LD/SLDのある子どもに適した学習塾 学習塾に通うメリットを解説

こんにちは。生徒さんの勉強とメンタルを完全個別指導でサポートする完全個別指導塾・キズキ共育塾です。
LD/SLD(限局性学習症/限局性学習障害)のある子どもがいる親御さんのなかには、「学習塾で専門的な指導を受けた方が良いのではないか?」と悩んでいる人が多くいらっしゃいます。
あなたもお子さんを学習塾に通わせるべきか、悩んではいませんか?
- LD/SLDがある子どもを塾に通わせるメリットとは?
- LD/SLDがある子どもに合った学習塾を見つけるにはどうすればいいの?
このコラムでは、LD/SLDのある子どもに見られる困りごとや学習塾に通うメリット、適した塾選びのポイントなどについて解説します。
キズキ共育塾に通われていたLD/SLDがある生徒さんの声も紹介します。必ず参考になるはずです。
私たちキズキ共育塾は、発達障害のある人のための、完全1対1の個別指導塾です。
生徒さんひとりひとりに合わせた学習面・生活面・メンタル面のサポートを行なっています。進路/勉強/受験/生活などについての無料相談もできますので、お気軽にご連絡ください。
目次
LD/SLDのある子どもに見られる困りごと5選
LD/SLDと一口に言っても、困りごとは特性によってさまざまです。
LD/SLDの一言で片づけるのではなく、お子さんが具体的にどのようなこと・状況で困っているのかを理解することが大切です。
この章では、LD/SLDがある子どもが直面しやすい困難について解説します。(参考:高橋知音『学習障害(LD)がわかる本 気づいて、支えるために』)
困りごと①教科書の文章をスムーズに音読できない

読字障害のある子どもは、教科書の音読のときに困るケースが多いです。
- 読み飛ばしがち
- つっかえる頻度が高い
- 「っ」や「きゃ」などの特殊音節が読めない
人間の脳には目で見た文字を音に変換する機能がありますが、識字障害のある人は、その機能が働きづらいといわれています。
記憶のなかの音声と文字が自動的に結びつかないため、スムーズに音読ができないという困りごとを感じやすいのです。
困りごと②黒板の文字を書き写すのが難しい
書字障害のある子どもの場合、黒板の文字をうまく書き写せずに苦労することが多いです。
- カタカナが苦手
- 左右が反転した鏡文字になる
- どこまで書き写したのか見失う
- ノートのマス目に収まるように書けない
- 「わ」と「れ」などの形が似ている文字を間違えやすい<
とりわけ、漢字の書き取りや長い文章を書くときに特性が現れやすいです。なかには小学校低学年で、簡単な漢字を習いはじめたときにすでに困難を感じていたという子どももいます。
困りごと③足し算や引き算ができない

算数障害のある子どもの場合、足し算や引き算がうまくできずに苦労しがちです。
- 暗算ができない
- 数の表記ミスが多い
- 数をかぞえるのが難しい
- 2桁以上の計算がわからない
算数の困りごとは、同じLD/SLDでも幅が大きいとされています。
簡単な計算はできても、足し算と掛け算など四則計算の問題が混ざりはじめると途端に解けなくなるなど、人によってさまざまです。
困りごと④文章問題がわからない
推論する能力に関わる困りごととして、文章問題の解き方がわからないというものがあります。特に算数の文章問題で、計算は苦手でなくても求められていることを理解できずにつまずくケースもあるでしょう。
- 文章を計算式に置き換えられない
- 長さや多寡の比較をすることが難しい
- 図形・グラフ・表などを使った計算が苦手
- 「この次はどうなる?」という推測ができない
もちろん、低学年の場合には、LD/SLDの有無にかかわらず文章問題が解けないこともあります。
しかし、LD/SLDだと、説明しても因果関係が掴めなかったり、数や量の概念を理解できずにつまずいたりという特徴が見られます。この困りごとには読字障害が関係する場合もあります。
困りごと⑤質問や発表がうまくできない

聞くこと、話すことに関するLD/SLDがある子どもは、質問や発表の場面で困りごとを感じやすいです。
- 聞き間違いが多い
- 文法的に誤った話し方をする
- 指摘しても言葉遣いを間違えたまま話す
こうした困りごとは緊張しやすい子どもにも見られますが、日常的な場面で会話を聞き取って理解するのが苦手など、言語理解に不具合がある場合はLD/SLDの一種と考えられます。
このようなお子さんは、疑問をうまく言語化できずにもどかしい思いをしたり、授業で講師に指名されたときに要領を得ない回答ばかりしたりという困りごとを抱えやすいです。
LD/SLDのある子どもに適した学習塾とは?〜5つの授業形式を解説〜
LD/SLDのある子どもに適した塾を選ぶときには、授業形式を軸に考えるとよいでしょう。
この章では、学習塾の主な授業形式について解説します。
タイプ①集団授業

講師1人に対して数十人の生徒が授業を受ける形式です。
講師の板書や口頭での説明を受けて、生徒がノートや教科書にメモをすることで授業が進みます。一般的な学校の授業を想像するとわかりやすいでしょう。
集団授業では多くのクラスメイトに囲まれながら学ぶことで、自分ひとりでは気付けなかった疑問点に気付けるなどの刺激が得られます。
一方で、LD/SLDの観点から見ると、内容を理解できないまま授業が進行したり、ノートを取り終わらないうちに板書を消されやすいなどの難点があります。
タイプ②少人数授業
講師1人に対して数人程度の生徒が授業を受ける形式です。
進め方は集団授業と同じですが、比較的、一人ひとりのペースに合わせた学習がしやすいという特長があります。学校に近い環境で学びたいけれど、集団授業よりはきめ細かな指導を受けたいという生徒に向いています。
LD/SLDの観点では、困りごとは多くなくても集団授業に付いていくのは難しいというお子さんにマッチしやすいでしょう。
タイプ③個別授業

講師と生徒のマンツーマンで授業が進む形式です。学習塾によっては、「個別指導」「完全個別指導」と表現しているところもあります。
個別授業は、生徒一人ひとりの学習状況や特性に合わせた指導が受けられるのが魅力です。
対面授業の場合、教室は個室のこともあれば、大部屋にパーテーションを立ててブース形式になっていることもあります。いずれも外からの刺激を避けることができるため、周囲にわずらわされずに勉強したい、自分のペースで学びたいという子どもにオススメです。
障害特性に配慮した指導を受けられるので、LD/SLDのある子どもに向いています。
タイプ④家庭教師
講師を自宅に招いて授業を受ける形式です。場所は異なれど、1対1での指導という点では個別授業の一種と言えます。
自室などのプライベートな空間で指導を受けるので、講師との距離が近く、リラックスした環境で学べるという違いがあります。こうした特徴を活かして、勉強だけでなく、雑談・外出同行・カウンセリングなどのサポートをしている学習塾もあります。
新しい環境に慣れるのに時間がかかる生徒さんや、家族のサポートを得ながら授業を受けたいという人にオススメです。
タイプ⑤オンライン

ネット環境を利用して自宅のパソコンやタブレットの画面越しに授業を受ける形式です。
リアルタイムで授業が進むタイプと、録画済みの授業動画を視聴して学ぶタイプがあります。オンラインと対面を併用できる学習塾もあります。
時間と場所を問わずに勉強したい、対面で学ぶのが苦手という子どもに向いています。LD/SLDの観点では、動画視聴型の場合に、ビデオを止めて自分のペースで学べるという利点があります。
LD/SLDある子ども向けの学習塾に通う6つのメリット
学習塾に通うメリットを理解してから塾選びを進めることで、よりニーズに合った学習塾を見つけやすくなります。
この章では、LD/SLDのある人向けの学習塾に通うメリットについて解説します。(参考:高橋知音『学習障害(LD)がわかる本 気づいて、支えるために』)
メリット①特性に合わせた指導で成績を伸ばせる

LD/SLDに詳しい講師から特性に合わせた指導を受けることで、無理なく成績を伸ばせます。具体的には、以下のようなメリットがあります。
- 授業の遅れを取りもどせる
- 自分に合った学習法を教えてもらえる
- 学校での勉強や自学自習のコツが掴める
特に完全個別指導の学習塾では、生徒一人ひとりに合わせたオーダーメイドの授業をおこなっているため、LD/SLDの子どもが通うメリットが大きいでしょう。
メリット②勉強の楽しさに気付くきっかけになる
LD/SLDのある人は学校の授業に付いていくのが難しいため、勉強に苦手意識があるケースが少なくありません。学習塾はそのような子どもが勉強の楽しさに気付く、良いきっかけになることがあります。
実際、私たちキズキ共育塾に通塾していた生徒さんからも、「学習塾での指導を受けたことで学ぶことに積極的になれた」「毎回楽しく通えた」という声を頂いています。
LD/SLDのある子どもが勉強に対して前向きになるための一歩を踏み出すのに学習塾は最適です。LD/SLDのある子どもの通塾体験談については、こちらで紹介します。
メリット③学校の授業や進路について相談できる

LD/SLDのある子どもがいる場合、親御さんは以下のような悩みがあるのではないでしょうか?
- 学校の先生に伝えてもサポートに限界があると言われた
- 子どもの困りごとに対して、どんな対策をすればいいの?
- LD/SLDを踏まえて、どんな進路を考えればいいかわからない
LD/SLDに詳しい学習塾では、以上のような相談に乗ることができます。勉強に限らず、友達・家族関係といった生活面のサポートもできる学習塾もあります。
メリット④理解者がいることで安心しながら学べる
LD/SLDのある子どもは、必ずしも自分の障害特性をきちんと把握できているとは限りません。「自分だけ変なのかな」「病気なのかな」という不安を抱える子どももいます。
専門的な知見に基づいて指導をしている学習塾であれば、こうした不安を軽減できるでしょう。
理解者がいることで落ちついて勉強に集中できる、自分が何をすればいいのかがわかるというのは、子どもがストレス無く生活するためにもメリットが大きいです。
メリット⑤特性をカバーする道具を知ることができる

LD/SLDの特性によっては、道具を利用するだけで授業の理解がグッと進む場合があります。特性をカバーできる道具の例として、以下があります。
- リーディングルーラー(リーディングトラッカー)
- 色付けされた箇所を上から当てて、テキストの中の読みたい行に集中できるようにする定規
- 三角えんぴつ
- イメージどおりに手指を動かせない書字表出障害のある子ども向けに握りやすく設計された鉛筆
学習塾によっては、こうした学習支援ツールを取り揃えているところもあります。LD/SLDの特性をカバーする道具に触れることで、楽しく勉強するための糸口が見つかるはずです。
メリット⑥LD/SLDのある人向けのICT支援を得られる
近年では、LD/SLDのある人向けのICT機器が充実しています。
- 教科書を読み上げてくれるマルチメディアデイジー教科書
- 音声読み上げソフト
- 学習用アプリ
学習塾によっては、先進的なICT支援を受けることで、特性に伴う困難を緩和できるというメリットがあります。
オンライン授業をおこなっている学習塾ほど、こうした支援ツールを備えている確率が高いはずです。
LD/SLDのある子どもの学習塾選びのポイント6点
LD/SLDのある子どもに適した学習塾を見つけるには、いくつかのポイントがあります。
この章では、LD/SLDのある子どもの学習塾選びのポイントについて解説します。
ポイント①LD/SLDに理解がある講師がいるか

LD/SLDのある子どもを指導するには、専門知識が不可欠です。理解の不十分な講師が指導すると、逆に子どもを混乱させることもあります。
ここでは判断材料として、以下の2点を挙げておきます。
- LD/SLDのある生徒の指導実績が充分にあるか
- LD/SLDに関する最新の知見をフォローしているか
特性の捉え方や定義も年々変化しているため、教育・医学の両面において知識をアップデートできているかは、チェックしたいポイントです。
ポイント②オーダーメイドの指導をしているか
LD/SLDに伴う困りごとは人によって異なります。
「算数に対する苦手意識を克服したい」「勉強だけでなく進路も一緒に考えてほしい」など、学習塾に期待することも異なります。
そのため、生徒一人ひとりに合わせた指導をおこなっている学習塾を選ぶことが特に大切です。
LD/SLDの特性に合わせたカリキュラムや学習計画など、オーダーメイドの指導をしている塾をオススメします。
ポイント③親子ともに相談しやすいか

LD/SLDのある生徒の指導には、親御さんとの情報共有が欠かせません。したがって、親子ともに講師に相談しやすい体制が取られているかは確認したいポイントです。
親身に話を聞いてもらえるだけでなく、それを受けて臨機応変な対応が期待できそうかも併せてチェックしましょう。相談体制を考えるうえでは、以下の点も重要です。
- プライバシーはきちんと確保されているか
- 対面が難しい場合はオンラインでの相談も可能か
- 直接伝えづらい場合はメールでも受け付けてもらえるか
ポイント④雰囲気や講師との相性がよいか
学習塾の雰囲気や講師との相性がよいほど、無理なく通いつづけることができます。事前に体験授業を受けて、雰囲気や講師の人柄を確認しましょう。
学習塾との相性は、受験に向けた成績向上を最優先に掲げているなど、方針によっても異なります。検討を進めながら、あなた自身が学習塾に何を求めているのかを明確にしていくことも大切です。
もちろん、学習塾ではたいてい無料相談を実施しています。相談することで考えを深めながら、学習塾の雰囲気を一緒に確かめるというのもよいでしょう。
ポイント⑤授業の振替や講師交代がしやすいか

生徒の都合にあわせて柔軟な対応を取ってくれる学習塾ほど、継続して通いやすいです。
- 欠席した授業の振替がしやすい
- 講師交代がスムーズにできる
- 体調等に合わせてオンライン授業も選べる
伝えづらい要望でもすぐに察して対応してくれる塾は、それだけで通いやすいものです。
ポイント⑥LD/SLDをカバーする道具などが揃っているか
特性をカバーできる道具が揃っていると、LD/SLDのある人は勉強しやすくなります。
種類が豊富なほどさまざまな特性に対応できるため、塾選びの際には支援ツールが整っているかも尋ねてみましょう。
ICT機器などの設備面も確認しておきたいポイントです。機器に詳しい講師がいれば、その生徒に合ったツールを紹介してもらいやすくなります。
LD/SLDのある子どもの通塾体験談~キズキ教育塾の事例~

小学生の息子は、2人ともLD/SLDで、2人とも「自分は勉強ができない」という漠然とした不安を常に抱えていました。
彼らに勉強の楽しさを実感してもらうには、年頃の彼らの自尊心を傷つけずに、近い目線からアドバイスや励ましをくれるお兄さん・お姉さんの役割を担ってくれる講師との出会いが必要なのではないかと考え、キズキ共育塾を訪れました。
実際にキズキ共育塾に通ってみると、とことん個人に寄り添ってくれるという印象を受けました。
キズキ共育塾の講師は、どうすれば面白く教えることができるかを常に考えているようでした。
ある講師は、「正解したらシールをあげる」「化学反応を授業中に実際に見せる」といった工夫をしていました。
そのおかげか、息子たちは毎回楽しそうな様子で帰宅してきましたね。
キズキ共育塾に通い始めてからは、息子たちは自分から学ぶことに積極的になってくれました。
LD/SLD(限局性学習症/限局性学習障害)とは?
LD/SLD(限局性学習症/限局性学習障害、Learning Disorder/Specific Learning Disorder)とは、読む・書く・計算する・推論するなど、特定の学習行為のみに困難が生じる発達障害の一種のことです。(参考:American Psychiatric Association・著、日本精神神経学会・監修『DSM-5 精神疾患の診断・統計マニュアル』、山末英典・監修『ニュートン式 超図解 最強に面白い!! 精神の病気 発達障害編』、厚生労働省「学習障害(限局性学習症)」、小池敏英・監修『LDの子の読み書き支援がわかる本』、バーバラ・エシャム・文、マイク&カール・ゴードン・絵、品川裕香・訳『算数の天才なのに計算ができない男の子のはなし 算数障害を知ってますか?』)
LD/SLDは症状別に、以下の3つの種類に分類されます。
- 読字障害(ディスレクシア)
- 書字表出障害(ディスグラフィア)
- 算数障害(ディスカリキュリア)
LD/SLDのある人は、全ての学習行為に困難が生じるというわけではありません。
いずれかの学習行為、または複数の学習行為に困難が生じている人もいます。計算することのみが不得意、読むことと書くことが不得意などのように、人によって様々です。
また、いずれの学習行為においても、人によって得意なこと、不得意なことは異なってきます。
例えば、読字障害のある人のなかでも、スムーズな音読が不得意な人もいれば、音読はできてもその内容を理解することが難しいという人もいます。
このように、LD/SLDのある人は、学習する事柄が総合的に不得意というわけではなく、ごく一部の事柄に困難が生じるという点が大きな特徴です。
LD/SLDのある人の特性や診断基準については、以下のコラムで解説しています。ぜひご覧ください。
参考記事:キズキビジネスカレッジ(KBC)「LD/SLD(限局性学習症/限局性学習障害)とは? 特性や診断基準を解説」
まとめ〜まずは学習塾に相談してみましょう〜

学習塾だからこそできるサポートはたくさんあります。
学校の授業や学習方法など、学業面だけでなく、友人関係といった生活面のサポートまで期待できる学習塾も複数あります。
LD/SLDのある子どもの通塾を検討している人は、まずは相談してみてください。
もちろん私たちキズキ共育塾でも、LD/SLDのあるお子さん向けに、完全個別指導をおこなっています。
気になる人はぜひお気軽に、ご相談ください。
Q&A よくある質問
LD/SLDのある子どもに見られる困りごとを教えてください。
以下が考えられます。
- 教科書の文章をスムーズに音読できない
- 黒板の文字を書き写すのが難しい
- 足し算や引き算ができない
- 文章問題がわからない
- 質問や発表がうまくできない
詳細については、こちらで解説しています。
LD/SLDある子ども向けの学習塾に通うメリットを教えてください。
以下が考えられます。
- 特性に合わせた指導で成績を伸ばせる
- 勉強の楽しさに気付くきっかけになる
- 学校の授業や進路について相談できる
- 理解者がいることで安心しながら学べる
- 特性をカバーする道具を知ることができる
- LD/SLDのある人向けのICT支援を得られる
詳細については、こちらで解説しています。