興味のない大学へなんとなく進学
東京生まれ東京育ちで、私立の進学校に通っていました。
現役高校生のときに受験した大学は、学校の先生から「お前の学力だったら、ここだな」と偏差値基準で勧められた、ある地方の国立大学でした。
僕としては、その大学・学部に強い興味はありませんでしたが、逆に「強く反対する理由もないかな」と思ったため、その大学の受験を決めました。
先生の言うとおり、学力的には合格できる範囲で、特に対策なく過去問も解けましたし、実際の受験も合格しました。
ですが、「何かをなしとげた」感覚がなく、特に嬉しくもないし興味もない、「なんとなくの進学」でしたね。
虚無感しかなかった最初の大学生活
そんな感じで始まった最初の大学生活は、出だしからつまづいちゃったんです。
入学から3週間、「なんとなくの進学」の気持ちを引きずってボケっと一人で過ごしていたら、その間に周りの同級生がグループをつくっていて、気がついたら一人ぼっちになってました。
そんな状況で、もともと興味がなかった学部だったこともあって、大学にだんだん足が向かなくなって、単位もどんどん落として…。
親は初めての一人暮らしの自分を心配してくれて、電話もかけてくれていたんですが、「ちゃんと大学に行ってる」と嘘をついてました。
心配をかけたくなかったし、「そんな自分」になっていることを知られたくないなって気持ちもありました。
その当時はすべて失った気がして、虚無感しかありませんでした。
留年が決まり、やり直しを決めた
不登校状態が続くうち、大学1年生の2月ごろに留年が決まりました。
そこで、自分の状況についてやっと親と話して中退を決めて、東京に戻ってきました。
そして「やり直したい」「自分が興味を持っている分野のことを学びたい」と思い、3月受験がある夜間大学や専門学校などをすぐに受験しました。
ですが夜間大学は不合格、専門学校は「なんか自分に合わないな」と感じて、改めて浪人することに決めました。
でも、ただひたすら「どうしよう」って気持ちで、勉強に身が入りませんでした。
親の目を盗んで本を読んだり、ぼーっとしたりして、遊んでばかりのときもありました。
それはそれで楽しかったんですけど、やっぱり後ろめたさもありましたね。
塾に行くの?行かないの?という話はときどき親ともしていたんですけど、いわゆる「普通の塾」に行きたくありませんでした。
普通に高校に行っていたり、普通に浪人してたりする人たちは、当時の僕には「エンジョイして生きている人たち」に見えていたんです。
当時の僕は挫折感を抱えていて、「エンジョイしてる(ように見える)人たち」と一緒の場にいるのがどうしてもイヤだったんです。
でも、受験勉強を一人で続けることに限界を感じていて、「再受験 塾」「大学不登校 予備校」のような検索でキズキ共育塾を見つけました。
キズキを見つけたときは、即決でした!
キズキ共育塾のウェブサイトを見て、
「居心地がよさそう!」
「マイノリティーの居場所だ!」
と思いました。
そして無料相談で池袋校を訪れて、入塾を即決しました。
キズキ共育塾のほかにもいくつか相談に行っていたのですが、キズキ以外の塾は、大人はスーツを着ていて、教室もカッチリしていて、なんだか気後れしていました。
キズキは、先生も職員さんも私服だし、教室も綺麗なのに手づくり感があって、暖かい感じがあったんです。
ほかの塾より何百万倍も通いやすかったですね。
キズキへの入塾は12月で、受験は目前に迫っていました。
現実に向き合う自分を実感できた
キズキに入塾して、自分の中で変わったことが4つあります。
1つ目は、先生のおかげもあって、計画的に勉強できるようになったことです。
キズキに入塾する前は、大好きな数学の勉強しかしていなくて、英語は全くやっていませんでした。
第1文型と第2文型の違いすらわかりませんでしたから(笑)。
キズキでは数学と英語を受講していたのですが、先生たちと相談して、勉強の割合を数学3、英語7にして英語を1から学び直しました。
2つ目は、生活習慣がよくなったことです。
昼夜逆転気味だったのですが、朝8時に起きて、毎日自習に来てましたね。
それまでなかった「行く場所」ができたからだと思います(親から「とりあえず塾に行きなさい」と言われていたことも大きいですが)。
3つ目は、先生に「すごいな」って思ってもらいたくて、高校のときにはまっていた『月刊 大学への数学』の問題を再び解くようになったことです。
解いていた内容は受験と直接関係ないこともありましたが、数学について先生と議論できて楽しかったですね。
この「楽しさ」も通塾と受験勉強のモチベーションになりました。
4つ目は、親に隠れて遊ぶことが少なくなったことです。
キズキで計画的に受験勉強を始めたおかげで、「受験に向けた優先度」を認識できるようになったからだと思います。
これらの4つの変化は、「現実に向き合う自分」を感じさせてくれるものでした。
受験勉強の結果に満足している自分がいた
受験勉強の結果、東京電機大学に合格しました。
第一志望の大学には不合格だったのですが、満足しています。
この合格は、自分が一生懸命に努力して得たものだからです。
現役のときは全く勉強せずに合格してしまったから、うれしくなかったんです。
だからこそ、今回の合格は自分にとって特別なものです。
いまはホッとして、そして自己肯定感に満たされています。
今の大学では、友達もできて、楽しく勉強しています。
短い間でしたが、本当にありがとうございました。
このコラムを読んでいるあなたも、悩んでいたら、キズキ共育塾に一度来てみてください。
僕のようなマイノリティーでも安心して通える居場所です!
担当講師から中尾くんへのメッセージ
『大学への数学』を一緒に議論しながら解いたり、別解を一緒に考えたり、毎週中尾くんの授業がとても楽しかったです。毎週の成長を楽しみにしておりました。
今後にも役立つ実践的な英語力が身についたと思います。
持ち前の数学のセンスをさらに磨きつつ、楽しい大学生活を送れることを願っています。
※文中の写真は、全てイメージです。