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「学力向上」だけではない、キズキ共育塾の引きこもり支援とは?

「学力向上」だけではない、キズキ共育塾の引きこもり支援とは?

こんにちは、キズキ共育塾・講師の青柳翔太と申します。本日はキズキ共育塾の「引きこもり支援」についてお話します。

引きこもり支援には、就労支援、訪問支援、フリースペース提供など様々な形態がありますが、キズキ共育塾の主な支援内容は、「大学進学のための勉強指導」「心のサポート」です。

引きこもりの生徒さんが行きたい大学に合格し、社会復帰を果たすための支援は、一筋縄ではいきません。

端的に言うと、「学力向上だけ」を意識していては、支援は達成できないのです。

では、キズキ共育塾の引きこもり支援である「勉強指導」と「心のサポート」で講師が具体的にどんなことを意識しているのか、以下にご紹介します。

この記事が、キズキ共育塾の講師への応募を迷っている方のお役にたてれば幸いです。

なお、キズキ共育塾の生徒さんには、「元引きこもり」の方と「現在も引きこもり(気味)」の方の両方がいます。今回の記事では、その両方に共通する支援について述べますので、便宜上両方を合わせて「引きこもり」と表現しています。

①雑談(コミュニケーション)を大切にする

①雑談(コミュニケーション)を大切にする

キズキ共育塾の授業(引きこもり支援)では、コミュニケーションを重視します。そのため、講師と生徒さんがお互いの近況を話すなど、授業中に雑談を挟むことを忘れません。

第一に、雑談は信頼関係を築く基礎となります。

引きこもり支援において、信頼関係は非常に重要です。

授業では、生徒さんのためを思うからこそ、勉強に関しても生活に関しても、行動を改めるよう指導しなければならない場面に出くわします。

その際、高圧的な態度での説教や、その生徒さん個人の事情を考慮しない指図をしようものなら、生徒さんは心を閉ざし、通塾できなくなり、また引きこもってしまう可能性があります。

雑談で信頼関係を築くことで、講師は、一人ひとり異なる引きこもりの生徒さんの悩みを聞き、共感したり、励ましたり、指導したりするよきアドバイザーとなれるのです。

第二に、雑談は社会生活や人間関係を円滑にします

大学に進学したり仕事に就いたりしたときでも、また生活一般においても、周囲の全員と仲良くなる必要はありませんが、周囲と「それなりに」雑談ができるようになると、より生きやすくなります。

逆に言うと、自分の意見を人に伝えることができなければ社会生活や人間関係は難しくなります。

仕事を例にすると、荷が重い業務を引き受けて人に相談できずに一人で抱え込み、つぶれてしまったりするかもしれません。

そうならないためにも、人とのコミュニケーション方法を身につける必要があります。

他人とのコミュニケーション方法や適切な距離感を、授業での雑談を通じて学んでほしいと考え支援しています。

以上のように、特に社会と接点のない引きこもりの方々は雑談(コミュニケーション)に不慣れであることが多いため、支援として授業で雑談を行う益は多いのです。

②手を動かすようにする

②手を動かすようにする

キズキ共育塾の授業(引きこもり支援)では、ノートを取ることを重視しています。

引きこもりの生徒さんは、字を書く習慣がなくなってしまっていることがしばしばあります。

そのため簡単な漢字が書けなかったり、他人が読めないような汚い字を書いたりすることがあります(ときには生徒さん自身が読み返せない字を書くこともあります)。

字を書くことが重要になる場面は、勉強や大学受験に限ったものではありません。

昨今では契約などの書類関係がタブレット端末で行われる機会も増えましたが、タッチペンで字を書くことに変わりありません。

まだまだ社会では様々な場面で字を書くことを要求されます

そのため、「きちんとした字を書く」ということも学んでもらうように支援しているのです。

また、教室にあるノートパソコンを使用し、講師と生徒さんが共同で調べ物をすることもあります。

これは、(次の③で解説するように)調べ物そのものも重要なのですが、PC入力が求められる場面のために、キーボード入力に慣れてもらう意味もあります。

このように、キズキ共育塾の授業(引きこもり支援)では、引きこもりから社会復帰した後の社会生活の模擬演習として、積極的に手を動かしてもらうようにしています。

③自発性を育てる

③自発性を育てる

キズキ共育塾の授業(引きこもり支援)では、引きこもりの生徒さんの自発性を育てるために、多くの場面で生徒さんに選択や思考の機会を与えます

「自発性を育てるため」とは、
「自分のことを自分で決められるようになるため」
「自分で考える習慣を身につけるため」
「自分の意見を元に人と話し合えるようになるため」
などと言ってもいいでしょう(「人との話し合い」は、①の雑談・コミュニケーションともつながりますね)。

例えば、キズキ共育塾には授業で使用する「決まった教材」がありません。

一人ひとりの生徒さんが(講師に相談したり講師からの客観的なアドバイスを受けたりしながら)、
「自分はあの大学で何を学びたい、そして現状の学力がこうだから、この教材を使いたい…」
といった自己認識(分析)と自己表現を行い、一人ひとりの生徒さんに合わせて教材が決まります

こうした方法により、引きこもりの生徒さんの自発性を育て、また「自分の目標や性格や現状に合っていない教材を押し付けられる」という事態や感覚を防ぐこともできます。

また、「大学受験までの道のり」を例にすると、模試の申し込み、志望校調査、願書提出などの情報収集が必要です。

これらの各場面においても、まずは生徒さんに情報収集させ、計画を立ててもらい、極端にならないよう講師が軌道修正をしていきます。

生徒さんの状況を把握した講師が、一方的に教材を決めることは可能です。
模試などの情報を講師が調べて、一方的に伝えることも可能です。

ですが、生徒さんの人生は大学受験の後も続きます

大学に合格(≒キズキ共育塾を卒業)した後も、大学の入学手続き、入学後の履修登録、将来的な就職活動など、様々な場面で類似の自己認識(分析)・自己表現・情報収集は常に必要になるのです。

もし「自分を表現する方法」や「自分で情報収集する習慣」が身についていなければ、生徒さんはそうした場面にどうすればいいのかわからないままです(「自分が今そうした場面にいる」ということにすら気づかない可能性があります)。

そうなると、不要な不利益を被ることになります。

つまり、生徒さんの卒業後のことも考え、自発性を育てる支援を行う必要があるということです。

とは言え、もちろん「最初から」「全ての場面で」「何もかも」生徒さんの自主性に任せるわけではありません。

教材の例では、勉強にブランクがあったり受験に関する知識がなかったりする生徒さんには、教材を選ぶための判断材料がありません。

進路を調べる例では、「模試とは何か」を全く知らなければ、何をどう調べたらいいのかもわからないでしょう(引きこもりの生徒さんは、「模試」の存在自体を知らないこともあります)。

そういうときは、「わからない」「知らない」という意思表示をしてもらうことによって、講師とお互いに話し合う中で、少しずつ、できることから、自分のことを決められるように支援しています。

④まとめ―多様な講師を募集中。未経験でも大丈夫です

④まとめ―多様な講師を募集中。未経験でも大丈夫です

いかがだったでしょうか?

キズキ共育塾では、生徒さんから講師に様々な要望があります。

年齢についてだけ言っても、
「現役大学生の講師に担当してもらい、大学生活について聞きたい」と言う10代の生徒さん
「親世代の講師に担当してもらいたい」と言う20代の生徒さん
「社会人経験豊富な講師に教えてもらいたい」と言う30代の生徒さん
などなど。

加えて、引きこもりの生徒さんは様々な悩みを抱えているため、十把一絡げにマニュアルどおりの支援するわけにはいきません(授業は各講師が一人ひとりの生徒さんに合わせて行っていますので、必ずしも全ての生徒さんに対して今回私が紹介したとおりの支援を行っているとも限りません)。

引きこもりの生徒さんの社会復帰のためには、相性の合う講師による柔軟な支援が必要です。

そのため、キズキ共育塾は多様な講師を必要としております

さて、今回のコラムをお読みになったあなたは、「キズキ共育塾の引きこもり支援」はいかにも「大変な仕事」に思ったかもしれません。

もちろん「楽な仕事」ではないのですが、キズキ共育塾の講師の半数は、「勉強指導」も「心のサポート」も未経験からスタートしています(私について言えば、「勉強指導」は他の塾での講師経験がありましたが、「心のサポート」は全くの未経験でした)。

キズキ共育塾には、研修・サポート体制が整っており、また気軽に相談できる雰囲気があります。

そのため、未経験であることは、キズキ共育塾の講師になる上で不安材料では全くありません。

「何度でもやり直せる社会をつくる」というキズキ共育塾のミッションに共感した方や、キズキ共育塾で引きこもり支援を行いたいと思った方は、安心してご応募ください。社会に復帰したい引きこもりの生徒さんが、あなたの支援を待っています。


文中の写真は、全てイメージです。
2017年11月24日掲載。

監修キズキ代表 安田祐輔

やすだ・ゆうすけ。発達障害(ASD/ADHD)によるいじめ、転校、一家離散などを経て、偏差値30から学び直して20歳で国際基督教大学(ICU)入学。卒業後は新卒で総合商社へ入社するも、発達障害の特性も関連して、うつ病になり退職。その後、不登校などの方のための学習塾「キズキ共育塾」を設立。経歴や年齢を問わず、「もう一度勉強したい人」のために、完全個別指導を行う。また、不登校の子どものための家庭教師「キズキ家学」、発達障害やうつ病の方々のための「キズキビジネスカレッジ」も運営。

【略歴】
2011年 キズキ共育塾開塾(2022年7月現在9校)
2015年 株式会社キズキ設立
2019年 キズキビジネスカレッジ開校(2022年7月現在4校)

【著書など(一部)】
暗闇でも走る(講談社)』『ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本(翔泳社)』

日経新聞インタビュー『働けたのは4カ月 発達障害の僕がやり直せた理由』 現代ビジネス執筆記事一覧

【メディア出演(一部)】
2022年 NHK総合「日曜討論」(テーマ:「子ども・若者の声 社会や政治にどう届ける?」/野田聖子こども政策担当大臣などとともに)

サイト運営株式会社キズキ

ビジョンである「何度でもやり直せる社会をつくる」、ミッションである「事業を通じた社会的包摂」のため、不登校や中退、引きこもりや生活困窮、うつや発達障害など、様々な困難に直面した方たちに向けた様々な事業を展開する。カンパニーサイトはこちら