小学生でいじめを経験
私は小学校のときにいじめにあいました。
周りから「女だからこうあるべき」「女なのにこうではない」などと言われることについても納得がいかず、悩みを抱えていました。
そんな私を見ていた母に「環境を変えた方がいい」と勧められ、地元とは違う中高一貫校に進学しました。
環境ががらりと変わり、中高一貫校では友人にも先生にも恵まれました。
学校生活も勉強もすごく楽しくなったんです。
このように、「いまいる環境での自分の状況」を変えるのが難しいのであれば、「過ごす環境そのもの」を変える、あるいはそれも難しければ「過ごす場所を増やす」ことも一つの手段だと思います。
うつ状態のまま挑んだ大学受験
中高一貫校で高校受験がなかったぶん、大学受験が目前に迫ってくるとプレッシャーを感じるようになりました。
そして、小学校時代に傷ついた経験を消化できていなかったことや、自信のなさ、女性特有の体調不良などが重なり、うつ状態になりました。
高校3年生の1年間は、勉強が手につかない状態でした。
大学受験については、出願こそしたものの、「試験は受けない」と受験前日まで泣いていました。
そのとき、母に「結果はどうでもいい。でも受験しないと、そのこと自体を後悔するよ。そうしたら自分をまた責めるでしょう」と背中を押され、なんとか試験を受けました。
結果的には、自分の希望に近い大学に、よい成績で合格することができました(明治大学の文学部です)。
ですが、「みんなが一番受験をがんばっていた時期にがんばれなかったこと」は、なかなか受け入れられずにいました。
大学での「歴史と文学」との出合い
大学で学んでみたいと思っていたのは、「アジアの歴史」です。
私が中高生のときは、日韓関係が悪いと言われていた時期でした。
そうした「現在」に至るまでの、歴史の背景などをもっと知りたい。そんなふうに思ったからです。
大学4年間でアジア史を学び、朝鮮史専攻の先生の講義を聞き、同じ専攻の友人たちと話し合うこともできました。
大学入学前の「疑問」や「知りたいこと」が4年間で全て解決したとは思いませんが、自分のやりたいことはある程度できたかなと思います。
大学院では、それまでに学んだ歴史学の知識を生かしつつも、文学批評やジェンダーに関する研究に注力しました。
そのきっかけは、図書館でたまたま出合った、在日コリアンの女性作家・李良枝氏の本でした。
李氏は、自分の力で変えることが困難である、「女性であること」や「在日コリアンであること」「家庭環境のこと」などに苦しみを抱えていた人です。
私自身が経験した悩みとは異なる部分もたくさんありました。けれども、苦しみを抱えながらも、生きていくために自己表現をしていくというところに、とても共感しました。
体調を崩し、退職…自分の経験を生かせるキズキへ就職
大学院修了後は、出版社に就職。詩集や文芸誌の編集・校正を担当していました。
やりがいはありましたが、出版社での仕事は想像以上にハードで、あるとき大きく体調を崩しました。
一度ゆっくり休もうと思い、退職しました。
当時は結婚しており、退職後は1年半ほど専業主婦として過ごしました。
その間に、「これから先の仕事」について改めて考えてみました。
そして、人生を振り返ると、私にとって「勉強をしたことが、つらかった自分を救ってくれたんだ」ということに思い至りました。
いわゆる「学校の勉強」や「受験勉強」は、生きていく上で絶対的に必要なものではないかもしれません。
ですが、悩みや苦しみがある人こそ、勉強することで先の人生を豊かにできる可能性を持っているのだと思います。
とはいえ、メンタル面が傷ついていると、一人では勉強にはなかなか手がつかないでしょう。
何かによって傷ついたら、つらかったり苦しくなったりして当然です。
転んで体に傷ができれば、痛みは数秒で消えるわけではありません。それは心も同じことです。
いわゆる「普通の」塾だと、どんな生徒さんでも「勉強すること」が当たりまえの前提になっています。
しかし、それが大変な人もいるはずです。
そこで、「メンタル面と学習面の両方をサポートできる塾」を探す中で、キズキ共育塾を見つけました。
私の中には、高校生で経験したうつ状態によって「がんばることができなかった自分」への負い目がずっとありました。
そんな自分を受け入れられるようになったのは、キズキ共育塾で働くようになってからでした。
キズキで働くうちに、だんだんと自分も変わっていったのです。
キズキは、「今のあなた」に合わせた方法を見つけます
キズキ共育塾のいいところは、「勉強するのは普通だよね」と決めつけないところです。
一人ひとり、環境や状況は違って当たり前です。「できないこと」を責める講師は一人もいません。
これまでの自分、今の自分を見つめて、「今の自分が少しでも前に進めるようになる方法」「乗り越える」というよりも、「どういうふうに今の自分や状況と付き合っていくか」を講師と一緒に考えていけるのが魅力です。
キズキ共育塾が、あなたにとっての「過ごしやすい環境」になれたらと思います。
環境が一つでも変わることで、グルグルと巡っているところから一歩抜け出るかもしれません。
いじめや不登校などでお悩みを抱えるあなたへ
不登校・中退・引きこもりなどを、「イコール挫折」とは思いません。
ですが、そうした状況の中にいると、ついつい自分のことを「挫折している」「ダメな人間だ」などと思うこともあるでしょう。
そうした人は、自分自身のことを一番に責めがちです。
かつての私も、そうでした。
「自分がいるだけで迷惑なんじゃないか」「自分の悩みは誰とも分かち合うことができない」、そんなふうに考えていました。
一人ひとり、考えていることや抱えているものは当然違います。ですから、「あなたの悩みや苦しみがわかる」と無責任に言うつもりはありません。
ですが、キズキ共育塾では、自分を責める必要はありません。安心できる場所です。
あなたが抱えている悩みや苦しみを批判したり、「おかしい」と責める人はいません。
あなた自身を、あなたの悩みを、そのまま受け止めます。
保護者の方へのメッセージ
お悩みの解決に向けて、ぜひ、家庭の外のサポート団体をご利用ください。
私はいじめなどの悩みについて、母に相談していました。
メンタル面は楽になりました。ですが、「解決」するわけではありませんでした。
お子さんのお悩みをご家族の中だけで抱えこもうとすると、とても苦しいと思います。
お悩みを分かち合う相手として、家族とは違う「伴走者」がいることで、状況は変わっていきます。
キズキ共育塾は、勉強だけでなく、そうしたお悩みについても一緒に考えていくことができます。
親御さんだけでのご相談も可能です。ぜひ、お気軽にご連絡ください。
学び直したい、社会人のあなたへ
私は前の会社を退職した後に、複数の資格試験に向けて勉強をしていました。
現在も指導方法や指導科目に関する知識をブラッシュアップすべく日々勉強中で、とても楽しい毎日です。
学び直しをポジティブに考えている方は、ぜひチャレンジしてみてください。私たちが力になります。
「今になって学び直したいと思うのは、これまでの自分が『ダメ』だったからではないか」
そう感じている人もいるかもしれません。
ですが、そんなことはありません。
引け目や負い目、プレッシャーを感じる必要はないのです。
「学びたい」と思った自分に、まずはその自分に、どうか自信を持ってくださいね。