち自身が決定します。

授業への出席も強制ではなく、子どもが自分のペースで成長できる環境を整えています。

種類⑨ ギフテッド教育

ギフテッド教育とは、特別な才能や能力を持つ子どもに対して提供される教育方法のことです。(参考:文部科学省「特定分野に特異な才能のある児童生徒に対する指導」

標準的なカリキュラムでは物足りないと感じるギフテッドの子どもたちに対し、彼らの潜在能力を引き出すための高度な学習環境を提供します。

個別化された学習プログラムや、問題解決能力を育成するプロジェクトベースの学習が特徴です。

オルタナティブスクールの5つの特徴・メリット

この章では、オルタナティブスクールの特徴やメリットについて解説します。

オルタナティブスクールには、一般的な学校にはない魅力がたくさんあります。

メリット①子どもの自主性を尊重している

オルタナティブスクールのメリットの1つは、子どもが自ら考え、行動する力を育むことを重視している点です。

決まったカリキュラムや評価に縛られることなく、自分のペースで学びたいことを選び探究することができます。

また、自由度の高い学び方なので、子どもの自主性や自己決定力を養い、自らの意志で物事に取り組む姿勢を育てることができます。

メリット②個性や多様性を重視している

2つ目のメリットは、子どもの個性を尊重し、各自の興味や能力に合わせた教育を提供している点です。

従来の学習スタイルとは異なり、各生徒が自分の強みや興味に基づいて学ぶことができるため、子ども一人ひとりの多様性が尊重されます。

オルタナティブスクールは自分の個性を最大限に発揮し、自信を持って成長できる環境が整っています。

メリット③少人数できめ細かい指導ができる

3つ目のメリットは、少人数できめ細かい指導ができる点です。

オルタナティブスクールでは、少人数制を採用している学校が多く、教師が一人ひとりの子どもに対してきめ細かい指導を行うことができます。

教師と生徒の距離が近く、個別のサポートが手厚く提供されるため、子どもはより深い学びを得ることができます。

また、教師は子どもの成長や変化に敏感に対応できるため、個々のニーズに即した指導が可能です。

メリット④学校に馴染めない子どもの受け皿になれる

従来の学校に馴染めない子どもたちにとって、オルタナティブスクールは重要な選択肢です。

特に、不登校や学校に馴染めないことに悩む子どもたちが、自分のペースで学び、安心して過ごせる場所として機能しています。

オルタナティブスクールは、柔軟な学びのスタイルやサポートを提供することで、学校生活に不安を感じている子どもたちにも適した環境を提供します。

学校に馴染めていないと感じたら、オルタナティブスクールを検討してみましょう。

メリット⑤体験型学習が充実している

オルタナティブスクールでは、教科書中心の座学に限らず、実践的な体験を通じて学ぶ体験型学習が重視されています。

プロジェクト型の学びや、自然や地域社会と関わる活動を通じて、子どもたちは現実世界で役立つスキルを習得します。

この体験を通じた学びは、子どもたちの好奇心を刺激し、実践的な問題解決能力や創造力を育むことができます。

オルタナティブスクールの4つのデメリット・注意点

この章では、オルタナティブスクールのデメリットや注意点について解説します。

近年注目されているオルタナティブスクールですが、注意点もあります。検討している人は必ず確認してください。

注意点①スクールの数が少ない

オルタナティブスクールは、まだ日本では一般的な学校形態ではないため、その数は限られており、全国に500ヶ所程度です。(参考:朝日新聞EduA「予測困難な時代にこそ求められる「オルタナティブ教育」とは 永田佳之教授に聞く」

特に地方に住んでいる場合、通える範囲にオルタナティブスクールがないことがよくあります。

また、選択肢が少ないため子どもに合った学校を見つけることが難しい場合もあります。

オルタナティブスクールを検討している人は、通える範囲内に学校があるか確認しましょう。

注意点②認可校が少ない

オルタナティブスクールは全体的な数が少ないだけでなく、認可校が少ない点にも注意しなければなりません。

日本におけるオルタナティブスクールの多くは、文部科学省から認可を受けていない無認可校として運営されています。

認可校でない場合、長期間の欠席とみなされることがあるため、卒業後の進路や転校時の対応に影響が出る可能性があります。

認可校への進学を望む家庭は、あらかじめ学校がどのような認可を受けているかを確認することが重要です。

注意点③学校によって教育方法の差が大きい

オルタナティブスクールは、それぞれが独自の教育方針を持っているため、学校ごとの違いが非常に大きいです。

各学校が採用する教育方法やカリキュラムは多様であり、子どもと合わない場合があります。

学校選びの際には子どもに合った教育スタイルかどうかを慎重に検討しましょう。

見学や説明会を実施している学校も多いので、参加して学校の雰囲気や方針を確認してから決めることがオススメです。

注意点④上級校が併設されていないことが多い

オルタナティブスクールの中には小学校や中学校のみで、高校が併設されていない場合があります。

これにより、子どもが成長するにつれて進学先に悩むことになるケースがあります。

特に、高校への進学時に公立や私立の一般校に転校する場合、教育のギャップや学力の差が生じることがあるため、事前に長期的な進路計画の考慮が必要です。

オルタナティブスクールが向いてる子どもの特徴

この章では、オルタナティブスクールが向いている子どもの特徴について解説します。

オルタナティブスクールは従来の学校教育とは異なるため、どのような子どもに適しているのか見ていきましょう。

特徴①自分のペースで学びたい子ども

1つ目の特徴は、自分のペースで学びたい子どもです。

オルタナティブスクールでは決まったカリキュラムや学年に縛られず、子どもが自分のペースで学ぶことができます。

一般的な学校のように一律のペースで進むのではなく、個々の学習進度に応じて学びを進められるため、自分の理解に基づいて学習を深めたい子どもに向いています。

また、得意分野ではより早く進み、苦手な分野はじっくり取り組むといった柔軟な学習スタイルが可能です。

特徴②興味・関心がはっきりとしている子ども

興味・関心がはっきりしている子どもも、オルタナティブスクールに向いてます。

オルタナティブスクールは、子どもの興味や関心を中心に学びを進めることができる環境が整っています。

自分の好きなことや得意分野が明確な子どもにとって、その興味を追求する場として最適です。

例えば、科学やアート、音楽、プログラミングなど、特定の分野に強い関心を持つ子どもは、オルタナティブスクールでその分野に深く取り組むことができます。

このように、子どもの個性や才能を最大限に引き出すことができる学びの場です。

特徴③集団行動が苦手な子ども

集団行動が苦手な子どもにも、オルタナティブスクールは最適な環境です。

従来の学校のような集団行動が苦手な子どもにとって、オルタナティブスクールの柔軟で少人数制の環境は大きな利点となります。

オルタナティブスクールでは、子ども一人ひとりの個性を尊重し、集団に馴染むことを無理に求めることはありません。

また、少人数のクラスや、時には個別対応の学びができるため、他者との協調が苦手でも、安心して自分のペースで学べます。

オルタナティブスクールの選び方

この章では、オルタナティブスクールの選び方について解説します。

選び方①教育方針

オルタナティブスクールを選ぶ際は、各学校の特徴を確認しましょう。

オルタナティブスクールの教育理念には、それぞれ大きな違いがあります。

まずは各学校の教育方針をしっかりと理解し、自分の子どもに合ったスタイルかどうかを確認することが重要です。

学校の公式ウェブサイトや説明会などで、方針について情報を入手しましょう。

選び方②学費

こちらでも解説したとおり、オルタナティブスクールは私立学校であることが多く、一般的な公立学校と比べて学費が高くなる傾向があります。

学校によっては、教材費や施設利用料が別途発生することもあるため、総額をしっかりと確認する必要があります。

家計に無理のない範囲で学校を選ぶためには、事前に複数校の学費を比較し、奨学金や分割払いの制度があるかどうかも調べると良いでしょう。

選び方③文部科学省の認可の有無

文部科学省の認可を受けているかも確認すべきポイントです。

オルタナティブスクールは、文部科学省の認可を受けていない学校が多く、長期欠席扱いになることもあります。

また、認可を受けていない学校の場合、卒業資格が得られないため、子どもが他の学校へ進学する際に制約が生じる可能性があります。

そのため、学校選びの際には、必ず文部科学省の認可を受けているかどうかを確認しましょう。

認可を受けていない場合でも、その教育方針が家庭の理念に合うのであれば選択肢として検討できます。その場合は、その後の進路に関しても十分に検討するとよいでしょう。

学校が苦手な子どものためのオルタナティブスクール以外の居場所5選

この章では、学校が苦手な子どものためにオルタナティブスクール以外の居場所について解説します。

オルタナティブスクール以外にも居場所はたくさんあるので参考にしてください。

また、不登校中の居場所については以下のコラムでも解説しています。ぜひご覧ください。

居場所①フリースクール

フリースクールとは、さまざまな理由で、学校に行かない選択をした子どもたちが通える学校以外の学びの場のことです。

主に学習活動、教育相談、体験活動を行い、同年代の友達との交流ができます。

2015年度の文部科学省の調査では、全国に474のフリースクールが確認されています。(参考:文部科学省「フリースクール・不登校に対する取組」

なお、多くのフリースクールは、NPO法人や民間企業、個人が運営しています。

フリースクールについては、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

居場所②教育支援センター(適応指導教室)

教育支援センター(適応指導教室)とは、主に不登校状態にある児童生徒の学校復帰を支援し、社会的自立をサポートする施設のことです。集団生活への適応や情緒の安定、基礎学力の補充などのサポートを行っています。(参考:文部科学省「適応指導教室(学校支援センター)の取り組みについて」

なお、適応支援教室とは、教育支援センターの旧名称で、同じ施設を指します。不登校状態にある児童生徒の増加や文部科学省の通知などを受けて、2003年に正式名称が適応支援教室から教育支援センターに変更されています。(参考:立川市教育委員会「適応指導教室から教育支援センターへの名称変更について」

教育支援センター(適応指導教室)については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

居場所③学習塾や習い事

塾や習い事は、本来学校の代わりというよりも、学校プラスαのような位置づけとなる居場所です。

学校の友人や同級生が通っていることもあるでしょう。

学校に行けていなくても、塾や習い事だけ行くことは全く問題ありません。むしろ、時間が短いことを活かして、外に出るきっかけ作りにするのもオススメです。

以下

のように、学校とは違った環境で人と話したり、先生やコーチと接したりすると気分転換になるでしょう。

  • 今は勉強はしたくないけど、ピアノは好き。
  • スイミングに行くとスッキリする。

私たちキズキ共育塾のように、不登校の子どもたちのサポートを行っている学習塾もあります。

居場所④学びの多様化学校(不登校特例校)

実は日本には不登校児童生徒のための特別な学校が存在します。それが学びの多様化学校(不登校特例校)です。

学びの多様化学校は、本来の教育課程の基準にとらわれず、特別の教育課程の編成が可能です。

学びの多様化学校は2024年現在、公立21校、私立14校の全国35校が、文部科学大臣に指定されています。まだまだ数として少ないですが、もしご自宅の近くにあれば、選択肢の1つとして検討してもよいでしょう。

学びの多様化学校(不登校特例校)については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

居場所⑤通信制高校

通信制高校とは、通信教育で学習する高等学校課程のことです。 基本的に毎日通学する必要がないため、場所を選ばずに勉強できる点が特徴です。(参考:文部科学省「高等学校通信教育の質の確保・向上」

学校から送られてくる教科書や動画などの教材を利用して、自宅で学習します。成績は、レポートの提出やテストの点数で決まります。卒業の要件を満たせば、高校卒業資格が得られ、最終学歴は高校卒業(高卒)になります。

学習以外の時間を確保したい人や、自分のペースで学習したい人にオススメです。

通信制高校は、2023年時点で、全国に289校あります。うち、公立定時制高校が78校、私立定時制高校が211校です。(参考:文部科学省「学校基本調査-令和5年度 結果の概要-」

通信制高校の生徒数は、2022年時点で、26万4974人います。うち、公立通信制高校に5万7437人、私立通信制高校に20万7537人が在籍しています。(参考:文部科学省「学校基本調査-令和5年度 結果の概要-」

通信制高校については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。

まとめ~オルタナティブスクールも選択肢の1つになります~

オルタナティブスクールは、従来の学校教育とは異なった教育方法を提供しており、生徒一人ひとりの個性や自主性を尊重しています。

そのため、学校の集団行動が苦手な子どもや不登校中でも自分のペースで学ぶことができます。

全国的に数は少ないですが、従来の学校教育が向かない子どもとっては新たな選択肢となるでしょう。

オルタナティブスクールを検討している人は、近くに学校があるかを確認しましょう。

学校ごとに教育方針が異なるので、子どもに合った学校を見つけてくださいね。

Q&A よくある質問

オルタナティブスクールとはどんな学校ですか?

オルタナティブスクールとは、従来の公立・私立学校とは異なる教育アプローチを採用し、子どもたちの個性や学びのスタイルに応じた柔軟な教育を提供する学校のことです。

詳細については、こちらで解説しています。

オルタナティブスクールの特徴やメリットを教えてください。

以下が考えられます。

  • 子どもの自主性を尊重している
  • 個性や多様性を重視している
  • 少人数できめ細かい指導ができる
  • 学校に馴染めない子どもの受け皿になれる
  • 体験型学習が充実している

詳細については、こちらで解説しています。

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
Amazon
KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / キズキ相談担当 半村進

はんむら・すすむ。1982年、茨城県生まれ。東京大学文学部卒。
小学校時代から転校を繰り返し、運動ができないこと、アトピー性皮膚炎、独特の体形などから、いじめの対象になったり、学校に行きづらくなっていたことも。大学に入学してようやく安心できるかと思ったが、病気やメンタルの不調もあり、5年半ほど引きこもり生活を送る。30歳で「初めてのアルバイト」としてキズキ共育塾の講師となり、英語・世界史・国語などを担当。現在はキズキの社員として、不登校・引きこもり・中退・発達障害・社会人などの学び直し・進路・生活改善などについて、総計1,000名以上からの相談を実施。

【執筆記事・インタビューなど(一部)】

日本経済新聞 / 朝日新聞EduA / テレビ東京 / 不登校新聞 / 通信制高校ナビ

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

Share
学習スタイル診断 つづけられて、効果がでる!自分にピッタリの学習スタイル診断してみませんか? いますぐ診断する