居場所がない人になってしまう8つの原因と、居場所をつくる6つの対処法を紹介!
「自分には居場所がない」「自分は誰にも必要とされていない」そんな不安な感情に悩んでいませんか?
居場所がないという気持ちになると、自分の価値が感じられず、つらくなっていきます。
しかし、居場所がないという感情に悩み続ける必要はありません。
居場所がないという感情には、理由と解決法が必ずあるからです。
この記事では、居場所がない人になる原因、心理状態、対処法について紹介します。
目次
居場所がない人になってしまう8つの原因
まず最初に、居場所がない人になってしまう原因を紹介します。
居場所がない人は、その人自体が「絶対的に悪い」わけではありません。
多くの場合、自分の性格・特性・振る舞いなどと周囲の環境の調和をうまくとれずに、居場所がないと感じているだけなのです。
ここからは、居場所がないと感じる原因について紹介します。
①自信が持てないから
自信が持てないというのは、居場所がない要因と言えます。
自信のなさによって、自分がそこにいる価値がないと感じてしまうのです。
例えば、自信のある人は、グループ活動で役割を決めるような場合に自ら積極的に役割を確保しにいきます。
しかし、自信がない人は、役割を確保するために動くことができないのです。
役割が確保できなければ、「自分はここにいるべきではない」という思いが生じます。
逆に、偶然や規定で役割を任されたようなときも、「こんな自分が役に立てるのだろうか」などと思うため、居心地の悪さを感じるでしょう。
このように、自信のなさが原因で居場所がないと感じる状況が生まれます。
②マイナス思考が強いから
「自信がない」と共通する部分もありますが、マイナス思考も居場所がない人になる要因です。
人とつき合う上では、マイナス思考が強い人は敬遠されます。
なぜなら、無意識に自分の気持ちまでマイナスに引っ張られることを恐れているからです。
また、マイナス思考が強い人とつき合うためには、そうでない人以上のフォローや気使いも必要になるからです。
このように、マイナス思考は、居場所をなくしてしまう原因のひとつです。
マイナス思考について深く知りたい方、マイナス思考の改善方法を知りたい方は、下記コラムをご覧ください。
③家庭環境に問題があったから
家庭環境の問題も、「居場所がない」という感情に結びつくことがあります。
例えば、次のようなケースが考えられます。
- 家庭で受け入れを経験しなかった幼少の記憶
- アルコール依存症の親に悩まされた経験
親が自分を愛してくれなかった、安心して帰れる場所がない、などという過去の強い悲しい気持ちが、自分には居場所がないという潜在意識に焼きついてしまうのです。
このように、家庭環境の問題も居場所をなくす原因となります。
なお、「子ども時代を機能不全家族の中で育ち、成長してもなお精神的影響を受けつづける人々」という意味の、アダルトチルドレンという言葉があります。
アダルトチルドレンの概要や回復へのアプローチについては、次のコラムに詳述していますので、ご興味がありましたらご一読ください。
アダルトチルドレンって何?概要、「役割」、生きづらさ(特徴)をお伝えします
④居場所がないと思い込んでしまっているから
居場所がない原因は、「居場所がないと思い込んでいること」の場合もあります。
実際には自分を受け入れる居場所があるのに、自分から距離をおいてしまい起きる現象です。
その理由としては、先述の「自信が持てない」もあるでしょう。逆に、自信過剰で「こんな場所は自分にふさわしくない」と思っている場合もあるでしょう。他人に心を開けないというパターンもあるでしょうし、他にもあるでしょう。
周りがあなたと一緒に何かしたいと思っていても、あなたが「自分には居場所がない」と思っていれば、「あるはずの居場所」が見えなくなるのです。
自分の思い込みが足枷となって、居場所がない状態になります。
⑤同じ失敗を繰り返しているから
特に職場で居場所をなくすよくある原因としては、「同じ失敗を繰り返すこと」が挙げられます。
職場での失敗は、個人の失敗であっても、「会社」や「部署」の責任が問われますし、顧客や取引先にも関わります。
個人の失敗を周りの大勢がフォローするということです。
もちろん失敗は誰でもしますし、フォローもお互い様です。
ですが、同じ失敗を繰り返してばかりですと、周りのあなたを見る目は厳しくなっていきます。
人間関係も気まずくなり、仕事を任されることも減り、居場所がなくなっていくのです。
このように、特に職場においては、同じ失敗を繰り返すのも居場所をなくす原因になります。
⑥本心をさらけ出していないから
本心をさらけ出さないことも、居場所がなくなる原因の一つです。
いつでもどこでも本音で話す必要は、もちろんありません。
ですが逆に、いつでもどこでも本心が見えないと、周囲の人は「この人を信頼していいのか」と不安になり、距離をつめづらくなります。
周りから「こっちは本心で話してるのに、いつも社交辞令や無難な言葉で返されるな…」と思われると、だんだん周りも本音で話すことがなくなり、居場所がなくなっていくのです。
⑦周囲を気使えていないから
周囲への気使いができないことも、居場所がなくなる原因です。
気使いがないとは、例えば次のような行動のことです。
- ずっと自分のこと(自分の興味のあること)ばかり話している
- 相手のことや場の雰囲気を気にせずに、なんでも思ったとおり言ってしまう
- 自分が正しいと思ったことは絶対的に正しいと思って、異なる意見を認めない
周囲からは「この人は自分のことばっかり話しているから、私に興味がないのかな」「この人は、人が傷つく言葉を平気で言うかもしれない」「人の意見を尊重しないな」などと思われて、距離を置かれる対象になります。
このように、気使いのなさは居場所がなくなる原因になります。
⑧コミュニケーションの量が少ないから
コミュニケーションの量が少ないというのも、居場所がなくなる原因です。
コミュニケーションが少ないと、単純に、相手がどんな人間かお互いにわからない状態になります。
このような状態になると、相手に対してどう接していいのか分からないのです。
例えば、自分から、周囲に好きなミュージシャンのことを話すようなコミュニケーションをすれば、その話題を切っ掛けに話が進んで、そのコミュニティが居場所になっていくこともあるでしょう。
けれど、自分のことを話すにしても、周囲へ問いかけるにしても、質問に答えるにしても、コミュニケーションの量が少ないと、お互いに何が好きでどんな人なのかわかりません。
コミュニケーションが少ないことで「この人は積極的に交わろうとしていないな」と思われると、その「場所」の人たちは「話しかけないでいいや」と判断してしまうかもしれません。そうなると、そこは居場所にならないでしょう。
このように、コミュニケーションの量そのものが少ないと、居場所がないという事態を生み出す原因になります。
「居場所がない」と感じる原因を生む「3つの不安定な心理状態」とは?
ここまでは、居場所がない人になってしまう原因を紹介しました。
さらにもう一歩深掘りすると、紹介したそれぞれの原因は、不安定な心理状態が生み出します。
また逆に、「居場所がない」という状態が不安定な心理を呼び起こすこともあります。
ここからは、「居場所がない」と感じる原因や状態と密接に関連する心理状態を紹介します。
①誰も自分には関心がないと思い込む
居場所がないと感じるときの心理状態として、「誰も自分には関心がない」と思い込むことは多いです。
思い込みは、「誰も自分に関心がない」からさらに進んで「誰も自分を必要としていない」となり、ついには「自分には居場所がない」という心理状態になります。
逆に、居場所がないと感じているからこそ、「誰も自分に興味がない」と思うことももちろんあるでしょう。
こういった思考に陥ると、自ら周りを拒絶して更に居場所をなくすのです。
②虚無感におそわれる
虚無感におそわれるというのも、居場所がないときの心理状態として多くあります。
「自分には何もない、何もしたくない」といった感情です。
人の脳は、「人と繋がることで、幸福感と安心感を感じる」ようにできているのです。
なので、居場所がないという思考が強くなると、脳が安心感を感じられず、虚無感におそわれていくのです。
これも逆に、居場所とは関係ない出来事によって虚無感を覚えている場合も、「こんな虚無感を覚える自分には居場所はない」という思いに繋がることがあります。
③孤独を感じる
居場所がないときには、孤独を感じるという心理状態も多いです。
「居場所がないなら孤独なのは当たり前」かもしれませんが、当たり前だからと言って「大丈夫」なわけではありません。
「自分に居場所がない」というだけではなく、「周りの人は楽しそう」という状況も重なれば、「自分だけが一人だ…」というような思いも生じ、孤独感は増えていきます。
このように、居場所がないときは、孤独感を強く感じる心理状態に陥りやすいのです。
居場所がない人になってしまったときの6つの対処法
ここまでは、居場所がない原因と、その心理状態について紹介しました。
原因と心理状態がわかれば次は対処法が気になりますね。
ここからは、居場所がないと感じるときの6つの対処法を紹介します。
①コミュニケーションをたくさん取る
居場所がないと感じるときは、コミュニケーションをたくさんとるようにしましょう。
なぜなら、コミュニケーションをたくさんとると、自分のことを相手に知ってもらえ、自分も相手のことを知ることができるからです。
例えば、会話を通じてあなたの「好き」や「得意」を伝えれば、その話題をきっかけに周りと仲よくなれるかもしれません。
あなたのことを発信するだけでなく、周りに「好き」や「得意」を聞くことも、あなたとの共通点や今後の興味を見つけることにつながります。
逆に言うと、自分や周囲の「好き」や「得意」は、コミュニケーションをしなければわからないのです。
このように、コミュニケーションをたくさんとるのは、「居場所がない」を防ぎ、居場所を見つける・つくることに通じます。
②自分の悪いところを見つめ直す
自分の悪いところを見つめ直すのも、対処法として効果的です。
そうは言っても、自分のどこが悪いのか、自分ではわかりにくいかもしれませんね。
信頼できる人に、「改めた方がよい点」を素直に聞いてみましょう。
友人・家族・恋人、職場なら上司・先輩・同期、学校なら先生・部活の先輩・同級生などです。
特に職場での居場所・居心地に関しては、人間性だけではなく、業務能力やその職場でのカルチャーフィットなどが関わる場合も多くあります。
わかりやすい例を言うと、挨拶や会話が得意な人でも、仕事の納期を守らないことが多ければ、だんだん周りは厳しくなっていきます。
そうするとあなたへの信頼は減り、居心地も悪くなっていくことでしょう。(第1章の「同じ失敗を繰り返しているから」でも同じようなことをお伝えしました)
納期遅れくらいのわかりやすい「悪さ」であれば自覚できるかもしれませんが、気づかず迷惑をかけていることもあるでしょう。
そんな状況では、業務内外のコミュニケーションを取る機会も自然と減り、ますます居場所がなくなっていきます。
自分の悪いところがどこか、しっかりと見極めて克服していきましょう。
③新しい居場所を探しに行く
新しい居場所を探しに行くというのも、居場所がないに対する対処法です。
人には価値観の違いや、得意不得意があります。
どうしてもその環境で自分がうまくやれないと思えば、新しい居場所を探してみるのがおすすめです。
例えば、社外活動に力を入れて新しいコミュニティに参加してもいいですし、異動を申請したり転職したりというのも一手です。
学生なら、部活を変えたり、新しい習い事を始めたり、バイトやボランティアを始めたり、ということも考えられます。
自分を変えなくても、環境を変えれば、「得意」や「好き」が一致したり、無理なく過ごせるようになったりする居場所が見つかる場合もある、ということです。
このように、居場所がないと感じるときは、自分に合った新しい居場所を探してみましょう。
④自分の世界に没頭する
居場所がないときには、自分の世界に没頭するのも対処法として有効です。
居場所がないことを活かして自分の世界に没頭して、一人でできる趣味やスキルを追求していきましょう。
人とコミュニケーションするのは、時間もかかります。
コミュニケーションを重視すれば、自分を深く追求する時間は減ってしまうのです。
それであれば、いっそ自分の世界に没頭して不安感をとりはらうのも効果的だということです。
例えば、料理が好きなら毎日新作にチャレンジする、プログラミングに興味があるなら勉強を始めてみる、といったイメージです。
何かに没頭していれば、その自分の世界が居場所になります。そうすると、「居場所がない不安」はなくなります。
また、没頭したことで身につけた知識や技術は確実にあなたの「価値」になり、他人に必要とされたり、新たなコミュニケーションのきっかけとなったりして、居場所ができる要素になるのです。
このように、居場所がないときは自分の世界に没頭してみるのもよいでしょう。
⑤人を積極的に頼る
人を積極的に頼るのも、居場所がないときの対処法と言えます。
「自分のことは自分でなんとかする」「自分のことで人をわずらわせたくない」という姿勢は、ある意味立派かもしれませんが、困ったときはお互い様です。
「今、こんなことで困っていて…」などと、周囲の人を素直に頼りましょう。
そしてあなたも、相談などを受けたときには真剣に対応するようにしましょう。
そうするうちにお互いに助け合えるグループ的人間関係ができれば、それは関係者全員にとっての「居場所」になります(悩み事相談以外のポジティブなコミュニケーションも発生するでしょう)。
ただしもちろん、全て他人を頼りっぱなしということではありません。逆に相手の悩みを全てあなたがなんとかしようとする必要もありません。
自分にも相手にも無理のない範囲で人を頼ることが、居場所を作る上で効果的な対処法なのです。
また、「頼る相手」は周囲の人だけとも限りません。
カウンセラーなどの「心理の専門家」に自分の状態を相談すると、科学や前例などの知見から、あなたの「居場所がない」を解決する方法が見つかることもあります。
⑥悪口を言ったり斜に構えたりしない
居場所がないときには、悪口を言ったり斜に構えたりしないのが大切です。
ここまでの説明のとおり、あなたに居場所がないのは、「あなたが嫌われている」のではなく、単に「あなたのことが知られていない」という場合も珍しくありません。
そんな中、あなたが悪口を頻繁に言ったり、物事に対して斜に構えた行動をとったりしていると、あなたは「他人に危害を加える人」「ネガティブな人」として知られていくようになります。
例えば、自分の悪口を言うかもしれない人と、あえて仲よくなろうとはしませんよね?
もしあなたが「仕事ができる人」「部活の実力がある人」などだとしても、自分を悪くいっていたとわかれば距離をとりたくなるものです。
このように、悪口や斜に構えた態度は居場所を自ら失う(居場所を得られない)行為です。
無理やりに全てを褒める必要はありません。ですが、コミュニケーションや言動はポジティブな方向で行うようにしましょう。
まとめ
ここまで、居場所がない人のために原因と対処法について紹介しました。
自分が居場所がないと感じる理由、そうなったであろう原因、そしてそれに対する対処法は見つかりましたか?
ここまで説明したとおり、居場所がないは「あなたが悪い」状態ではありません。ただ、「知られていない」「ちょっと調和がとれていない」場合が多いです。
ご紹介した原因や方法を試してみて、自分の居場所をつくったり見つけたりしていきましょう。
さて、私たちキズキ共育塾は、お悩みを抱える人のための完全個別指導塾です。
入塾当初の生徒さんの中には、居場所がないというお悩みを抱えていることも珍しくありません。
そんな生徒さんも、一対一の完全個別指導の授業を通じて、勉強を学ぶとともに、少しずついろんな居場所を見つけていきます。
ご興味がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください(ご相談は無料です。保護者さまだけでのご相談も歓迎です)。
/Q&Aよくある質問
「居場所がない」という状態になる原因を知りたいです。
- 自信が持てないから
- マイナス思考が強いから
- 家庭環境に問題があったから
- 居場所がないと思い込んでしまっているから
- 同じ失敗を繰り返しているから
- 本心をさらけ出していないから
- 周囲を気使えてないから
- コミュニケーションの量が少ないから
「居場所がない」という状態になったときの対応を知りたいです。
- コミュニケーションをたくさん取る
- 自分の悪いところを見つめ直す
- 新しい居場所を探しに行く
- 自分の世界に没頭する
- 人を積極的に頼る
- 悪口を言ったり斜に構えたりしない