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専業主婦を経てキズキへ。生徒さんの表情を明るくできることがやりがい


西原香織(仮名)
慶應義塾大学文学部卒業
キズキ共育塾代々木校 教室運営スタッフ

西原香織(仮名)。大学卒業後はテレビ局の記者として多忙で充実した生活を送っていたが、妊娠を機に退職。専業主婦を経て、「誰かの役に立つ仕事がしたい」と思いキズキへ入社。パート社員としてキズキ共育塾の教室運営業務を担当する。その後、より「やりがい」を求め正社員に。現在は入塾面談やアルバイト講師の採用面接も担当する。


子どもの小学校入学を機に「人の役に立つ仕事」を探し、キズキへ

子どもが小学校に入学したのを機に、仕事を探し始めました。

出産前はテレビ局の記者をやっていましたが、記者職は生活が不規則で子育てには向かないので、記者には戻れないと思っていました。

「どうせなら、誰かの役に立つ仕事がしたい」と思い、「役に立つと言えば、NPOかな」と頭に浮かびました。

「NPO 求人」で検索するとすぐに現れたのがNPO法人キズキで、ちょうどパートタイムの事務スタッフを募集していました。
(現在のキズキは株式会社・NPO法人の2法人体制)

私も浪人生のときに勉強を通じて自分に自信がついた経験があったので、キズキの事業内容を「面白そう」と思いました。

私は、勉強に自信がつくと他の様々なことにも自信がつきました。

勉強をがんばったおかげで、社会に出て苦しいことがあっても乗り切れました。私自身の原体験です。

そして私は、キズキ共育塾代々木校で、パート社員として教室運営に携わることになりました。


生徒さんにとって「自分を気にかけてくれる存在」になりたい

私は母子家庭で育ちました。

母は私が寝ている頃に帰ってきて、私が学校に行く頃はまだ寝ていました。

私は、いつも一人でご飯を食べていました。

そういう環境ではあったものの、母は常に私のことを褒めてくれました。

もちろん怒られることはあったけれども、いつも私自身を認めてくれていました。

学校の先生など周りの大人たちも、常に私のことを気にかけてくれていました。

「最近、ご飯食べてるかな?」と、いつも声をかけてくれたんです。

私の家庭環境は、外から見たら「大変」に見えたかもしれない。

けれども、周りの大人たちのおかげで、「私は大丈夫」といつも思えました。

自己肯定感がありました。

だから、少し家庭環境が複雑だったけれども、道を逸れることがなかったのです。

どんな環境にあったとしても、「自分のことを気にかけてくれる存在」が大事なんだと思います。

10代は、人生の原点が詰まった、最も大事な時期です。

中退や不登校を経験した子たちにとって、キズキのスタッフが「自分のことを気にかけてくれる存在」になれたらいいなといつも思っています。


支援とは、「答え探しを一緒にする」こと

私がキズキに入社した2014年頃は、キズキにはベンチャーの雰囲気が漂っていました(笑)。

みんなピリピリしていて、空気が重い。

正社員も3、4名しかおらず、いつ潰れてもおかしくない状況だったから、しょうがなかったかもしれません。

社員の離職率も高かったです。

私も「いつ辞めようか」と思っていましたが、責任感で辞められませんでした(笑)。

そうこうしているうちに、キズキの経営も安定したのか、今はとても明るく朗らかな雰囲気の会社に変わりました。

この1年間強、社員は一人も辞めていません(2017年9月現在)。

一方、私自身は、「もっとやりがいがほしい」と思い、2016年にパート社員から正社員になりました。

正社員になった後、一時プレッシャーで寝付けない時期もありました。

それは、「入塾面談」を担当するようになったときです。

「入塾面談」は、単なる「キズキ共育塾の仕組みの説明」ではなく、不登校・引きこもり・高校中退などを経験した方やその保護者さまが、現状や将来についての悩みや不安をキズキ共育塾に相談する場としての役割が大きいのです。

「入塾面談」は私が「やってみたい」と希望したことですが、それでも緊張しました。

「何のために勉強しているかわからない」
「毎日全くやる気が起きない…」

勇気を出してキズキ共育塾を訪れる方に対して、何とアドバイスすればよいのか、悩みがつきませんでした。

その当時は、「面談の場で明快に答えを言わなければならない」と思い込んでいました。

でも今は、支援者とは、「答え探しを一緒にする存在」なのではないかと考えています。

悩みがあったら、「一緒に」解決をすることが、私たちの仕事なのではないかと。

「入塾面談は一歩踏み出すための入り口でしかない。一歩踏み出すためのサポートをしよう。」

そう思えたら、気持ちが軽くなりました。

また、一回一回の面談で出会えたことは何かの縁だと、いつも感じています。

たとえ入塾しなかったとしても、せっかく来てくれたのだから、何かを持って帰ってほしいと思っています。


自分たちが関わることで、生徒さんの表情が明るくなる。そして希望する進路へ巣立っていく

やっぱり、2月3月に合格発表を聞くのが、とても嬉しいです。

はじめは下を向いていた生徒さんが、半年、1年と関わるうちに、表情が明るくなり、最終的には希望する進路に巣立っていく…そこに、とてもやりがいを感じています。

また、今では「入塾面談」自体にも、とてもやりがいを感じています。

面談にいらっしゃる方一人一人に、まずは安心感を持ってもらいたいと思っています。

それまでのことをマイナスではなく、受け入れられるように。

そして、面談の始めはどんよりした顔だった方が、重い口を開き、だんだんと明るい顔になっていく…。

面談が終わると、「(不登校の経験者や、高校中退で悩んでいるのは)自分だけじゃないんだ」とか「(通信制高校に通ったり、高卒認定から大学受験を目指したりなど、)そういう生き方もあるんだ」と安心してくれます。

きっと心の中にあった「こうなりたい」という欲求を言えたこと、ずっと悶々としていたことが整理されてすっきりしたんじゃないかなと思います。

そして入塾してからも生徒さんの顔は変わっていきます。

その過程を見るのもやりがいです。

もちろん、入塾したばかりのときは全く人と話さない生徒さんもいらっしゃいます。

そういう生徒さんの場合、「あれこれ聞かれるのは嫌かな?」と考えて、私自身のことを報告するにしています。

「ディズニーシー行ったんだけど、行ったことある?」とか(笑)。

ある生徒さんの場合、「いい名前だね」と声をかけたときに、初めて反応があったのを覚えています。

心を開いてくれるまでに時間がかかる子はかかります。

でもそういう子が少し明るくなってくれたときが、本当にやりがいを感じます。

勉強って、結果が出るまではモヤモヤすると思うんです。

けれども、何もやらないモヤモヤよりは勉強した方がいい。

だからその一歩を踏み出すサポートができたときは、とても嬉しいです。


保護者さまとのやりとりで、自分の考えも深くなる

保護者の方々とのやりとりも、やりがいの一つです。

事務的なやり取りでも、入塾面談でも、保護者の方とコミュニケーションすることがたびたびあります。

キズキ共育塾にいらっしゃる保護者の方は焦っている場合が多く、
「今からでも、勉強は間に合いますか」
と、よく聞かれます。

私も親だから、気持ちは分かります。

親も一生懸命やっている。けれどもうまくいかないとき、親は自分を責めてしまいます。

「育て方が悪かったんじゃないか」
「あのときこうしていれば…」

そうやって悩んでしまっているのが、キズキ共育塾にいらっしゃる保護者の方々の特徴です。

でも、お子さまの不登校・引きこもり・高校中退などは、別に親のせいではありません。

そして何より、不登校も引きこもりも高校中退も、それ自体は「悪いこと」ではありません。

お子さま自身が大人びているからこそ、立ち止まったりすることもあります。

そのお子さまにとっては、立ち止まることが必要な時期なのだと思います。

お悩みを抱える保護者さまとの実際のやり取りを通じて、社会の一員として、また親として、「子育て」や「社会のあり方」について、私自身も改めていろんなことを考えられるようになりました。


キズキを志望するあなたへ

キズキ共育塾では、教務スタッフは生徒さんに直接の受験指導はしていません。

ですが、「塾の雰囲気を作る仕事」として、生徒さんが安心して通塾できるようにするという大事な役割を担っています。

また、生徒さん・保護者さまだけでなく、働き始めたばかりの講師ともコミュニケーションをとって、不安を解消し、よい授業ができるようにサポートするのも仕事です。

子どもたち、若者たちの顔が直接見える、やりがいのある職場です。

教育や支援の現場が未経験の方もたくさん働いているので、ご関心のある方はぜひご応募ください


西原香織・キャリアパス(2017年9月現在)

2014年10月 NPO法人キズキ入社。週4日のパート従業員として、キズキ共育塾代々木校の教室運営業務に従事。
2015年7月 株式会社キズキの設立に伴い、NPO法人キズキから転籍。
2016年9月 時短の正社員として従事。入塾面談とアルバイト講師の採用面接の担当を開始。