行動規範
キズキグループは、「何度でもやり直せる社会をつくる」というミッションを掲げています。1日でも早くこのミッションを達成するため、キズキグループで働く一人ひとりに大切にしてほしい行動の指針を示したものが、この6つの「行動規範」です。
(1) 一人ひとりがプロフェッショナルであり続けます
組織は、一人ではなしえぬことをなすために存在します。そこでは一人ひとりが責任を果たすことが前提となります。もし、誰かが責任を果たさずに仕事を放置すると、そこで責任の連鎖は途切れてしまい、組織は立ち往生してしまいます。
どんなときも他責することなく、「自分が果たすべき責任は100%実行できたのか?」を自分に問い続ける姿勢はとても大切です。そういう姿勢をキズキでは「プロフェッショナル」と呼んでいます。
プロフェッショナルではない姿勢は、キズキのミッション達成、つまり「何度でもやり直せる社会」の実現がさらに遠のくことを意味し、キズキが支援を行うべき困難を抱える人が放置されることを意味します。
そのような事態をさけるためにも、我々は日々の仕事をなす上で、自ら果たすべき責任は何かを明確に理解した上で、その責任を全うすることを規範として定めます。
(2)ファクトとロジックを用いて、自由闊達に議論をします
キズキは「最短の道のり」で「何度でもやり直せる社会」をつくりたいと考えています。そのためには、不確実な状況の中で、そのとき取るべきアクションを最短で導くことが不可欠となります。
最短でアクションを導くためには、論理的に考えて仮説を導出し、その仮説を事実に照らし検証し進化させるという思考を高速で回す必要があります。
そこで、キズキでは、ファクトベースとロジカルシンキング(=事実と論理的思考)の2つを、組織の共通の思考様式として徹底しています。(ファクトベースとは、物事を考えるときに「推測」するのではなく、「事実」に基づいて考える、ということです。)それによりコミュニケーションの効率を高め、ミッション実現に向けてスピード感を持った事業運営を実現することを目指します。
この2つの条件を満たした上で、積極的に自由闊達な議論を行うことで、風通しのよい職場を実現します。
(3) どんなときもインパクトの最大化を目指します
「何度でもやり直せる社会をつくる」をいうミッションを掲げている以上、「社会」を創らなければなりません。だからキズキは、一人でも多くの若者を支援することを目指しています。「よりよい支援」を「より多くの人へ」提供していくことが大事です。
では、一人でも多くの人々を支援するために何が必要でしょうか?キズキの事業はサービス業であり、労働集約的な性質を持った事業となります。このような事業形態のもと、インパクトを与えるべく事業を拡大するためには仕組み化・効率化が不可欠となります。仕組み化・効率化とは、「属人性を排除して、誰がやっても同じ成果が出るようにすること」と定義されます。
一見、仕組み化・効率化は、個性や人間らしさを排除するように見受けられるかもしれませんが、むしろ本当に我々が向き合うべき仕事(=一人でも多くの若者を支援すること)に注力する時間を創出するために、本気で取組むべきことと、キズキは考えます。組織の全員が、徹底的に仕組み化・効率化を追求することで、さらなるインパクトの増大を目指します。
(補足)ただし、一人でも多くの人をサポートとするということを重視するということは、自立までに時間がかかる人を排除するということではありません。「インパクト」を重視する際に気をつけなければいけないことは、功利主義的(=最大多数の最大幸福を目指すべきだという考え)になりすぎることです。そうなると、支援に時間のかかる方を極度に排除するような事態が生まれてしまいます。
(4)多様な視点を持って行動します
支援者として利用者の方と関わるときは当然ですが、社内のコミュニケーションにおいても、この「相手の視点に立つ」ということは非常に重要だとキズキは考えます。社長でも新人スタッフであっても、それぞれの立場の数だけ「正しさ」があります。その「正しさ」を理解した上で議論を進めなければいけません。
相手に何かを伝える場合、我々は、ともすれば自分の言いたいことから話しがちですが、そのようなコミュニケーションは相手の時間を浪費する行為になりかねません。そのような無駄を排除するために、コミュニケーションを取る前に「こういう話し方をしたら相手に伝わるだろうか」と考えることを習慣化することを組織の規範として定めます。
このような習慣を徹底することで、余計な軋轢を排除しつつ、コミュニケーション上の効率の最大化を実現し、協業における生産性向上を目指します。
(5)自らの感情をコントロールしながら、コミュニケーションを行います
仕事にはストレスはつきものであり、ときには感情的になってしまうことがあるかもしれません。しかしながら感情的になることが何かの解決を生む可能性は乏しく、むしろ相手に対し不快感を与える行為になる可能性が高いです。
では、感情を抑制すればよいかというと、今度は自分にストレスが跳ね返ってしまい、問題の解決にはなりえません。
そこで他人の批判を影で陰湿にすることなく、常に前向きで笑顔のあふれる職場を目指します。他の職員の仕事の仕方や言動で何か気になることがあれば、直接本人の前で愛を持って指摘してください。
一人ひとりの職員が前向きに働き笑顔あふれる職場を実現することで、職員全員のパフォーマンスを最大化します。
(6)善意に基づく自己満足の支援には陥りません
一人でも多くの方々を支援することが、キズキの重要なミッションです。一人ひとりを支援するだけでなく、どのように組織として多くの方々を支援するのかを考えなくてはいけません。組織のことを考えない支援は、善意に基づいていたとしても自己満足にすぎません。
また、利用者の方一人ひとりに接する際も、自己満足の支援に陥らないように注意が必要です。例えば、キズキ共育塾の困難を抱えた生徒さんに対して「何でもやってあげたい」と思う気持ちは大事ですが、その気持ちは、ときに生徒さんの自立を妨げます。他者に依存することで人は困難な状況から立ち直る、ということは滅多にありません。むしろ逆効果になることが多いです。
支援者は「伴走者」にしかなれないことを認識することが、「自己満足の支援」に陥らないための一歩だと考えています。