緊張しやすいあなたへ 緊張したときの対処法を解説
こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
- 大切なときほど、緊張しやすい
- 試験の面接や、接客のアルバイトで緊張する
- 緊張しないで、人前で話せるようになりたい
こんなふうに悩んだことはありませんか?
初めての場所や大きな舞台では誰でも緊張するものですが、ドキドキしすぎてなにもできなくなる!というのも困りもの。「緊張し過ぎで失敗するかも」と不安な気持ちになるのは嫌ですよね。
このコラムでは、緊張のメカニズムや緊張しやすい人の特徴、緊張しやすくなる場面、対処法などについて解説します。
自分のタイプや緊張しやすい場面を知り、対処することで、短所が長所に変わるかもしれません。一緒に考えていきましょう。
私たちキズキ共育塾は、緊張しやすい人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
緊張しやすい理由
そもそもどうして、人は緊張するのでしょうか?実は緊張とは、もともと敵に遭遇したときに戦うか逃げるかを選択するための本能だと言われています。(参考:NHK「【緊張の言い分】人類が生き残るために備わった大事な体の反応⁉」、日本大学スポーツ科学部「本番になるとなぜ”あがる”?スポーツ心理学で解き明かす緊張のメカニズム」)
緊張状態になると、自律神経系のひとつである交感神経が活発になります。そしてアドレナリンが分泌され、心臓の鼓動が早くなります。大量の血液が全身を巡ることで体温が上昇し、高いパフォーマンスを発揮するための準備状態を整えるのです。
また、緊張して顔が赤くなるのは、血管を膨張させて血液を冷やし、脳の過熱を防ぐためです。つまり緊張は、危険から逃れて生き残るための生理現象だったのです。「失敗してはいけない」と思ったときほど緊張するのは、そのためだったのです。
適度な緊張は、必ずしも悪いものではありません。程よい緊張状態では、適量のアドレナリンが分泌され、肉体的にも精神的にも最高の状態になるそうです。
緊張をうまくコントロールできれば、より良いパフォーマンスにつなげられるかもしれませんね!
緊張しやすい人の特徴
この章では、緊張しやすい人の特徴について解説します。
特徴①ネガティブ思考
ネガティブ思考の人は、物事の悪い面に焦点を当てやすく、成功の可能性よりも失敗のリスクを過大評価する傾向があります。そうなると、ちょっとしたことでも大事としてとらえがちです。その結果、日頃から緊張しやすくなります。
「失敗したらどうしよう」「恥をかくかもしれない」という否定的な考えが浮かぶと、緊張から、普段通りの動きができなくなることもあります。
うまくいかない経験が重なると、自信を失い、さらにネガティブな状態になります。その結果、緊張とネガティブな思考が悪循環に陥ることも少なくないのです。
特徴②完璧主義
完璧主義の人は、自分に対して非常に高い基準を設定する傾向があります。「絶対に失敗は許されない」「全てを完璧にこなさなければならない」という思考が、過度なプレッシャーを生み出し、緊張感を高めるのです。
完璧を求めすぎると、小さなミスも許せなくなります。しかし、一度も間違えない人などいません。
目標が高く、完璧を目指すことはよいことです。しかし度が過ぎると、不必要なストレスや緊張を生み出し、かえってパフォーマンスを低下させることもあります。
完璧主義が過ぎると、かえって失敗を増やすことになりかねないのです。
特徴③真面目な性格
真面目な性格の人は、責任感が強く、与えられた役割や任務を確実にこなそうとします。真面目であることは、多くの場面でプラスに働きますが、期待に応えようとするあまり、本人は常に緊張した状態になっているかもしれません。
また、失敗すると他人の迷惑になると思い込み、新しいことへの挑戦ができなくなると、経験不足にもつながります。
初めてのことは、緊張するものです。失敗したくないと思えばなおさら緊張します。真面目な人ほど緊張しやすいのは、こうした心の動きによるものなのです。
特徴④他人の評価が気になる
「周りからどう思われているだろうか」「批判されないだろうか」という考えは、緊張を高める要因となります。他人に評価されていると思うと、一挙一動に慎重になるためです。
こうした特徴は、自己肯定感の低さや自信の欠如と関連していることが多く、他人の評価を自分の価値と直結して考える傾向があります。自然にふるまうことよりも他人に良く思われることを重視するようになるのです。
そうなると、自分の考えが信用できず、いつも自信のない状態に陥ります。これが正しいと確信が持てないので、うまくリラックスできず、ちょっとしたことでも緊張状態が続くのです。
補足:緊張しやすいことは長所にもなりうる
一見すると短所に思える緊張しやすい性質は、適切にコントロールできれば長所にもなり得ます。
緊張しているときは、大胆な行動はできません。ひとつずつ確認し、慎重に行動します。そのため細かいところまで目が届き、繊細な心配りができるようになるのです。
また、準備を念入りに行う傾向があるため、予期せぬ事態にも対応しやすくなります。
また、緊張することで集中力が高まり、重要な場面でのパフォーマンスが向上することもあります。
緊張しやすい人はそれをポジティブにとらえ、適度にコントロールしながら、上手につきあっていけるとよいですね。
緊張しやすくなる代表的な場面
この章では、緊張しやすくなる場面について解説します。
場面①他人に評価されるとき
多くの人にとって、他人から直接評価される場面は、最も緊張を感じる状況のひとつです。
具体的には、プレゼンテーション、面接、試験、スピーチなどが挙げられます。これらの場面では自分のパフォーマンスが直接判断され、その結果が重要な意味を持ちます。
例えば、就職面接では自分の能力や適性が評価され、その結果が将来のキャリアに大きな影響を与えます。学校のテストや発表では、成績や評価が将来の進路に関わってきます。
このような状況下では、失敗への恐れや完璧を求める心理が働き、緊張感が高まるでしょう。
また、大勢の前でスピーチをする際は、聴衆の反応を直に感じ取ることができるため、より強い緊張を感じやすくなります。先生や家族などが聴衆にいる場合、その人に対する意識が強まり、緊張が増幅されることがあります。
他人の評価をよくしたいと思うとき、緊張しすぎていては、良い印象は残せません。適度にリラックスし、パフォーマンス力の高い状態を保てるよう、対策していきましょう。
場面②知らない人に会ったり、場所に行ったりするとき
新しい環境や初対面の人との接触は、緊張しますよね。状況の不確実性が高く、どう振る舞えばいいか分からないからです。
例えば、新しい学校に初めて行く日は、多くの人が強い緊張を感じます。環境が未知であることに加え、新しい人間関係を構築しなければならないというプレッシャーがあるためです。また、パーティーや社交イベントなどで、知らない人々と交流する場も緊張を引き起こしやすい場所です。
そのような場面で強い緊張が続いて生活に支障をきたすときには、専門家に相談してみましょう。
場面③過去に失敗したことがあるとき
過去に失敗や恥ずかしい思いをした経験がある場面に再び直面すると、そのネガティブな記憶が呼び起こされ、緊張が高まります。
過去に重要なプレゼンテーションで失敗した経験がある人は、次にプレゼンテーションを行う際に強い緊張を感じるでしょう。同様に、スポーツの試合で大きなミスをした選手が、次の試合で同じような場面に直面したときに緊張が高まることがあります。
このような場合、過去の失敗体験が心理的なトラウマとなり、同様の状況に直面したときに過剰な不安や緊張を引き起こすのです。
練習を重ね、小さな成功体験を積み重ねることで、改善することもあります。無理せず、少しずつ慣れていきましょう。
緊張しやすいのは不安障害?
緊張は通常の反応ですが、過度な不安のせいで日常生活に支障をきたす場合、不安障害の可能性があります。
不安障害とは、不安や恐怖を感じたときに心身にさまざまな不調が表れる精神疾患のことです。不安障害にはさまざまな種類があります。主な種類は、以下のとおりです。(参考:厚生労働省「不安障害」)
- 社交不安障害:人と話すことや混み合う場所へ出かけることに強い苦痛を感じる病気
- パニック障害:突然理由もなく動悸(どうき)やめまいがしたり、息が苦しくなったりする病気。身体症状を伴い、予期不安から特定の場所や状況を回避することもある
- 全般性不安障害:極度に不安や心配を抱えた状態が半年以上続く状態
- 強迫性障害:意味がないと分かっていても特定の行為を止められず、繰り返し行わないと不安になる病気
不安障害の治療には、薬物療法と認知行動療法などの精神療法が用いられます。
これらの治療を通じて、ストレス軽減や不安への対処法を学び、段階的に苦手なことにチャレンジすることで回復を目指します。
なお、そもそも不安障害なのかどうかの診断や、どのような治療を行うのかなどについては、患者の病状にあわせて、医師が診察をしてくれます。
日常的な緊張と不安障害の境界は個人差があるため、診断や治療については自己判断をせずに、生活に支障がある場合は医師や専門家に相談しましょう。
不安障害については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
参考記事:キズキビジネスカレッジ(KBC)「不安障害のある人に向いてる仕事 就職のポイントや支援機関を解説」
緊張しそうなときの対処法3選
この章では、緊張しそうなときの対処法について解説します。
対処法①呼吸を整える
呼吸法は、最も簡単で即効性のある緊張を緩和する方法のひとつです。
快適な姿勢で座るか立ち、鼻からゆっくりと3つ数えながら息を吐きます。そして同じように、3秒数えながら息を吸いましょう。これを5〜10分繰り返します。
このとき、おなかがぺったんこになる腹式呼吸ができていることが重要です。腹式呼吸は深く息を吸う呼吸法で、気持ちがリラックスするといわれています。(参考:厚生労働省「腹式呼吸をくりかえす」)
日常的に腹式呼吸を練習することで、緊張時にも自然と呼吸を整えられるようになりますよ。
対処法②軽く体を動かす
軽い運動や体操は、筋肉の緊張をほぐし、ストレスホルモンの分泌を抑える効果があります。(参考:駒澤大学「ストレス対処法:からだの緊張をほぐそう」)
首、肩、背中などの緊張しやすい部位を中心にストレッチをすることをオススメします。また、その場でのジョギングや腕を大きく回す運動も効果的です。
運動するスペースや時間がないときは、筋肉のはりを和らげたい部分にぐっと力を入れ、そしてゆっくり力を抜く運動を繰りかえすのもオススメです。
運動には気分転換の効果もあり、緊張や不安な思考から意識をそらすことができます。また、身体を動かすことで自信や前向きな気持ちが生まれ、緊張に立ち向かう心の準備にもなります。
対処法③音楽を聴いたり、本を読んだりする
好きな音楽を聴いたり、興味のある本を読んだりすることは、緊張を和らげるのに効果的です。これらの活動は、注意を緊張から別のものへ向けさせ、心を落ち着かせる効果があります。
音楽の場合、ゆったりとしたクラシック音楽や自然音などがリラックス効果が高いとされていますが、個人の好みに合わせて選んで大丈夫です。自分を元気づけてくれる曲や、心地よい思い出と結びついている曲などが良いでしょう。
音楽を聴くことで、呼吸や心拍のリズムが整い、身体的にもリラックスすることができます。
また、読書は、現実の不安な状況から一時的に逃れ、別の世界に没頭することができます。短い詩や名言集を読むのも良いでしょう。
これらの活動は、緊張する場面の直前だけでなく、日常的に取り入れることで一般的なストレス軽減にも役立ちます。
まとめ~自分と向き合って、緊張をうまくコントロールしよう~
緊張は誰もが経験する自然な反応です。適度な緊張は良いパフォーマンスを引き出す原動力にもなりますが、過度の緊張は生活の質を低下させる可能性があります。
自分の緊張のパターンや原因を理解し、それに対する適切な対処法を見つけることが重要です。呼吸法や軽い運動、気分転換、思考パターンの変更など、さまざまな方法を試してみて、自分に合ったリラックス法を見つけましょう。
また、緊張しやすい性質を単なる欠点と捉えるのではなく、慎重さや準備の徹底さといった長所にもなり得ることを認識することも大切です。
緊張と上手く付き合いながら、自分らしさを発揮していきましょう。
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