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不登校経験がなくても、不登校支援は可能です

「自分には不登校経験がないのですが…」というよくあるお悩み

キズキ共育塾で講師をしています、深山修二と申します。

「キズキ共育塾の講師になりたいけれど、自分に不登校の経験がないから、不登校の生徒さんを支援できるか不安です」という声をお聞きすることがあります。

確かにキズキ共育塾には、自身の不登校経験を活かして生徒さんを支援している講師が30%ほどいます(2018年1月現在)。

一つの職場にこれだけの不登校経験者がいるというのは珍しいのではないでしょうか。

ですが、逆に言うと、講師の70%には不登校の経験がないということです。

つまり、自身に不登校の経験がなくても、キズキ共育塾の講師として不登校の生徒さんを支援することは十分可能なのです。

とは言え、自身に不登校経験がなかったり、支援職の経験がなかった場合、「不登校の生徒さんにどう接し、どう支援したらいいのか」と不安に思うのはもっともです。

そこで今回は、特に不登校経験のない方に向けて、「不登校の生徒さんに対してキズキ共育塾の講師ができる適切なアプローチ・支援」についてお話しします。

ご応募を迷っている方の参考となれば幸いです。


不登校の経験がなくても、不登校の生徒さんの支援は可能です

実は私自身も、不登校の経験はありません。

私のように不登校未経験の講師は、不登校の生徒さんの気持ちがわかるのでしょうか。

実のところ、自身に不登校経験がない以上、「不登校の生徒さんの気持ちはわからない」のです。

ですが、あれこれ思い巡らし、熟慮することによって、接する(支援する)ことができるようになります。

安易に肯定することも否定することもせず、第一に生徒さんの気持ちに寄り添うということです。

その生徒さん自身が何を思い何を考えてきたのか、相手への最大限の尊重を支援のベースに置くことが重要になります。

さて、お気づきかもしれませんが、これは相手が不登校かどうか、接する目的が支援かどうかに関わらず、「普通のコミュニケーション」と大きくは変わりません

ただし、「お悩みを抱える生徒さん」が相手である以上、普段よりもより丁寧にコミュニケーションすることが重要です。

相手の言っていることに耳を傾け、共感を示し、その一方である程度はこちらの心情も素直に表明する。

授業中は、生徒さんの話が面白いと思ったら笑う、生徒さんが宿題をきちんとしてきたら大いにほめる、つらい話をしているときは「よくがんばったね」と声をかける、など具体的にはいくつもの「コミュニケーションできる場面」が訪れます。

その場面をしっかり捉えることが大事です。

中には「この先生なら大丈夫」と信頼を置いてもらえるようになるまでのハードルが高い生徒さんもいらっしゃいます。

また、ハードルが高くない生徒さんであっても、大なり小なり、授業計画や知識、立ち居振る舞い、身だしなみや言葉の選び方など、様々な観点から講師は検分されます。

生徒さんが大事にしていることが「きちんとした授業」であれば、知識や計画にあやふやなところがあっては信頼されませんし、「コミュニケーションを重視した授業」であれば様々な会話を大事にして、支援を進めていく必要があります。

いずれにしても、コミュニケーション能力…「聞くこと」と「相手の気持ちを察知すること」の二つは特に重要なものであると言えます。

逆に言うと、その二つがあれば、不登校の経験がなくても不登校の生徒さんを支援することは可能だということです。

次に、私の経験した具体的なケースについてお話ししておきます。


コミュニケーションのハードルが高かったAくん

高校生のAくんは、中学不登校から通信制高校に進学した生徒さんでした。

口数も非常に少なく、授業を始めて3か月ほどは自発的な雑談もほとんどない状態で、英語の授業を黙々とこなしていく、という状況でした。

私から彼の興味のありそうな話を振ってみては空振りに終わる、ということもしばらく続いていました。

空振りをしつつも、私はそれを気にせず毎回の授業で必ず「あいさつ代わりの雑談」をするようにしていました。そして、仮に興味がなくとも、少しずつAくんは目を合わせてこちらの話に反応を示すようになっていきました。

どうやら初めのころのAくんは、「話を聞いていたけど、どう反応したらいいかわからない」という状態だったようです。

英語の授業をしっかりすることも大事ですが、その信頼感の中で「好きに反応してよい」ということが伝わったのではないか、と思います。

そして半年ほど経ち、いよいよ大学受験のことを話さなければならない、という段階になってきて、初めて彼が自発的に「先生、俺、文系の大学にしようと思う」と話してくれました。

「おー、いいじゃない。ここ行きたいって大学とか学部とか、もうあるの?」と訊いたところ、彼は「それはまだ…でも国際系とかかなって…」と続けてくれたので、私はいくつか大学選びのアドバイスをしました。

その後、彼はちょっとずつ読んだ本や見た映画の話をしてくれるようになり、授業自体は相変わらず淡々としていましたが、時折笑顔も見せるようになっていきました。

彼は、今は大学生になっています。

一昨年の3月に卒業して、去年の夏ごろに顔を見せてくれたことがありました。

「大学どう?楽しい?」と訊いたところ、Aくんは「まあ、ぼちぼちですね」とちょっと照れたような表情をしていました。


コミュニケーションがオープンだったBさん

中学時代不登校だったBさんは、単位制の高校に通っていて、大学受験を見据えて授業を受けていました。

最初の授業から会話も盛り上がり、自分の学校の話や興味のあるアニメキャラクターの話をしたり、とにかく会話の好きな生徒さんでした。

一方で、授業の進度はあまりよくなく、受験を考えるともう少しペースを上げていきたいところでした。

もちろん、強いて勉強をさせることがよくないケースもありますので、どのように勉強に誘導するかは慎重に考えました。

Bさんの場合、授業中のコミュニケーションがスムーズだったので、あえてフランクに伝えることにしました。

そして夏ごろ、私が「そろそろ受験まで半年くらいになってきたし、しっかり勉強する?先生も雑談は楽しいけど、そればっかりってわけにもいかないからね」と伝えたところ、「えー、勉強やだなあ」という返事がありました。

ただ、本人も「確かに受験が迫っている」という意識はあったようで、こちらが具体的な学習の計画を一緒に考えることで、特に問題なく授業の内容を講義ベースに移していくことができました。

今では受験を目指して、ときに雑談を交えつつ、授業に取り組んでいます。

Bさんのようにコミュニケーションが良好であることは、支援する側にとっては、ある意味で「ラク」なものです。

しかし留意しておきたいのは、こうした朗らかな様子が本当にそうなのか、あるいは無理をしているのか、という点です。

Bさんのケースは特に無理をしているわけではなかったのですが、中には「先生のテンションに合わせてしまう」という生徒さんもいます。

Aくんのケースと同様に、Bさんのようなケースでも、支援では相手の様子を注意深くとらえることが重要です。


難しく考えすぎず、しかし一期一会の気持ちで向き合う支援が大切です

ご紹介した生徒さんの事例は、個別のケースにすぎません。

コミュニケーションや支援内容の「ちょうどよい感覚」は人の数だけありますし、感性や相性が合わずに担当講師が交代となることもあります。

講師交代は完全個別指導での支援である以上どうしても起こりうることですし、ある意味で「誰のせいでもないこと」の場合も多々あります。

講師としては、あまり難しく考えすぎずに、しかし生徒さんと一期一会の気持ちで真剣に向き合って支援していくことが、最も大切なことだと思います。

キズキ共育塾には、様々なタイプの先生と生徒さんがいます。不登校経験がないからといって、ご応募をためらわなくても大丈夫です。

ぜひあなたも、キズキ共育塾で不登校支援に携わってみませんか?

「それでもいきなり応募するのは不安…」ということでしたら、ぜひ採用説明会にお越しください。より詳細にキズキの支援についてお伝えしますので、不安が解消できると思います。


文中の写真は、全てイメージです。
2018年2月19日掲載。