不登校の自分に友達からLINEがきた場合の対処法 場面別に解説

不登校の自分に友達からLINEが来たときの対処法

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾インターンの丸山宏美です。

私は、小・中・高校時代に不登校でした。

このコラムを読んでいるあなたも、不登校でお悩みなのではないでしょうか?

不登校の期間が長ければ長いほど、友人関係で悩んでしまうことが多いと思います。

そんなときに友達からLINEが来ると、以下のようなお悩みを抱えてしまいがちです。

  • どのように返事をすればいいのかわからない
  • 自分の返信内容で、相手の気分が悪くなったりするのではないか?

このコラムでは、筆者の経験に基づき、自分の状態がつらいときに友達からLINEがきた場合の対処法、自分の状態がいいときに友達からLINEがきた場合の対処法について解説します

コミュニケーションに関するお悩みに、少しでもお役に立てたなら幸いです。

共同監修・不登校ジャーナリスト 石井志昂氏からの
アドバイス

同級生からの連絡やSNSに心をザワつかせる不登校のお子さんは多くいます。

それが仲のよかった友人であれ、二度と会いたくない人であれ、自分では思ってもいないほど冷静さを欠いてしまうことがあります。

大切なのは、冷静になってから「自分を大切にする選択肢」をとることです。本コラムでも指摘されているとおり、コミュニケーションの場は「逃げ道」がたくさんあるのです。

自分の状態がつらいときに友達からLINEがきた場合の対処法〜場面別に解説〜

仲のいい友達からLINEがきた場合

人間ですので、誰にでも気分の状態がよかったり、逆に気分の状態が悪かったりするときがありますよね。

特に不登校だと、気分や状態に波が発生することはよくあります。

この章では、自分の状態がつらいときに友達からLINEがきた場合の対処法について場面別に解説します。

私たちキズキ共育塾は、不登校状態にある人のための、完全1対1の個別指導塾です。

生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。

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場面①仲のいい友達からLINEがきた場合

友達からのLINEは、自分の「つらい状態」を楽にしてくれる場合もあります。

しかし、友達だからこその「すれ違い」や「誤解」もありえます。

自分の状態がつらいときに「すれ違い」や「誤解」があると、ケンカ腰の対応や、冷たい対応をしてしまうかもしれません。

そうなると、「やってしまった…」と再び落ち込んでしまいます。

とはいえ返信しないと、以下のような不安が大きくなり、再び学校へ行くのが怖くなる悪循環にもなりえます。

  • 私から返信しないことを怒っていたりしないだろうか…
  • 返信する前に会ってしまったらどう反応しよう…

友達からのLINEには、まず以下のことに気をつけて、可能であれば返信してみましょう。

  • ケンカ腰にならない
  • 自分の気持ちを押しつけない

また、調子が悪いときには、何か約束を求められて断定的な返事や約束をしてしまうと、
「約束をしたから、絶対に○○しなきゃ…」
と意識しすぎてしまい、また自分の状態がつらくなる…といった悪循環になることもありえます。
断定的な返事や約束はしない、というのも一つの手段です

私の経験上、相手が自分のことをわかってくれている「友達」なら、以下のように返信しても基本的には大丈夫です。

  • 「いま気分がよくないから、また今度連絡するね」
  • いったん既読・未読無視をしておいて、調子がよくなったときに「ごめん!調子が悪くて返事ができなかった!」

場面②グループLINEが来た場合

グループLINEが来た場合

グループLINEの場合、「事務的な連絡」や「自分とは関係のない話題」の場合、特に返信しなくても大丈夫です

ですが、「どうして学校に来ないの?」「学校に来て」などと、「あなたの不登校」についての連絡が立て続けに来たときはどうでしょうか。

一日に何度も、グループ内の別の人から同じような質問やお願いが届くと、私の場合、自分から返事をすることが怖かったです。

自分の状態がつらいときならなおさらです。

以下のように悩んでしまうと、不安も大きくなります。

  • 友達も心配しているし、本音を言うと学校へ行きたい
  • でも、自分が学校へ行くことで、本当に友達は喜んでくれるのだろうか
  • 自分が学校へ行くことで、場の雰囲気が悪くなったりしないだろうか

そんなときは、「自分への話しかけについても、(いったん)無視をする」でOKです

無視すると、さらに質問などが続く悪循環になってしまうのでは…?と思うかもしれません。

ですが、ほとんどの場合、グループの話題はどんどん別の方向に進んでいきます。

話題や自分の気分が落ち着くのを待って、グループ全体や、個別に返信をしてみましょう

話題が次に進んでいるようなら、あえて返信しなくても大丈夫です。

また、返信する場合も、友達からLINEが来た場合と同じく、「断定的な約束をしない」というのは、ここでも有効的な方法です。

場面③あまり知らない友達からLINEが来た場合

私の場合、自分の状態が悪いとき、あまり知らない友達や接点が少ないクラスメイトからLINEが来た場合、返信のハードルがすごく高かった記憶があります。

そんなクラスメイトからのLINEは、ほとんどの場合、「どうして学校に来ないの?」という内容だったからです。

そうした質問に私が返信すると、さらに「それは、単なるわがままだよ」「このまま学校に来ないと、友達が減っていくよ?」などといった、当時の私にとっては「あまり知らない人からの、怖い話」が送られてくるのです。

「あまり知らないクラスメイトでも、私のことを心配してくれている」といううれしい気持ちもある一方、
「言っていることは正しいのかもしれないけど、今の私は一歩前へ進むことができない」
などいう不安や焦りも大きくなり、学校へ行くことがもっと怖くなるといった悪循環になってしまいました。

そうなると、「せっかく心配してくれている相手」にも、自分の思いを上手に伝えられません。

そのため、あまり知らない友達からのLINEも、いったん無視しても大丈夫です

まずは、自分の気持ちを落ち着かせることを最優先し、落ち着いたら返信してみましょう。

自分の状態がいいときに友達からLINEがきた場合の対処法〜場面別に解説〜

仲のいい友達からLINEがきた場合

自分が元気なときなど、自分の状態がいいときに友達からLINEがきたときはどうすればいいでしょう。

この章では、自分の状態がいいときに友達からLINEがきた場合の対処法について場面別に解説します。

場面①仲のいい友達からLINEがきた場合

特に不登校で人との交流が減っていると、自分の状態がいいときには、「話を聞いてもらいたい」「自分にかまってほしい」という気持ちになるときがあります。

私の場合、自分の状態がいいと、ハイテンションになりすぎて、仲のいい友達に迷惑をかけてしまうことが多かったです。

友達とのLINEでは、以下のようなことが多々ありました。

  • 既読がつく前に、何度も同じ内容を送ってしまう
  • 要点をまとめずに、断片的にLINEを送ってしまう
  • 返事を待たずに、一方的にLINEを送ってしまう

あなたも、状態がいいとき、同じような経験をしたことはありませんか?

友達も、ずっとスマホを見ているわけではありません。

以下のことを意識するようにしましょう。

  • 何度も同じ内容を送らない
  • 断片的にではなく、要点をまとめる
  • 一方的に送らずに、友達からの返事を待つ

以上の3つを少し意識するだけでも、友人関係をいい方向に変えたりすることができます。

もし、「一方的に送り続けちゃったな…」などと思ったら、「さっきは、しつこくLINEをしてごめんね!」などと送信して、次からは気をつけるようにしましょう。

場面②グループLINEが来た場合

グループLINEが来た場合

自分の状態がいいときにグループLINEをするときも、ちょっと注意が必要です。

なぜなら、調子のいいときには自分の話がしたくなるからです。

  • トーク中に、突然話題を変える
  • 突然、突拍子もないことを話してしまう
  • トークに割り込んで自分の話をする

話題を変えたりトーク中に割り込んだりすることは、「絶対に悪いこと」ではありません。

ですが、みんなが楽しそうにしている会話を、無理やり自分の方向に変えようとするのは、「いいこと」とは言えないでしょう。

必要以上に空気を読もうとしなくてもいいのですが、「そのときの話題」に合ったことを落ち着いて書きましょう。

そして、
「今は自分が興味のない話題だな」
と思ったときには、無理やり加わろうとせず、話は仲のよい友達などと個別で行うようにしましょう

場面③あまり知らない友達からLINEが来た場合

自分と接点が少ないクラスメイトなどからLINEが来た場合には、何に注意する必要があるでしょうか。

自分の調子がいいときには、「新しい友人関係を作るキッカケになるかもしれない」と張り切り過ぎて、一方的にLINEを送り続けたりするかもしれません。

まずは、「相手に聞かれたこと」や「相手からの連絡事項」の内容をよく見て返信しましょう

また、私の場合は
「あまり自分には興味がない話だけど、せっかくの機会だし、話を聞こう!」
と、無理に話を合わせたりして、結局うまく行かずに落ち込んでしまう、ということもありました。

以下のことを意識してやりとりしましょう。

  • 張り切りすぎない
  • 無理に相手と話を合わせようとしない

そうすることで、自分も相手も負担にならず、少しずつ自然にコミュニケーションができるようになると思います。

まとめ〜焦らずにコミュニケーションをとりましょう〜

まとめ〜あせらずにコミュニケーションしていきましょう〜

どの場合でも、基本的には、「まずは自分の気持ちを落ち着かせて、一方的なコミュニケーションにならないように注意する」という点は共通しています。

もしかしたら、「あのやりとり、失敗しちゃったな…」と思うこともあるかもしれません。ですが、変に落ち込まず、「次からは気をつけよう」と意識すると、次からはきっとうまくいくと思います。

そして、「不登校じゃない人」も、いつもLINEでのコミュニケーションが上手にできているわけではありません。

「自分だけが、うまくLINEができていない…」などと、変な自己嫌悪にも陥らないようにしましょう

焦らずに、少しずつコミュニケーションをとっていけるよう、祈っています。

さて、私たちキズキ共育塾には、不登校を経験した生徒さん・スタッフ・講師がたくさんいます。

授業では、勉強だけではなく、雑談などを通じてコミュニケーションの練習もできます。

  • 自分の中に抱えている「不安」をどうにかしたい
  • 一歩前へ進むための後押しがほしい

そうお考えでしたら、お気軽にご相談ください

監修 / キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、不登校・偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための就労移行支援事業所「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【新著紹介】

『学校に居場所がないと感じる人のための 未来が変わる勉強法』
(2022年9月、KADOKAWA)
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KADOKAWA公式

【略歴】

2011年 キズキ共育塾開塾(2023年7月現在10校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【メディア出演(一部)】

2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

共同監修 / 不登校新聞社代表理事 石井志昂

いしい・しこう。
1982年、東京都町田市出身。NPO法人全国不登校新聞社代表。
中学校受験を機に学校生活が合わなくなり、教員や校則、いじめなどを理由に中学2年生から不登校。同年、フリースクール「東京シューレ」へ入会。19歳からNPO法人全国不登校新聞社が発行する『不登校新聞』のスタッフとなり、2006年から2022年まで編集長。これまで、不登校の子どもや若者、識者など400人以上に取材してきた。

【著書など(不登校新聞社名義も含む)】

「学校に行きたくない」と子どもが言ったとき親ができること(ポプラ社)』『フリースクールを考えたら最初に読む本(主婦の友社)』『学校に行きたくない君へ(ポプラ社)』『続 学校に行きたくない君へ(ポプラ社)』

【寄稿など(一部)】

AERAdot」「プレジデントオンライン」「東洋経済オンライン」「FRaU」など多数

サイト運営 / キズキ

「もう一度学び直したい方」の勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする学習塾。多様な生徒さんに対応(不登校・中退・引きこもりの当事者・経験者、通信制高校生・定時制高校生、勉強にブランクがある方、社会人、主婦・主夫、発達特性がある方など)。授業内容は、小学生レベルから難関大学受験レベルまで、希望や学力などに応じて柔軟に設定可能。トップページはこちら。2024年10月現在、全国に11校とオンライン校(全国対応)がある。

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